異世界に来たから、とりあえずこの世界の神になろうと思う。 作:まなさた
今回はなんと5000文字を超えました!!
一週間で5000文字かよ、とか思っている方もいるかもしれませんが、これには訳があるんです。
実は最近SAOの二次創作作ってみよう!!とか思っちゃいまして、それの案とかを構想してたら遅れました。
何しろ二次書く前に原作読み返して、それから作ろうとしてたんでかなり時間食いました。
てことで、近いうちに出すと思うんでそっちの方も呼んでいただけたら幸いです。
それでは本編スタート!
時は和馬がレーヴァテインを使って森を焼き払ってしまう30分前までさかのぼる。
「はぁ……、何やってんだろアタシ……」
魔王城の玉座に座っている少女が燃え盛る炎のように赤い長髪を揺らし呟く。
見た目は10代半ばくらいだろうか、やや幼さを残した二重瞼に朱色の瞳、腰までのばした鮮やかな赤髪の頭には角のような物がある。魔人族に多く見られる身体的特徴だ。
少女はレザーボンテージ風アーマーに黒いマントという出で立ちで自身の褐色の絹肌をさらし、そしておよそ見た目の年齢にそぐわない大きく成長した二つの胸が今にもこぼれ落ちんばかりだった。
8年前先代の魔王が勇者によって殺され、次の魔王として立たされたのが魔王の娘である彼女……アリス・ヴェルヘルムだった。
しかし、魔族の王は強者でなければならない。と主張し彼女は我らの王にふさわしくないと反対し、まだ7歳のアリスに我こそが王にふさわしいと謳いながら襲う者達もいた。
その波のように押し寄せてくる玉座を狙う者たちを、しかしアリスは立った一人で潰してみせた。
先代魔王の娘であった彼女は父の力を確かに受け継いでおり、否、父である先代魔王よりも強大な力を持ち、生まれついての天才的な戦闘センスで襲いかかる敵をことごとく倒していった。
次々と仲間を倒していく彼女の姿をみた反対派の魔族たちは、その場に膝をつき
しかし、彼女は戦闘については天才的であったが、まだ幼いが故に政治や経済面についてはからきしだったため、そこは大臣や貴族たちが取り持つ事になった。
よってこの8年間彼女は魔王が本来すべきである仕事を全て大臣たちに任せ、戦う事を仕事としてきた。
しかし、いまは他の国々と和平を結んでいるため、魔王を倒しに冒険者たちが攻め込んでくるという事はおこる事がなく、やる事と言えば国で暴動が起きたときに出向き鎮圧する事ぐらいだ。
従って、彼女は今退屈していた。自分の国にはもう自分にかなう奴はいない。彼女は強者を求めていた。戦いたかった。
時折、次の魔王の跡継ぎが必要だと縁談が持ちかけられるが、どの男も自分よりかなり弱く、興味が持てなかった。
彼女は将来は自分より強い者と結婚したいと望んでおり、結果どの縁談も断っていた。
「………ちょっと遊びにいこう」
そう言うな否や、立ち上がった彼女の目の前に丸い黒い穴が現れる。
もちろんこれは彼女が創り出したもので、簡単に言うと使用者の行きたいところに飛ばす転移魔術だった。
彼女は暇になるといつもこのようにして城を抜け出し、暇をつぶしていた。
今日はどこかの森にでも行って新しく作った魔術でも試そうかな……。
そう思った彼女は適当に座標を合わせると、自身が創り出したゲートに向かって飛び込んだ。
さて、魔王が適当に合わせた座標にある森、奇しくもそこは和馬たちが落ちた森と同じところだった。
ゲートを抜けた私はその場で両手を絡めてのばし、背伸びをし鈍った体をほぐす。
「んっ~~~~~~……ふぅっ、よし!」
体をほぐした私は外の空気をいっぱいに吸う。
「あ~、やっぱり外の空気はおいしいな!城の中は暗くてジメジメしてて最悪だったからな」
久しぶりに外に来たけど、やっぱりこういう静かな森とかってとても良いと思う。
光合成によって生成された新鮮な空気が、まるで心を浄化してくれるようだ。
ウチの国、というか大陸はいつでも暗雲が立ちこめていて太陽なんて拝めないし、当然草木なんて生えていない。
いや、生えているには生えているのだが、ここに生えているような綺麗なモノではなく、黒く変色したモノで、何より油断していると後ろから攻撃してくるし、勝手に動いて道を無くしてくるしでおよそ植物とは言いがたい。
それに比べてどうだここの草木は、襲ってくる事も無ければ道に迷わせたりもしない人畜無害の植物だ。
先代魔王が大陸から進出し、侵略しようとした理由がよくわかる。
「さてと、新しく開発した魔術を試してみようかな。何処で試そうか……」
私は退屈な城生活をどうにかするため、興味本位でオリジナル魔術の作成をやり始めたのだが、これが思った以上に面白く、今では趣味としてやっている。
今日はついこの間一週間で完成させた魔術のテストショットをするためにこの森にきた。
今彼女はいとも簡単な事のように魔術の作成の事を言っていたが、一個人がオリジナルの魔術を完成させる事は普通出来ない。
通常、魔術の作成は宮殿魔術師たちなど、魔術の研究者が集まり長い時間をかけて創る物で、一週間で創る事など出来ず、それどころか百年かけて創る事もある物なのだ。
世の魔術研究者が彼女のこの時聞いていれば、泡を吹いて卒倒していた事だろう。
「うーん、何処でコレ試そっかな……今回のは攻撃力が高くて範囲も広いから、場所を選ぶの大変だなぁ」
なら森じゃなくてもっと何も無い荒野にでも行けよ!と突っ込む者はあいにくここにはいなかった。
そうしてあたりをきょろきょろと見回しながら歩いていると、私は後方からものすごいエネルギーを感じた。
後ろを振り返ると木々を飲み込みながら近づいてくる黒い炎が見えた。
「っまずい……!?」
あれは危険だと本能が警告するが、私は一つの考えを閃いた。
それは今回試そうとしていた超威力の極大魔術を目の前の黒炎に叩き込み、相殺するというもの。
些か危険だが、私は自分の創った魔術に絶対の自信を持っていたし、何より試してみたいという好奇心が後を押した。
考えをまとめた私は早速、魔術を唱える。
「敵を穿ち、蹂躙しろ。地獄の業火、《ダークネス・フレア》っ!!」
瞬間、アリスの頭上に大きな魔法陣が現れ、魔王オリジナルの極大魔術:ダークネス・フレアが黒炎に向かって放たれる。
赤黒く燃える巨大な炎塊が黒炎に向かって飛翔する。
それは現代で言う水素爆弾の直撃の十倍の威力を持つもので、核兵器などの兵器と理屈を同じにする魔術だった。
唱えれば辺り一帯を立ち所に飲み込み、光と熱と爆風で破壊し尽くしてしまう。
そしてその魔術が今黒炎に直撃し破壊の限りを尽くす爆発が―――――――――起こらなかった。
黒炎は超破壊力の炎の塊をただ飲み込んでしまった。
あまりの事に一瞬惚けてしまうアリス、しかし頭をぶんぶん振ると。
「こ、これならどう!16連《ダークネス・フレア》っ!!」
極大魔術を16連、これなら行けると思ったアリス。
だがしかし黒炎はその期待を軽々と裏切り、先ほどと同じように飲み込んでしまう。
「くそ、離脱するしか………っ!?」
太刀打ちできないとようやく悟ったアリスだが、しかし、時既に遅し。
黒炎はもはや回避できない位置まで近づき、彼女を飲み込もうとしていた。
極大魔術を飲み込み、莫大なエネルギーを得た事により黒炎は更に規模を大きくし、速度を上げていたのだ。
「くっ!?もう間に合わない!?」
回避が間に合わないと判断したアリスは自身のありったけのMPを使い、防護魔術を唱える。
「《アブソリュートリジェクション》っ!!」
瞬間、アリスは黒炎に飲み込まれ意識を失った。
そして時は和馬たちが街を目指して進むところに戻る。
暫く歩き続けると急に道幅が(焼けた幅が)広がり始めた。
「おいおい、何か道が(焼け幅が)広くなってねぇか?」
「そのようですね。もしかして距離が伸びると威力が上がる仕組みになっているのでしょうか?」
「いやいやそれは無いだろうと言い切れないからどうしよう?」
と、ラファールと話しているとイリアスが急に声を上げて俺の制服の肩を叩き、前方に向けて指を指す。
「あっ!!あそこに誰か倒れていますよ!!」
「なにぃ!?」
イリアスが指を指しているところに目を向けると確かに人影らしきモノが見える。
「やべぇ……もしかしなくても巻き込んじまったか?」
「十中八九どころか完璧にそうだと思いますよ。関係のない人を巻き込むなんてサイテーですね和馬様」
「う、うるせぇよ!とにかく生きてるか確認しないと……」
巻き込んでしまったかもしれない事に罪悪感を感じながら、その人影に走って近づく。
「っ!?………これは……」
「……ひどい……」
「……………」
人影の元にたどり着き、それを見た俺とイリアスは思わず声を出し、ラファールは無言だが顔を歪ませていた。
「どうやら魔人族の少女のようですね、頭に角があります」
俺たちが見た人影はかろうじて女性という事が分かった。
体全体が焼けただれ、角は折れ、右腕と左股の下、右目がなくなっており髪も燃えてしまっていた。
周りには血が池のように広がって来ており、まだ止まりそうになかった。
「……っ!……ぁ………うぁ……!」
誰もがもう死んでしまっただろうと思った時、焼けただれた口から声が漏れて来た。
俺たちは顔を見合わせ、叫んでいた。
「「「生きてる!!」」」
しかし、そこでイリアスとラファールが顔をうつむける。
「ですけど、ここまでのダメージだともう魔法ではなおりません」
「そうですね。傷口を塞ぐ事ぐらいは出来ても、無くなった部分は戻らないでしょう」
「なっ!?そんな……」
イリアスとラファールの言葉に俺は愕然とする。
命を助ける事は出来るが、無くなった腕や足は戻らない。
それならまだ死んだ方がマシと考えられるかもしれない。
俺は悔しさで歯ぎしりし、拳を強く握る。
チクショウッ!!俺はまた助ける事が出来ないのか……また同じ事を繰り返すのか!?
………いやまぁ、これ起こした原因俺なんだけどね!うん、ごめんホントに!後先考えずに力使ってすんませんでした!!
ふと、俺はそこである事を思い出し、イリアスたちに言うべく口を開く。
「さっきレーヴァテイン使ったときに他の転生者倒して
俺の言葉を聞き、イリアスたちの顔が明るくなる。
「ああっ!!そうですね!もしかしたらっていう可能性の話ですけど……!」
「試してみる価値はあります!」
それらを聞くと俺は頷き、早速少女の体に触れる。
「っ!?っあああぁぁああがっがあああああああ!!!!」
全身に重度のやけどを負っているため、俺が触った事により少女が苦痛の叫びを上げ、暴れる。
「くっ!?我慢してくれ!すぐ助けるからな!」
俺は暴れる彼女から離れないようにし、集中する。
俺の魔力を流し込むイメージをする。
すると、俺から何かが出て行くのを感じると同時に、俺が触れた部分から彼女の体を包むように淡い光が出始め、みるみるうちに体の傷が治っていく。
変化はそれだけではなかった、何と無くなっていた部分まで再生し始めたのだ。
「よし!これならいけるぞ」
俺は少女の怪我が完治するまで効果を使い続けた。
気づくと、体全身に痛みが走った。
目を開けてみるが視界がいつもの半分しかない。どうやら先ほどの黒炎にやられたらしい。
しかも、ただでさえ半分しか見えない視界はかなりぼやけていた。
目だけでなく右腕と左股から下も無くなっている。
体からは止めどなく血が流れているようで、すごく寒かった。
目の前に影が差す。
どうやら何者かが自分を覗き込んでいるようだが、輪郭がぼやけよく分からない。
ふとそこで音が聞こえない事に気づいた。耳もやられたらしい。
(くそ、最大防御魔術でもここまでのダメージを受けるなんて……!)
アリスには《オートリカバリー》という一定時間ごとにHPの30%を回復する効果を持つ、いかにもチート臭いスキルがあるのだが。
しかし自身の体が回復しているという感覚は全くなく、むしろダメージを受け続けているような感覚がある。
(まさか……火が消えてもなお体を蝕み続けるというのかあの黒炎は……!)
そこに人影が二つ新たに視界に加わった。
最初の人物と何か話しているようだが、耳が聞こえなくなっているため内容は把握できない。
「……っ!……ぁ………うぁ……!」
助けを求めるために声を出そうとするが、喉もやられているのかうまく声が出せず、無意味な音だけが出てくる。
すると、目の前の人影が驚いたような仕草を上げ、他の二人とまた言葉を交わしている。
(まぁ、助けを求めた所でこの黒炎の呪いにも似た何かを治す事など不可能だろうけど……)
すると、目の前の人物がおもむろに私の肩に触れた。
「っ!?っあああぁぁああがっがあああああああ!!!!」
瞬間、私は体に走るあまりの痛みに悲鳴を上げてしまう。
目の前の陰が何かを必死で訴えているようだが聞こえない。
(………何を……?………っ!?)
急に痛みが引いた気がした。同時に目の前の影が触れている場所から何か流れ込んでくる感覚を覚える。
体全体を何か暖かいものが包む。
まるで母親の胎内にいるかのような、ぽかぽかとしたとても安心できる心地よい暖かさだった。
それは先ほどまで血を失い、体温を失っていた彼女に安心をもたらした。
(ああ、暖かい……これは……何……?)
そこで彼女はある事に気づく。
視界が広くなっている、否、元に戻っていた。今までぼやけていた人影が鮮明に映し出される。
自分に触れ、この暖かみをもたらしてくれていたのは同じ年の位の少年だった。
私は彼の顔を見た途端、鼓動が早くなったのを感じた。顔もほのかな熱を持っているようだ。
私の頭は目の前の彼の事でいっぱいになっていた。
頭の中がもやが懸かったようになり、彼の事しか考えられなくなる。
思考がピンク色に染められる。
(どうしたの……?私の体………変……)
「あ、あの……」
「お、喋れるようになったのか。血を流しすぎてるから大人しくしてろよ、もう少しで治るからな」
声を掛けると彼は笑顔で応えてくれた。
ふと、見てみると無くなっていたはずの右腕と左股のから下の部分が再生されていた。
そして焼けてしまった自慢の赤髪も元の腰までの長さまで再生していた。
欠損した部位を再生させる魔術など聞いた事が無い。私は素直に驚いてしまう。
「あの……名前……教えて……」
「ん?名前か?佐藤和馬だ。和馬って呼んでくれていいぜ」
カズマ、それが彼の名前らしい。
(カズマ………この暖かみを………くれた人………私を………救ってくれた人………カズマ……カズマカズマカズマカズマカズマカズマカズマ…………私の命の恩人………愛している……人…………大事な……人………私の………私だけの………愛しい人………)
このとき彼女の透き通ったナチュラルな朱色の瞳の中には、独占欲に満ちた灰暗い澱んだ光が灯り、恍惚とした表情を浮かべていた。
ヤンデレキャラってどうやって書けば良いんでしょうか……。
試しに出してみたけどうまく書けてんでしょうか……心配……。
何か不備があれば感想の所にぶち込んで来てください!
後アドバイスなんかも。
では、また次回で〜