ノーサイド
あれから数日後・・・
武道場にて・・・
「たぁぁぁっ!!!」スパァン
「まだまだぁ!」スパッァン
ここでは一夏と箒が剣道をしていた
するとそこに・・・
ガラララ
「ちわーす」
「ん?暁じゃないか!」
「む・・・」
「なんだ・・・人がいたのかよ」
アキトが袋にくるまれた長い物をもって入ってきた
アキトは出て行こうとしたが
「待てよ暁!お前も特訓しに来たんだろ?一緒にやろうぜ!」
「い、一夏っ!?」
一夏が引き止めた
「・・・なら、お言葉に甘えて」スタスタスタスタ
アキトが入って来ると布でくるまれた物を畳の上に置き、布からあるものを出した
「暁?なんだその古びた「剣」は?」
「古びたか・・・」
赤黒く染まった「西洋剣」を取り出した
「中々に格好いいなそれ!刀身が錆びてるのか?」
「いや錆びてはないよ、ついこの間まで「使って」いたヤツだ」
「「使っていた」?ならこれは・・・まさか!?」
「あらお気づき?そうだよ「血」だよ?」
「「っ!?」」
剣には乾いた血がベットリと付いていた
「暁、お前・・・一体・・・?」
「俺が前に何やってたか、お前ら知ってるっけ?」
「い、いや知らない・・・だがコレは・・・」
「さて・・・やりますか・・・」ブォン
アキトは剣を降り始めようとした・・・が
「待て!暁!」
「あんだよ?え~と・・・」
「篠ノ之箒だ」
箒がアキトを呼び止めた
「じゃあ篠ノ之ちゃん、俺に何かよう?」
「篠ノ之ちゃん!?・・・まぁいい、私と勝負しろ」
「嫌だね」
「そうか、なら準備を・・・って嫌!?」
「嫌だよ・・・だって俺はそんなもんをするために来た訳じゃないからなっ!」ブォン
アキトはそう言いながら長物の剣を降った・・・というか剣舞を舞った
15分後・・・
「ふぅ・・・こんなもんか・・・」ガチャン
「なぁ・・・暁?」
「なんだよ?え~と・・・誰だっけ?」
「織斑だよ!織斑一夏!」
「じゃあ織斑・・・ホラっ」ヒョイッ
アキトは一夏に持っていた剣を投げ渡した
「おっと!?っ!?重っ!?」ズシィ
「大体30キロはあるな・・・銀と特殊な金属で鍛え上げた業物だ・・・大体400年前のローマの骨董品だがな」
「よくこんな物を軽々と・・・」
「さて・・・気が変わった」
「は?」
アキトは竹刀を拾いながら・・・
「戦うんだろ?早くやろうぜ?篠ノ之ちゃん?」
箒に試合を申し込んだ・・・
「その格好でか?」
アキトの今の格好はインナーシャツにジーパンという大変ラフな格好だ
「防具なんぞ、邪魔くさいだけだろ?それとも何か?防具がないと不安かい?お嬢ちゃん?」ニタァ
「む!貴様のそのフザケタ口を正してやるぞ!」
これより人外と只の人間が戦う・・・竹刀で
ガヤガヤ ガヤ ガヤガヤ
アキトと箒が試合をする内容を何処からか聞いてきた者たちが集まり、武道場は1年生のギャラリーで溢れていた
「なんでこんなにギャラリーが来とるんだ?」
「私が知るか・・・それより本当にその格好――」
「クドイぜ、防具は邪魔くさいだけだ」
「ふん、なら吠え面をかくなよ」
両者は竹刀を構えた
「暁くんて強いのかしら?」
「そんな事ないでしょ?千冬様にも無礼なんだし、私は気に入らないな」
「篠ノ之さぁ~ん!頑張って~!」
「それでは両者・・・構えて――始め!」
審判の一夏の号令で試合は開始された!
「テェェイっ!!」ブン
「おっと・・・」ヒョイッ
「っ!?ならこれならぁ!」ブン
「・・・」ヒョイッ
アキトは箒の攻撃を紙一重で避けていた
「何よあれ?口ほどにもないじゃない」
「篠ノ之さんは中学の時に剣道で日本一になったのよ?素人が敵うわけないじゃない」
「避けているのが精一杯みたいね」
ギャラリー達は箒の勝利を疑わなかった・・・しかし、その中にアキトの行動を疑問に思う人物がいた
「(「避けているのが精一杯」?違う、必要最低限の動きで避けてる・・・まるで相手の動きを覚えてるみたい・・・)」
「たぁぁぁっ!!!」ブン
「・・・」ヒョイッ
「ハァ、ハァ、ハァ」
「・・・」
箒はアキトに攻撃を当てる事ができずにバテてきだした
「ハァ、中々、ハァハァ、やるようだな?」
「・・・」
「何とか言ったらどうなんだ!!」
「なぁ・・・篠ノ之ちゃん?」
「なんだ?ハァハァ」
「今日の晩飯・・・唐揚げか生姜焼きのどっちが良いと思う?」
「「「「「「「「・・・・・・はい?」」」」」」」
武道場は唖然となった
「き、貴様まさか、私の攻撃を避けながら、そんな事を考えていたのか?」ピクピク
「ほ、箒?」
箒の顔は微かに痙攣し、おでこには血管が浮き出ていた
「そうだけど?それが何か?」
プッツーーーン
「貴様ぁぁぁ!!」ダッ
箒はアキトの発言にキレ、竹刀を振りかぶり突撃した!
「・・・そうだ」
アキトは何かを思い浮かんだのか、竹刀を鞘に戻すように腰に回し・・・
「デェェェイっ!!!」ブォン
箒の振った竹刀目掛けて・・・
「「花鳥風流・居合い――天×――」」フィシュン
竹刀を振った
バキィィィッッ!
「きゃぁぁぁっ!!!?」トスン
「「「「「「「っ!?」」」」」」」
振られた竹刀同士は木端微塵に砕けた
「今日は・・・唐揚げにしよっと」
「両者!そこまで!箒!大丈夫か?!」タタタタタ
一夏は衝撃で倒れた箒に駆け寄った
「さて・・・終わったし帰るか・・・織斑、あと片付けよろしくな」スタスタスタスタスタスタ
「おっ、おい!待て!暁!」
一夏に抱えられた箒はアキトを呼び止めた
「おん?なんだい?篠ノ之ちゃん?」
「何故・・・手加減をした?!」
「手加減?!暁!本当なのか?」
アキトは箒に手加減をしていたのだ!箒はそれをアキトに問いただした
「は?んなもん、お前が「弱いから」に決まってるからだよ」
「き、貴様・・・!」
「17回だ」
「何?」
「俺がアンタを再起不能に出来た回数」
「そ、それはどういう――」
「じゃあ、俺腹減ったから帰るわ」スタスタスタ ガラララ スタスタ
アキトはまるで何事もなかったように帰っていった
「・・・なんだったんだ?一体・・・って箒?!どうした!?」
箒は涙を流しながら
「オノレ・・・オノレ暁アキト!私をここまで愚弄するとは・・・許さん!」
再戦を誓った
「(暁アキト・・・彼が二人目の・・・)」
「凄かったねぇ~?かんちゃん?」
「え?う、うん・・・」
食堂にて・・・
「え!?唐揚げないの?!」
「さっきなくなってしまったんだよ、ごめんね~」
「あ、あ、あんまぁりぃぃだぁぁぁぁぁ!!!!!!HEEEYYYYYYYY !!! 」
アキトは唐揚げが食べれず泣いていた
←続く
チャンチャン♪