当方小五ロリ   作:真暇 日間

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 今回ちょっと短いです。導入故に


非想天則
16 私はこうして力を抑える


 

 博麗の巫女に能力を封印する協力を取り付けてから暫くの時間が過ぎた。私はとりあえず簡易的な能力の封印を受けたのだが……まあ、それが弱かったせいだろうが大した効果は得られなかった。

 だから、こうして最低十日に二回、博麗神社に顔を出しては能力を押さえる札を博麗の巫女に都合してもらっているわけだ。

 

 そのお陰か、能力の出力を押さえる方法をある程度身に付けることはできた。勿論以前のように出力を上げれば星々を能力の影響範囲に飲み込むこともできることはできるが、封印の札が焼け落ちてもったいないので自粛するようにしている。

 とりあえず、私の身体が能力の制御を覚えたのか、それとも覚え直したのか、私は眠たくなれば眠ることができるようになっていた。あまりに騒がしすぎて眠れないなどと言う事も無く、世界に気付かぬうちに接続してしまって情報を頭に流し込まれてしまうと言った事も無く、実に平穏な生活だ。

 時折勇儀さんたちがお酒に誘ってきたり、そのついでに喧嘩に誘ってきたりすることもありますが……まあ、命の取り合いに発展する事は無いと言う点では地底的には十分に平和だと言える事でしょう。

 

「……で、どう? ちゃんと抑えられてるの?」

「ええ。抑えられている時の感覚、自分で押さえている時の感覚。大体覚えました。少なくともこれで世界からの情報量で壊れてしまうようなことにはそうそうならないでしょうね」

「それなんだけど、多分心配し過ぎよ」

「……『世界からの情報を流し込まれたら、耐えられない者は即座に壊れる。そうでなくとも頭痛の一つくらいはするはず』、ですか。つまり、私は情報量でのごり押しには強い、と?」

「多分ね。あれじゃないかしら、昔から頑張りすぎてちょっと頭のねじ外れてるとかそんなんじゃない?」

 

 博麗の巫女は中々に酷い。こんな平々凡々な私に向かって頭のねじが外れている、だなんて、そんなことを言ったら他の多くの存在も同じかそれ以上に頭のねじが外れているか、あるいは頭そのものが壊れてしまっているかのどちらかだろう。

 確かに、昔から『鬼児』だとか『化け物を内に飼っている』だとか、そんなことを他のさとり妖怪に言われたりもしたけれど、実際には私は鬼でもなければ化け物を飼っているわけでもない。私の中にあるのはあくまでも記憶だけだし、鬼と言われるような何かをした覚えもない。

 私に向けられる畏怖は仮初だ。初めから何か勘違いされているだけで、私自身は平凡極まりないただの小さな覚妖怪でしかない。そんな大きく見られたところで私は何かするわけでもないし、何かできるわけでもない。ちょっとした恥ずかしい話や後ろめたい思い出を想起させたり、感情を増幅したりするだけの、実に平凡な覚妖怪。それが私の正体だ。

 

 それはそれとして、私は意識して軽く能力を使う。博麗の巫女にかけられた封印を抜かないように加減しつつ、力を弱めるための術式をすり抜けるようにしてやれば、今私がやっているように良い訓練になる。

 出力を抑えて、力の制御を鍛えて、封印無しでもちゃんとやっていけるようにならなければ困るのだ。博麗の巫女は人間である以上代替わりもするし、代替わりした相手が今の博麗の巫女以上に有能であることは望みにくい。なにしろ今代の巫女は非常に優秀で、天才ともいえる才を持つとあの八雲紫からのお墨付きがある。天才と言うのはなかなか出てこないから天才なのだ。

 それに、外界でも霊力や神の存在が当たり前のように周知されていた時代ならともかく、現代ではそういった力は存在しないものとされ、存在しないと言う概念に世界の殆どが侵されている。先進国と言われる発展した国に顕著だが、未だに神の存在を当たり前に信じる人間がいてくれているお陰で私たち妖怪は存在を保つことができている。ありがたい話だ。

 とりあえず、もしも私が博麗大結界の外に押し出されてしまったら、妖怪の存在を当たり前のように周知させることで力の減衰を抑えてしまおうと思う。私が妖怪である限り、そんなことにはそうそうなる事は無いと思ってはいるが、可能性を考えるのは無駄なことではない。

 妖怪の存在を本能と遺伝子にまでしっかりくっきりきっちりと刻み付ければ、当然妖怪の存在を認めないという人間発の概念は消え去る。妖怪が認められている世界ならば力が減衰するようなことはなくなるし、今のような緩やかな衰退の道を辿ることはなくなる。

 ……しかし、それをやったら八雲紫に殺されそうな気もする。折角妖怪や神の存在が薄れ、幻想郷に移住してくる者が増えたと言うのに、今度は幻想郷から逆流していってしまう。八雲紫からすれば許されざることだろう。

 だが、まあ……実際に私が博麗大結界に弾かれて外界に放り出される、なんてことが起きなければ問題はない。そしてそんなことは早々起きないのだから、大丈夫だ。

 

「……それじゃあちょっと確かめさせてちょうだい。今回のは流石に失敗してたら洒落じゃ済まないし、取り返しもつかないから」

「……なるほど。構いませんよ。弾幕ごっこですか?」

「それだとちょっとよくわからないから、今回は『弾幕格闘』よ。私は加減するからあんたも加減してちょうだいね」

「了解しました」

 

 ……しかし、弾幕格闘ですか。あれは中々面倒なのですが、その方が分かりやすいと言うなら仕方ないでしょうね。

 

 




 
 おまけ↓


 古明地さとり

 天候「宇宙」:霊力ゲージが回復しなくなる。

 打撃系攻撃が存在しない。ただし、相手が打撃系の攻撃をしてきた場合にそれを自爆させる。
 射撃攻撃は対戦中の相手と同じ弾幕が張られる。動き方なども同じとなる。
 とにかく動きが遅い。
 ダッシュ不可。ただし移動中はグレイズになる。
 紙装甲。とにかく脆い。
 コンボが安定しない。
 『宇宙』の時、自分だけ霊力ゲージが普通に回復する。



 必殺技

 想起『百万鬼の撃滅三歩』(『百万鬼夜行』+『三歩必殺』)
 想起『二重反魂蝶―十六分咲き―』(『二重黒死蝶』+『反魂蝶―八分咲き―』)
 想起『核熱の車輪』(『サブタレイニアンサン』+『火焔の車輪』)
 想起『金閣銀閣の双天井』(『金閣寺の一枚天井』+『うろおぼえの金閣寺』)


 特殊技

 二重想起『万鬼散歩に蝶が舞う』
 二重想起『核の車輪を引く万鬼』
 二重想起『天井砕きの怪力砕月』
 二重想起『死蝶を連れる核の輪』
 二重想起『金銀胡蝶の群れる寺』
 二重想起『核の輪付き金閣銀閣』


 スペルカード(手抜き)

 三重想起『鬼抜』
 三重想起『蝶抜』
 三重想起『核抜』
 三重想起『寺抜』


 スペルカード(笑えないレベルでガチ)

 『狂気神話・従』 コスト2
 『狂気神話・獣』 コスト2
 『狂気神話・人』 コスト2
 『狂気神話・具』 コスト3
 『狂気神話・火』 コスト4
 『狂気神話・氷』 コスト5
 『狂気神話・水』 コスト5
 『狂気神話・風』 コスト5
 『狂気神話・地』 コスト5
 『狂気神話・旧』 コスト5
 『狂気神話・神』 コスト5
 『狂気神話・外』 コスト5

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