異世界に来たから、とりあえずこの世界の神になろうと思う。   作:まなさた

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おっ久しぶりでっす!9600でございます!

いやー5ヶ月もお待たせしてすいません。

vitaで打つのかなり大変で……

今回も訳のわからん展開になってますがお楽しみいただけたらと。

ではでは本編スタートです。


今俺の顔は太陽よりも赤く燃えている自信がある。

前回までの俺の旅の足跡

 

1、お空からダイブ!(パラシュート無し)

 

2、森を一部消却。ナ◯シカの巨神兵のごとく

 

3、アリスが仲間になった!

 

4、街についてギルドへ

 

5、アリスにプロポーズ(?)、ラファールに告白

 

6、ギルドから飛び出す←いまここ

 

 

 

さて、現在ギルドから出た俺は、ラファールの手を引き絶賛駆け落ち中である。もちろん完全無欠の大嘘です。

 

とりあえずギルドから飛び出したものの、特にアテが無かった俺はこれからどうしようかと思案していた。

 

いや本当、明日からどうしよう。もう俺ギルドに行けないよ、どんな顔して行けば良いんだよ……普通に行くか、うん、なるようになれだ。

 

明日からの事で頭を抱えていた俺だが、けっきょく開き直る事にした。

 

人生、あきらめが肝心だと誰か言ってたしね、ね!

 

と、そこで後ろから付いてきていたアリスが口を開く。

 

「ねぇ、カズマ。ギルドから飛び出した訳だケド、どこに向かうつもりなの?」

「そうですよ。急にギルドから飛び出して、びっくりしたじゃないですか」

 

アリスに続いてイリアスも言葉を重ねてくる。

 

お前、ギルドカードで遊んでたりしましたよね?俺はそっちにびっくりだったよ。駄女神め。

 

「いま私を貶しませんでした?」

「気のせいだろ」

 

俺は真顔で答える。妖怪かよ。あ、違った女神でした。

 

「んな事言ったってよ。あんな空気のとこに居れる訳無いじゃんか」

 

視線がまるで針のように突き刺さってきて、まさに針のむしろだった。あんなとこに居ろとかマジでご免だ。

 

「その空気を作ったのはカズマさん、あなたですよ?」

「……………………」

 

ぐうの音もでない。実際原因は俺な訳で言い返しようが無かった。

 

おのれ駄女神め、こんな時にかぎって頭を働かせやがって。

 

だったらあの時助けてくれても良かっただろうに。

 

「それはいいんだけどさぁ……」

 

と、俺が愚痴愚痴と考えていると、アリスが若干冷たい笑顔を作り、やや下向きに指を指す。

 

「それ、いつまでやってんの?」

 

指を指した先には、ギルドから出た時からラファールの手をがっちりホールドしている俺の手。

 

「おっと悪い、忘れてた。そろそろ良いよな、放すぞラファール」

 

アリスから身の危険を感じた俺は迅速に安全を確保すべく、ラファールに声をかけ手を放す。

 

しかしラファールから返事は無く、それどころかその場に足を止める。

 

「じゃあ、次は私の番ね」

 

ラファールの様子が気になり、立ち止まっていた俺にアリスが抱きつくようにして左腕をとり、俺の手にはその細い指を絡める。

 

いわゆる恋人つなぎであるが、そんな事よりも腕に押し付けられた、柔らかい感触の方が問題だった。

 

「あの、アリス?当たってんだけど……」

「ん?なにが?」

「いや……胸が……」

「やあねぇ、当たってるんじゃなくて当ててんのよ」

 

悪戯っぽい笑みを浮かべアリスがさらりと言う。

 

突っ込まない、突っ込まないからな。

 

「あとさ、なんでそんなに俺の手をこすってるんだ?」

「え?だってさっきそこの女が触ってて汚くなったから綺麗にしてるんだけど?」

 

キョトンとした顔で言われた。首を傾げながら。

 

え、何それ怖い。

 

俺は何も聞こえなかった事にして、ラファールをチラと見る。

 

いつもなら何か言ってくるんだけどな………誰が汚いんですかあなたの方が心が腐って醜く汚いです、なんて。

 

しかし、ラファールは依然として俯いたままで、動かない。

 

「おい、ラファール?どうした?」

 

俺は俯いて見えないラファールの顔を、下から覗き込みながら声をかける。

 

もしかして気分が悪いのか?それとも泣いてたりするんじゃ?と思って覗き込んだラファールの顔はそのどちらでもないものだった。

 

「ふ、ふへへ………和馬が好きって………一番……ふへへへ//////」

 

そこには今日一番の緩みきった笑顔を浮かべているラファールさんが居ました。

 

俺は顔を上げひとつ深呼吸をしてシャウトした。頭の中で。

 

「だれだこれぇぇぇぇぇぇえええええぇぇぇええええぇぇぇぇえええ!!!!!!!!!」

 

今見たのは現実か? いぇす!現実だ!!

 

一体最初に会った頃の彼女はどこに行ってしまったのか。もしかして双子の姉妹が居たとか……?それはないか。うん、それはない。

 

落ち着け、俺。ステイ、ステ〜イ………俺は犬じゃねぇ!!よし!完璧に落ち着いた!!(作者:ダウト!!)

 

「どうしたの?カズマ」

「いや、なんでもなかった」

「なんで過去形なんです?」

 

急に黙ったと思ったら、訳の分からない事を言った俺を二人が不思議な眼で見る。

 

そんな眼で見ないでくれ、しょうがないだろ急にあんなの見たら。

 

ともかく二人のおかげでいくらか冷静になった俺はとりあえずラファールに声を掛ける…………前にスマホを出してカメラで一枚撮っておく。

 

ラファールの緩んだ顔がスマホに保存される。

 

また今度これ使ってからかってやろう。

 

「おい、ラファールしっかりしろ。大丈夫か?」

「ふぇ?」

 

可愛らしい声を出しながらラファールが緩んだ顔を上げる。

 

いやだから、何でそんな風になってんの?キャラが前の話から変わりすぎじゃないか?ホントはこっちが素なのか?

 

「お、気づいたか?やれやれ急に止まるから心配………」

「一馬さん」

 

俺の言葉を遮り、ラファールが聞いてくる。

 

「見ましたか?」

 

その顔は眼鏡が反射して伺えないが、元のラファールに戻っていた。

 

見た、てのはさっきのことだろうか?ここは知らないフリをしとこう。

 

「いや。何も見て無いぞ」

「分かりました。死になさい」

 

言うな否や、ラファールが一瞬で抜刀し俺の首に切り払いをした。

 

しかし、その刃は首を斬らず寸止めされた。

 

なぜならアリスが、おそらく魔法によって作った炎の剣をラファールに俺と同じく首に寸止めしていたからだ。

 

いや、寸止めって言ったけど俺の方ちょっと切れてるね!寸止めになって無いよ!

 

てかさ、ナニコレ?なしてこんなことになった?俺が何かしたか!?………心当たりが在りすぎてオハナシにならないゼ☆………!

 

俺がそう内心叫んでいると、殺気を込めた視線をラファールに向けていたアリスが言った。

 

「アンタ、どういうつもり?」

「見ての通りですが?」

「カズマに手を出したらアンタの首が飛ぶわよ」

「その前にアナタの首が宙を舞いますから問題ありませんね」

 

二人とも引く気は無いようで、互いを睨み続ける。

 

おいおい……何かヤバイ雰囲気だぞ。

 

というかもうヤバイことになっていた。

 

二人の出す殺気に殺られて倒れる人や、逃げ出す人が出始めたのだ。

 

「ち、ちょっと早くどうにかしてくださいよ一馬さん!」

 

イリアスも若干涙目で訴えてくる。

 

これ以上はヤバイと思い二人を止めに入る。

 

「はい、二人ともそこまで。周りに被害を出してどうすんだよ。ほら、アリスそれしまって、ラファールも武器をしまって、あと殺気も」

「はーい!カズマ!」

「……………」

 

アリスはすぐに言うことを聞いて俺に抱きついてくるが、ラファールは黙って動かない。

 

というか顔を横に逸らしている。耳が赤く見えるのは気のせいでは無いと思う。

 

「……………………………い」

 

と、何かぼそりとラファールが言ったようだ。

 

「ラファール?」

「……………………さい」

「ん?さい?」

 

今度は少し大きな声を出した。しかし、周りの人達のざわめきでうまく聞き取れない。

 

ラファールは体をふるふるとさせると、意を決した様にこちらに顔を向けて叫ぶ。

 

「だから、さっき見たことを忘れなさい!と、言ってるんです!あ、あれは違いますからね!別に貴方のことを考えてたからとか誤解ですから!」

 

早口に言葉を放つラファール。しかし、それが自分の墓穴を掘りまくっいることに気がついているのだろいか。

 

途端、俺の左腕からギリギリと痛みが伝わってきた。

 

勿論原因はアリスだ。黒く濁った目でこちらを見ていた。

 

「ねぇカズマ?なんの話をしてるの?何を誤解するノ?ねェ?ネェ?」

 

俺は悟った。ここで選択を間違えたら俺の命が危ないと。

 

やっべぇ………背中から嫌な汗が止まらねぇ……

 

内心の焦りをどうにかしようと、そしてどこかに解決策がないかと周りに視線を動かす。

 

イリアスと目があった。イリアスはどこで買って来たのか串焼きの肉をもきゅもきゅと頬張っていた。

 

両手にはさらに大量の串焼きを持っている。

 

そして、俺の目から何を汲み取ったのか。両手いっぱいの串焼きを体に隠す様にし、これはあげませんと言うように真剣な顔で首をブンブンと横にふる。

 

テメェ駄女神、何一人だけ飯食ってんだ!俺にも寄越せ!

 

考えてみればこの世界に来てから何も食べてない。

 

ああ、母さんの肉じゃがや明日香のりんごが丸ごと入ってるカレーが恋しい。

 

もう二度と食えないんだよな………

 

感慨にふけっていると、ふと、あるものが目に止まった。

 

それは洋服店だ。大きなショーウインドウに服を着たマネキンの様なものがあるから間違い無いだろう。

 

「なぁアリス。服欲しくないか?いつまでも俺の服着てる訳にもいかないし……てかちゃんと服着てくれ、じゃないと俺の理性さんが死ぬから。頼む」

「………………分かった!勿論カズマが選んでくれるのよね?」

 

アリスはしばらく俺を観察する様に見たあと、笑顔で答えた。

 

「あ、ああ。でも、俺ファッションとかよく分からねぇから、そっちで選んだやつから選ぶ感じでいいか?」

「ええ、それでいいわ」

「イリアスも付き合ってきてくれ」

 

俺が言うと、イリアスは食べていたものを飲み込むと顔を赤らめくねくねと動き出した。

 

「もきゅもきゅ………ごくん。そんな、アリスさんと付き合ってこいだなんて………////私達女の子同士なんですよ?////」

「下らねぇこと言う不良品の口はこれかなぁ…………!?」

「痛い!痛いれす一馬しゃん!?ふいまへん!ゆるひて!」

 

イリアスの頬を両手で思いきり引っ張ると、イリアスが泣きながら謝って来たので、コレくらいで許してやる。

 

俺が手を放すと、イリアスは赤く腫れた頬を擦りながら言う。

 

「う~、痛いです……一馬さんの鬼、悪魔、バカタレ!」

 

いや、バカタレってなんだ。

 

もう一度お仕置きが必要かと俺が動くより早く、イリアスは風のようにアリスの後を追い、店の中に消えていった。

 

アイツにはあとでお灸を据えておこう、とっておきのな。

 

さて、これで邪魔者は居なくなったな。

 

俺は一人残ったラファールに向き直ると、彼女の腕をつかみ引っ張る。

 

突然の事にラファールは驚き声を上げる。

 

「きゃっ!な、なにを……!」

「ここだと、まわりが邪魔で話しにくいからな。こっちだ」

 

そう言うと俺は近くに有った、細くて影になっている建物の間にラファールを引き入れる。

 

そして彼女を壁の方にやり、顔の近くに手を突く―――いわゆる壁ドンの状態で話す。

 

「じゃあ、さっきの話の続きだ。なんだったっけ?」

 

ラファールは一瞬ボーッとしたかと思うと、すぐに顔を赤らめ口を開く。何でだ?

 

「さ、さっき見た事を忘れて欲しいんです!」

「もっと具体的に言わんとわからんな」

「っ!だ、だから……さっき見た私の腑抜けた姿を……」

「それってこれの事か?」

 

ボソボソと言うラファールにスマホを見せる。

 

写っているのは勿論彼女のニヤけ顔だ。

 

「なっ!それは!」

 

それを見たラファールの顔がリンゴのように赤くなる。

 

「これの事だよな?」

「う~……そうですそれです。早くそれを消して忘れてください!」

「嫌だ。絶対忘れない」

「なんっ……!」

 

俺が拒絶の意思を示すとラファールは肩を震わせ口を引き結ぶ。その表情は前髪の影でよく見えない。相当恥ずかしいんだなぁ。

 

「……フフッ………ウフフフッ………あははアッハハハハ!」

 

と思ったら、急に笑い出した。余りの羞恥心とストレスでついぶっ壊れたか………可哀想に。

 

誰だこんな風に追い詰めたのは!………俺でしたね、ハイ。

 

「あはは……もう終わった…あんな無様をさらして、更に記録まで残されて……もうこうなったら貴方を殺すしかありません。ウフフフフ」

 

光を失い濁った目で俺を見るラファール。

 

「ま、まてまて!天使が罪も無いやつ殺しちゃ不味いだろ?」

「ハイ。だからその罪を償うために貴方を殺して私も死にます」

「oh……」

 

濁った目をしたラファールの手が俺の首に伸ばされる。

 

「アは。大丈夫ですよ。痛くて苦しいのは最初だけですから」

「お、落ち着け。別に俺はこれを使ってお前に何かする訳じゃない!」

「じゃあ何で消してくれないんですか忘れてくれないんですか?どうしてどうしてどうしてどうして?」

 

俺はラファールを説得しようと試みるが、手を止める気は無いようだ。手に力が込められ首を絞める。

 

ラファールの手を離そうとするがびくともしない。

 

「ぐっ……!忘れるわけ、無いだろう!」

 

なぜなら……

 

「好きな相手の事忘れるわけ無いだろうが!」

「………ぅえ?」

 

ラファールの首絞めが止まる。俺は早口で捲し立てる。

 

「好きな相手のいつもと違う表情を見たんだぞ?それも俺の事を考えてだ!嬉しいに決まってんだろ!忘れられる分けないだろ!」

「あ…ぅ……え……?」

「だから何度でも言ってやる!俺は絶対に忘れない!お前にいくら忘れろと言われても忘れてやらない!」

 

俺はそこまで言うと息を整える。一気に言ったせいで息が荒れている。

 

俺は何を言ってるんだ!?バカか!?メッチャ恥ずかしいぃぃぃ!!

 

冷静になった俺は余りの羞恥心で死にそうになる。たぶん今の俺の顔は太陽よりも赤く燃えている自信がある。

 

ラファールはペタンと地面に座り、急な展開に理解が追い付いていないのか顔を赤くしてあたふたしている。

 

「え、えと!あの、その……////」

「分かったならもういいよ。さ、早くいこうぜ?アリスたちが待ってる」

 

俺は視線を横にしながらラファールに手を出し言う。恥ずかしくてまともに顔が見れない。

 

「あ……////はい……////」

 

ラファールも俯きながらも俺の手を取り立つ。

 

そして俺達はアリスたちの待つ店に無言で行く。

 

恥ずかしさで胸が、いや体が弾けそうだった。

 

 




次はいつ出せるだろうか………

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