IS学園の教職員になりました   作:青野

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はい、どうもこんにちわ。
過去編も三話にきました。やっと亡国VS政府という形でスタートしました。

8話の最初に実は一つ会話があったんですがそれを忘れて投稿していました。これを投稿した後に加筆しておきますが、別に読まなくてもいいかもしれません。



第9話 それぞれの戦い 

 

 

 

 

 

 

 

 蓮花の隣にいる千冬はその瞬間が今か今かと待っていた。額から流れ落ちるその冷や汗はこれから起こるであろう事に対しての不安感を表していた。

 上から戦闘音が多数聞こえてくる。それが段々近づいてくる。

 

「三人は極力前には出ずに我々の援護をしてくれればいい。戦うのは我々の仕事だ」

 

 そう大佐がやんわりといった。

 

「そうよ、私たちだって軍人なんだから」

 

「ここは、任せてみろ。我々だってISのプロなんだから」

 

「任せなさい!」

 

 大佐に乗って周りにいるパイロットたちが蓮花たちに安心しろ、任せてくれ、励ますような言葉や安心できる言葉を聞かせてくる。

 

 その言葉に蓮花と千冬の強ばった表情が少しずつ解け始める。

 

 蓮花は瑞鶴の基本装備であるアサルトカノンを展開し、千冬は自身の専用機である暮桜の雪片を出す。ナターシャも自身の専用機のストライク・イーグルの後継機であるアクティブ・イーグルのライフルを展開した。

 

「ナターシャ、いけるな?」

 

「愚問ね。己の責務を全うしてこその専用機持ちよ」

 

「だな。千冬も、いけるな?」

 

「勿論だ。そう簡単に奴らの好きにはさせん」

 

 二人の覚悟の度合い的に全く問題ない。蓮花本人も既に覚悟は決まっていた。それでも顔見知りと戦うことになるのは、やはり何か思うことはあるのではないか。

 

「来るぞ!」

 

 その言葉とともに正面のドアを突き破って亡国の機体が現れた。黒煙の中から数機入口付近に展開した。そして、その中から一人の女性が前に出てくる。

 

「今すぐ武装を解除して投降しなさい。そうすれば「大佐さん、くどい話はやめにしましょう」・・・・」

 

 スコール・ミューゼルが自分の専用機であるゴールデンを身にまとい、両手のアインアインクローを見せながら話を遮った。

 

「私たちはあなたたちと楽しくティータイムを過ごすために来たのではないの」

 

「・・・構え!」

 

 神宮司のかけこえとともに全員が銃を構える。

 

「これが最後の忠告だ。これ「本当につまらない女よね?」っ!」

 

 瞬時加速を使ってスコールは神宮司に一気に近づき、そのアインアンクローを振るう。彼女は瞬時に体を捻って直撃は免れたが、肩の装甲を少しばかり削られる。

 

 更にそれを合図したかのように亡国のISが一斉に攻撃を開始した。それに応戦するように帝国軍ISもまた攻撃に移る。

 

 戦況は五分五分といったところだが、蓮花たち三人の力を持ってしてでもスコールのゴールデンを倒す決定打を欠いていた。

 

 スコールの専用機、ゴールデンはその名の通り黄金に光る機体を有しており、武装はアインアンクローとマシンガン程度であるがその分防御力が高く中々シールドエネルギーを削ぐことは難しかった。

 

 更に蓮花が専用機でないことも地味に関わっていそうであった。

 

「はぁぁぁぁぁっ!」

 

 レーザーブレードを振りかぶった一機のストライク・イーグルの腹を蹴り、追撃とばかりに鉛玉を与える。も、その後方から更に陽炎が近づいてくる。

 それに答えるように蓮花の後ろから瑞鶴が飛び出していった。

 

 激しい銃撃戦が繰り広げられており、既に何名かの死亡も確認されている。

 

 そこに声をかけてくれた女性がいることに蓮花は苦虫をかんだように表情を歪める。それでも、そのトリガーを引く指が止まることはなく、その女性を殺したようにまた蓮花も罪を重ねた。

 

 ISには確かに絶対防御というパイロットを守るシステムがあるが、それはスポーツ用に制限されたISどうしのみの場合であり、軍用ISにも存在はするが、それを越えるダメージを受けた場合によってはパイロットの死亡もありえる話であった。

 

 硝煙と薬莢が支配する中、戦いが始まった。

 

 

 

 この戦いの先に、答えはあるのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方、南では北と同じくして戦闘が開始されていた。南を指揮するのは帝国軍IS部隊副隊長の井口楓中佐であった。IS戦闘においては屈指の実力を持つ彼女は目の前にいる赤色のIS、紅蓮弐式を身に纏ったオータムであった。

 

 紅蓮の特徴的な右手の大きなアイアンクローには輻射波動機構と呼ばれる強力な兵器が備え付けてあった。

 マイクロ波誘導加熱ハイブリットシステムといい、高周波を短いサイクルで対象に直接商社することで膨大な熱量を発生させて爆発・膨張を引き起こして破壊するという代物である。

 オータム用にスコールが技術研究して作り上げた機体であり、現在するISのスペックを上回っていた。しかし、エネルギーをそちらに回さないといけないので、紅蓮が空を飛べることはなく、代わりにランドスピナーと呼ばれる足部に備え付けられているタイヤがあり、それによって高速移動を可能にしていた。

 

「お前らはここで倒す!」

「はっはー!おめぇなんかにできるかよぉ!!」

 

 彼女ら二人の戦いに何かを差し込めることはなく、絵里、ウィンディ、マギーたちも目の前にいる白いISと相対していた。紅蓮同様、空を飛ぶことが出来ないが、その右手にある赤いブレード、メーザーバイブレーションソード、所謂、超高周波振動剣が握られており、もう片方には可変弾薬反発衝撃砲と呼ばれる弾頭と反発力の調整が可能な銃が握られていた。

 名前はランスロット。スコールが開発したISの一つで、こういった閉鎖空間に想定された機体で、飛ばない分のその力は圧倒的であった。

 

 このISは今しがた、五機の瑞鶴をあっという間に鉄くずに変えたところであった。ヘルメットで顔は見えないが、かなりの実力の持ち主だとマギーたちは確信している。

 

「っ!」

 

 マギーの手にあるレーザーライフルから高出力のレーザーは照射される。ランスロットは機体を横に傾けさせて避ける。

 しかし、それを狙っていたかのように絵里が腕部と一体化しているモーターブレードをランスロットに向けるも、ブレードによって遮られる。

 

 絵里のモーターブレードがはじかれるが、それと同時にウィンディの二連装ハイレーザーとマギーのヒートマシンガンが襲う。それをものともしないランスロットは器用に機体を傾けさせて次々と避けていく。その動きは彼女らにとって逆に異様であった。

 

「どうする?奴に全く攻撃が当たらないぞ」

「分かっているわよ。けど、前衛が一人だと正直ね・・・」

 

 絵里が愚痴っぽく言う。愛機のチェルミナートルは腕部にモーターブレードと脚部にブレードがマウントされており、超近接格闘機になっている。

 

「なら、私が前に出よう」

 

 そう言ってウィンディが絵里の隣に立った。

 

「まさかあなたが私の隣に立つなんて思ってもなかった」

「マギーの武装は中距離向けだからな。それに隠していたことであるが、私は近接戦がかなり得意でね」

「そうだったの?初耳だわ・マギーは構わない?」

「問題ないわ。雑魚との戦いで左の上腕がダメージを負っているようだけど、照準に問題はないわ」

「そう・・・分かったわ。それじゃぁ、行きましょう!」

 

 絵里を先頭にしてウィンディ、マギーが続く。

 

 その三人に答えるかのようにランスロットはランドスピナーを起動させて接近していった。

 

 嵐とともに始まった戦いはもはやどちらも後に引けない。どちらかが倒れない限り終わらない戦いへと確実に向かっていった。

 

 亡国がこの戦いを利用して何を企んでいるのか。その時はまだ、誰も知らなかった。

 

 

 




ここまでのIS&登場人物

マグノリア・カーチス 愛称マギー

カナダの代表候補生で、藍色の長い髪の持ち主である。蓮花が練習で倒れているのを助け、そこから出会いは始まっていく。その恋は三年間続くことになり、この機会を気に蓮花に愛の告白をするが、答えはこの戦いの先ということでお互いに生き残ることを約束する。
やや敬語口調であるが、蓮花の周りにはウィンディや絵里みたいに敬語口調が多い。


専用機 R.I.P.3/M
レーザーライフルとヒートマシンガンを主兵装とした機体。両肩に小型ミサイルを搭載しており、中距離戦闘を得意とする。
カラーリングは黒を基準としてサブカラーに青を使っている。



綾瀬絵里

ロシアの代表候補生でロシア人のクォーター。生徒会戦において主人公の前に最後に立ちはだかった者で、生徒会長という役職について強い感情を持っていたが、蓮花に負けたことによってどうでもよくなり、蓮花に興味を持つようになる。五人の中でも一番最後に加わる。金髪ポニーテール。

専用機 チェルミナートル

前腕部にモーターブレード、脚部にブレードと超近接戦を注目的においた機体であり、千冬の暮桜といい勝負するが、生徒会戦では千冬は吹雪だったので暮桜と戦ったことはない。紫のカラーリング。



ウィン・D・ファンション 愛称ウィンディー

イギリスの代表候補生。金色の短髪。制服はともかく、私服は割と露出が多い服装である。あまり回りくどい言い方や姑息な手段は嫌いらしく、やや直情的。蓮花が生徒会長だった頃は副会長として常に隣におり、偶に千冬と小さな口喧嘩をすることがある。本人は何か思っていることはなく、マギーやナターシャ、千冬たちが蓮花を取り巻くのを達観していたり、いじってきたりするが、本人は蓮花のことが好きなのであろう。まだ、それに気づけないあたり、恋愛に関しては疎い部分がある。



専用機 レイテルパラッシュ 

小型レールガンにハイレーザー、キャノンとエネルギー兵器を盛りだくさんに搭載した機体でありながらも、中近距離戦闘をこなしてみせる。近接距離で高火力を叩き込んでくるので、蓮花にとってはかなり厄介な相手である。が、実弾に弱いという欠点があるも、そのパイロットの高機動によってカバーしている。



紅蓮弐式

右手に輻射波動機構を搭載したゲテモノ。当然、一度捕まればパイロットごとその機体は破壊。文字通り人間ものとも破壊されるので、そのあとの状況は見たくはない。スコールがオータム専用機としてかなりの金と技術を結集させて作ったもので、一度破壊されればほぼ再現は不可能と本人は言っているので、量産化は無理。
特殊兵器を搭載しているのである意味、第三世代機といってもおかしくはないが欠点として空に浮かべない。それをランドスピナーによって補っいるも、地上を高速で動くことしか出来ない。



ランスロット

搭乗者不明であるが、オータムとほぼ同じ立ち位置にいる人物が乗っている。オータムと同じでこのパイロット専用に作られた機体で、紅蓮のような強力な武器はないが、他のブレードが劣る超高周波剣を持っている。それに加えてオータムよりもランドスピナーに慣れている分、オータムの紅蓮よりも高機動力を誇る。



ゴールデン 

スコールの専用機。紅蓮とランスロットに研究していた分、何か特徴的な武装がある訳ではない。メインはアイアンクローとマシンガン。防御力重視であるが、ある一つのシステムが搭載されている。
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