逆廻提督は問題児!!   作:ファルコン・Σ

13 / 17
艦これのTRPGを今度やることになりました

そんなことはさておき、今回は意外なキャラが登場します

サブタイは二重の意味がありますよ



家族との再会

カン、カン、カン。

刀を打つような金属音が何度も響く。

そんな工廠を目を逸らさず凝視する十六夜と苦笑いを浮かべている五月雨。

そして、

 

「…………だー!! 畜生が!!」

 

「うわわ!!」

 

段ボールに入ったペンギンと雲のぬいぐるみが出てくるや否や十六夜が地面を殴る。

それに合わせて工廠は地震が起きたように揺れた。

 

「て、提督……落ち着いて下さい」

 

「落ち着いていられるか!! 軽く開発が十回失敗しているんだぞ!!」

 

先日、演習に来た蛟劉がくれたアドバイス。

 

「艦娘の錬度を上げるのもええけど強い装備を与えるのも大事やで。開発で造れるから頑張りや」

 

ということで早速行っているのだが以下省略。

建造の運はあっても開発の運は無いらしい。

 

「雪風だ!! 雪風を呼べ!!」

 

「まだ此処にはいませんよ……」

 

「なら瑞鶴だ!!」

 

「瑞鶴さんもいませんよ……翔鶴さんもですけど」

 

珍しくご乱心の様子だがそれほどに予想外かつ不測の事態なのだ。

 

「こんなところで足止めを食らう訳にはいかねえってのに……資材も馬鹿にできねえし………」

 

「そうですね……」

 

頭を悩ます十六夜。しかし機材の扱いはそれなりな彼でも兵装が造れるかというと否である。

 

「クソ……こういうときアイツがいれば楽なんだがな」

 

「………? アイツというのは?」

 

「俺がいた孤児院にいた奴でな。機械を弄ることに長けた奴が居たんだよ。そいつなら開発出来るかもしれねえってな」

 

「………えっと、いくらなんでも普通の人間が艦娘の装備を作れるとは思いませんが……」

 

「嘗めんなよ? 俺が馬鹿力に長けるようにアイツの機械の技術は異常なんだよ。アイツの腕に関しちゃ俺は信頼してる」

 

「そ、そうなんですか」

 

実際には十六夜程の異常ではないのだが五月雨はそんなことを知るよしもない五月雨は「まだそんな人間が……?」と思っていた。

 

「…………そういやアイツら何してんだろうな……なにも言わずに出てきちまったからな……」

 

らしくなく悲しそうな十六夜に五月雨は驚きつつも優しく声をかける。

 

「大丈夫ですよ。提督とずっと一緒にいたのならしっかり暮らしていますよ!!」

 

「………そうだな。あいつらならふてぶてしく生きてるか」

 

「はい!!」

 

健気な五月雨に十六夜はニッと笑いかけ、

 

「連続で開発してっから駄目なのかもな。昼飯食って休憩するか」

 

「あ、私もご一緒していいですか?」

 

「おう。涼風も読んでこいよ」

 

「おー!! 飯だ飯~~!」

 

「何時の間に居たんだよ……」

 

~~~~~~~~~~~~

 

さて、昼食も食べ終えて、再度開発へ。

 

「さてと……開発っと……」

 

資材の数を指示し、早速始める。

 

「………………あ?」

 

「あの、提督……それ建造ですよ」

 

「なっ!? ミスった!! 五月雨ばりのミスしちまった!!」

 

「ちょ!?」

 

しかし、やってしまったものは仕方ない。

 

「時間的に駆逐艦か。お前の姉が来るといいな」

 

「はい」

 

とりあえずは20分待つことにした。

と、そこで、

 

「提督!!」

 

「お、川内か。遠征から帰ってきたのか」

 

「うん!! それで大変なもの見つけちゃった!!」

 

と、川内の後に続き、駆逐艦達が運んできたのは台車。

 

「海岸に人間が流れ着いてたの!!」

 

「え、ええ!?」

 

しかも、

 

「焔!? 鈴華!?」

 

「え!? 知り合い!」

 

早くも波乱の予感がしていた。

 

~~~~~~~~~~~~

 

20分後、

 

「白露型の三番艦『村雨』。 着任したよ!」

 

先程建造して完成した艦娘がやってきた。

 

「村雨姉さん!!」

 

「村雨姉~!!」

 

「五月雨……涼風ももう居たのね!」

 

本当に白露型が出たことで二人のテンションも上がっている。

 

「私らは最初からいたからね~~。ようやく会えたって感じだな!!」

 

「私達以外だと姉さんが最初の白露型だよ」

 

「へえ~。あ、そうそう提督は? 挨拶したいんだけど」

 

「提督は少し……今用事があるから」

 

~~~~~~~~~~~~

 

「………知らない天井だ」

 

「何定番ネタぶちかましてんだ」

 

目覚めた『西郷焔』はその声を聞くや否や飛び起きた。

そしてグリンと首を回し、ニヤニヤと軽薄に笑っている十六夜を見るや否や、

 

「い、イザ兄!? いままでどこに「イザ兄ィィィィ!!」」

 

「ぐふっ!?」

 

隣で寝ていた『彩里鈴華』が十六夜に突撃。

油断していたこともあり、かなりのダメージ。

 

「お、おう鈴華……いきなりは止めてくれ」

 

「うるさい!! いきなりどっかに消えたイザ兄に手加減なんて必要ない!!」

 

そうはいいながらも鈴華は十六夜にギューッと抱き締める。

気丈な性格のこの少女でも心配だったのだろう。

 

「…………悪かったな」

 

彼女の頭を優しく撫でて詫びる。

 

「………………」

 

「ん。焔どうした?」

 

「………いや、別に」

 

「ヤハハ……。悪かったって。つかお前らどうしてあんなとこに居たんだよ」

 

「………あんなとこってなんだ?」

 

「海岸」

 

「ああそうだ!! 実はね!!」

 

 

~少女説明中~

 

 

「………つまり纏めると、俺がいなくなってからお前らは俺を探したり情報を集めてたりしていた。それで最近俺が防波堤に居て海に落ちたっていう情報を得た。それで海に様子を見に行こうということになって、けど波が高くて帰ろうとしたら高波に飲まれたと」

 

「そういうこと」

 

「馬鹿だろ」

 

「イザ兄には言われたくないな」

 

確かに防波堤を蹴って崩壊させて海に落ちた十六夜とどっこいどっこい、というか十六夜よりかはマシである。

 

「というかイザ兄こそこんなところで何してんだよ。一ヶ月もうちから離れて」

 

「ああ。それはだな……」

 

ガチャ。

 

「あ。起きました?」

 

と、此処で綾波が入ってきた。

 

「おう綾波。どうした?」

 

「お茶を持ってきました。三人分持ってきたので、冷めることも無さそうですね」

 

「おう。悪いな」

 

「いえいえ。それでは」

 

退出する綾波。

そんな彼女を見ていた焔と鈴華は、

 

「「………………」」

 

「ん? どうしたんだよお前ら」

 

「此方の台詞だ!! おいイザ兄なに女子を従えさせているんだよ!! 一ヶ月の間何があった!?」

 

「イザ兄今の可愛い女の子って誰!? もしかして彼女!?」

 

「鈴華!! そうじゃない!! もっと重要なことあるからな!?」

 

「とりあえずお前ら落ち着け……」

 

二人を沈静させる十六夜。と、何やらガヤガヤと外で聞こえてくる。

 

『み、皆覗くのは駄目なのですよ!!』

 

『そういう電だって覗いているじゃない』

 

『ちょ、押さないでよ!!』

 

「「「………………」」」

 

無言で立ち上がった十六夜、ドアを開ける。

と、雪崩れ込むように艦娘達が倒れ混んできた。

 

「「………………」」

 

「あー。二人とも、一から説明するからしっかり聞けよ」

 

 

~提督説明中~

 

 

「……ってことだ。オーケー?」

 

「頭が着いていけねえ……」

 

かなり困惑した様子の焔。

しかし、

 

「鈴華はもう適応してるけどな」

 

「へえ~。駆逐艦の子達は可愛いなあ~。戦艦や重巡の人達はお姉さんって感じがするね!」

 

流石は行動派の鈴華。既に艦娘達に馴染んでいる。

それをみて考えるのが馬鹿らしくなったのか焔は溜め息をついた。

 

「まあ事情は分かった。で? 俺達はどうしろって言うんだイザ兄。自分達で暮らせって言うなら細々と暮らしていくが」

 

「馬鹿野郎。確かに帰り方は分からねえが義弟と義妹に二人で生きろなんて薄弱なこと言うわけねえだろ。お前らは此処に住め」

 

「いいのイザ兄!?」

 

ガバッと焔を乗り越えて鈴華が言ってきた。

 

「ただし、住むからには仕事はしてもらうぞ。焔は工廠で装備の開発や修理。それくらいなら出来るだろ」

 

「少し勉強というか慣れが必要だと思うけど、まあやってみるか」

 

特に問題は無いらしい。

 

「イザ兄、私は!?」

 

「雑用」

 

「酷くない!?」

 

間髪入れずに放たれた言葉にガビーン!! となる鈴華。

そんな彼女を楽しそうに笑い、

 

「嘘。まあ物資を運ぶことと……艦娘のケアとかだな。お前にしか頼めない。やってくれるか?」

 

「ん~。分かった! 合点承知!!」

 

「よし。じゃあ今日は休め。明日から頼むぞ」

 

こうして、駿河鎮守府に新たな仲間が加わったのだった。

 




白露型の誰を出すか。非常に迷った。
最終的にくじで決めた。村雨ちゃんも可愛い。

さておき、焔と鈴華が登場!!
家族物語より早いし……ま、まあそちらの練習というか。

こういう十六夜兄弟妹を書きたかった。

それでは~~!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。