放課後の事だ。
一応ASTとの契約は週三だから、今日は教官としての働きはしない。
今日は、放課後にアイツも呼び出したしな………
「で、テメーは俺を殺しにでも来たのか?」
「あっ、いやししょ………「士道だ。他人に聞かれたらどうする」士道さん、俺は恨んで殺しに来たとかじゃなくて、仕事の一貫ですよ」
「そうか。なら良いんだ」
俺は、金次の話を簡単に信じたフリをして、気配を徐々に消しながら屋上を去っていく。
そして、壁の裏に隠れ、隠して置いた予備の銃………何も俺がレッドホークしか持ってないとは言ってない………を手に持ち、自分に二発の天弾を撃ち込む。
その天弾は【雲】と【霧】。
【雲】の効果は雲のごとく増殖する効果…つまり、分身生成だ。
そして、【霧】の効果は幻術………俺は今回それを、自らの姿を消す事に使用した。
今日は金次を追跡させてもらおう。アイツがどんな依頼を受けているかは俺の死活問題………というか俺の命に関わりかねないからな。
アイツの戦闘能力は一部の状況下においては俺に匹敵しうるし………俺を殺しに来る可能性が非常に高い。
いや、依頼がそういう類いのやつで無い方が俺的にも良いんだが、最悪殺されるって事を考えると先手は打って置いた方が良いんだよな。
俺は、まず【雲】の天弾を使い分身し、【霧】の天弾で自分の姿を消す。
そして、分身に家には帰らず、俺が金次が受けている依頼がどんなものか確認したら適当なデパートに行っていつでも入れ替われる様にしておけと命令し、俺は金次が来るのを待つ。
だが、アイツの足音はしない………まさか、顕現装置を使った転送装置でも使っているのか?
だとしたら面倒だな………追うのにも相当なリスクを伴うぞこりゃ………
だが、ここで追わずに何も知らないまま暗殺されるのも難だ。
よし、無茶を承知で突入しようじゃないか。
俺は、自分の姿が消えているのを確認すると、金次の居た場所を見る。
案の定、金次は転送されかけの様だ。
今回は俺も巻き込ませてもらうぜ?
それに、昔依頼で顕現装置を使った転移を邪魔して自分が割り込む方法も習ったしな。
まず、俺が使うのは天弾の1つ………今日は天弾を結構使ってるな…まぁ良いだろ、俺は天弾の1つ、【雨】を装填する。
そしてそれを即座に金次に撃ち込む。
【雨】の効果は鎮静。どんな物だろうが無理矢理鎮める事が出来る。
それが怒り狂った猛虎だろうと、魔法だろうとなんだろうと。
そして、それは顕現装置の力すら一時的に無効に出来る。
つまり………それを撃ったら転移し掛けていると言う状況を、転移する前の状況に戻せるのだ。
で、そうなっても転移装置そのものには鎮静の効果が働かないので、転移装置を止められなければ、俺でも使えるんだ。
そんなテクニックを利用し、俺は金次の転移を止めて、自分をどこかへと転移させた。
ー???内・恐らく転移装置が置かれて居るであろう突入口ー
さて、侵入成功だ。
で、恐らくここは空中で、この場所はそこを飛行する空中艦…しかも顕現装置を使った迷彩を施された空中艦だ。
つーかさ、こんなもんが天宮市の上にあるのかよ………あーいや、よく考えると顕現装置のシェアNo.1の…デウス・エクス・マキナ?和訳すると確か“機械仕掛けの神”なる意味を持ってた気がしなくもない厨二感溢れるネーミングの会社にいくつかあったな天宮市の上を飛んだやつ…とりあえず、ここの所属を暴くことも脳内に入れておこう。
さて………潜入開始だ!