クリスマスだからといってそんなことは私には関係ないっ
あ、あれ、なんか目から汗が……おかしいな、拭っても拭っても汗が噴き出てくる(´;ω;`)ブワッ
そんな悲しみにも負けずに本編へGO!
俺は播磨拳児。高校2年生の不良だ。
ほんの少し前……影人に会うまでの俺は中学時代はクソ生意気でどうしようもないバカで。
そして、神だった。
俺は…俺だけのモンだ……
「……塚本天満に思いを伝える方法だぁ?」
「なさけねー話だが、片思いとかしたことねーからよ。どうすりゃいいかサッパリなんだ」
だが俺は、こんなバカで喧嘩しか取り柄のない俺に付き合ってくれる唯一の友の影人と俺の片思いの相手、塚本天満に恋したことで俺は変わった。
それで今、登校途中にスケボーに乗って走っていた影人と合流し(俺はバイクだっつーのに、同じ速度で並走してたし、矢神坂をスケボーで上がった)俺は天満ちゃんのことで影人に相談している。
――――影人影人と播磨拳児、遅刻。
「俺も誰かを好きになったことはないんだが……相談相手を間違えてるだろ」
「お前以外にこんなこと相談できるやついなんていねーよ!」
俺は不良で通ってんだぞ!高野のやつでもいいが、俺からあいつに直接頼み込むのははずいしよ!
「男らしく直接会って思いを伝えりゃいいだろ。玉砕覚悟でいけ」
「て、天満ちゃんと会えつったってどう呼び出せばいいんだっ?!」
――――播磨が振られるの前提なんだ。
「そりゃ普通に……(いや、この見かけに反して初心の拳児には無理そうだな)なら恋文……ラブレターなんてどうだ?」
「ラブレターか!そうだ、手紙で俺の天満ちゃんへの思いを伝えられれば!!」
「ありきたりかもだけど、悪くはないだろ。日本古来からの方法としてあるもんだしな。てかそれなに?果たし状?字間違ってるけど、果たし伏って。中学生でもこんな間違いかたしねーよ。天王寺昇……誰よ」
影人が俺の下駄箱を除いて、俺の靴の上に置いてあった紙切れを取ってなんか言ってるが、今の俺は天満ちゃんのこの溢れんばかりの想いでいっぱいだった。
よーし!待っててくれ天満ちゃん!人生初のラブレターとやらを書いてみせるぜ!
――――天王寺昇、播磨のライバル。影人も目の敵にしてるが、本人は名前すら憶えてなかった。
翌朝の放課後。そして播磨視点はここまで。
「じゃあ、影人。私は愛理たちと帰るから。またバイトで」
「りょーかい。気を付けてなー」
「えっと…またね。影浦君」
「ばいばい。影浦君」
「じゃーな、影浦ー」
「まったねー!」
「あぁ。みんなまたなー」
最初は晶だけだったのが、あのテスト以来影人にあいさつして帰るクラスメイトが増えてきた。
ちなみに、上から順子、烏丸、菅、嵯峨野と原作ではサブ……モブに近いが、この小説での立場はどうなるかは謎。
返事を返して、よっこらせと鞄を担ぎ教室を出る影人。
――――あいさつをされた4人のうち影人がまともに名前を憶えているのは烏丸だけ。
「そういや拳児のやつ今日塚本にラブレターを出すって意気込んでたよな。結果も気になるが、過程の様子も気になるな……」
昨日自分が播磨にアドバイスを言ったことを思い出し、廊下の廊下の壁にもたれかかりこの後の予定を考え始める。
「(夕方から商店街のスーパーでバイトだからな……拳児のタイプから考察すると……待ち合わせ場所と時間を文に書いてそうだな。名前は書き忘れていそうだけど)取りあえず校舎内をぶらぶらするか」
片足で壁を蹴り、勢いを付けて前に踏み出してスタスタと廊下を歩いていく。
2-Cは影人のことを不良《ワル》の片割れからユニークな同級生と変わってきてるが、他のクラスの生徒はまだ影人のことを変人とは思ってもなく。廊下の真ん中で会話をしていた者は壁にはりつき、壁側でしゃべっていた者は影人の陰口を叩いていたり、影人が去るまで黙っていた。
だが、当の本人はそんなこと眼中になく、鞄を背負ってない手をズボンのポケットに突っ込んで歩いていた。
――――影浦影人、校内での評価は低い。
「拳児のやつどこにもいないな…塚本もいないし。残るは屋上だけど…………いた」
それ以外の校内は粗方見て回ったが、どこにもグラサンとヒゲを生やした男子生徒はいなく、同じく特徴的な髪型をした女子生徒もいなかった。
それで最後屋上にとやってきて、屋上を見渡すと播磨が愛用のグラサンをかけたまま横になって寝ていた(グラサンをかけたままなのでわかりづらいが)
他には生徒がおらず、大抵屋上には播磨と影人がいることが多いので屋上に近づく生徒はほとんどいないのだ。
「寝てる……のか?…寝てるみたいだな。こいつは授業が終わって、掃除当番でもなきゃ学校には残らないから……ラブレターを出したのは今日で間違いなさそうだな……ふわぁ、俺も眠くなってきたし寝るとするか」
播磨の眠気に誘われたのか、あくびをする影人。
一緒にここで寝るのはさすがに抵抗があったのか、影人は貯水タンクの上に登った。ここなら誰にも見られないだろうと余裕を持ったようでサングラスを隣に置いて、横になり眠り始めた。
久しぶりに外気に晒される紅と蒼のオッドアイ。影人は余りこの目のカラーが好きになれないため家にいるとき以外はどこでもサングラスをかけている。
彼が学校で素顔を晒して通学する日は…………遠いのか、それとも遠くないのかもしれない。
「……んぁ……ん、んん……はっ、熟睡してもうた。青空の下だったからなのか……いつもよりHPが回復した気がするな」
――――影浦影人、ゲーム脳なとこがある。
「って拳児いなくなってるし!時間は……16時か、1時間近く寝てたのか俺」
サングラスをかけなおし、貯水タンクから降りる。
屋上に今いるのは影人だけで、播磨は数分前に体育館裏へと陽気な足取りで向かって行った。
それに続き、寝起きなせいでまだ半分夢の世界にいるままだが、自分の勘を当てにしつつ屋上を後にした。
そして場所は移り――――体育館裏。
「なんで体育館の壁に拳の後が……辺りに破片らしきものが飛び散ってるし。拳児の仕業かこれ」
相変わらず影人の直感は半端なく、まるで待ち合わせ場所を知っているかのようにここにとやってきた。やってきたというよりかは何かに誘われて……と言い表した方が正しいかもしれない。
「…なワケねーだろ。テメーなんだありゃ大爆笑しやがって、力作だったんだぞ」
影人が体育館裏についた頃にはもうそこにはボロ雑巾のようにやられ気絶した天王寺とそれでもまだ怒りが収まらなく天王寺を蹴る播磨しかいなかった。
天王寺が播磨のラブレター(内容は詩に近い)をバカにするように読み上げたのだが、天満にはそれが好感触。播磨が書いたものだったんだが、影人の予想通りそのラブレターには名前が書いておらず、調子に乗った天王寺が自分が書いたと言って……その勢いで天満に告白して振られ――――影人が来た頃には全部終わってたということだ。
「(ラブレター作戦は失敗…と。なんかよくわからんけど、この先思ったよりも大変なことになる予感がするな)」
一通り天王寺をボコって気が済んだ播磨は帰り、影人は天王寺をイス代わりにし腕と足を組み空を見上げる。
影人の予感は……まだ先の話になるだろうが的中することになるだろう。
――――影浦影人の勘の良さは天下一品である。
そしてまたさらに数日、2-C教室にて。
「A…いや、Bだな。こっちはA。ふむ…」
「今鳥君どうしたの?血液型あて?」
「これよこれ。俺の手にかかりゃ測定なんかしなくても一発でわかるけどなー」
今鳥と呼ばれたパツキンの男が両手で胸を押し上げる動作をする。B、Aだとか言ってたのは女性の胸のサイズのことを指しているのだろう。
それについて血液型を予想してるのかと勘違いした、この個性溢れる溢れまくったクラスにおいて無個性すぎる(悪く言えば地味)な男子生徒は奈良健太郎。極めて普通な普通すぎる一般男子生徒。個性は?と聞かれたたら普通が個性だと言ってもいいほどに普通な男である。2-Cが舞台でなければ主人公になれたかもしれない男である……合唱。
今鳥恭介。女の子大好き。Dが好き。D以下は興味なし。自分の家が美容院。女好き。
「ときめく胸、恥じらいと可愛らしい見得。あぁ~甘酸っぱい学生時代の一ページだねぇ~」
その二人がいる教卓の近くで本人の許可を取らずに教室内を撮影(主に女子)するメガネ君がいた。
「冬木君?そんな写真なんか取ってどうするの?」
このメガネ君は冬木武一。(エロ)カメラマンである。
肌身離さずカメラを持ち歩いており、隙があれば(女の子の)写真を撮る。それを男子生徒に売ったりして、小遣い稼ぎをしてるため、女子の評価は低いが。男子からしたら彼はいなくてはならない存在であるだとか。
まともな写真をとったり、男子の写真も取ったりするが(それも売ったりする)たまにである。
「愚問!卒業写真用に青春を残すのさっ!」
もっともらしいことを言ってるようにも聞こえるがやってることは最低である。
「今日はやばいんじゃないかな……」
「冬木!俺フルセット予約な」
「任せたまえ」
冬木の肩を組んで、取った写真を予約しとく今鳥。注意をしている奈良だが、本当は自分も予約したいのだろうが、彼はムッツリなのでそんな度胸はなかった。
「待て待て待て待てまてぇええええいっ!!」
「なっ。なにすんだよ花井!かえせよー!」
もう一人のメガネ君こと学級委員である花井春樹が猛突進してき、冬木のカメラを奪う。
「この花井春樹!!学級委員の名に懸けてそのような行いは絶対に許さん!」
もはや昭和の遺物ような考えをしてる男だが、これでも成績優秀文部両道な男である。
熱血漢なとこがあり、真っ直ぐすぎる性格なので自分自身が物事を乱したりとするが……まぁ、まだそれはいいだろう。
「ぐ~るぐるまわ~る、グールグルマワール(コーラス)♪」
そしてようやくこの小説の主人公がヘッドホンを装着し、リズムに乗って歌いながら(しかもコーラスのとこを自分で言っている)教室にと入ってきた。
――――影人、今日は遅刻せず。
「影浦じゃねーか。おはようさん」
「か、か、影浦君……お、お、お、おはおはおはよう!」
「あー、影浦!おねがいだぁ!花井から俺のカメラを取り返してくれぃ!」
「こらぁ!貴様影浦!音楽を聴きながら登校とは何事だ!」
黒板側の扉から入ってきた影人は4人に各々の反応をされるが、こんな感じにあいさつをされたり、絡んだりされることが多くなってきた。
「朝から騒がしい奴らだな……えーっと……えーっと…………」
影人のヘッドホンを没収しようと花井が何度も手を伸ばしてきてるが、そこは影人。直感を頼りに横に逸れたり後ろに一歩下がったりしゃがんだりして適当に避けていた(そしてその隙に花井の手からカメラを奪っていた)
花井の猛攻をあしらいながら口に手を当てて、4人の名前を思いだそうとしてる影人だが――――
「金髪君に普通の人。お前がメガネ君で、お前がメガネ。おはよ」
覚えてるわけがなかった。もう特徴だけしか見ていない。
ちなみに、君づけメガネは冬木のことで、メガネそのままは花井のことである。
今鳥を除いた3人は名前を憶えられてなかったことにコケる。
「え、え?普通の人って僕のこと?」
「いくらなんでもメガネはないだろう!クラスメイトの名前ぐらいはちゃんと覚えておきたまえ!!」
「金髪君じゃなくて呼ぶんだったら俺はD!と呼んでくれたほうが嬉しいな」
「あぁー!俺の愛しのMYカメラ!サンキュー影浦。俺のことはメガネ君でも冬木君でも武一でもいいぜ!」
「なぁっ?!いつの間に僕から!?」
ポーイと下から上に投げ、奪い返したカメラを冬木に投げ渡す。
手元にカメラがないことを気づき、入れてもないのにありとあらゆる制服のポケットを引っ張りだし無駄な行動をする花井。また冬木から没収しようと追いかけるが、その前に冬木はいち早く逃げ出していた。
「……それにしても今日はなんかみんなソワソワしてるな。……なんでだ?」
ヘッドホンを首にかけるように下げて、首を捻る影人。このクラスだけじゃなく、ここに来るまでも他の生徒がいつもとは違う様子だったので気になっていたらしい。
「か、影浦君忘れれたの?今日は身体測定ですよ」
「そう。学園のカワイコちゃんは今日に備えて色々やってきたのさ」
ビクビクと影人の様子を窺いながら喋る奈良(恐怖心のせいで噛んだり、敬語になってしまってる)とうんうんと意味深に頷く今鳥。
「身体測定…そうだったな、今日はそんなことがあるんだったな」
昨日のHRでのことを思いだしつつ、谷先生がそれらしきことを言っていたのを思い出す。
「なるほどな……どうりで昨日晶のやつ茶道部でリシャスッ!!」
影人が余計なことを口走りようとするその前に、クラスのどこかからとんでもない速度で影人の顎にぶちあたって、後ろにのけ反り黒板に後頭部をぶつける。
前と後ろからとてつもない痛みが走りその場で患部を抑えてうずくまる影人。
「か、影浦君?」
「なんだ今の。影浦が急にのけ反った…のか?」
「ふぉぉぉぉぉ……!ありのまま今起こった事を話すぜ…。俺が喋っていたと思ったら、いつのまにか黒板に頭をぶつけて……蹲っていた。な……なにを言ってるのかわからないと思うが俺もわからん。なにをされたかなんて俺すらわかってねーんだからな……」
「……大丈夫そうだな」
「その台詞って…」
行き成り教室中に鈍い音が響いたのだから、何人かが影人の様態を見に駆け寄ってきたのだが某冒険漫画のとある名台詞を使って実況なんてするもんだから、みんな呆れながら戻っていった。
痛みに耐えながらも立ち上がり、影人は自分に飛んできたらしきものが転がっていたので拾った。
「なんでビー玉が……」
縞模様が入ったビー玉だった。おそらくだが、これをとんでもないスピードで投擲したのだろう。
食らった本人と投げた本人以外、誰も気づかない速度で。
そんな超人まがいのことができ、影人をターゲットにする人物は一人しかいなく――――
――――注意!絶対に真似しないように!!
「……(余計なことを言わないように)」
天満の席を沢近、周防美琴、そして晶の3人が囲みながら今日のことを話題に楽しそうに話してた。
晶を見ると、目でそんなことを伝えていた。伝えていたというか、影人にはそう言ってるように見えたのだ。
「(なんであんな近くにいるのに3人は気づかないんだ)」
まだズキズキと痛む頭を抑えて、影人は自分の席にへと着いた。
――――狙撃主《スナイパー》高野晶。
『全校生徒にお知らせします。本日の身体測定は中止となりました。繰り返します、本日の身体測定は中止となります』
「さーて、身体測定が潰れたみたいだし。帰るかー。……それにしても今日拳児のやつみないがサボりなのかね。お、またなー烏丸~」
「うん。影浦君もね」
今回のお話はアニメのほうを意識しましたね。
少しずつですが、影人と話す生徒が増えてき始めた。けど本人は名前を覚えていない