MP(マジックポイント)・・・魔法の量
ジャックはザーク王直々の命令により、北のザーク王国に赴くことになった。
魔王の町からザーク本領に行くには平原を抜け、暗黒の森を通り、川を渡らなければならなかった。
そんな道中の出来事である。
ジャックは大きなリュックを背負い一人で平原を歩いていた時であった。
ジャック「はあ、一人旅か、こんな時こそギーガがいればな・・・」
ジャックが歩いているとホイミスライムとがいこつ剣士がいた。
ガイケン「金払うから、俺にべホイミかけてくれ。」
ガイケンはHPがもうなくなりかけてた。
ホイミン「僕MP(マジックポイント)持ってないよ。」
ガイケン「何!!嘘ついてるだろ?」
ガイケンは早くHP(ヒットポイント)を回復したくていらいらしていた。
ホイミン「本当だよ、僕もう使い切っちゃったよ。」
ホイミンは困った顔をしていた。
ガイケン「こうなったら斬り倒してやるぜ!」
ガイケンは正気を失っていた。
ジャックは見かねて第三者として入った。
ジャック「がいこつ剣士やめろ!!」
ガイケンがまさに斬りかかろうとした時であった。
ガイケンはジャックの大きな声に思わず剣を振り下ろさなかった。
ガイケン「お前はトロルじゃねーか。俺たちのもめごとに口はさむのか?」
ジャック「なにも同族どうし殺し合わなくてもいいじゃないか。」
ガイケン「こっちはお前みたいな強力な悪魔系に殺されかけたんだよ!!魔王滅亡のせいでな。今魔界はめちゃくちゃだぜ。」
するとジャックはリュックから上やくそうを取り出しガイケンに手渡した。
ガイケン「いいのか?」
ガイケンはジャックの優しさに驚いていた。
ジャック「竜王魔城に行け、あそこは安全だ。」
ガイケン「竜王魔城!あそこは人間が魔物を皆殺しにしたんじゃないのか?」
ジャック「いや、人間と魔物は平和に暮らしてるぞ。強力な魔物は処刑されたが・・・」
ガイケン「そうか!じゃあ魔物の町に行ってみるよ。」
ガイケンはうれしそうに町に走って行った。
ジャック(外のモンスターたちは人間が竜王魔城で魔物を皆殺しにしたと思っているのか。)
ホイミン「優しいトロルさん、ありがとう。」
ジャック「いいぜ、お前も町に行かないのか?」
ホイミン「僕はギーガというギガンテス族の魔物と一緒に旅をしていました。」
ジャック「ギーガと旅をしていたのか!」
ジャックは驚いた。
ホイミン「その様子だと知り合いのようですね。ギーガと僕はザーク領に行く道中、ザークの兵士に遭遇し、戦闘になりました。しかし、ザークの兵士たちは強くギーガと僕は別方向に逃げてしまい、離れ離れになり僕は途方にくれました。MPがなかったのもその戦闘のせいです。」
ジャック「そんなことがあったのか、まだザークが魔物の町を支配する前の話か。」
ジャックは考えた。
ジャック「なあ、俺と一緒に来ないか?」
ホイミン「僕がですか?でももうMPないですし・・・」
ジャックはリュックから魔法の聖水を取り出しホイミンにかけてあげた。
するとホイミンのMPはみるみる回復した。
ホイミン「ありがとう、トロルさん。」
ジャック「いいよ。俺はジャックだ。お前は?」
ホイミン「僕ホイミンです。使える呪文はホイミとべホイミしかないですけど、よろしく。」
ジャック「俺も一応ギーガを探しているんだ。だがそれが旅の目的ではないがな。」
こうしてジャックとホイミンの旅が始まった。
しばらく歩いていると暗黒の森が見えてきた。
ジャック「ホイミン、見えてきたぞ。暗黒の森が。」
ホイミン「あれが暗黒の森ですか。」
ジャックは何回も暗黒の森を往復しているが、暗黒の森は弱肉強食の世界つまり敵味方関係ない場所であるということである。
ジャックたちは森に入ろうとした時ザークの兵士たちが現れた。
拠点兵「魔物か。森になにしに行く気だ?」
ザークの兵士たちは剣を抜こうとしていた。
ジャックはリュックからザーク国王夫妻の写真を見せた。
ジャック「俺はザーク国に王の使いで行くんだ。」
拠点兵は写真を見た。
拠点兵「待て!」
兵士たちに待機の命令を下した。
拠点兵「そうか、まさか王が魔物に使いをさせるとは、信じがたいが。森は危険だぞ?」
ジャック「俺は1000年この世界で生きているそれくらいは分かっている。」
拠点兵「いや、状況が違う。暗黒の森には悪魔神バロムの右腕ベリが潜伏しているのだ。」
ジャック「ベリが生きているのか!」
特にジャックはベリと親しくはなかったがベリとはジャックが二回目に仕えた魔王の神王マニの時、ジャックはベリに生きる知恵と戦闘を教えた。
ベリは800歳で常に魔王の右腕であった。破壊神ディアボロスの時も大臣を務め、魔界に貢献していた。ベリは頭が良く常にどう行動すれば自分は安全か分かっていた。だから今回も竜王要塞を放棄し、牛魔人やその他の強力なモンスターたちを見捨て生き延びたのである。
拠点兵「今日はもう夜だ。この詰所で休んでいけ。」
ジャックとホイミンは詰所で休ましてもらった。
次の日暗黒の森にジャックとホイミンは出発しようとしたときのことである。
ジャック「行くか。ホイミン。」
ホイミン「了解。」
ジャックが拠点を去ろうとした時であった。
拠点兵「おい、待て。この棍棒持って行け。」
ジャック「この棍棒はトロルボンバーの武器じゃないか。」
拠点兵「ああ、そうだ。ここらへんにうろついていた凶暴なトロルボンバーを倒した時取っておいたんだ。」
ジャック「貰っていいのか?」
拠点兵「ああ、本当は建物損壊の時のためにとっておいた木材なんだがな。」
拠点兵は丸腰のトロルに棍棒を渡した。
ジャック「ありがとう、人間の兵士。必ずザーク王の使いとしてザーク王国にたどり着くよ。」
ジャックとホイミンは暗い森に消えて行った。