古龍迎撃戦から2週間、ユーク達は公式狩猟試験と言うハンターランクを上げるための試験を受けた、試験といっても筆記試験ではなくモンスターと戦いその実力を示すと言うものだった、目標のモンスターは大名ザザミと言われる甲殻類モンスターで背中に飛竜の頭蓋骨の殻をかぶっているモンスターだった。
だが古龍戦のあとに普通の大型モンスターとの戦いはなんだか簡単に思える程ですんなり合格というかクエストクリアしたのであった…
見事にハンターランクを11に上げたユーク達は晴れてハンター教官の引率無しのハンターになったのである。
ユーク達以外にも同期のハンター達は皆無事に試験を合格し教官に教わりながらの狩りは卒業した、その合格賞を教官が配る時ハインツ教官が嬉し涙を流しすと言う事態が起きて皆大笑いだった…
そしてユーク達は今、新たな狩り場、雪山へと来ていた、その名の通り冷たい風と雪に包まれた極寒の狩場でホットドリンク無しでは登れない寒い山
だ…
「流石に雪山と言うだけあって寒いね…」
ユーク達は雪山のベースキャンプ近くのエリアに来ていた吹雪こそ吹いていがそれでも身にしみる寒さは尋常ではない…
「そうね…凄く寒いわ…」フリーアは寒さで凍える手をこすり合わせている
雪山はメゼポルタの管轄する狩り場の一つでゴルドラ地方から北に進んだフラヒヤ山脈にある雪山の一つを丸ごと狩場でとして指定している。
遠くから見ると綺麗な極寒の地方の岩山の上部を白く輝く雪と氷が覆い尽くしている。
現実世界の山で例えるならばエベレルストの用な高く美しく気高い雰囲気をかもちだしている。
そんな山脈に雲の間から見える朝日が
黄金色に雪山を照らし出し神々しさすら感じる美しい風景が眺められる…
そんな風景を横目に見つつユークは地図を広げ位置を確認する…
「地図によるとこの先に二つルートがあるけど…片方は寒さは少ないけど険しい山登りが必要で片方は緩やかだけど寒い洞窟を抜ける近道…どっちがいいかな…」
「寒くないなら、山登りがいいわ…」
「俺はどっちでも平気だぜ!」
「ぼっぼくは寒くない方で…」
「じゃあ、山登りのコースに行ってみよう…」
と行って山登りのコースのエリアに来たものの…余りにも険しく高い…
「どうする?」
「これは…洞窟のコースに変更しましょうよ…」
と言うことになり、結局寒いが短距離の洞窟コースを進むことにした…
洞窟の中はホットドリンクを飲んでいても深々と寒くそして異様に静かだった…音を立てる者は自分達以外なにも無くただ凍った床を蹴るザクザクという音だけが床に響いている…
洞窟エリアの一つを抜けてさらに奥の洞窟エリアへ…そこはエリア5と地図に書かれた場所で外からの光が洞窟内に差し込んでいる…
雪の積もった坂道を上った先に洞窟の出口が見え、そこからは外の光とかすかにふる雪の粒がヒラヒラと舞ってる…
「ココにはいないみたいだね…」
「ねえそとに出てみましょう、洞窟の外…」
雪に反射した日の光に目を眩ませながらも外へと出る…そこは一面の雪
エリア5の外は薄っすらと雪が降り、冷たい風が肌に当たると寒さをさらに加速させる…だがその中に動くモンスターは居ない…
その後も山頂のあるエリア8とその隣のエリア7を探索するが全く影がなかった…
「一何所にいるっていうのよ…見当たらないじゃない…」
フリーアは膝をガクガクさせている…ホットドリンクの効果がもうそろそろ切れてしまうのだ…ホットドリンクは今回持てるでけ持ってきてはいるがこうも見つからないと無駄に消費してしまうかもしれない…
「片っ端から探すしかねーんじゃね?」
「いや、一旦ベースキャンプに戻ろう、
探し続ければ見つかるかもしれないけどこのままじゃホットドリンクの無駄遣いになる…一旦戻って立て直そう」
「でもよ!せっかく登ってきたのに!」
「でもこのまま消費してても意味ないでしょ?私はキャンプに戻るの賛成よユーク」
「ぼっぼくも一旦キャンプであったまりたいな…」
「ぬぬぬ、仕方あるまい…なら降りるか…」
再び洞窟を通り抜けて、凍った通路を抜けエリア1へ、ベースキャンプのある丘の上に続く道を上ろうとする…が…
ユーク達の後ろからガガガッと言う空を進む飛行音が鳴り、地面にふわりと土埃を上げる、ユークは後ろを振り返った…
そこにいたのは一体のモンスターだ、全身は白く腫れ上がったようなブヨブヨの皮膚で覆われその胴体は丸々と太ったミミズの様だ、そしてそこからは伸びた長くヌルリとした首の先端には顔と言うべき顔が無い…その代わり首を裂いたような巨大な口が開きその中には数十とも知れぬ沢山の歯が渦を巻く用に口の中に生え揃っている。
そんなのっぺらぼうの用なモンスターの体から左右に向かって伸びる翼には微かに見える赤い血管がドックン、ドックンと不気味に波打っている。
「ううっ…」ユークは思わず声を漏らした、一目見ただけで不快感でいっぱいになるそのモンスターは巨大な口を鼻のようにクンクンと上下に振って辺りを調べている、驚いたことにこのモンスターには目がない!あの口だけで五感を感じているのだろうか?
「ボルォォォアアアアア!」
モンスターは何かに気ずいたかのように突然咆哮を上げる、甲高くビリビリと耳に響くその咆哮は女性の悲鳴を劣化させて爆音の用に音量を引き上げたようなこれまた不快感たっぷりの音がエリア全体に広がる。
飛竜フルフルとの戦闘が始まる!
「ぐあっ!?」
「なによ!?」
「ぬぐぐ!俺様の耳が!」
「ひひひっひえ~」
思わず四人は耳に両腕を強く押し当てて耳を塞ぐ、だがその程度ではモンスターの咆哮は防げない、つんざく用な大音響に震えが止まらない…体が動かない…
そんな隙を見逃すはずもなくフルフルは口を大きく開きゆっくりと首をひねる
その間に体内の臓器がゴボゴボッと音を立てて動きそこから発生したエネルギーが血管を伝って口へと集まる、集束したエネルギーは口元で微かにバチバチッと青い光を放つ
「グルルゥゥゥゥボァアアア!」
口いっぱいに溜め込んだエネルギーを解き放つべく首を真っ直ぐに前に突き出す、そしてその筒状の首が砲身の役割を果たし溜まったエネルギー電気を高電圧のブレスとして発射する!
ババッと音がしたかと思うと同時にフリーア、ホーク、の体を高電圧ブレスが襲う!
「きゃあああああ!?」
「どぉああああ!?」
命中と同時に地面に体を倒して二人はヒクヒクと体を痙攣させる…高電圧のブレスに体が耐えかねて痙攣しているのだ…
「ホーク!フリーア!」
やっとバインドボイスの恐怖から解放されたユークはすぐにアルバレスト改を組み立てると、すかさず発砲する!
ズドォンと音を立てマズルフラッシュが起きレベル2通常弾を放つ、弾丸は見事にフルフルに命中する
「!」フルフルは発砲音と火薬の匂いからユークの場所を探るとその方向に向けて高電圧ブレスを放つ!
バチバチッと言う音と共に青い光を放つ電気が地面を直進してる、ユークはすかさず横に回避する、ブレスは数秒前までユークのいた場所に命中し土を焦がした…
「喰らえ!ファイア!」
今度は火炎弾をリロードしトリガーを引く、命中するたびに真っ赤な炎がフルフルの皮膚を焦がし火を起こす!
撃ち続けること6発、再びフルフルがユークの場所を探り当て高電圧ブレスを発射!ユークもタイミングを合わせ回避すると再び攻撃のためにアルバレスト改の銃口をフルフルに向けて…
「キャアンボァアアア!」
不意にフルフルが二本の足で力ずよく地を蹴って高く飛び上がる、そしてその白く巨大な肉体はユークに向かってゆっくりと落ちてくる…
「しまっ…」だがユークが言葉を言い終わる前にフルフルの巨体がユークを襲い、潰しかかる!
「ぐぁあああ!?」
衝突の衝撃でユークは突き飛ばされ壁に激突する!フルフルの攻撃による痛さと背中への不快感が同時にユークを襲う…「くはっ…」ユークは痛みのあまり腹部を抑えボウガンを落としてしまう…
フルフルは首を再びひねり電気エネルギーを口へと集め始める…まずいあれを食らったら…
だが勇敢にも二つの影がフルフルにかけていき、猛烈な斬撃を放った!ズバァンと言う音を立てフルフルの皮膚の一部が裂ける、その衝撃でフルフルは電撃攻撃をキャンセルされる…
「まったくひでえことするぜ!フルフルさんよ!」
「レディの体を痛めつけるなんて、最低よ!」
ランダガスと痙攣から復帰したフリーアの二人がフルフルに斬りかかったのだ!フルフルはブレスをキャンセルされたことでドタバタとして倒れ体制が崩れているそこに向けてランダガスとフリーアの猛攻撃!ズバァン、ザババッ、
ズバァン、ズバァン、フルフルのブヨブヨとした皮膚が少しずつ裂け中から血が飛び上がる、だがフルフルは足をジタバタさせて転倒から回復するとすぐさま足を曲げ体を丸め込ませる…
ホークも攻撃に加わろうと近づいていく次の瞬間…バチバチッバチバチッ、
フルフルの体が空気を焦がすような激しい電気を突如からだら全体から放電し肉薄していた剣士を焼き焦がす!
ランダガス、フリーアの二人は再び痙攣でその場に倒れこむ、まだ距離があったホークはなんとか電撃に巻き込まれなかった…
「ボルォォォアアアアア!!」
フルフルの再びのバインドボイス、だが先ほどよりも距離があるためユークには届かない…だがホークはその奇声に耳を塞ぐので精一杯だ…
フルフルはホークに向けて高電圧ブレスを放とうと首を曲げる…このままでは全滅する!ユークは必死に考えた…
バチバチッと音がしてフルフルの口の中に電撃エネルギーが溜まり切る、そしてフルフルは大きく口を開き電撃を放とうと首を伸ばした次の瞬間、フルフルの口の中に土色のボハボハした滑稽物が放り込まれる、それは命中と同時に土色の煙を上げてその煙はフルフルの口の中全体に広がる…
「ボルォォア!?」
フルフルは驚きの声を上げてもがく、フルフルの口に入ったのはユークの放ったこやし玉と言われる投擲アイテムで命中するとモンスターの嫌がる匂いをそこらじゅうに撒き散らすアイテムだ、通常なら匂いだけだがフルフルの場合五感を全て口?でおきなっているのでこやし玉の匂い、味、そしてけむさ、全てをダイレクトに感じて暴れ出す…
「ボルォォア!ボルォォア!」
フルフルは狂ったかのようにあちこちに高電圧ブレスを放つ、そのうちの一発がユークの体に直撃する!
「ぐぁあああ!?」激痛と痺れが体を襲う!だがユークは必死に痛みに耐えながらさらにもう一発のこやし玉をフルフルに投げつける…だが視界が薄れ意識が遠のいてくる、ユークはその場に倒れこみ意識を失った…
◇◇◇
何かに体が包まれてる、そう感じた…なんだろう?暖かい毛布?それに暖かいマット?あれ何処にいるんだっけ?
もしかしてメゼポルタの自分の部屋かな?何かに痛い目にあってたような…
ユークな必死に目を開けようとする…
重いまぶたを開けるとそこはベースキャンプのベットの上だった…
「気がついた?」
ホークがゆっくりと近づいてユークの顔を除く…
「…あれ…そうか…」
そうユークはフルフルの高電圧ブレスを受けて意識を失っていたのだ…
ふとユークは自分の右手が重いことに気づいた見るとそこには、フリーアの手が重ねられ握られている…
「えっ?…あれ…?僕なにを…」
「ハハッユーク慌てなくて大丈夫だよ、フリーアはずっとユークの看病をしてたんだよ…今は寝ちゃったけど…」
とホーク
「そうだったんだ…」
「すごかったんだよ、ずうっと呼びかけて、回復役を飲ませて、さっきまでユークの手をギュウギュウ握りながら起きて!起きて!って叫んでたんだよ…」
ユークはフリーアの優しさをうれしく感じつつも恥ずかしさで頬が赤くなるのを感じた…
「…それとね、…フルフルはユークのこやし玉のおかげで逃げたよ、ペイントボールも僕つけておいたから追跡も可能だよ…」
「そっか…」
電撃を操るフルフルだが先ほどは完全にフルフルのペースに乗せられてしまった…その厄介な相手にどう戦うべきか
ユーク達は作戦を練るために準備を始めたのであった…
次回第18話 フルボルテージ
6月21日日曜日朝10時投稿予定 お楽しみに!