異世界に来たから、とりあえずこの世界の神になろうと思う。   作:まなさた

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お久しぶりです。

約二ヶ月ぶりの投稿!!

待ってるかどうか知らないけど、楽しみにしていた人が居たらすいませんでした。

最近パソコン止められまして、ええ。

でわ本編をどうぞ!

注)今回の話は今までに無いくらい訳分からん事になっています。ん?そんな事言うなら直せって?書いたのもったいないだろ!良いんだよこれでもう!(ヤケクソ)


そして周りにはさっきよりも強い嫉妬の視線。わお怖い。

さて、なんだかんだあって新しい仲間であるアリスをゲットしちゃった俺たちは、無事にイリアスと合流し、現在街の正面ゲートの前に居る。

 

ゲートには両端に衛兵が居るだけで、商人たちの馬車が行き来している。

 

俺はそこでふと思ったことを聞いてみた。

 

「そういえばさ。この街なんて名前なの?」

 

そう、目的地であるこの街の名前を、俺は今の今まで知らなかったのだ。

 

「あ~、それは私たちに聞くよりもまず街に入ってみればわかりますよ」

「ん?どゆこと?」

「まぁゲートを潜ってください。そしたら衛兵が多分、街の名前を行ってくれるので」

 

それならお前らが行った方が早いだろうに、なんでこんな回りくどいことをするのか。

 

言えない理由でもあるのか?まぁとりあえずゲートを潜って街に入るか。

 

そして街に入ろうとした俺たちに、衛兵が笑顔で迎えてくれた。

 

「ようこそ!駆け出し冒険者の街、ジエンドへ!!」

 

俺はそれを聞いた瞬間その場に膝をついてしまった。

 

そして心の中でこう叫んだ。

 

俺の異世界ライフ終わったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

俺の異世界ライフは最初の街で終わってしまったらしい。

 

いやだって、ジエンドって、誰よそんな名前つけたの、馬鹿なの?馬鹿だろ!!

 

なんで最初の街でいきなり終わってんだよこれからだぞ!?

 

いや、落ち着け俺。たかが名前じゃないか、そうだ名前だ。

 

名前が終わってるからって街が終わってる訳やない。そうやここは前向きにいくトコロや。

 

「やっぱりそんな反応をしますか……」

「いままでにここに飛ばされた転生者(ひと)たちもほとんどの人がそんな反応でしたしねぇ………」

「ねぇ、いきなりどうしたのカズマ。具合悪いの?大丈夫?」

 

事情を知っているだろう二人は苦笑いを浮かべ、何も知らないアリスは純粋に俺の心配をしている。

 

ああ、今だけはアリスは魔人族だけどそこのモノホンの天使よりも天使に見える。

 

「いや大丈夫だアリス………なんでもない、なんでもないんだ………」

「全然そうは見えないんだけど………ホントに大丈夫?」

「ああ、ホントに大丈夫だ……ありがとうアリス」

 

俺はアリスの頭を撫でて、心配の無いことを伝える。

 

撫でられたアリスはとても気持ち良さそうにする。

 

「えへへへ////カズマに撫でられるの気持ちいい///(ああ、カズマの体温が、温もりが……!)」

 

それを見ていたラファールから殺気が飛ばされてきたので、アリスから手を離す。

 

「それよりまずはギルドにいって冒険者登録を済ませに行こう。そのあと宿屋に泊まって、体を休めるってことでいいか?」

 

俺が聞くと三人から了承が得られたので早速ギルドに向かうことにした。

 

ふと、そこで俺は隣を通った馬車に目がいった。

 

馬車には鉄格子がされた檻のような大きな荷台が付いており、中にはボロ布のような服を着た人たちがたくさん居た。

 

そして、その中に水色がかった銀髪の女の子を見つける。

 

ほかの人たちと違い、手と足に鎖がされていた。

 

どうやら獣人のようで、頭から短い角とお尻に尻尾がある。見た目から察するに竜人だろうか。

 

その目は虚ろで生気が感じられず淀んでいた、生きることをあきらめたようなそんな目をしていた。

 

俺はそこであるスキルを発動させるため少女を注視する。

 

すると目の前にステータスが現れた。

 

これはレベルが上がったことで手に入れたスキルポイントを使って取得したスキル、『表示』だ。

 

ここに来る途中取得したスキルの一つで、人だけでなく魔物やアイテムにまで使うことができ、アイテムや魔物なら名前や使用用途などの説明、人に対してはステータスなどが見れる便利なスキルだ。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

名前:ミリアリア・ドラグノフ

性別:女

種族:竜人

 

Lv.7

 

HP:2365/4578

MP:638/846

 

力:312

耐久:432

器用:274

敏捷:178

知能:198

魔力:231

 

 

状態:隷属、恐怖、精神汚染

 

スキル:炯眼、最適行動、竜鱗、竜爪、竜翼、料理、古代魔法、鮮血魔法、無詠唱

    

装備:隷属の首輪、ボロ布

――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

なかなかの才能の持ち主だ。竜人というだけあって力と耐久値がかなり高い。

 

しかし、逆らわないようにするためか精神汚染を受けている。

 

俺の視線に気づいたのか、こちらを向いた銀髪の子と目が合う。

 

すると虚ろだった目が見開かれ、そこに光のようなものが少し戻る。

 

まるで、今まで探し続けていたものが見つかったような、宝物を見つけたような感じだった。

 

そして、少女は何か言おうと口を開きかけるが、馬車が俺を通り過ぎてしまいそれは叶わなかった。

 

「あれは…………」

「ああ、奴隷商ですね。人間を物のように売買するゴミクズです」

 

ラファールが俺の視線の先にある物に気づき、毒づきながら説明してくれる。

 

やっぱり、あの人たちは奴隷だったらしい。

 

ということはあの銀髪の少女も……、あんな子供まで奴隷にさせられるのか。

 

「ひどいですよね、あの方達も生きているのに…………隷属の首輪をつけられて命令に逆らえなくするんです」

「私も見ていて気分が良いもんじゃないわね。お父様から聞いた話じゃ、戦争時にはたくさんの奴隷がろくな装備も持たされず、使い捨て同然の扱いで攻めて来てたらしいわよ」

 

イリアスとアリスも奴隷という制度に対して好意的ではないようだ。

 

もとよりあれを好意的に見れるやつは、よっぽどの世間知らずか、ろくでもないやつぐらいだろう。

 

俺は胸に少しの罪悪感と怒りを留め、ギルドに向かい足を進める。

 

 

 

 

しばらくして、俺たちはこの街のギルドハウスに到着していた。

 

なかなかに大きな建物で屋根には鐘がついており、バルコニーのような物もある。

 

入り口には昔の西部劇なんかで見たことのある、内側にも外側にも開くタイプのドアがある。

 

「おお~、すごいな!結構でかい建物じゃないか」

「そりゃそうですよ。ここはいろんなとこから冒険者になるために人が集まる街なんですから。」

 

なんでもこの辺りには大型の魔物や強い魔物がほとんど生息しておらず、駆け出しの冒険者などにはもってこいの場所らしい。

 

おかげでこの街に住む住人の5分の3近くが冒険者となっており、いまも増加中らしい。

 

「んじゃ、早速登録してくるかねぇ」

 

俺はギルドの中にウキウキしながらドアを押して入る。

 

瞬間、中に居た人たちの視線が俺たちに集まる。

 

中に居た人たちはそのほとんどが男で女の冒険者はかなり少ない。

 

やはりこんな泥臭い仕事には女性は就きたがらないようだ。

 

おかげでイリアスたちに惜しげも無く視線が集まる。中には明らかに下心が混じった視線もある。

 

それもそうだろう、女性というだけでも珍しいのに、それに加えてイリアスたちはぶっちゃけかなり綺麗でかわいい。そりゃぁ視線も集めるだろう。

 

ついでにイリアスの珍しい出で立ちと、アリスの際どい格好もこの視線の集中に拍車をかけていた。

 

それと同時に俺にはかなりの殺気がこもった視線が向けられていた。

 

それはそうだろう、あっちから見たら俺は凄く上玉の女を侍らせた正体不明のガキにしか見えない。

 

きっとあの冒険者たちは、なんでてめぇみたいなガキがそんな女を連れてんだ、ああ!? といったことを思っているに違いない。

 

しかし、俺にはその殺気は通じない。なぜならラファールの殺気の方が圧倒的に強かったからだ。

 

あれに比べたらこんな物、そよ風にしか感じられない。月とスッポンほどに違う。

 

俺はカウンターに近づき、そこに立っていた受付嬢に声をかける。

 

「すみません。冒険者になりたいんですが」

「あっ、はい!!冒険者登録ですね!後ろの方達もですか?」

 

俺の呼びかけに、三つ編みの茶髪を左肩から下げた受付のお姉さんはビクッと反応し、冒険者登録の説明をしてくれる。

 

「まず名前を教えてもらっていいですか?」

「俺は佐藤和馬。こっちはイリアスにラファールそしてアリスだ」

 

俺が紹介すると、イリアスたちは小さく会釈する。

 

その後いくつかの質問に答え、書類などを書くと受付のお姉さんは銀のカードのような物を出す。

 

「では、ギルドカードに魔力を込めてください」

「魔力を?」

「はい、これに魔力を込めると埋め込まれた術式が反応して、その人の名前などが表示されます。これは身分証明書でもありますので絶対に無くさないでくださいね。防犯の為、本人以外の方が魔力を込めても何も反応しません。なくした場合5万ミルトで再発行することができます。なお、カードの有効期限は5年間です。更新期限を過ぎるとカードが機能しなくなりますので気をつけてください。有効期限が過ぎても、期限切れのカードがあれば1万ミルトで復元できるので、安心してくださいね」

 

なんでも、カードに有効期限があるのは、金持ちになって隠居した冒険者達を引っ張り出すためらしい。

 

更新に来た所に無理矢理クエストを受注させるんだとか。なかなか苦労しているようだ。

 

とりあえず魔力を込め、イリアスたちも俺に続いて魔力を込めていく。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

名前:カズマ

 

年齢:17

 

冒険者ランク:E

 

受注クエスト:なし

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「はい。それで今日から冒険者として活動できます。あ、わたしはエリスと言います!これからよろしくお願いしますね!」

「ああ、よろしく頼む。それで、このランクってのは?」

 

俺はカードに書かれた”Eランク”の文字を指差して聞く。

 

まぁ、だいたいは予想できるけど一応聞いとかないとな。

 

「それは冒険者の階級のような物ですね。下からE、D、C、B、A、S、SS、SSSまであって、階級が上がれば上がるほど質の良いクエストが受注できます。ただ、クエストの危険度も共に上がりますので注意してくださいね。Aランク以上にもなると国からもサポートされるようになり、それなりの権利や地位も獲得できるようになります。今までにも冒険者から貴族入り、なんてことも少なくないそうです。それを狙って冒険者を始める人もいますしね。もしかしてあなたたちもそうだったりします?」

「いや、俺にそんな気はない。それに自分が貴族になった光景が想像できねぇ」

 

俺はただの一般人で十分だ。

 

すでに一般人では無くなってるけどな、今は転生者でチートな超人だ。

 

今なら金髪の戦闘種族にも勝てるね。

 

今更貴族なんて肩書きはもう要らない。

 

「ふふ、そうですね。私もいつも会っている人がいきなり貴族に……なんて想像できません」

「ああ、まったくだ。それじゃ、そろそろお開きにするか。君みたいな可愛い娘……ッ!?……といつまでも話してたら、後ろの奴らに殺されかねないし、なによりエリスの仕事の邪魔になる」

「か、可愛いだなんて……それにこれも立派な仕事ですし………」

 

顔を赤くし、モジモジとしていながらも嬉しそうなエリスとは逆に、俺は汗をダラダラと流していた。

 

(し、しまったーーーーー!!!なんで俺はラファールたちの前でほかの女の子に”かわいい”とか言ってしまったんだ!!)

 

そう、さっきエリスに”かわいい”と言った瞬間、後ろから膨大な殺気が俺を襲った。

 

犯人は後ろの男たち………ではなくラファールとアリスだ。

 

多分エリスは俺が言った”後ろの奴らに殺されかねない”の”奴ら”を男たちのことだと思い、なおかつ冗談だと思っているだろう。

 

だが、それは違う。俺の言う”奴ら”とはラファールとアリスのことで、そしてさっき言ったことは冗談ではなく本当に殺されかねないのだ。

 

ラファールは黒いオーラを立ち上らせ、今にも斬り掛かってきそうなほどに鋭い視線と殺気をぶつけてくる。

 

が、まだこれは良い、いや良くないけど、良くないけど!!それよりもアリスの方が怖かった。

 

「…………」

 

なんか、すっごく怖い。

 

アリスはラファールとは比べ物にならないほどの黒いオーラをまとい、光を失い黒く淀んだその瞳を俺に向けていた。

 

イリアスは二人の様子に気づかずに、ギルドカードに魔力を通し、文字を出したり消したりして遊んでいた。氏ね。

 

そしてアリスの視線はエリスに向かっていく。

 

まさか、エリスを攻撃なんてしないよな、な!

 

やばいよう。アリスが超怖いよう。家に帰りた………家無かったわ。

 

「………ねぇ、カズマ」

「お、おう……なんだ?」

 

アリスの呼びかけに、俺は汗をかきながら振り向く。

 

肩の服を引っ張られ、アリスに顔を近づけられると俺の耳元でアリスが口早に言った。

 

「私は?ねえカズマ私はどう?かわいい?かわいいよね?そこの女よりかわいいよね?ねえカズマ私そうじゃなかったら………」

「かわいい!!かわいいよアリス!!すげえかわいい!!結婚したいくらいだ!!」

 

俺は躊躇無く、叫んでいた。

 

周りからの視線が痛いがそんなの気にしてられない。

 

俺は今、本気で命の危険を感じた。あのまま何もしていなかったら絶対にヤバかった。

 

恥をかくのと死ぬの、どっちが良い?と聞かれたら、俺は間違いなく恥をかくね。

 

アリスが何を言おうとしたかは考えたくもない。

 

「ホント?」

「ああ!!ホントだ嘘じゃない!」

「結婚したい?」

「う………ああそうだ、結婚したい!」

「もう一回言って」

「結婚したい!!」

 

なにこれ。なんで俺こんな事しないといけないの?公衆の面前でいきなりプロポーズとか頭おかしいだろ!何の罰ゲームだよ!

 

そしてアリスは俺の言葉を聞いて顔を赤らめ、くねくねと動く。

 

「もう、カズマ。こんなに大勢の前でプロポーズなんて、恥ずかしい。………けど、うれしい/////」

 

こいつ、張り倒したろか……ダメだ、更にややこしくなるだけだ。

 

「あの……大丈夫ですか、カズマ?頭打ったりしました?」

「その……良い医者を紹介しましょうか?」

 

さらに、イリアスとエリスが、俺の突然の行動に狼狽えながら心配し、声をかける。

 

もう……どうにでもなれ!もう俺は何も怖くねぇぞ!!くるならなんでも来いってんだ!

 

そして俺は振り向くと………………………………………修羅が居た。

 

黒いオーラを纏いラファールが静かに立っていた。軽く俯き、目元まで影で隠れている。

 

前言撤回、怖いです。逃げて良いですか。イエスorノウ(作者:ダメ)

 

せめてノウで応えて欲しかった。

 

「カズマ………」

「ひぃ……!ハイなんでしょう!」

 

ゆらりゆらりとラファールが近づく、その姿は正に幽鬼のごとく。

 

俺は気圧されて後ずさるが、すぐに壁に当たってしまう。

 

ああ……短い人生だったなぁ、まだ生まれ変わって1日も経ってないのに……。

 

蝉だって一週間は生きるのになぁ。つまり俺は蝉以下の存在か……はははは……。

 

ついにラファールが俺の目の前まで近づいて来た。

 

終わった、そう思った時だった。

 

俺はラファールの頬に一筋の雫が流れるのを見た。それは頬を伝い、顎から落ちていった。

 

「お、おい……。お前、何で泣いて……」

 

俺は驚きながら声をかける。

 

次の瞬間、ラファールが胸に縋っていた。少し肩も震えている。

 

ちょっと待てなんだこの状況は。一度整理してみよう。

 

さっきまで俺に向かって殺気のタイムセールしてた鬼のようなラファールが、いつの間にか涙流して俺に縋っている今にも消えてしまいそうな弱々しい女の子になっていた、と…………。

 

そして周りにはさっきよりも強い嫉妬の視線。わお怖い。

 

イリアスはオロオロ、アリスは未だに腰をくねくねしながら自分の世界に行っている。

 

なるほど、俺には訳が分からん事が分かった。

 

この間わずか0.9秒……。ごめん嘘、多分3秒くらい経ってる。

 

と、俺が「自分の状況を見直す」という現実逃避を行っていると、下から声が聞こえた。

 

「……ずまは……」

「ん?ずま、何?」

 

それはとても小さくか細い声で、よく聞こえなかった俺は疑問詞を浮かべる。

 

すると俺の服を掴んでいた手に力が入り、ラファールが顔を勢いよく上げ、

 

「和馬は、アリスと結婚したいんですか………!!」

 

いつもの様付けではなく呼び捨てで俺の名を呼び、ラファールが聞いて来た。

 

そして俺は………固まっていた。

 

ちょっと待て、今なんて言った?

 

アリスと結婚したい?誰が?俺か……。さっき勢いで言ったんだった。

 

「あぁー……、ラファール?あのな、あれは実は……」

「そうですよね。和馬はああいう子が良いんですよね。私みたいな全然素直じゃないし可愛げも無い天使なんかより、素直で可愛くて真っ直ぐに好意を伝えてくれる子が良いんですね」

 

あれは誤解だと言おうとすると、ラファールは俯きながら言葉をかぶせてくる。

 

まるで、その先を聞きたくないかのように。

 

「お、おい……ラファール?だからな、あれは誤解………」

「私なんかイラナイですよね。邪魔ですよね。鬱陶しいですよね。近づいて欲しくもないですよね。嫌な女ですよね」

 

ダメだ、聞いてくれない。

 

てか、話が変な方向に行ってるんだが。一体どうしたんだ?今までの毅然とした態度が嘘みたいに消えて、今はただの女の子だ。

 

いや、”ただの”では無いか、ちょっと自分を卑下し過ぎだと思う。ネガティブすぎる。

 

「でも……」

 

と、再度俺の服を掴んでいる手に力を入れ、ラファールが呟く。

 

そして彼女は目に涙を溜め、しかし何か決意した目で上目遣いにこちらを見て、言った。

 

「でも……私を………私を捨てないで、ください……。近くに……居るだけで良い、ですから。邪魔、しませんから。私を捨てないでくださいッ………!」

 

彼女の目に溜まっていた涙が頬を伝って落ちる。

 

反則だろう………それ。

 

上目遣いで尚かつ涙とか、反則でしょう。

 

てか、何かすごい事言われたけど、捨てるとかなんとかまるで俺が悪者じゃんね?

 

ほら見てよ、あいつら。

 

「アイツ女泣かせやがったぞ……!」

「しかも捨てるとかなんとか……」

「最悪だな……」

「野郎、俺がぶっ殺してやる……!!」

 

目ぇ血走らせてすっごい睨んでる。違う誤解なんだ。そんなつもりじゃなかったんだよう。

 

まあ、しかし。いまのラファールが言った事ってそう言う事だよな。

 

俺の事、好きだっていってくれてるんだよな。

 

いやぁ、よかった。だって……………。

 

「なぁ、ラファール」

「………はい」

 

少しの間を開けて、ラファールが応える。

 

ひとつ小さく息を吐く。

 

「確かに俺はアリスみたいな子が結構好みだ」

 

俺の言葉にラファールは少し辛く、悲しそうな顔をする。

 

しかし、俺は言葉を続ける。

 

「でもな、だからって自分をそんなに悪く言うなよ。俺が悲しくなる」

「え……?」

「俺が好きになった奴が、自分のことを悪く言うのを聞くのはいい気分じゃない」

「えっ……あぅ……その………え?」

 

俺の言った事に理解が追いつかないのか、意味の無い声を上げるラファール。

 

しかし、すぐに理解が追いついたようで顔が赤くなっていく。可愛いなぁ。いつもこれで良いのになぁ。

 

「え……!でも、さっきアリスが好きだって………」

「確かにアリスみたいな子が好みだとは言った、だけど好きとは言ってない。好みなだけだ。今俺が好きなのはお前だ、ラファール」

「ッ〜〜〜〜〜!!」

 

俺がはっきりと告白すると、ラファールは更に顔を赤くしていく。

 

しかしその顔は歓喜に緩んでいた。

 

まぁ、でもアリスも好みなんだよなぁ。ラファールが好きなのは本当だが、さっきのアリスの事もある。

 

俺、プロポーズまがいの事言ったんだよなぁ。これで「ごめんあれ嘘なんだ。テヘッ☆」とか言ったら…………死ぬな、おそらく。

 

基本俺は来るもの拒まずだから、出来るだけ応えてはやりたい。

 

俺も健全な元男子高校生、ハーレムに興味が無いって言ったら嘘になる。

 

この世界に一夫多妻制があるんだろうか。

 

「と、そんな事よりここから移動しないとな」

 

なんせ周りの視線が痛いのなんの。さっさとここからおさらばしたい。

 

明日からどんな顔してここに来たら良いんだろうか。

 

とりあえず赤い顔を両手で押さえて幸せそうにしているラファールの手を取り、他の二人を呼ぶ。

 

「おい、イリアス!オロオロしてないでこっちこい!アリスもそろそろ正気に戻れ置いてくぞ!」

「あっ!!待ってください和馬さん!お騒がせしましたー!」

「はっ!!カズマ待って私も行くー!」

 

周りに変な空気を置いて俺たちは足早にギルドを後にした。

 




どうでしたでしょうか………?

まぁ、多分皆さん「なに………コレ………?」な感じになってると思います。

まぁ、久しぶりにやってテンションおかしかったってのもある。

次はもっと良い作品を!!と思いながら頑張ります。


ではでは、また次回で〜〜(・ω・)ノシ
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