ハンター日記メゼポルタ   作:空杞憂

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前回を読んでくださった方へ今回投稿を告知できなくてすみませんでした!
なるべく投稿時間は告知できるように頑張ります!
では本編をどうぞ!


第10話 魚竜のキモを求めて!

 

広大な平野の中を一台の馬車が土埃をあげながら駆けていく、馬車は二頭の馬がトトトトットトトトットトトトッと蹄の音を響かせ馬車を引いている

馬は二匹とも毛の色は茶色、全身には

馬専用の皮の防具がつけられ、腰のあたりから伸びる二本の丈夫な紐は馬車の本体に繋がれ馬が前へと進むたびに滑車を引くかのように馬車本体も勢いよく車輪を回し進む、

 

二頭の馬の口元から伸びる手綱は操縦している男にしっかりと握られている

馬の気がそれて道を外れないように男は器用に手綱を上下に揺らしながら馬を操る

 

「はいやッ!はいやッ!」

男は掛け声をあげて馬に合図をし速度を上げる

 

「ユーク!急いでくれよ!退屈すぎてやることがねえ~~~」

ランダガスが馬車の中から声を上げる

馬車での長時間の移動ですこしイラついているのだ…

 

「そんなこと言わないの、あんた馬車の運転できないくせに!さっきからずっとユークが運転してくれてるのよ!休憩も無しに…」

フリーアがランダガスを軽く睨みながら言う…

 

「だってよ!いくら何でも時間が長すぎだろ!もう朝早く出発したのにもう昼過ぎてんだぞ!弁当も食べたし…

やることが無いし…」

 

ハンターは狩り場への移動は陸路では馬車や竜車と言った手段を使う、馬車は知っての通り馬に荷台に車輪や屋根のついた馬車を引かせて移動するもので速さがあり移動時間を短縮できる、だがその分餌の必要な量も多くあまり多くのアイテムや物資を輸送できないので急ぎの用でなければ商人などはあまり使わない…

 

逆に竜車は馬に比べれば速度の劣るアプトノスなどの草食竜が荷台を引くもので速度は馬車に劣るがアプトノスの地下強い馬力とスタミナのおかげで多くのアイテムや物資、武器や火薬、時には捕獲した大型モンスターも運ぶことが出来る輸送力を持ち馬車の数倍の物資を運ぶ事が出来る。

 

今回馬車を選んだ理由は第一に輸送力が必要な捕獲クエストでも物資の輸送でもなく、今回は単なる食材の調達クエストで量も大した量ではないが鮮度を優先するには足の速い馬車のほうが良い、それともう一つの理由としては…

 

「早く!し!て!く!れ!」

今現在子供の用に駄々をこねているランダガスが出発の際に「俺はのろまな乗り物に乗る主義はない!サッと出発してサッと帰ってくるのが一番だ!」

と言ったのも理由の一つである…

 

「ごめんね、これでも急がせてるんだけど長い道だけあって馬達も体力を消耗してるみたいで…」

 

「そうよね、私たち全員と武器と狩りのアイテム、全部合わせたら結構な量になるし馬だって大変よね…」

 

そう今向かっているのは砂漠と言われる狩り場で照りつける太陽と一面砂が覆う広大な狩り場でドンドルマから陸路では早くても片道2日はかかる…

そして今日がその2日目なのだ

「でもあと少し…あと…5時間くらいしたら着くはずだから…」

 

「そんな……俺は…暇で死ぬ…」

 

そんな会話を続けながらも段々と周りの景色は緑が薄れてそして砂の大地へと入っていく…照りつける太陽と走りづらい砂漠の砂に足を取られ馬も動きが鈍りながらなんとか狩り場の拠点であるベースキャンプに到達する。

 

馬たちは暑さでばてていたがユークがベースキャンプに備え付けられている井戸を使って水を飲ませてやるとすぐに元気良くなる。

 

「こらっやめろって!すくぐったいよ…」抵抗するユークの顔を甘えるように二匹の馬がペロリと舐める

 

「ハハハッユーク!お前本当に動物が好きだな!初めての潮島の狩りの時もココモアを手なずけていたし!」

 

「うん、動物達が僕をどう思うかは別として僕は動物が好きだよ!モンスターでも小さいのなら…まあ好きかな」

 

「ほう!じゃあ今度ぜひ野生のメラルーでも捕まえたらどうだ?」

 

「いやメラルーはちょっと…」

メラルーとはアイルーと同じ獣人族で自然にも生息するがやたらと物を盗む癖があり扱いが難しい、重要なアイテムや弾丸、食糧を盗むので危険な相手ではあるのだがその可愛らしい見た目から反撃できないと言うハンター(特に女ハンター)も少なくない…

 

「ほら、二人とも話してないで支給品分配するの手伝って!」

フリーアに促されユークとランダガスも支給品ボックスからアイテムを分配するのを手伝う。

 

支給品ボックスにはクーラードリンクが4つと応急薬が10、ペイントボールが3、音爆弾が3つだ。

 

「応急薬はそれぞれ2つずつで音爆弾は剣士の皆んなでひとつづつ、ペイントボールは…私が持つわ、クーラードリンクは忘れた人いる?」

 

クーラードリンクは暑さを和らげ耐熱性を上げる飲み物で氷結石と言われる鉱石を砕いて作る、これを飲むことで砂漠の暑さを軽減することができるのだが無ければ暑さで体が焼けて水分不足になり思考が停止そして最終的には死に至る…砂漠にクーラードリンクを持って来ないのは自殺行為なのだが

 

「俺はクーラードリンクなんて持ってねえぞ!ホットドリンクならあるけどな!」

 

「なっ!なんでそんな物持ってきてクーラードリンクを持ってこないのよ!」

 

「俺はクーラードリンクなんて要らない体なんだ!」

 

「そんなわけないでしょ!ほらこれ4つともあげるから!」

そう言ってフリーアはランダガスに支給品のクーラードリンクを全て渡す

 

「ハハハッありがとな!ところでお前の分はあんのか?」

 

「私わちゃんとポーチに…」

そう言ってポーチの中からクーラードリンクを取り出そうとするが…

 

「あれ…入れたはずなのに…無い…私の…クーラードリンクが無い!」

 

「まさか言い出しっぺが忘れたのか?」

 

「うるさいわね…でも無い…」

自分の不甲斐なさにションボリするフリーア…

 

「はい、これあげるよ」

ユークはクーラードリンクの瓶を2つフリーアに差し出す

 

「いいの?これユークのでしょう?」

 

「いいんだよ、今回は討伐クエストじゃないからさそんなに長引かないと思うし」

 

「ありがとう!ユーク優しいのね」

 

「いや…そんなことないよ」

 

「ふん、成る程猿のメスにもユークはモテるんだな!」

 

「…誰が猿ですって!」

 

「嫌、だれもフリーアが猿のメスなんて言ってねえぜ猿のメスなんて」

 

「ふんガァ~わざと二回言ったわね!ランダガスあんた!」

 

「何のことかな~さあサッと狩ってサッと帰ろうぜ!」

ランダガスは勇んで砂漠の狩猟エリアに駆けていく

「待ちなさい!あやまれ!」

フリーアも後を追うように走り抜け

「待ってよ二人共、クーラードリンクを飲んでからじゃないと!」

その後を引き止めながらユークが

「ちょっとまま待ってくださいユーク!僕まだ準備が!」

慌てて砥石を散らかしながら最後にホークがベースキャンプを後にし狩猟エリアへと入っていく。

 

 

「暑い!」砂漠の狩猟エリアでの第一声は皆そうだった、照りつける太陽はこれまでの狩場の数倍は強い照りつけでその暑さから太陽は直視できない…

砂漠の暑い空気に触れた体から玉のような汗が吹き出るがそれも体から体温を奪う前に直ぐに蒸発してしまい汗で体温を下げることができないのだ…

そして一面砂の大地が乾ききった空気をさらに強く感じさせ視界に緑は全く見えず一面の砂砂砂である。

 

「クーラードリンク飲んでるのに…暑いじゃない…」

 

「仕方ないよ…クーラードリンクは耐熱性を上げるけど完全に暑さを遮断できるわけじゃないし…」

 

「うはあ…さすがの俺様もこれはきつすぎるぜ…」

 

「ぼぼぼく…もう…だめだ…」

 

強固な体力を用するハンターでさえこの暑さは耐えがたいがそんな過酷な環境にも生命は存在する、数本の大きな魚のヒレが砂漠の上をうねうねと曲がりながら泳いでいる、砂を泳ぐ魚竜ガレオスだ、今回の食材は奴から手に入れることができる…だが…

 

「ガレオスはいるけど…走って追いかける気はでないわ…」

 

「そうだね…でも何とか倒さないと食材の魚竜のキモが手に入らないし…

何とか僕が狙撃で狙ってみるよ…」

 

ユークはアルバレスト改を構えるとガレオスに向けて標準を合わせスコープを除く、そして引き金を引く、だが弾丸の軌道はわずかにそれて命中しない…

ガレオスの移動速度は思ったより早い…そう思ったユークはガレオスのヒレが見えるやや前方を狙って再び発砲、弾丸は見事に命中と同時に3発の小型爆弾が炸裂しその衝撃でガレオスを砂の中から引きずり出す

 

ガレオスはガガガッと声を上げて砂の上に横ばいに倒れこみもがいている、その体はハンマーヘッドシャークの様な胴体から二本の丈夫な足とヒレが生えている、そこに向けてさらに拡散弾の第二派が到達し爆弾!ガレオスはその場でグガァアアと声を上げて動かなくなる…

 

「よし一体撃破」

さっそく倒したガレオスに近ずき剥ぎ取りを行う、ガレオスの尾の付け根あたりに剥ぎ取りナイフを入れて中からジャリッとした長い管を取り出す、それは少し生臭いがとても美味しい食材の1つ魚竜のキモだ

 

「これが魚竜のキモか…なんかその…キモいな…」

 

「キモだけに?」

 

「いやそうじゃないけどグチョグチョだよこれ…」

 

ユークが手に持って持ち上げてみるとそこからブチョッと不快な音と共に黒い汁がボタボタと…

 

「うわっきめえ!俺にそんな物見せるな!すぐにしまえ!」

ユーク触るのも嫌そうな顔をしながら直ぐに食材用のクーラーバックにキモを入れる…

 

ユークは再びアルバレスト改を構え再びガレオスを倒していく、ズドォン、ズドォン、とバレルが火を吹くたびに小型の爆弾が砂漠の大地にまかれ次へ次へとガレオスを倒していく、ヘビィーボウガンの射程距離は長く暑い砂漠を激しく動かずともガレオスを倒すことが出来る、初めは高速で砂を泳ぐガレオスの狙撃は苦戦したが何度も攻撃を繰り返すたびに命中精度が上がっていく…

 

「これで8匹目、ファイア!」ユークのアルバレスト改が火を噴きレベル1拡散弾の小型の爆弾がガレオスに命中し地上に引きずり出す、

 

「トドメは任せてくれよユーク、おりゃあー!」

ランダガスが掛け声と共にトドメの一撃を加えようとガレオスに突っ込んでいくがガレオスが先に体制を立て直すと二本の足で立ち、真っ直ぐにランダガスの方を向くと首を大きくひねり始める、この動きは…ブファアッと言う噴射音と共に砂のブレスを発射する!

 

「暑ッ!」ランダガスは砂ブレスの直撃で体を後ろに吹き飛ばされる…

 

がそれを全く無視して今度はフリーアがブレス後の隙を狙ってガレオスの頭目掛けて抜刀切りを放つ!ブウンと言う音と共に砂漠の乾いた空気を震わせながら半月の軌道を描いた斬撃がガレオスの喉を掻き切りるとガレオスはその場に倒れこみ動かなくなる…

 

「やった!トドメの一撃もらい!」

 

「おい!フリーア!俺の出番を奪いやがったな!」

 

「なによ!あんたブレス喰らって伸びてたくせに~~!」

 

「なっ…次は負けん!ユーク次のガレオスを引きずり出してくれ!」

 

「いや…もう今回は必要な数のキモを5個手に入れたし、もう帰ろうと思うんだけど…」

 

「なぬ!だが頼む!せめてもう一匹!」

 

「…ギルドの規定でも必要以上に狩るのは禁止だしそれにさ…もうそろそろクーラードリンクの効果時間が切れるんだよ…僕はともかくフリーアのもさ、だからここは早めにベースキャンプに帰ったほうがいいと思うんだけど…」

 

「むむッそうか…それは…まあ仕方ないな!だが次は次こそは!俺がトドメを刺すぞ!」

 

ユーク達は砂漠を駆け足で進みベースキャンプに戻る頃にはあたりは薄暗くなっていた、砂漠は夜になると昼間とは一変して温度が下がり0度以下になるその為よるの砂漠はホットドリンクが必要なくらい寒くなる…

 

帰り支度を進めていくうちにすっかり暗くなり空には綺麗に星が見えている、砂漠からの移動は2日かかるためユーク達は始めて狩場に一泊する事にした、砂漠に瞬く星の輝きが砂漠の大地を薄青く照らしている…

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?
次回 第11話 星空の語り 6月14日日曜日朝10時
投稿予定 お楽しみに!

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