って、レポート書かなきゃいけないんですがね・・・トホホ
ということではりきって第4話行ってみましょう!
「うぃぃ・・・一日目終了。いやぁ、仕事の後の酒は旨いっ!」
寮にて俺は千冬の部屋で缶ビールを開けて乾杯していた。時間も時間で先ほどやっと寮の見回りが終了して教師としての一日の工程を終了した訳だ。
一度一夏の部屋によってみたのだが、どうやら相部屋は篠ノ之箒であった。俺は千冬にどちらかと相部屋した方が良いのではないかと提案してみたのだが、教師と同室は流石に難しいだろう。
ということで話は終了。
実際俺が一年の時は初っ端から千冬と同室であり、色々と酷い目にあってしまっていた。
千冬は一夏に一ヶ月はそれで我慢するようにと言っているが、一夏を一人部屋にさせるつもりはないらしく、専用機持ちの誰かと相部屋にさせるらしい。
俺という前例はあるが、その点における改善点は特別何か施した訳ではないらしく、相変わらず女性主体で物事が進んでいる。
「ふぅ・・・確かにな。だが、明日も授業があるから今日はこの一本のみだな」
「おお、分かってるよ。これ飲んだら俺も部屋に戻って寝ることにするさ。さっき会社に連絡したら明日の放課後に専用機を搬入する予定らしい」
「随分と急な話だな。だが、こちらとしてもお前の専用機が速く来るならそれに越したことはない。なら、社長も来るのだな?」
俺と千冬はソファーに座り、グビグビと缶ビール飲みながら明日のことについてある程度話をする。
「多分そうなるな。あの人、ここに一度来たいと言っていたからな」
「なるほど。じゃぁ、一応準備でもした方がいいな」
「いいさ、別に。社長は改まった席はめんどうだからな。立ち話程度とでも思ってくれていればいい。あんまりまともに話をしていると、こっちの気がもたねぇよ。もてるなら、そいつは副社長ぐらいだ」
「そ、そうか。社員のお前がそういうのならその通りなんだろう」
「・・・・・・・・」
数秒の沈黙、俺と千冬は久しぶりの再会ということもありまだまだ話すべきことがたくさんあるのだろうが、不思議と今日はあまり話したくはない気持ちであった。
それは千冬も同じなのか彼女もまた何も話そうとはしなかった。
だが、敢えて俺はそのことを言葉にした。
「なぁ、千冬。亡国は俺が必ず倒す」
「・・・お前にそう言ってもらえるだけで、心に染み渡るよ。蓮花、私はあの頃のことについては決着がついた。だが、それとこれとでは話は別だ。私の想い、お前に託す」
ISが登場して世界はISを巡ったり、ISによる幾度とない戦闘が少なからず勃発していた。
ISに絶対防御というご都合主義の性能があったとしてもそれはスポーツで言われる範囲での話になってくる。
実際に命を賭けて戦うという意味で言えば全く話は別だ。
ISは兵器。というのは俺も千冬も嫌というほど理解している。言葉ではなく、体で。
「これより、再来週行われるクラス対抗戦に出てもらう代表者を決める。クラス代表者とは、対抗戦だけでなく委員会の出席や教師の補佐。まぁ、言うところの委員長だと思ってくれたらいい。自薦、他薦は問わない。誰かいないか?」
今日は昼からしか授業がなかったので、職員室でゴロゴロしようにも他の先生方の視線が痛く、廊下をトボトボと廊下を歩いていると千冬に授業を見に来ないかと言われたので俺は端っこの方で一年一組の様子を見ていた。
すると、千冬はいきなりクラス代表を決めると言い出した。クラス対抗戦に出なければならないので、確かに今のタイミングで決めておくのは何もおかしな話じゃない。
そう思ってクラスを見ていると一人の生徒が立ち上がって言った。
「はい、織斑君がいいと思います」
他薦のようであった。
「私もそれがいいと思います!」
「私も賛成です!」
短い驚いた声を発する一夏を無視して次々に最初に一夏を推薦した生徒を先頭に次々と一夏を推薦する生徒が現れる。
確かにこいつはそれなりにカッコ良いと言える分類であるし、性格も鈍感なところを抜いて悪くはない。しかもこの女子高とも言える状況で興味がないと言えば嘘になるだろう。
「ちょっと待ってください!」
一夏でクラス代表が決まろうとしていた矢先に一番後ろにいる金髪、えっと、セシリア・オルコットが机を叩きながら立ち上がった。
「そんな男が代表だなんて恥さらしもいいとこ!そんな屈辱を一年間このセシリア・オルコットに味わえというのですか!そもそも、文化としても後進的な国で暮らさないといけない時点で私にとっては耐え難い苦痛で!」
おいおいと思って止めさせようと思ったのだが、千冬はニヤニヤしている。こいつ、何がしたいんだ。
すると、一夏の目つきが変わった。
「イギリスだって大したお国自慢じゃないだろ?世界一不味い国で何年覇者だよ?」
一夏は少し嫌味ったらしくオルコットにそう言った。それを聞いたオルコットはプリプリと怒りを表す。
「イギリスにだって美味しい料理はたくさんありますわ!あなた!わたくしの祖国を侮辱するのですか!」
「はぁ?先に侮辱したのはどっちだよ!」
笑っちゃう程の口喧嘩は徐々にエスカレートしていき、教室内をなんだかシリアス感まるだしの空気が支配し始めた。
隣の千冬は相変わらずその状況を楽しそうに見ている。
「決闘ですわ」
数秒の沈黙の後、オルコットの口からそんな言葉が放たれた。一夏はそれを聞くなり、
「ああ、いいぜ。四の五の言うより分かりやすい。それで、ハンデはどのくらいつける?」
「あら、早速お願いかしら」
少し驚いたようにオルコットが一夏にそう聞いた。
「いや、俺がどのくらいハンデつければいいのかと」
と、その言葉を聞いてクラス中がドッと笑いが起きる。それも当然だろうか。オルコットはイギリスの代表候補生であり、その実力はこのクラス内でもトップに入る。その人物に対して何も知らない男がこちらがどのくらいハンデが必要かと聞いてきたのだ。
「織斑君、それホントに言っているの?」
「男が女より強かったのって昔の話だよ?」
「男と女が戦争したら男は三日も持たないって話だよ?」
そんな感じに笑いがクラス中に飛び交う。一夏はそれを聞くなり『しまった』と言葉を漏らす。
「むしろ、わたくしがハンデを付けないといけないか悩んでしまいますわ。日本の男性はジョークセンスがおありなのですね」
などとオルコットは皮肉っぽく一夏に言う。
「織斑君、今からでも遅くないよ。ハンデ付けてもらったら?」
「男が一度言ったことを覆せれるかよ。なくていい」
「えぇ、それは流石に舐めすぎだよ」
それでもまだ笑われている一夏はなんだか哀れに思ってしまったが、子供の口喧嘩に介入するほど空気を読めない訳じゃない。
「話は決まった。それでは、勝負は来週の月曜の放課後。第三アリーナにて行う。オルコットと織斑はそれぞれ用意をしておけ」
と、最後は千冬のその一言で流れは終了し、その後、一夏は食い入るように授業を受けるのであった。
二限目が始まるなり、千冬は一夏に専用機のことついて話を始めた。
「織斑、お前のISだが準備に時間がかかる。予備の機体がない。だから、学園で専用機が用意されるそうだ」
「え?」
なんだそれはと一夏は?マークを頭の上に出現させる。それを気に一夏を羨ましがる声が聞こえてきた。
そんな一夏に専用機の重要性を教えてなければならないのだが、その前にそのことについて千冬に聞かなければならないことが出来てしまった。
一応、誰にも聞こえないように千冬に俺は話しかけた。
「千冬、学園から用意されると言ったが、実際はバックに企業があるんじゃないのか?」
「まぁな。一応、倉持が織斑の機体を用意してもらっている」
「・・・はぁ、んなことしたら今の日本の代表候補生の機体が作れないんじゃないのか?」
「・・・その話は後でいいか?」
「そうだな」
流石にここでそんなことを話せる訳もなく、俺は仕方なく授業が終わるまで授業の様子を見学するのであった。
程なくして一夏のIS知識のなさを改めて理解し、俺は千冬、山田先生を踏まえて先ほどのことについて話し合っていた。
「・・・ということなんですよ。私たちもとても残念に思っているんですが、政府からの圧力に逆らえなくて」
山田先生が一連の流れについて話してくれたが、どうにもやはり納得は出来ない部分がある。
「それは二人目の男性操縦者のデータを最優先に回収したから、別に自国の候補生ぐらいいっか・・・ということだな」
「えっと・・・まぁ、大まかに言うとそういうことになります」
「まぁ、所詮は候補だからな。けど、それでも本人的にはしんどい部分があるんだろう」
日本の代表候補生のことについてはよく存じている。打鉄弐式は本来ある第二世代機、打鉄を機動を中心に置いた開発設計になっている。
今年の春には完成するはずだったのだが、貴重な男性操縦者のデータを優先した結果、倉持が白式の開発を行い、打鉄弐式は完成出来なかった。というのがここ一連の流れになる。
「事実上、倉持は打鉄弐式の開発を中止した。私も尽力したんだが、白式で手一杯だと言われてな」
「話は理解した。それで、彼女は?」
「一人でISを作っているそうだ」
ったく、めんどくせぇことになったな。
「分かったよ。そっちの方は俺に一任させてもらっていいか?」
「どうするつもりだ?」
「まだ、具体案は考えていないが、こちらの技術主任と話をしてみる。うちの主任ならそれなりにいい案を考えてくれそうだからな」
「そうか・・・頼んでもいいか?」
「ああ、任せておけ。問題なくやってみせるさ」
山田先生が淹れてくれたココアを飲む。暖かくて甘くて美味しい。やはり疲れた後の頭には甘い飲み物が一番だ。
「そう言えば、オルコットのことはいいのかよ?」
「浅乃先生、二人ともああ言っているので別に大丈夫だと思いますが?」
山田先生はそう言う。どうやら千冬も同意見のようで何も言わずにコーヒーを飲んでいる。
Σ(-ω-*)フム
まぁ、この二人が別にいいというのならいいのだろう。結局のところ、成るようにしか成らないからな。
「それにしても、あの口喧嘩は何か思い出すものがあるな」
と、千冬がしみじみとそんなことを言った。
「織斑先生もああいうのがあったんですか?」
「まぁな。今と違って女尊男卑がもっと不安定な時期だったですよ。山田先生」
「はぁ・・・ぐ、具体的には?」
そこからは説明しろと千冬が俺に視線を向けてくるので俺はココアを一旦置いて山田先生に言った。
「今日みたいに俺が代表に持ち上げられた時、オルコットみたいな奴が一人いたんですよ。そいつは今はアメリカだったかな?で、テスト操縦者やってるよ」
「えっ!?そ、それってまさか」
「うーん、まぁ、多分」
「ナ、ナターシャ・ファイルスさんですか?」
「ご名答。つまり、同級生かな?」
「もう、なんだか凄いことになっていたんですね」
「はは、今思うと確かにな」
あいつ、何やっているんだろうな。
「それで、決闘になったんですか?」
「まぁな。だけど、その時はどっちも専用機を持っていなかったから、第一世代機の訓練機でお互い戦うことになったんだ。俺は当時、日本が開発した主力ISである吹雪に乗って戦ってな。対するナターシャは米国が開発した第二世代機の開発ように作られたストライク・イーグルを使っていたわけで・・・」
「そ、それで・・・」
「正直、お互いに大した練習も出来ていなかったからな。引き分けで終わったさ」
「ひ、引き分けですか?」
山田先生が不思議そうにそう言うと千冬が口を挟む。
「実際は蓮花の勝ちだったんだがな。最後の最後で油断してナターシャが自爆してな。それに巻き込まれて、決闘はドローということだ」
「そ、そうだったんですか」
「そしたらナターシャが自分がなるにはちょっと・・ということで、俺がクラス代表ということだ」
そして、ナターシャはアメリカへ行った。話を聞くには新しい第三世代機のテスト操縦者をやっているらしく、それなりと順調であるらしい。
今度、手紙でも出してみるか。
「さっ、話が長くなった。私は次の授業があるのでな。そろそろ行かせてもらう」
「ああ、了解した。俺も昼からの授業の準備をするさ」
「そうですね。分かりました、織斑先生」
そう言って二人は立ち去っていき、俺は残ったココアを残らずグビッと飲み干すのであった。
次回もよろしくお願いします。