ハンター日記メゼポルタ   作:空杞憂

7 / 19
第7話 大怪鳥イャンクック

ベースキャンプ、ハンター達が各狩場の拠点とする場所、ユーク達はセレス密林に到着すると直ぐに戦闘の準備を済ませ作戦を立てていた…

 

「ていう手順になる、どうかな?」

 

「OK、私は理解できた」

 

「うん、ななななんとか…頑張るよ!」

 

「OKだぜ、でもよユーククックの野郎は空を飛ぶんだろ?どうやって見つけるんだ?まさか手分けしてさがすのか?」

 

「それも一つの手だけど今回はこれを使うよ」そう言ってユークがベルトポーチから取り出したのは千里眼の薬と言われるアイテムだ、小さな瓶の中にオレンジ色の液体が入っているそれは飲むと第六感が研ぎ澄まされモンスターが何処にいるのか一時的に感知できるようになる不思議な薬だ

 

「へえ千里眼の薬ね、いい案じゃない」

 

「うん早速使って場所を特定するからちょっと待っててね」

そう言ってユークは瓶の蓋を開けてグイッと一気に飲み干す、苦くジャリジャリしていて決して美味しくはない、むせそうになりながらも目をつぶり意識を集中する…

 

密林の木々の上を巨大な大怪鳥が飛ぶ気配がたしかに感じ取れる、高い崖の上の小高い丘の上数匹の小さい気配に混じってたしかに大きな気配があるそこは…

 

「見つけた…」

ユークは閉じていた目を開きベースキャンプのある海岸の目の前にそり立つ岩の崖の上に目をやった、この上の崖の奥エリア5の上空に向けて降下していく気配が感じとられる

 

「行こう!こっちだ」

そう言ってユークはそり立つ崖の壁に生えたツタを頼りに登り始める

「おいおいスリリングな道選びだな!でも行くっきゃないぜ!」

 

「そうね、レッツクライム!」

 

「そそそんな……」

 

この崖登りのルートは危険に思えるがギルドが正式に地図にも書き込んでいるルートの一つなので無防ではないしかし落下すればタダでは済まない、慎重にツタと岩壁にある掴みやすそうな岩に捕まり、ユークとランダガスは何とか登り切る

 

「思ったより高いわ…手が痛い…」

後数メートルで上りきれる位置でフリーアが立ち往生している…

 

「ほら手を伸ばして」ユークがフリーアに手を伸ばして登るのを手伝う、何とか登り切る、そして最後に顔を真っ青にして膝をガクガク震わせたホークが登り切り全員崖の上に到達した

 

「行こうイャンクックはこの先だ、まだ着陸していないみたいだ急ごう!」

千里眼の薬で感じる気配をたしかに密林の狩猟エリアへと4人は進んだ

 

エリア5はベースキャンプの崖を登った上にある広い丘で比較的生えている植物は背が低く視界を遮るものが少ない、到達すると直ぐに4人は戦場所を整えるランダガスとフリーアの二人は洞窟の陰から様子を伺いユークはエリアの端にある少し背の高い草むらにホフク体制でアルバレストを替え銃口を空に向かけている

 

そしてゴゴゴゴゴッと空を羽ばたく羽の音その音は急停止すべく羽をバサバサと羽ばたく音がする。

ユークのスコープにゆっくりとイャンクックが姿を現わす

 

赤く刺々しい甲殻がトカゲの胴体のような形状の体全身を包みその体を守っている、胴体の中心から左右に伸びる赤い翼の細い関節から薄青い翼のよう翼幕が風を受けてなびいている。

胴体から伸びる甲殻と同じ色の鱗に覆われた長い首の先にヌルリと長く大きなクチバシはまさに鳥のよう、そのクチバシの奥にギロリと光る目が二つ

そしてその目の後ろには巨大なトサカが左右に二つ折りたたまれている。

 

「デカイ…」ユークのスコープから見えるイャンクックの姿を見た途端そう思った、まだ上空20メートルほどの高さに居るため大きさは正確にはわからない…だがこれまで戦ってきたドスランポスやゴゴモアよりも大きく思える

 

イャンクックはその翼を少し閉じ気味に羽ばたき減速しながら真っ直ぐに降りてくる、その着陸地点にはイャンクックの影がくっきりと見える

するとそこにホークが円盤状のアイテムを握って向かっていく、そしてイャンクックの真下にできた陰に合わせるようにその円盤状のアイテムを設置しピンを抜く、途端に編み込まれたネットとカムフラージュ用の草がその円盤状の物の中心から伸びていきネットを見えなくする、そしてがしゃんという音とともにネットの下には瞬時に空間が掘られる…落とし穴と言われるアイテムだ

設置することで瞬時に落とし穴用のネットと草を展開し真下に穴を掘る

 

イャンクックはそんなことも知らず地面に向かいゆっくりと降下する

ホークはばれないように屈みながら急いで洞窟の方に走る、途中ホークが石につまずいて転びそうになりながらも何とかランダガスとフリーアが隠れる洞窟の入り口に見を隠す、罠にはまる前にバレると落とし穴にはめられないからだ…

 

後数メートルでイャンクックは着陸する…数メートル後数センチ…そして

イャンクックは両足を大地に下ろしたさ瞬間…

「グァアアア!?」と驚きの声を上げる

イャンクックの体は下半身が丸ごと地面に埋まり込み動きが封じ込められる

「よし!作戦成功みんな!攻撃開始!」ユークが叫ぶより早くランダガス、フリーア、ホークの3人は洞窟から駆け出し全速力でイャンクックに向かっていく…

 

落とし穴にハマりもがくイャンクックの目の前でまず初めに剣を振るったのはホークだ、抜刀と同時に鬼人化するとその高速連撃でイャンクックの翼を切る切る切りまくる、全身を駆け巡めぐるエネルギーの全てを燃やして剣に込める刃を振るう、その双剣はハリケーンと言う名のごとく旋風の様にイャンクックの血を弾けさせ傷を蓄積させていく…

 

フリーアも負けじと抜刀切りを勢い良くイャンクックの翼へ垂直に振り下ろすしたかと思うと直ぐに真上に刃を跳ねあげるように切り上げ初撃を決めると体に回転をかけて今度はハンターカリンガを水平に空を裂くように振るう

繰り出された斬撃はカマイタチの如く鋭さでイャンクックの翼幕を傷つける

 

両羽をバサバサッと羽ばたいてもがくが位置を動けぬイャンクックはフリーアとホークの連撃を受け続けるしかない…そしてその痛みに耐える苦しみの鳴き声をあげるイャンクックにさらに追い討ちが掛かる

 

「ゥウウウオラァアアア!」

肺に吸い込んだ息を全てを吐き出すかのような大きな叫び声と共にランダガスの大剣バスターソードがイャンクックの顔面に振り下される、エネルギーを最大まで溜めて放たれる溜め切りのさらに使い手の全体重までもが重なってバスターソードに込められた力が破壊の一撃となってイャンクックの顔に直撃する、途端凄まじいズッパァアアアンという衝突音とともにイャンクックのクチバシにバスターソードの刃が食い込み僅かにヒビを入れる…

 

だが同時にイャンクックを拘束していた落とし穴もバキバキッと悲鳴をあげて崩れ始め落とし穴は破壊されイャンクックは勢い良く飛び出しドシンと日本の足で着地する、風圧にあおられ剣士3人は体制を崩す

 

だがそんな風圧もユークまでは届かない、仲間に誤射せぬように注意しつつイャンクックの頭に向けて弾丸を放つ

 

落とし穴から抜けだしたイャンクックの顔に弾丸が当たるとふわっと黄色い粉が弾けるがそれ以外は何も起きない

イャンクックはユークの攻撃を気にすることなく目の前の憎っくき剣士に起こるかのように喉をガラガラッガラガラッと鳴らす

 

だがただ鳴いているわけではない、イャンクックがクチバシを上に上げてガラガラッと喉を鳴らす行為は体内の火炎袋から出る可燃性の液体と粘液を混ぜて炎を放つ準備なのだ

 

だがその間にもユークのアルバレスト改から放たれる弾丸がイャンクックの顔にあたり黄色い粉をはじけさせるイャンクックの顔がやや引きつり痙攣し始めるそしてイャンクックが溜め込んだ炎のエネルギーを火球として地面に吐き出そうとしたその時大きく開いたちょうどその時クチバシの中にユークの弾丸から弾けた黄色い粉が吸い込まれイャンクックは動きを止めた……ユークが使っていたのはレベル1麻痺弾、麻痺性のキノコから作るその毒をモンスターに蓄積することでモンスターの体に極度の痙攣を起こし動きを完全に止める!

 

ギャウウン!?ギャウウン!?

体を逆への字のような形に曲げて体を麻痺させたイャンクックに風圧の衝撃から体制を立て直した剣士3人は再びイャンクックの身体を袋叩きにする

ザババッ、ザババッ、ザババッ、

ズッパァアアアン、ザババッザババッ

ズッパァアアアン!

 

ホークとフリーアの連撃、ランダガスの溜め切りが何度も何度もイャンクックの体に叩きつけられる、イャンクックは痙攣しつつも目を真っ赤に充血させてている、怒りのあまりクチバシからは炎がボタボタと垂れているが麻痺で炎を履くことができない…

これがユークの立てた作戦トラップチェインと言う作戦だ、その名の通り次々に間を空けずに罠にはめることで一方的にイャンクックにダメージを与える!

 

ユークもアルバレスト改にレベル2通常弾を装填し応戦する、トリガーを引くたびに取り付けられたロングバレルからマズルフラッシュが起き弾丸を撃ち放つ、飛翔する弾丸は音速の槍の如く勢いでイャンクックの身体を貫く!

初弾が命中するのと同時に二発目がアルバレストの咆哮と共に打ち出され飛び立つ、続いて3発目がバレルに吸い込まれ回転のエネルギーにより弾丸を加速させイャンクックに向けて飛翔する、体を貫く!

 

轟音!着弾!イャンクックに命中するたびに弾丸は血を吹き出させ、ガクンガクンとイャンクックの体力を削っていく

 

「グァアアアア!!ゴグァアアア!!」

とうとう麻痺から解放されたイャンクックは待ってましたとばかりにその場で飛び跳ねる興奮したように羽をバサバサッと羽ばたきクチバシをパクパクさせる

怒りで目は充血し開閉を繰り返すクチバシの中には煮えたぎる炎の液体がゴボゴッと音を立てている!

 

さらに次のトラップにはめようとフリーアが閃光玉を取り出しイャンクックの動きを封じようとする…だが狩りとはうまく進みすぎるときほど注意が必要なのだ…

 

フリーアの閃光玉よりも早くイャンクックが首を激しく多方向降り始める

防御するためにフリーアとランダガスはガード姿勢をとりホークは退避しようとするがそれらの行動をあざ笑うかのように大量の炎の球がイャンクックの体の前後左右あらゆる方向にめちゃくちゃに放たれる、炎の球は地面に命中すると高い炎の火柱を立てて空気を大地を焦がす!

 

そんな強力な炎の球がフリーアの体に命中する!巨大な炎のエネルギーによって鎧から火が上がりる!

「イャァアアアア、暑い!暑いよ!」

これまでに無い奇声に似た悲鳴、フリーアはパニックになるって冷静さを失ってしまう!そのせいで炎は全身の鎧を伝って燃え広がる!

 

「死にたくない!シニタクナイ!」

叫ぶフリーアはその場でジタバタとする

そんなフリーアに二発目の炎の球が降りかかろうとする!

 

「フリーア!」

ユークは無我夢中で駆け出した次の一撃だけはくらってはいけない!仲間は死なせない!

武器を投げ捨て前だけを見て、全速力で大地を蹴って飛ぶようにかけフリーアに覆いかぶさる、次の瞬間激しい衝撃と暑さがユークの体を襲う!

 

「ぐっぁあああ!」

ユークは叫びながらもフリーアをかばう

そんな二人にイャンクックは自慢のクチバシをハンマーの如く振るい突き当てる、さらなる激痛でユークはいしきがもうろうとしながらも立ち上がりフリーアの手を取ってイャンクックから逃げる、全速力で逃げ出す!

 

だが不幸とは常に続くときは連続して起きるものだイャンクックはダメージをおった2人に的を絞るとドタバタと地面を蹴り上げながら突撃してくる!

 

もう逃げられない!そう思ったユークは引く手を手繰り寄せてフリーアを守る形でイャンクックに背を向ける

バァアアンと凄まじい音とともにユークとフリーアは宙へと舞う、そしてそのか体に纏った鎧を燃やしながらも遥か下崖の彼方に落下していく下へ下へ下へ

落下と炎上のなかでユークは確かにホークとランダガスのどちらかがあるいはその両方が自分とフリーアの名前を叫ぶのが聞える

 

だが意識はだんだんと薄れもうろうとするなかでユークとフリーアの二人は落下の速度を緩めず崖の下へ深く深く

落ちていった…

 

 

 

 

 

 




イャンクックから放たれる炎、傷つく仲間たちの
大怪鳥との戦いの果てに4人が得たものとは…
次回 第7話 狩る者
6月9火曜日朝9時 更新お楽しみに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。