夜も更けザークは魔城最上層の魔王の王座に座り考えていた。
ザーク(ただでさえ、俺は父君が亡くなり、父君よりも弱い俺が魔王をかろうじて封じれたと思っていたのに・・・魔王が本来の力を取り戻したならもうザーク王家は滅亡かもしれんな。きっと俺はビアンカといっしょにインテリアとしての石像としておかれるんだろうな。俺はビアンカを愛していた。ビアンカを助けたい。だが俺には魔王を倒す勇気もレベルもない。まあビアンカと永遠に石として横に並べるならいいだろう。)
ザークは嘆き戦意喪失していた。
魔城最上層にジャックがやってきた。
ザーク「どうした?キーマ宿屋に宿泊してたんじゃないのか?」
ここでジャックの本当の真意があきらかになる。
ジャック「国王、今はこの最上層に俺と二人だけか?」
ザーク「そうだ、やるなら一思いにやってくれ。倒されるならお前でも構わない。」
ザークは死ぬ覚悟はいつでもしていた。
ジャックはザークの発言に驚いた。
ジャック「あんた、勘違いしてないか?」
ザーク「?」
ジャック「俺はあんたが一生幸せに暮らせる方法を教えに来たんだ。」
ジャックは古い巻物を持っていた。
ザーク「なんだ、その巻物?聖域の巻物か?」
ザークはバカにしたように言った。
ジャックは真剣な顔で言った。
ジャック「このいにしえの巻物は読んだものが魔王継承を発動する巻物だ。」
ザーク「なるほど、お前は最初から俺を魔王にするつもりだったのか。」
ザークの中で何かがつながった。
ジャック「ああ、魔王は代々ザークの血筋だ。人間同士の争いが起きた時ザークの王は必ず読んできた。絶対的な力が手に入るからな。そして自分なら闇を抑えられると信じて。だがいにしえの巻物の征服欲に勝った国王など見たことなかった。」
ザーク「なるほど、俺もその繰り返しの魔王になるということか。」
ジャック「いや、あんたなら例え魔王に染まろうときっと人間と魔物が共存した世界を創れるだろう。」
ザーク「だが結局同じになるのか。」
ジャック「ビアンカを助けたくはないのか?魔王から一生逃げて暮らすのか?」
ジャックはザークをそそのかした。
ザークは考えた。そして兵長に相談することにした。
翌朝魔城最上層でザークと兵長は二人で話した。
ザークは昨晩にジャックと話したことを言った。
兵長「なりませぬぞ!そんな魔物の力を借りては歴史が繰り返されるだけではないですか!!!」
もちろん兵長は猛反対した。
ザーク「なら!!!お前は魔王に勝てるのか?」
ザークは怒鳴った。
兵長「勝てません!!!しかしザーク王ならきっと出来る!ここで断ち切りましょう。血筋の因縁を。」
ザーク「ならば、お前も来てくれるか?エリック。」
兵長「はい、ともに魔王と戦ったではないですか。」
兵長は出て行き、詰所にいるジャックに会いに行った。
兵長「貴様!国王に変な知恵を吹き込み追って!」
兵長は激怒していた。
ジャック「だが、方法は国王の直接対決しかないだろ。またザーク領遊撃戦みたいに多くの命を無駄にするのか?」
ジャックの言っていることは最もなことであった。
兵長「国王に何かあれば貴様を許さん!」
兵長はそう言って詰所を出て行った。
昼ごろザーク王はジャックと兵長を呼んだ。
ザーク「今からアルフに会いに行く。ついてくるか?」
ジャック「魔王を倒しに行くなら、ついて行こう。」
ザーク「そのつもりだ、ジャック。」
兵長「私も行きましょう。ザーク王ならきっと倒せるでしょう。」
兵長(ザーク王とジャックだけではほっとけんからな。)
ザーク王と兵長とジャックはパーティを組み、ルーラでジャン城下町に飛んだ。
ザーク王たちはもちろんジャンの兵士に変装し、町に潜入した。
ジャンの町は人間はもうほとんど住んでなく、もはや魔物の巣靴と化していた。
ザーク「これでは魔王を倒す前の竜王要塞と同じではないか。」
ザーク王は驚いた。
ジャック「本当だな。これはもう魔王がジャン国王の証拠そのものだな。」
兵長「・・・」
兵長は言葉を無くした。
ジャンの城門番はゴールデンゴーレムがやっていた。
ザーク「あの門番どうするんだ?まだ人間の兵士なんているのか?」
ザークはアルフ国王に会うのに八方ふさがりに感じていた。
ジャック「ここは俺に任せて俺の後ろについてきてくれ。」
ジャックはさっそうと門番に行った。
兵長「おい!」
ザーク王と兵長もすぐにジャックの後ろを歩いた。
ゴーデム「何だ?まだこの町に人間の兵士がいたのか。」
ジャック「ああ、この兵士二人は俺たちの魔王側についたんだ。」
ゴーデム「そうか、トロル兵。なら城の中を通れ。」
ゴーデムは通してくれた。
ジャックはそのまま最上層を目指した。
強力な魔物にたまに獲物を見るような目もされたがなんとか最上層に着いた。
ザーク「ビアンカ!!!」
ザークは石になったビアンカを見た。
その瞬間後ろの最上層唯一の扉が閉まった。
兵長「畜生!罠か。」
そこにもともと王座に座っていたアルフが立ち話し始めた。
アルフ「勇者ザーク久しぶりだな。竜王魔城以来か。ジャックよ、ご苦労であった。」
ジャックは王座の後ろに立っているギーガやベリの元へ移動した。
兵長「ジャック!!貴様はめたな!!!」
ジャック「・・・」
ジャックは堂々として黙っていた。
ザーク「悪魔神バロム、俺はお前を倒してビアンカを取り戻すぞ!!!」
兵長「国王、私も手を貸しますぞ。」
作者はここから頭の中でジョジョ第一部OP1の『その血の運命』が流れてました。
アルフはいにしえの巻物を読みだした。
そう暗黒の森でベリから渡された巻物である。
アルフは巻物を読み、本来の魔王の姿に戻った。
バロム「力がにじみ出てくるぞ!!!あの時滅ぼされそうになる前の比じゃない!!!」
バロムからはあまりの魔力が増大し黒いオーラがにじみ出ていた。
バロム「終わりだ、勇者ザーク。貴様は地獄を永遠に彷徨うのだ!!!」
バロムはポケモンのシャドーボールみたいなものを作り出し、勇者ザークに投げつけた。
すると身代りに兵長がなった。兵長は技を受け吹き飛び倒され動けなくなった。
勇者ザークは兵長に駆け寄った。
ザーク「大丈夫か?」
勇者ザークは冷静であった。
兵長「私には構わず、魔王をなんとか倒してください!!」
勇者ザークはまた魔王の真向かいに立った。
バロム「もはや、貴様人間など敵ではない。」
ザーク「俺はもう人間じゃない・・・」
兵長「まさか・・・!!!」
バロム「人間だろうと魔物だろうともう俺は倒せない!!!ははははははは!!!」
バロムは笑い飛ばした。
その時ザークは右手から『継承の槍』を創り出した。
バロム「その槍!!!覚えているぞ!!!」
そうかつてバロムが勇者であったころ破壊神ディアボロスを倒した槍であった。
バロム「貴様!!!『継承の巻物』を読んだのか!!!」
ザーク「そうだ、お前はこの世界から永遠に葬られるのだ!!!」
ザーク王は昼ジャックと兵長を召集する前にすでに巻物を読んでいた。
兵長「やはり、王はジャックからの巻物を読んでいたのか・・・」
兵長はがっかりしていた。
ベリ「ジャック!貴様、魔物を裏切ったな?」
ジャック「いや、それは違う。俺は魔物の時代の到来の立役者になったんだ。」
ジャックは冷静であった。
ギーガ「・・・」
ベリ「?」
ベリにはジャックの言っている意味が分からなかった。
バロム「魔王継承権を持つ勇者に勝手こそ。真の魔王!!!」
バロムは右手にはぐれメタルの盾を装備した。
勇者ザークは特攻し、槍をバロムに向かって投げた。
ベリ「いけません、その槍は全てを貫く!!!」
槍はベリを貫き、ベリはこの世界から消えた。
バロムははぐれメタルの盾で防御していた。
しかしベリの言った通り槍は盾を貫き、バロムの心臓を貫いた。
バロム「そんなばかな!!!」
バロムは消え去った。
その瞬間ビアンカは石から人間に戻ったが気絶していた。
ザーク「ダメだ!!!魔力が抑えきれん!!!」
魔王を継承したザークから黒いオーラが放たれていた。
兵長「ならば今私が王が魔王になる前にとどめを!!」
兵長はバロムが滅び、バロムの拘束技から解除されていた。
ジャック「そんなことはさせない!」
ジャックは兵長の前に立ちはだかった。
兵長「トロルごとき、俺の敵ではない!!」
兵長は剣を抜いた瞬間であった。
ギーガは後ろから兵長に向かって会心の一撃を食らわした。
兵長はギーガの攻撃の衝撃で立てなかった。
ギーガ「どうやら今回はお前の魔王候補が勝ったな。」
ジャック「ああ、勇者ザークは今までにないタイプの魔王になるぞ。」
ジャックは力をためながら言った。
兵長「ザーク王・・・今助けますぞ。」
兵長は這いながらもザークの元へ行こうとした。
ジャックは這っている兵長に痛恨の一撃を食らわし、兵長は力尽きた。
ザーク「ジャック、助けてくれ!!」
ジャック「自分の欲に勝つしか方法はない。」
するとザーク王から放たれていた黒いオーラは消えた。
ザーク「勝った!!!俺は征服欲に勝った!!!」
ビアンカはようやく目を覚ました。
ビアンカ「・・・ザーク。」
ビアンカは寝起きのような声で呼んだ。
ザーク「ビアンカ!良かった。目が覚めたのか!!」
ビアンカ「ザーク、あなた目が赤いわよ。」
ジャック「それは魔王の証だ。」
ビアンカ「ジャック!あなた生きていたのね!!」
ザークからは魔王のオーラが出ていた。
ビアンカ「あなた、もしかして魔王になったの?」
ザーク「魔王だろうが勇者だろうがもう関係ない!君を救えたんだ!!」
ビアンカ「あなたおかしいわ。」
ビアンカにはザークの黒いオーラが見えた。
ザーク「何がおかしい?もうこの世界は俺たちのものだ。」
ザークは魔王を完全に滅ぼし喜んでいた。
ビアンカ「やだ、あなたなんかザークじゃないわ!!!」
ビアンカはリレミトを唱え始めた。
ザーク「そんな・・・ビアンカ。俺は君のために魔王になったのに・・・」
ザークは兵士の剣を腰から抜いた。
ビアンカ「何する気!!!ザーク?」
ビアンカは恐怖に襲われた。
ザークはビアンカを抱き寄せた。
ザークはビアンカの耳元で言った。
ザーク「君には分かってほしかった・・・」
その後ザークは剣をビアンカの胸に突き刺した。
ザーク「ジャックに・・・」
ギーガ「俺はギーガです。」
ザーク「ジャックにギーガともにこの世界を支配しようぞ。」
ザークは暗黒神ロマノフとなり魔王になった。