ハンター日記メゼポルタ   作:空杞憂

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第5話 メゼポルタ広場

ゴゴモアとの戦闘の翌日

ユークはメゼポルタ広場にきていた

 

歓迎会では大多数の新人ハンターが酔っぱらった先輩ハンターや教官達に無理矢理酒に付き合わされ他の新人ハンター達は酷い二日酔いで寝込んでいるだろう…

 

ユークはゴゴモアとの戦闘で疲れきっていて、部屋にココモアを置き去りにしていたのも心配になり早めに切り上げたために、二日酔いにならずに済んだ、というかビールは一杯も飲まなかったのだ…

 

メゼポルタに来て2日目の今日は自由時間となっている、そのためユークと同じようにお酒に手をつけなかった何人かの新人ハンターはメゼポルタ広場を回っていろいろ見ていることだろう。

ドンドルマの街メゼポルタ地区

その広場は周りを小さな岩の壁に囲まれていてその岩壁には地下の酒場や

武器工房 ハンターの居住施設などにつながるトンネルが掘られている。

ハンターの為に解放されているだけあってここにすむほとんどがハンター関連の仕事の者が多い、武器商人、モンスター食材《モンスターから剥ぎ取れる食用素材》の買い出し、モンスターの研究者、など様々だ。

 

大陸中のハンターが最も集まるこの広場はハンターの生活に必要な回復アイテムや対応型モンスター用トラップ、ボウガン用の弾丸、と言った基本的なアイテムはもちろんのこと

 

ハンター生活に役に立つモンスター図鑑や生態解析書、インテリア雑誌、

ハンター用の防具ファッション誌などの書籍も多く売られてる

 

「レベル2通常弾に、貫通弾に、閃光玉、トラップツールに…」

 

ユークは必要な弾丸とアイテムのリストをもちながら買ったものを確認する、ガンナーの弾丸は一度の戦闘で何百発と使うので街に戻るたびに補充をしないといけないのだ、だが新人のうちは手に入るゼニーが少ないので安売りの店を探してなんとか買い物を進める

 

メゼポルタ広場の店は定期的に安売りをしている日があるのでそんな日はまとめ買いをしておくと良いと、教官が教えてくれた

 

「これでよしっと、あとは防具と装備を強化しないとな…」

 

必要なアイテムが揃ったことを確認するとユークは武器工房へと向かう。

 

武器工房に向かうには広場のクエストカウンターがある場所の右手に工房に続くトンネルがありそこを進んでいくと工房に入ることができる。

 

武器工房はメゼポルタ広場を利用しているハンター達のために武器防具の生産 強化を行ってくれる、工房技術も大陸一の技術を誇っていてここで作られる武器や防具はかなり高性能だ。

 

そしてただ武器防具を強化生産するだけでなく日々各武器の新技術開発や新武器開発も行っている。

 

「ここが武器工房か、賑やかだな」

武器工房は天井の高い一つの大部屋になっていて入って床は石のタイルが貼られ広いホールになっている、メゼポルタ広場を囲っている岩の丘を空洞にくり抜いてそ中を丸ごと武器工房にしている、そしてホールの奥には巨大な横長のカウンターが置いてある、そこには武器加工の手伝いであろうアイルーや職人たちが忙しそうに動き回っている。

 

その職人の中でもひときは背の高いハゲ頭の職人が動き回るアイルーや他の職人にあれこれ指示を出している。

発注するための受付テーブルの向こう側がすぐに工房になっているため武器が鍛えられている様や防具が出来ていく様が良く見れる。

 

釜戸から出した熱々の鉱石の塊を巨大なハンマーで トンカン トンカンと叩き形を作る、みるみるうちにただの鉄の塊が一本の武器に仕上がっていく…

 

「おい、あんた!そこで突っ立ってちゃ邪魔してるぜ!が無いならか行ってくれ!」

 

職人の一人がユークにそう言う、後ろを見ると入り口付近で突っ立っているユークを邪魔そうに見るハンター達の長蛇の列

 

「すみません…」と言いつつ工房のカウンターに歩いていく、するとカウンター越しに職人達に指図をしていたハゲ頭のオヤジが声をかけてきた

 

「へいらっしゃい!今日はどんな誤用で!」

驚くほど大きな声で言われビクッとするが、職人のオヤジは別に怒ってはいない。

 

「あっあの、防具の強化とヘビィボウガンの生産をお願いしたいんですが?」

 

「ガッテンよ!んで素材と強化する防具を出してくんな!ボウガン何をつくんのか名前がわかれば行ってくれ!」

 

「えっと防具はコレでボウガンの方はアルバレスト改を作ってほしんです、」

ユークはカンウンターの上に

ホープシリーズ一式とアルバレスト改の生産素材を置く

 

「もしかして兄ちゃん、ホープシリーズってこはこの前来た新人さんか?」

 

「はい、そうです昨日この街に来たばかりで…」

 

「やっぱりか、じゃあ自己紹介しなくちゃな、俺はここの工房の長をやってるんだ 皆からは 工房親方とかオヤジとか言われてる!よろしくな!」

そういうと工房親方は手を差し出して来たユークは握手を交わす。

 

「よろしくお願いします」

 

「うむ、ここの広場でハンターやるんならこれからはお得意さんってこになるからな、名前は何てんだ?」

 

「ユークです、ユーク=ナイトウォーカー」

 

「うむユークか、注文の品確かに承ったぜ、明日の朝にでも来てくんね!完璧に強化して整備しとくからよ!」

 

「お願いしますね」

 

そう言うとユークは工房を後にした、

ユークの後ろに並んでいたハンターも新人ハンターの一団だったらしく次々に防具の強化注文をしている。

 

「一体1日に何人分の防具を作ってるんだ?」と疑問に思う、こんど親方に聞いてみようかな…

 

 

工房からでると、太陽はすでに真ん中に登っていて、もうお昼時だった

せっかくなのでメゼポルタの広場で人気の狩り人弁当と言うのを食べてみようと思い立ち狩り人弁当の店へと向かう、だが…

 

「100人待ち!?凄いな!」

狩り人弁当のお店の前には大勢のハンターが我先にと押し合いへしあい、そのため店の前に店員が何人か看板を持って弁当待ちのハンター達を何列にも分けて並ばせ通行整理までしている。

諦めようかなと思うユークだが、それでも弁当を手に入れた狩り人たちが

弁当のふたを開けては

 

「うっわーうまそー」

 

「毎回最高だよなー」

 

と絶賛するのを聞かされてはぜひ食べたいと思う物、ユークは決心して行列に並び昼ご飯は狩り人弁当だ!と決めたのだった。

 

そして待つこと……1時間半やっとの思いで弁当を手に入れることができたのであった。

 

「ふふん、ふふん」鼻歌交じりにユークは新人ハンター寮の廊下を歩く、

手には狩り人弁当の入った袋を抱えている

 

「あっユーク!おっはよー」

ちょうどそこでフリーアと会う、フリーアは起きたばかりらしく真っ赤な赤毛がボサボサとしている。

 

「おはよう、フリーア!」

と言いつつ笑顔のユーク

 

「朝からご機嫌でだね、何かいいことあったの?」

 

「朝っていうか昼だけどね、えっとねこれこれ!」

そう言うと袋から狩り人弁当を一つ取り出しフリーアに見せる

 

「これってもしかして狩り人弁当?」

 

「うんそうだよ今買ったんだ!」

(1時間半並んでね)

 

「いいな、私も食べたい!」

 

「じつわねー見てみて4つあるんだ!」

 

「本当に?じゃあもしかして…」

 

「うんチームの皆んなで食べようと思ってさ!」

 

「やっぱり!ありがとうユーク!」

 

「食堂で待ってるから、なるべく早く来てね!」

 

「うん、もちろん着替えたらすぐ行くね」そう言ってフリーアは上機嫌に去っていった

 

 

本当は4人分買ったのではなく狩り人弁当は元々4人分づつ注文するものなのだクエストに向かう途中クエストに参加する4人で狩り場へ行く道中に食べて腹ごしらえする為に4人分づつの注文となっている、そのことを知らなかったユークは普通に注文してしまい結果一人で4人分食べる胃袋など持ち合わせていないのでせっかくだからチームの皆んなで食べようと思ったのだ…

 

ユークは食堂に向かう途中、モンスター図鑑を読みふけっていたホークと、

案の定二日酔いでぼーっとしていた

ランダガスを連れ出すと食堂に向かう

そこにはすでにパジャマから私服に着替えたフリーアが待っていて手招きをしている、どうやら先に来て席を取っていてくれたようだ。

 

ユークも席に着き他の3人とも座るのを確認すると、弁当を袋から取り出し配る

 

「中身に違いはないけど、公平にせーので開けよう」

ユークの言葉に3人とも頷くそして

 

「せーの」パカッ

 

「うっわ〜」

 

「うひょーうまそー」

弁当はふたを開ける瞬間がワクワクするものだ、ゆっくりとふたを開けると

そこに入っていいたのは…

 

 

弁当のふたを開けたとたんふんわりと焦がしバターとトマトの風味が漂ってくる、まだ作り立てだけあってホクホクと湯気が立ち上り美味しそうな香りを漂わせている《グラグラタン》と言われる料理だ!

 

寒い山岳地方で育つ霜降りトマトを細かく砕いてソース状にしそれを他の野菜と混ぜてトマトの酸味のあるソースを炊きたてでホクホクのゲンコツ米の上に豪快に乗せて、釜戸で一気に焦げ目をつけて焼いて作る料理だ

 

 

「いただきます!」

4人とも我先にとフォークを取り、弁当一杯に詰まった《グラグラタン》に

フォークの先を指す、途端にサクッと言う音を立ててトマトソースを隠すように乗っていたバター風味のパン粉が裂けて、中からアクセントでトマトのソースの上に乗せられたトロトロに溶けたチーズがトロリと流れ出る

 

「はむっ」《グラグラタン》の表面を軽くフォークですくって一口、その瞬間焦がしバターとトロトロのチーズの美味しさが広がりる、そして何より後からシャリシャリっと歯ごたえのある霜降りトマトの食感が心地いい!

 

「うまい!なんだこれ!」

 

「ほんのね、手が止まらないわ!」

 

「俺様こんなうまい米料理食ったの初めてだぜ!」

 

「そそそ、そうだねとっても美味だよ」

 

二口目はゲンコツ米と霜降りトマトのソースを絡めて食べる、ゲンコツ米のパラパラした米粒に霜降りトマトソースが絶妙に染み込んでホクホク シャリシャリっという不思議な食感を編み出す

 

あまりの上手さに皆、フォークと一度も止めることなく食べ続け

 

「ごちそうさま〜あ〜もう食べ終わっちゃった!」

 

「ふう〜流石にハンター用だけあって

量がヘビィー(多い)わね、でもアジも香りも最高だわ!」

 

「おお!そうだなそれになんだか全身から力が湧いてくるみたいだ!いつもよりスタミナがギンギンってかんじだな!」

 

「そそそ、そうですねそれになんだか体が少し強くなった気がします」

 

そう、狩り人弁当は食べて美味しいだけでなく、その食べた者の体力やスタミナを一時的に底上げし、それだけでなく時に筋力や素早さなども上がる優れものの弁当なのだ、そのためハンターだけでなく力仕事の大工や武器工房の職人なども仕事の合間に食べていたりするらしい…

 

「今から狩りに出たら、どんな奴でも倒せそうだぜ!リオレウスだって吹っ飛ばすぜハハハッ!」

 

「いや…レウスは流石に無理でしょ…」

 

「ねえ、ユークこの弁当の食材って自分で手に入れた食材を持ち込むのよね?」

 

「そうだよ、今日のは持ち合わせてが無くて店で食材を揃えたけど基本的には持ち込みの人が多いみたいだった」

 

「今度の狩り、教官が言ってたんだけど密林で小型モンスターと本格的に戦闘訓練なんだって」

 

「でも戦闘なら前回潮島で、ランポスとかゴゴモアと戦ったよね?」

 

「うん、でも前回潮島で戦闘を行ったのは私たちを含め一部のチームだったから、今回は全チーム必ず戦闘に参加することになってるらしいの…って私が言いたいのはそこじゃなくて」

 

「今度の狩り、できるだけ食材を集めてみない?」

 

◇◇◇

翌日の朝広場の前で新人ハンター達が整列し戦闘訓練へ向かう準備をしている

 

一回目の狩りと違い何人かは防具や武器が強化されていたり、体の一部にホープシリーズ以外の防具を装備している者も少しいる。

 

ユークは防具の種類は変わっていないが武器工房に頼んでおいた強化が終わり一段階強化されたホープシリーズに武器もアルバレストの一段階上のアルバレスト改に新調した。

 

ランダガスは防具は強化しない代わりに武器をアイアンソード改に強化し

 

逆にホークは武器を強化せずにホープシリーズを二段階強化したらしい

 

一番変わっているのはフリーアで防具を全身ホープシリーズからルーキーシリーズと言う防具に変えている

ルーキーシリーズは初期の防具の一つで素材がなくても少量のゼニーで買い揃えることができる。

 

ホープシリーズとちがいルーキーシリーズは薄い装甲ながらも鉄でできていてホープシリーズよりも若干硬い、頭だけはヘルムではなくピアスを装備している、前回の戦闘で不足の事態が起きて突如大型モンスターに会ったのを経験に生かし直ぐに防具を更新したのだろう。

 

 

今回もまたハインツ教官の激励のあと直ぐに馬車へと乗り込みメゼポルタ広場を後にした、一同は密林に向かい陸路を進んでいく、モンスターとの戦闘を求めて、そしてユーク達は食材を求めて……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




現れるモンスター、鳴り響く銃声、熱帯の木が咲き誇る
セレス密林にあるモンスターが姿を現わす!
次回 第6話 セレス密林に現る影!
6月7日日曜日朝10時投稿、お楽しみに!
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