ハイスクールD×D 過去に戻った赤龍帝   作:神上 討魔

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赤龍帝

 

会場の中心に急遽作られた空間。

 その周囲を会場にいる悪魔達が好奇の視線で見守っている。勿論、オカ研の部員メンバーもリアスと共に関係者席に座って事の様子を見ている。そして、その隣にはサーゼクス様と傍にはグレイフィアさんもだ。

 それとは反対側。フェニックス家側の方には身内の悪魔とその下僕悪魔、ライザーの妹であるレイヴェルも列席していた。

 そして、イッセーとライザーは空間の中央で対峙していた。イッセー既に赤龍帝の籠手を出現させ、ライザーも背中からレーティングゲームでも見せた炎の翼を生やして余裕そうに立っている。このバトルを取り仕切っている悪魔が戦いの開始を告げた。

 始まると同時に炎の翼を羽ばたかせ上空に舞い上がったライザーは、イッセーの赤龍帝の籠手を指差して嘲笑った。

 

「お前の能力は既に全て割れている。自分の能力を倍にしていく神器セイクリッド・ギア、赤龍帝の籠手。で、倍増した力を仲間や武器に譲渡する新しい能力も発揮したそうだな」

「ああ、そうだな。だが、それがなんだ?まさか勝てるとでも思っているのか?」

「チッ、相変わらず生意気だなクソガキだ。」

 

 忌々しげに舌打ちし、イッセーを上空から見下して睨むライザー。イッセーはライザーから視線を外し、リアスの方へ満面の笑みを向けた。

 

「部長、10秒でケリをつけます」

「……イッセー?」

 

 訝しげに名前を呼ぶリアス。胸の前で手を組み、祈るようにしている。心配性だなぁ…とイッセーは笑った。

 

 

イッセーは頭をブンブンと振り、思考を切り替える。そして息を吸い、ゆっくり吐いて静かに目を閉じた。

 

「10秒とは大きく出たな。ならば俺はお前を五秒で片付けよう。リアスの『兵士』!!」

「俺が、5秒で片付けられるなんて思うな!!」

「まあいい……くたばれ、クソガキ!!」

 

 ライザーの放った幾つもの巨大な炎の塊がイッセーに殺到する。危機的な状況だが、イッセーは目を閉じてその場で静かに佇んでいるだけだ。

 会場の周囲で見ている悪魔達が「この程度か…」と嘲笑う。

 リアスの脳裏にレーティングゲームの時にイッセーが爆炎に包まれる光景がフラッシュバックし、か細く震えた声で「ぃや…いやよ…イッセー…っ」と呟く。それは近くに座っている朱乃や木場、小猫も同様だ。

 一方、サーゼクスやグレイフィアは何かを分かっているかのように微笑んでいる。その他にいる実力者達はイッセーを見つめ、慄いていた。

 濃密な龍のオーラがイッセーを中心に渦巻き、彼の体を包み込んでいるからである。しかし、それは静かなもので、気づくのは難しい。事実、対峙しているライザーは気づいてはいなかった。イッセーが……赤き龍の帝王が今か今かと心の臓を高鳴らせ、強く強く強く昂ぶっていることに。

 

 ドガァァァァァァァァァァアンッッッッッ!!!!!!

 イッセーの周囲を爆炎が包み、フィールドを破壊していく。ライザーは鼻を鳴らして嗤った。レーティングゲームの時はしつこく立ち上がり向かってきたが、やはりこの程度だったのか…と。

 

「ふっ、はははははははは!! やはり所詮は低俗な下級悪魔!! 不死鳥である俺に敵うはずがなかったんだよ!!くはっ、はははははははは!!」

 

 腹を抱え笑うライザーだが、次の瞬間彼の表情が凍りついた。いや、会場で嘲笑っていた悪魔達全てが、一瞬で凍りついた。

 

「……禁手化《バランスブレイク》……」

 

《Welsh Dragon Blance Breaker!!!!!!!!!!!!!》

 

この機械音と共に、ドラゴンオーラ膨れ上がった。

 

そこには、龍のような赤い鎧を纏った一誠だった。

「これが龍帝の力バランスブレイカー、赤龍帝の鎧《ブースデッド・ギア・スケイルメイル》だ!!」

 

 

「バランスブレイカーだと!?あり得ないこの短期間で何故………?」

「ライザー、俺は今後悔しない為に大切なものを失わないために大切な人を取り戻すために、あんたを倒すっ!!ドライグ行くぞっ!!俺たちの王道を見せつけるぞ!!」

 

『あぁ!もう一度あのフェニックス小僧にドラゴンの恐怖を植え付けてやろう!!』

 

 

我、目覚めるは

 

王の真理を天に掲げし、赤龍帝なり!

 

無限の希望と不滅の夢を抱いて、王道を往く!

 

我、紅き龍の帝王と成りて

 

汝を真紅に光り輝く天道へ導こう----ッ!

 

『Cardinal Crimson Full Drive!!!!』

 

------さぁ、俺たちの王道を見せつけるときだ。------

 

 




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