ハンター日記メゼポルタ   作:空杞憂

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前回日曜日投稿と書いたのですが早めに完成したので
金曜日の投稿となりました…
日曜日にはまた別の話を投稿する予定です
それではどうぞ!


第11話 星空の語り

 

辺りはすっかり暗くなり、光るものは空に瞬く星々と薄青く光る月だけだ、

満点の星たちが宇宙に川を作りその上を流星が尾を引いて駆けていく…

そんな星々の光が大地に降り注ぎ、激しく冷え込んだ砂漠の大地を青く照らしている。

そんな砂漠から少し小高い丘になった場所に一つのテントが立っている、ベースキャンプと言われるものだ、そこには小さな焚き火が一つつけられていてその火の上にはスープの入った鍋がカタカタと音を立て揺れている

ユラユラと揺れる柔らかな炎の暖かさと鍋から漏れるスープのいい香りがハンター達の体を温め心を落ち着かせる。

 

「やっぱり砂漠の夜は寒いね…」

ユークはそう言いながら鉄の棒で火加減の調整をしてる、ランポスキャップは外しているが寒いので他の防具は付けたままだ

 

「そうね、それに狩場だって言うのに静かで音がしないなんだか少しへんね…」フリーアはベースキャンプに備え付けられていた毛布にくるまり焚き火に手を当てて温めている。

 

「そそそそうかな…それより…さささ寒いよ…ランダガス毛布返してよ!」

 

「かいしてやりたいが、そうすると俺様が寒いのでことわるぜ!」

ホークはランダガスに毛布を取られその分ランダガスは二枚の毛布に包まり焚き火の前に陣取っている。

 

「さあ、できたよアプケロスの肉とトウガラシのホクホクスープだ、よそっていくね!」

ユークはそう言って木製のお皿にスープを並々とよそって皆んなに配っていく

 

一度「いただきます」

口にした瞬間に暖かいスープが口いっぱいに広がり冷え切った体を芯から温めていく、辛いトウガラシの風味で少し口がヒリヒリするがそれがサイコロ状に細かく切ったアプケロスの肉の臭みを消して肉の旨みを引き出している、トウガラシ料理は普通に食べたら辛くてたまらないが砂漠の寒さで体がひえているユーク達にとってはたまらないご馳走だ。

アプケロスの肉は少し固く噛み切りにくいがスープが肉に染み込んでいい具合に肉を柔らかくし丁度いい歯ごたえが口に伝わってくる

皆終始無言でスープを食べ続け、30分もしないうちに鍋の中はカラになった

半日とはいえ暑い砂漠を走り続けたのだ皆よほどお腹が減っていたのだろう

全て食べ尽くした後は皆ふぅ~と小さく息を吐いた。

 

「美味しかったわ、体がポカポカして暖かい」フリーアは口に着いたスープをハンカチで拭いながら言う

 

「ああ、本当だな!すげえうまかったぜ!」

 

「ありがとう、そう言ってもらえると作ったかいがあるよ」ユークは鍋の底に着いた汚れを井戸の水で洗い流し汚れを取っている。

 

洗い物が終わると皆しばらくは静かに火を眺めなが体を温めていた、火が薪を焦がしてバチバチッと言うのを聞いているとなんだかすこし眠くなる。

 

「ねえ皆んな」

フリーアが突然口を開く、ランダガスはふぁーとあくびをしている。

 

「皆んなはさ、故郷って何処なの?」

静かな声でフリーアが言う

 

「故郷?どうして急に?」

 

「いやね、今までこの四人でずっと狩りしてきたけどそういう話とかあんまりしてなかったなって思って」

 

「たたったしかに…そそそそれもそうだね…」

 

「故郷かいやあ懐かしいね」

皆故郷と言われ自分の生まれ育った町や村を思い出す

 

「私はね」フリーアは語り続ける

 

「ラティオ活火山て火山の近くにある小さな村の出身なの、ン・ガンガって言うんだけど、そこの村は昔から作物や食べ物が取れにくいんだけど鉱山資源が豊富でね、質のいい鉱石が取れるからそれを利用した武器や防具の生産販売で得たお金で食料を仕入れて暮らしていて交易や輸入に頼っているの」

焚き火の火を眺めながら話し続ける

 

「ただ火山の近くは強いモンスターが多く生息していて良く交易用の道がモンスターの仕業で通れなくなったり危険を避けるために物資を運んでくる商隊が来れなくなったりすることがあって、

ハンター達の護衛やモンスターの討伐依頼も多くて…もちろん村にはハンターが何人かいて村を守ってくれてるんだけど今いるハンター達も教官達ほどではないけど結構年で」

 

「それでハンターになろうと思ったの?村を守るために?」

 

「うん、それもあるのでも一番の理由は大切な人を守る力が欲しかったの…」

 

「誰だよ?その大切な人って、まさか村に彼氏でも居たのか?」

ランダガスがヤジを言う、だがフリーアは「違う」と否定するがその口調は怒ってはいない

 

「ただの幼なじみの男の子だった、すごく明るくて優しくて小さい頃の私はねすごく内気で同い年の子たちと遊ぶのも苦手だったの…でもその子はね私の為に色んな話しをしてくれたの、その子は村によくくる商隊の隊長の子供でね色んな冒険話しをしてくれたの…」

 

フリーアはいつしか遠くを見るような目をしている

 

「でもねその子は…私が10歳の時に死んでしまったの…商隊がドスイオースの率いる群れに襲われちゃってハンター達が駆けつけた時にはもう商隊の半分は壊滅していた…、その時の私はね何もできなくて大切な友達を守る力がなくて自分を攻めたの、変よねたかが10歳の女の子がモンスター相手にどうこうできるはずないのに……でも何もできなかった自分が嫌だった…それで決めたの村の皆んなを守る力を手に入れるためにハンターになろうって…」

 

「ででででもなんでメゼポルタに?村に居てもハンターになれたんじゃ?」

 

「それもそうなんだけど…火山の近くは比較的強いモンスターが多くて新人が訓練を積むには環境も大変で、メゼポルタに行けば少しは安全に訓練ができるかなって思ったの…」

 

「そうだったんだ…」

 

「それで皆んなは?どこ出身なの?」

 

「俺は」今度はランダガスが口を開く

 

「俺はメタペタットつう交易都市の出身なんだ、そこで俺の親は力仕事の大工をやってるだけどな、そう言う仕事だと町の外に出る機会がなくてそれで大ゲンカしてな、だったら出て行くってそれでハンターになったんだよ!」

 

「…随分完結ね」

 

「おう!難しく話すのはできねえからな以上だ!」

 

「ふうん、ユークは?どこ出身なの?」

 

「僕は…えっと西シュレイド地方の街の出身で」

 

「ちょっと待った、西シュレイドってまさかあの英雄の住むココット村があるあそこか?」

ランダガスが目をキラキラさせて聞いてくるハンターの中には英雄と言われるハンターがいるその1人がココット村の村長である伝説の片手剣使いだ

 

「うん、そうなんだ、僕はそのココットの近くの出身なんだけどね僕は…自分にあんまり自信がなくて…それでハンターはみんなから尊敬されてるし自分もそうなれたらなって思ってそれでハンターになったんだ」

 

「それで何て所出身なんだ?」

ランダガスの言葉にユークは言葉を詰まらせる

「えっと…何だっけな…名前忘れちゃったかな…」と適当にはぐらかす

 

「…ユークお前まさか?」

ユークなゴクンと唾を飲む、もしかしてランダガスは僕の事を何者か知っているのだろうか?

「相当の大バカだな!自分の出身地の名前を忘れるなんて!」

だがそんな予想を裏切る言葉にユークはアハハハッそうなんだよ!バカなんだよ!と適当にはぐらかす

 

「…とそれよりもホークはどこ出身なのさ?」

 

ホークは一瞬ギクッとするが、すぐにおどおどしながら口を開いた

「ほぼ僕はねえっとどこが出現かっていうとその…」

ホークは目をキョロキョロさせている

「ううんと…ええっと…ううんと…」

 

「ハハハハッまさかホーク?お前も出身地を忘れたのか?」

 

「うんうん違うよ…ででででもあんまりその…話したくなくて…故郷についてはその…ちょっと…」

なんだかホークはいつも以上に落ち着きなくひあせが出ている

 

「…そうなんだなんかごめん…」

ユークはホークに頭を下げる

「いや…へへへ平気だよ…でもちょっと出てくるね…」そう言ってホークはオロオロとその場を離れようとする

 

「おい!ホーク!まさか今から狩りか?なら俺様も連れて行け!」

 

「ちち違うよちょっとトイレに…」

そう言ってホークはベースキャンプの下の砂漠に続く通路の方に歩いていった

 

「さてと、俺はもう寝る!おやすみ諸君!」ランダガスはそう言ってキャンプの中に備え付けられてたベットに横になると大の字になって直ぐに大きないびきをかきはじめる。そのせいで4人分のベットをほぼ一人で占領してしまっている…

 

その為あとの3人は寝袋を引っ張り出して寝床を整えるはめになったのだが

 

「よいしょっと」ユークは寝袋を引いて形を整える

寝袋に入り横になると横にはフリーアがこちらを見ながら横になっている

「ねえユーク?」

 

「うん?何フリーア?」

寝袋に入るためにガサガサと音を立てながらユークが聞く

 

「あの時助けてくれてありがとう…」

 

「えっ?」

 

「ほらイャンクックとの戦いの時、私をかばってくれたでしょ?あの時のお礼してなかった気がして…」

フリーアは少し照れ臭そうにま言う、

 

「ああ、あの時はすごく必死で、気がついたら勝手に身体が動いてたんだそれにさ…仲間は助け合うのが普通だよそれに……君みたいな女の子を助けたいって思うのは突然だよ」

 

「へっ?それってどう言う…」フリーア少し頬が赤くなるのを感じた

 

「だってさあんな炎まあ男のハンターなら傷は勲章だくらいに思うかもしれないけどフリーアは女の子だもん、傷つくのはかわいそうだし…」

 

「……ふふっ…」フリーアは笑みをこぼす

 

「どうしたの?」

 

「うん、なんかねティルに似てるなって思って…」

 

「ティルって?」

 

「ほらさっき言ったでしょ幼なじみの男の子、ティルって名前だったの、優しいところとかほんとそっくり…」

 

「そっそうなんだ…」

 

「それに私の今のユークへの気持ちもティルに抱いていた気持ちと同じなの…」フリーアはますます顔が熱くなるのを感じた顔は真っ赤だ…

 

「えっ…あのそれは…いい友達ってこと?」

 

「…違うわ、それ以上…あのね…私本当にユークの事が…好きなの」

 

「へっ?それは…えっと仲間としてってことかな?」

 

「もう鈍感ね…でもいいわ…好きなの…あなたのこと…好きなの」

フリーアはユークの顔を直視できず自分の顔を手で覆う、頬の熱が手に伝わって暑い…

 

「…あの…そのありがとう…」

好きだと言う言葉は言われて嫌だとおもう言葉ではない、だがユークはしっかりと本来の意味としてとらえていないようにおもえる…が照れ臭かったのか…

「ホークは遅いな、チョット様子を見てくるね」とその場を離れようとする

だがフリーアが手を伸ばしユークの手を握って引き止める、

 

「ねえユークいつでもいい返事待ってるから…」一言いってフリーアは手を離した…

 

その時空に一筋の輝く流星がひらりと光った気がした…

 

 

翌日の朝早くユーク達は馬車に荷物を積み込むと出発した、ランダガスはすっきりとした顔つきをしていたが他の三人は寝不足でクマができていた、昨日の夜はランダガスの大きないびきで眠れなかったのだ…寝不足で狩りよりも深い疲労感に襲われながらもユークは手綱を握り馬車を急がせた馬たちは軽快に大地を蹴って道を進んでいく、

途中休憩を挟んでの移動だがその休憩でフリーアと目が会うたびにフリーアは笑顔で笑いかけてくるがユークは直ぐにそっぽを向いてしまっていた、嫌いなわけではなく恥ずかしいのだ…

そんなチョット気まずい雰囲気?

の中4人は陸路をひたすら進んでいく

そして二日と半日後ようやくメゼポルタに帰ってきたユーク達は自分の部屋のベットに倒れこむようにして横になり眠りについた、その日4人はそれぞれ生まれ育った故郷の夢を見ていた、暖かい太陽が照らす故郷の村や町に自分が立っていて顔見知りのみんなに囲まれて話しているそんな夢を…

 

夢に現れる者たちは皆笑顔で明るく大きな声で笑っている、そんな平和を守るためメゼポルタのハンター達は今日も忙しく街を飛び出し危険な狩り場へと向かっていく…

 

 

 

 

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