ネプテューヌEX ~とある青年のエクスペリエンス~   作:S・TOM

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ねぷ子達が登場しました。
しかし、こんな有様で大丈夫か?


第2話 協力

 昨日はよく眠れた。馬鳥の討伐で疲れ果てた俺は報酬で貰った金を手に、宿屋に入ってそのまま部屋のベッドへ直行した。朝までぐっすり眠ったおかげか傷も治り、疲れも取れていた。

 

「ふぅ、良く寝た~! さて、今日もクエスト頑張るか」

 

 宿を出て、絶好調の状態でギルドへ向かう。最初の頃の不安はとっくに消え、この世界の生活に慣れつつあった。

 

「どれにすっかな~。討伐はやったし、今度は採取でも……ん?」

 

 ギルドに入った俺はどのクエストを受けようかとチラシを見ていると、一つのクエストが目についた。

 凶暴なモンスターの討伐依頼。対象は大きな狼の様なモンスター、フェンリルだ。

 

「このモンスター、昨日戦った馬鳥にどことなく似てるな……よし、これで行くか」

 

 討伐の難しさを考えず、クエストを受注した俺はギルドを出て、目的地へと向かう。

 バーチャフォレストの洞窟へ。

 

 

「ねぇあいちゃん~、今からでも帰ろうよ~」

 

「駄目よ」

 

 ねぷ子とネプギア、そして私は今、洞窟近くに立っていた。目的は凶暴化したモンスターの捜索、及び討伐。

 

「だいだいさ、平和になっているのにモンスターがいきなり凶暴になるわけないじゃん。早く帰ってゲームやりたいよ~!」

 

「お姉ちゃん……仕事もしよう?」

 

 遊んでばかりの姉が妹に突っ込まれる。

 ねぷ子、姉としての威厳はないの? いえ、そんなのは聞くまでも無いわよね……はぁ。

 

「凶暴化してるのよ。最近あちこちでモンスターが凶暴になってるって報告がたくさん来てるのよ」

 

 ここ数日、多くのモンスターが凶暴になる現象が起きていた。凶暴化したモンスターが頻繁に街を襲い、その度に被害報告が次々と上げられている。

 それらを懸念した各国では対抗するための組織を編成している。プラネテューヌでも近日、選りすぐられた戦士で編成された部隊を結成するとの事。うちのぐーだら女神は知らなかったみたいだけど。

 

 それはそれとして、私達はこの洞窟で凶暴化したモンスターが集まっているとの情報を得て、調査に来ていた。

 

「アイエフさん、モンスターが凶暴化する理由について何か分かってるんですか?」

 

 ネプギアが質問してくる。理由かぁ……それが分かればどんなに楽かしら。

 

「まずそこなのよね。凶暴化について色々調べているけれど、原因はおろか手がかりすら掴めてないのよ。少しでも分かれば十分なんだけど……」

 

「無理に探さなくてもいいんじゃないの? ほら、こういうのって原因の方から勝手に出てくるんだからさ」

 

 全くと言って良いほどやる気が無いねぷ子がそう言い出した。どこまで呑気なのかしら、この子。

 

「あのね、もう被害は出てるのよ。ただ待っているって悠長な事していたら被害が増え続けるだけよ。……まったく、どうしてねぷ子が女神になっちゃったのかしら」

 

 そう愚痴っていると、近くで誰かが洞窟に入ろうとしているのを感じた。

 まずい、中は危険よ!

 

「そこ、待ちなさい!」

 

「うおっ!?」

 

 洞窟に入ろうとしたのは、一人の青年だった。

 

――――――――――――――――――――――

 

 突然の大声に驚いてしまった。振り向くと茶色のロングヘアに青いコートを着た少女がいた。

 一人だけじゃない。隣には紫髪のショートカットにパーカーを着た少女と、同じく紫髪のロングヘアにセーラー服を着た少女がいた。

 

「ビックリした……何だ、俺に何か用か?」

 

 困惑しつつも、俺は自分を呼び止めた少女に聞く。

 

「あなた、ここに何しに来たの?」

 

 何し? 何でそんな事聞くんだろうか。

 不思議に思いながら少女の問いに答える。

 

「クエストだ。ここにいる凶暴なモンスターを倒してくれって依頼を受けて来たんだ」

 

「クエストね……その洞窟は危険よ。悪い事は言わないわ、早くそこから離れなさい」

 

 真剣な声だ。一体、この洞窟に何があるって言うんだ。

 

「何でだ? どうして洞窟が危険なんだ?」

 

「その中には凶暴になったモンスター達がうじゃうじゃ集まっているの。そのせいでクエストを受けた人々がモンスターの毒牙にやられて重傷を負ったわ」

 

「この洞窟にか? そりゃ大変だ――」

 

 待てよ。じゃあこいつらは何でここにいる?

 近くにいるだけで危険って言うなら、こいつらだって同じはずだ。

 

「なぁ、お前らは何でここにいるんだ? このままだとお前らも危ないぞ」

 

「そーだそーだ!」

 

 するとショートカットの少女が俺に賛同するように茶髪の少女に突っかかる。

 

「凶暴なモンスターがたくさんいるなんて初耳だよ! さすがの私でも、できる事とできない事があるって分からないかなー!?」

 

「お姉ちゃん、そこまで必死にならなくても……」

 

 茶髪の少女はショートカットの少女を呆れた様な目で見ていた。

 

「……って、言っているけど?」

 

「気にしないで、いつもの事よ」

 

 おぉ、そうか。と話を戻す。

 今の話で洞窟が危険なのはよく分かった。だが――

 

「離れろって言っても俺、クエスト受けて来ちゃったんだよなぁ~……これからの生活もかかってるし、」

 

「どうしても入りたい、って事のかしら?」

 

「ああ、だから頼む――」

 

 もうこれしかない。

 勢いよく頭を下げ、両手を合わせて少女に頼み込む。

 

「俺も、お前らと一緒に行かせてくれ!」

 

「えっ?」

 

 俺の提案を聞いた三人はきょとんとした。それもそうか、初対面の相手がいきなりお願いしてきたのだから。だが俺は退く訳には行かない。

 

「お前らもモンスターを討伐しに来たんだろ? なら目的は同じはずだ! ここは一緒に協力してモンスターを倒した方がいいと思う、どうだ?」

 

「えっ、えっと……凶暴になったモンスターの力は並外れた物よ。それを相手に貴方、戦えるのかしら?」

 

 俺の力について不安を感じた少女が聞く。

 

「ああ、前に凶暴になったモンスターと一対一で戦ったんだ。そしてギリギリのところで倒した。不安か?」

 

 俺がモンスターを倒した事を聞いた少女は驚く。

 しかしすぐに落ち着きを取り戻し、口元が緩んだ。

 

「分かったわ。貴方がそこまで言うなら仕方ないわね。一緒に協力しましょ」

 

「ちょっと待てーい!」

 

 空気を読まず、ショートカットの少女が話をぶった斬った。

 

「何で四人で洞窟に行こうって流れになっているの? いやだよ私! 帰ってゲームしたりごろごろしたいよー!」

 

「……気にしなくても良いんだよな?」

 

「ええ、そうよ。ほら行くわよ、ねぷ子」

 

 茶髪の少女は右腕をガッシリ掴み、暴れる『ねぷ子』をひっぱって行く。

 

「そういえば名前言ってなかったな。俺は界人だ。えっと……プラネテューヌからずっと離れた所から来たんだ。お前は?」

 

「アイエフよ。そしてこっちはネプテューヌ。私はねぷ子って呼んでいるわ」

 

「ねぷーっ! 腕ひっぱらないで! 助けてネプギアー!」

 

「……あっ、待ってくださーい!」

 

 こうして俺達四人はモンスターが潜む洞窟の中に入って行った。




って私の出番少なくないですか!? byネプギア

本当に申し訳ない by作者
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