デート・ア・ライブ 漆黒と邪霊のファンタジア   作:燐2

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約二か月ぶりの更新。(もう、忘れられたかもしれない)
だが、やっぱり途中で心が折れても最低でも狂三まで書きたい!明日も頑張ります!



十禍ダークネスーーーその11!

「ふぁっ………」

 

春の肌寒い風と眠気を誘う暖かな陽光を浴びながら、零崎 紅夜は手を口に当て大きな欠伸を掻いた。

昨日のあれこれからようやく解放され、【闇想装(アエティール)】の返却してもらった。当然のごとく解析不能だったらしくどんな素材で作られているかと質問されたが、断った。

これは、この世界に絶対に存在しない者であり異世界のものだ。故に、解析されてしまった場合、この世界に本来存在しえねないバグを植え付けてしまう。

『上司』からもそのことは出来るだけ控えるように言われているので、紅夜としてはこの謎は謎のままで終わってほしい。

 

「……眠い」

 

一部とはいえ、最上位の邪神の力を借り行使したおかげで肉体的にボロボロで、魔力も底が見えている。

更に昨日から返った後、無駄に心配してくる同居人からは帰った直後から寝るまで心配され続け、精神的疲労もそれなり溜まっている。

本来なら銀髪、今は魔法で変化されている黒髪を弄りながら昨日ミサイルやレーザー兵器などが嵐の如く降り注ぎ、それらを薙ぎ払う最悪の災禍がこの町にいたことが嘘であるかのような静かな朝を感じながら紅夜は学校目指して足を進ませていた時、聞き覚えがある声がした。

 

「……士道?」

 

見覚えが無ければ、それは同じ境遇になってしまった士道だった。

士道は手を振りながら、小走りでこちらにやってきた。

 

「おはよう、紅夜。お前もこっちの方面なのか?」

「ああ、ここの近くで住んでいる」

 

二人は肩を並べて歩き出した。

昨日の話で、分かったことは士道は絶望(・・)に鋭いことだ。

紅夜の視点からは、あの全てに諦めたかのような暗い絶望の瞳をした精霊にどこか自分と重ねているように見えた。

士道の過去に何か……とても、つらい経験があったと思える。

 

「……なぁ」

「ん?」

 

暫く何気ない雑談をしていると、士道は真剣な眼差しで紅夜を見つめた。

 

「俺、映像でしか見たことないけど、精霊ってどうだった?」

 

紅夜は口を閉じて、空を見た。

暫く迷うように声を唸らせて、口を開いた。

 

「悲しい奴だよ」

「悲しい……?」

「嗚呼」

 

紅夜が一番最初に出会った十禍は、何も知らない。

彼女にとっての”遊び”が他の人にどんな影響を及ぼしているか無知であった

 

「お前の妹ににも聞いたが、空間震は精霊又は邪霊の意思で起きるものが分からない。俺は仮定として精霊又は邪霊が空間震が本人の意思関係なく起きる物だと考えると……」

 

紅夜の真剣な眼差しに士道は思わず息を呑む。

 

「見知らぬ所にいきなり自分が居て、泣いても叫んでも嘆いても攻撃されるーーー怒るだろう、憎いだろう、悲しいだろう、その絶望は果てしなく、それが永遠に続けば……いずれ諦念を抱いて全てを拒絶して全てを受け入れるだろうな」

 

自分の境遇を、自分の存在を、自分の運命を変わらない不変な定めと固定して、自分だけの世界に閉じこもって冷たい空間の中で世界に破壊しようとする狂気が目覚めてしまうまで、ひたすら己を呪い続ける……それは、とてもーーー

 

「悲しい…な」

「ああ、だけど俺もお前も良くわからないが、彼女たちを救う力がある」

「…………俺に、できるかな」

「やるしかないだろう。じゃなきゃ、精霊も邪霊も一生苦しんで悔やんで悲しんで、最後に壊れてしまうからな」

 

士道は強く拳を握りしめた。

『デートさせてデレされる』口にするだけなら、なんとも腑抜けたことかもしれないが、その重みを肌で感じれたからだ。

同時に恐怖が、不安が湧き出て額に流れるが、肩に手が置かれる。

そこには、紅夜が微笑む姿だった。

 

「もしものことがあれば、俺が守ってやる」

 

なんとも、頼りなる一言だった。

そして、同時に周囲の同じ制服の特に女性陣が黄色い声で叫んでいたが、士道も紅夜も気にしないでいた。

 

 

 

 

 

 

 

「訓練?」

「ああ、今日するらしい」

 

帰りのホームルームが終わった後、周囲の生徒達はこれからのことを話し合っている中で、紅夜は士道が座っている席まで移動して話をしている。

 

「……そんなこと、お前の妹は話していたっけ?」

「あー、お前はそのとき邪霊の映像をずっと見ていたから」

 

そういえばと紅夜は呟いた。

あの邪霊『二奈』、識別名<ヴァーパル>が気になりほとんど話を聞き逃して気がする。

因みに、そのあと別室に移動され中年のおっさんに深夜まで、どうでもいい話を聞かされ、沢山の書類にサインをした記憶がある。

 

「それじゃ、またあの戦艦に行くのか?」

「いや、琴理の話だと迎えにいくとか言っていたからここで待てればいいじゃないか?」

「んっ、了解」

 

そういって、自分の席に戻って直ぐに移動できるように荷物を準備していると鋭い視線を感じた。

 

「…………」

「なんでしょうか…?」

 

人形のように無表情な顔で見つめてきているのは、ASTの一員である鳶一 折紙だった。

 

「あなたの目的は?」

「前にも言ったろ。救えるなら救う。ただそれだけ」

「前日の精霊は、化物」

「知らん。俺からすれば悲しい奴らだ」

 

ぶっきら棒に答えて、鞄に教科書を突っ込む。

 

「あの精霊は、そこに存在するだけで災禍を及ぼす」

「そうだとしても、あの娘を救うだけだ。そう決めた」

「あの場で逃げたのに?」

「お話雰囲気をしようとしたとき、誰かさんの部隊がそれを木端微塵にしてくれたおかげでだ」

 

外敵意識を持たれた時点でどうしようもなかったが、少なくても話だけをすることが出来たと紅夜は思っていたので、邪魔してきたASTに対して僅かだが怒りを感じている。

 

「---そういえば」

 

精霊や邪霊のことを考えているとふと疑問が浮かんだ。

 

「なぁ、鳶一。お前は昔から士道を知っているか?」

「…なぜ、その話を? この場で関係ないこと」

「……邪霊の一人が、士道を狙って接触したと言っても……か?」

「!?」

 

無表情だった顔が、驚愕に染まり折紙の枝の様に細い手では信じられないほどの強さで紅夜の肩を掴んだ。

 

「---詳しい説明を求む」

 

震えた声だった。

ミシミシと鳴っていかない音が紅夜の肩がするが、紅夜は顔色変えず落ち着けと何度か言った。

 

「話す前に約束がある」

「なに?」

「このことは誰にも言うな」

 

そう言って、指を一本立てた。

 

「理由は?」

「精霊、邪霊の脅威でお前らは殲滅のために躍起になっている。そんな中で精霊や邪霊をなんとかできる可能性がある人物の話が入ってきたら、お前らはどう動くだろうな?」

 

折紙は頭がいいと言ってもいい。だてに模試で全国トップではない。

だからこそ、紅夜の言いたいことが肌で感じられた。

人を玩具やただの殺戮対象程度しか見ていない邪霊が好き好んで、士道という一個体に興味を見出す理由がない。

故に、士道にはーーー『何か』がある。邪霊の意識を好奇心を濯ぐ何かが、それはただの人間である士道が異端に思われるには、十分すぎるほどの証拠になる。

そんなことが、紅夜の言うとおり精霊・邪霊殲滅を目指している軍にばれた場合、士道の身に起きることを考えただけで鳶一は身が震える。

精霊・邪霊、確かに憎いこの世界が消えてしまえばいいーーーしかし、それに自分の掛け替えのない存在は一切関係ない。

 

「……分かった。秘密にする」

「そうしてくれると助かる」

 

紅夜は彼女を利用したと罪悪感に心を感じながら口を開いた。

 

「邪霊と接触したのは昨日だ。ちょっと予知ができる力が合ってな、それでその場に駆け付けた」

「昨日……?そんなことあり得ない」

「何が?」

「邪霊出現となると、大規模な空間震が発生する。近辺で空間震が観測はされていない」

「しかし、接触したことは事実で、何かをしようとしたことも事実だ」

「…………」

「話を進めると、邪霊に触れる直前に間に入った。士道は何らかの拍子で気絶してしまったが、あの邪霊は士道の力のことを世界を滅ぼせる力又は救うことが出来る力だと、お前は昔の士道を知っていそうだから、何か知らないのか?」

「…………知らない」

 

罪遺物である紅夜は、負に鋭い。

故に嘘や悪意などには敏感であるが、それを使わなくても、鳶一の言葉に嘘はないと確信があった。

 

「士道に怪我は?」

「ない、むしろ俺が邪霊との戦闘で大けがだ」

「そう」

「………俺は言うのもなんだけど、もうちょっと心配しても」

「あなたは死なない。腹部に風穴空けらても生きてそう」

「……そうですかい」

 

ちょっとだけ悲しい気持ちになった。

 

 

 

 

 

 

 

「ギャルゲー」

「そう、説明をしようか? 君は異世界人でこちらの文化は知らないところがあるかもしれないからね」

「……いや、知っています。」

 

紅夜は頭を悩ました。

鳶一と話をしている間に何かあったらしく、いつの間にかこの学校の副担任になった<ラタトスク>の解析官、村雨 令音が鳶一と別れた後にやってきたのだった。

士道の姿を探すが、彼は既に琴理と合流して訓練場ーーー物理準備室に移動していた。

 

「ウチの上司が所謂オタク系でして、暇があればいろんな世界のアニメやゲームを大人買いしては遊んでいたので……」

 

今頃、『汚物は消毒だぁぁぁ!!!』とか名前すらないまま死んでいくモブキャラのように叫びながら、戦争ゲームのオンラインで荒ぶっているだろうと安易に予想できた。自宅警備員め。

 

「ふむっ、では………レイ、君自身はそういうプレイ経験があるかね」

「ないですよ。少しだけ除き目したぐらいです。あとそれ愛称ですか」

「最初はアカタロウか、レッドナイトか考えたが……」

「ちょっと待て……! 色々突っ込みたいが、俺の名前をあなたは理解してのことで?」

 

一文字も合ってない。

紅は確かに赤に近いがなぜアカタロウ?レッドナイトは自分の名前をただ英語にしただけじゃないか!!と突っ込みたかったが、直ぐに飲み込み額に手を当てながら紅夜はため息を付いた。

 

「勿論理解しているさ、ただお互い同じチームだ連携と協力は信頼を生むからね」

 

百歩譲っても、愛称が元の名前から乖離しているのはどうかと思う。

 

「まぁ、……いいか。村雨司令官、以後よろしくおねがいします」

「令音で構わないよ。私も君のことを愛称で呼ぶからね」

 

つかつかと足を進める令音の背中を見ながら、これが大人の余裕と言う奴かと紅夜は思っていた。

 

「時にレイ、君は女性と交際したことがあるかね」

「……ないですけど?」

 

紅夜の人生は凹凸だらけで、少しでも安息なんて言葉はなかった。

上司には仕事を押し付けられたり、何もない日は自主鍛錬か上司の地獄のような虐め(と書いて訓練と読む)を受けてきたのだ。

女性とは、話すことはあってもそんな関係になったことはない。

 

「ふむっ……とりあえず、まだ質問が幾つか質問があるが、それは物理準備室でしよう」

 

いつの間に着いた物理準備室の扉を前にそんなことを言いながら令音は扉を開いた。そこには

 

 

「ふおぉぉぉぉぉおおっ………」

 

半泣き状態でゲームのコントロラーらしきものを震わしながら握る士道と愉快そうに笑う彼の妹の琴理だった。

そんな士道の姿に紅夜は暫く目をぱちくりさせて、唇を動かした。

 

 

「たかが、ゲームだろう?」

「紅夜これは、俺の未来を懸かったゲームなんだぁぁぁぁぁああ!!!!」

 

魂魄が込められた士道の咆哮に、紅夜は思わず引いた。




士道の本妻は鳶一 折紙、意義は認めない。

士道の知らぬ間に紅夜と折紙の士道お守り隊がちゃくちゃくと構築されていく。
それにしても、個人的にですが士道と同じ境遇の存在を作ることでもうちょっと士道に信念を持たせたいと思っています。
さて、そろそろギャルゲーの雰囲気が必要になることだが……ごそごそ
作者が持っているギャルゲー風のゲームは……

ディエス・イレ(PSP版)とフォルテシモ(PC版)(少し前は装甲悪鬼を買おうか迷っていた)


………読んでくれている読者様。
もし、よければギャルゲー雰囲気が強く勉強になりそうなゲームを紹介してください!
理由としては勉強に使いたいからです。べ、別に可愛い女の子を紹介してとかそんなことじゃないんだからね!
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