前回のシリアスどこ行った。
とりあえず色々お知らせを。
1.アンケート結果
2対0でアンノウンちゃん生存ルートへ。
とりあえずアンノウンちゃんを緋弾のアリア組の誰にするかを考えないといけないので、しばらくアンノウンちゃんの容姿は語られません。
2.祝!UA10000突破!
読者の皆様に全力の感謝を。
ちなみに作者の書いた物でUAも評価もこれがトップです(キリッ
でもお気に入り数は別のが一番………
でも10000はかなり嬉しいです。
4月半ば。天気も悪くない。
だが………どうにも気分が晴れない。というか違和感が拭えない。
俺はつい先日、仮称を【アンノウン】とした精霊に自分を殺せと依頼され………“依頼料の分だけ”殺してやった。
その時、『フフフ………君はやはり面白いね。私からの依頼を難癖付けて断る。か…まぁ、私が私を殺せないのは変わらないし………』と言って俺を押し倒してキスをしてきたのだが、その時依頼妙な違和感があるのだ。
あれ以来いつも通りの天弾が作れないし、緋弾を撃とうとしても弾が何故か検討違いの………正確に言うなら、弾を撃つ瞬間が遅くなってしまい検討違いの方向に飛んでしまうのだ。
理由は不明だが、原因の1つとしてあのキスに何かあったと考えても良いだろう。
だが、それは何なのか。原因が特定出来れば対処は出来るだろう。
だが………一切原因が見当たらない。
そもそも何故天弾がいつも通り作れないのか、緋弾を撃つのが一瞬遅くなってしまうのか。
かろうじて緋弾の方はこれまでより撃つタイミングを早くすることで対応出来ているが、それでも天弾がおかしいのは痛い。
普通の相手なら天弾が無くても殺せるが、もしもあの時殺せなかった精霊と再び戦うとしたら天弾は必要不可欠だ。
早急に原因を特定して対処しなければ………
俺はそう考えつつ、ある場所へ向かう。
ー商店街ー
商店街だ………理由は言うまでもなく食料の確保。
今家に帰るのは精神的にキツいし、それ以外に新たな拠点を作るにもここは日本、無駄に防犯カメラが多いからもしもの時に銃を使えない(しかも顔を隠しても高確率でバレる)。いや使えなくは無いんだが使っただけでお尋ねものだ。
まぁ………一応BO○KOFFで立ち読みしたマッサージ術と格闘術等諸々を組み合わせて相手の弱体に繋がるツボを押しまくればどうにかなるんだがな。
だかそんなことを戦闘中にやるのは難しい。
だから………しばらく野宿だ。
金に困りはしないし、脳を半分ほど休めつつ意識を保ち何時でも目を覚ませる状態になれる方法も知っている。
それに防寒具が無くとも寒さはよほど酷く無ければ(肌寒い程度なら不要。流石に動きに支障が出るようなら必須だ)だし、春は季節柄比較的温度変化が緩やかだ。
唯一警戒しておくべきはあの空中艦を擁する組織に監禁される事だが………まぁ、一応普通の銃弾は大量に所持しているし、それにあんな場所じゃトラップ以外に大規模な攻撃は行えない可能性が高い。
だからほぼ確実に攻撃は面で無く天になる。
そうなれば俺にとって有利なだけだ。
いまだレーザー兵器はさほど存在せず、連射が効きにくいから一対一の接近戦ではマイナスにしかならない。
だから使われるのは実弾銃。弾速は大体音と同じだが………見切って避けるのは容易だし、人間は小さいから動き回っていれば当てられにくい。
だからとりあえず、空中艦ついてはある程度楽観しておくことにする。
まずは食料を揃えるか。
一応折り畳みバッグは何かと便利だから持っているし、とりあえずパンをいくつかと食材(勿論、生で食べて問題の無い物だ)だけ買っておこう。
俺はそう決め、まず近所の何かとパンが美味いと評判のカフェに向かった。
そしてそこで………アイツを見付けた。
しかも【プリンセス】と共に居る………怪しすぎるぞ。
プリンセスは何故か来禅高校の制服を着ているし、あれじゃもはやデート………
「お、お客様………?店内で殺気を振り撒くのは………」
「すまないな。少しイライラしていただけだ」
コホン。
あの様子から同じ精霊である琴里がキンジとデートをする事をイメージしてしまい、殺気を放っていた様だ。
幸いにもキンジはプリンセスの相手に困惑していて気付いていないが………
一応追跡するか。もしもプリンセスがASTと交戦することになろうがどうでも良いが、二人の会話から何が目的なのか分かるかもしれない。
それに………キンジが耳に付けているインカム、あれは体に馴染んでいるから分かりにくいが、ある程度洞察力があるやつ………駆け出し探偵以上にはすぐバレるぞ。
まぁ精霊がそこまで洞察力があるとは思わんがな。
楽観のしすぎは良くないが………客観的に見てあの精霊は人間との交流などASTとしか無かっただろうし、洞察力が上がるとしても腕の動きに視線を誘導されてしまうだろうな。
まぁ、どうせ俺の事では無いのでそれは気にしない。
今は食料の確保と、キンジが属している?組織の目的を暴くことが重要だ。
だから一度パンを購入したのち、少し変装してから追加でアイスカフェオレ(S)を購入してイートインでダラダラと過ごすフリをして監視しよう。
俺は、一度店を出ると、この時間もっとも人通りが少なく、なおかつ監視カメラの無い場所………裏路地に移動し、残しておいた天弾【霧】を俺に撃ち込む。
霧の天弾は幻惑の天弾………自らに撃てば少しながら幻術を(五時間ほど、尚且つ声は変えられない)操れる様になる。
それの応用により姿を変え、何処にでも居る青年になる。イメージとしては細身で小柄、髪は男にしては多少長く、服装が適当な27歳公務員だ。
こんな時間に公務員がカフェにいるのも変だが………考えてもみろ、学校が休みになってるんだから公務員…正確には教師は休みになる可能性が高い。
だから一応不自然さは薄いはずだ。
俺は、そんな風に大丈夫だと自分に言い聞かせながら、再びカフェに入店する。
「どわぁっ!」
おっと失敬。入店と同時に店員が見事にカフェラテをこっちに飛ばして来たのでバクステからの自動ドア手動クローズをしてしまったよ。
まったく、迷惑な店い………
俺は、迷惑な店員だぜ。だなんて思った思考を瞬時に………
迷惑どころか世界レベルでの害悪だったらしい奴………仮称アンノウンがカフェラテを買ってイートインで食おうとしていたところ、滑って転んでしまっていた様だ。
「おや…また会ったね」
そしてアンノウン、何故俺の正体が…あ、まさか幻術に実態が無い(一応腰の高さとかは調整してるから違和感は無いがな)から、あの時の粒子を飛ばしてそれで確認だなんて芸当をやっているんじゃなかろうか。
まさか…まぁそれは問題ではない。
アンノウンが人間に馴染みまくってるのも問題ではない。
何故ここに居るのか………でもない。
お前、金どこで稼いだ?
そう考えていると、アンノウンは答える。
「いや、サクッと…誠組だっけ?にお邪魔してBANしてスって来た」
そうですかい。真面目に考えた俺が馬鹿馬鹿しくなった。
そんな事を思って居た時、横をあの二人が通りすぎた。
あぁ…コイツに気を取られ過ぎたか。
とりあえず尾行しよう。
アンノウンは無視だ無視。