ノーサイド
あれからアキトは簪と合流し、そのあとから用事を終えたセシリアと共に夕食を食べた・・・
廊下にて・・・
コツコツコツコツ・・・
「ゲフゥ~・・・食った食った・・・」
「アキト、食べ過ぎ・・・」
「見てる此方がお腹一杯になりますわよ」
「そうかぁ?」
「「そう」」
「ニョホホホ♪ハモるね?」
和やかに3人は歩いていると・・・
「そういえば・・・アキトさん?」
「おん?なんだよ?セシリア?」
「アキトさんは簪さんと放課後に何をしていますの?」
「あぁ、それはな――」
「アキト!!!」
セシリアの問いかけにアキトが答えようとしたが、簪がそれを阻んだ・・・
「か、簪さん?」
「別にいいじゃんか簪?」
「でも・・・」
「なんですの?アキトさん?」
「俺は放課後に簪の専用機制作を手伝ってんのよん」
「専用機の制作っ!?でも専用機の制作は・・・」
専用機の制作は従来、操縦者を支援する政府や企業などによって作られるのだが・・・
「簪の専用機は制作途中で放棄されたからな」
「どうして放棄なんて・・・?」
「・・・織斑一夏のせい・・・」
「え?どうして一夏さんのせいなんですの?」
「それはな――」
簪の専用機「打鉄弐型」の開発が行われいた丁度そこへ、世界初の男性IS操縦者である一夏が発見された・・・その事により一夏の専用機開発が優先となり、打鉄弐型の制作は中止になった
それから簪は自分の専用機を1人で制作していた・・・
「では簪さんは今の今まで1人で制作を?」
「うん・・・」
「スゲェだろ?普通は出来んぜ、そんな事よぉ」
「ありがと・・・///」
簪は頬を赤らめて、照れた・・・
「どうして簪さんは、つい最近までそんな事を?」
「それは・・・」
「そんな事よりよぉ、セシリア?」
「なんでしょう?アキトさん?」
「よかったら手伝ってくんない?」
「え?」
「セシリアはイギリスの国家代表候補生だから、知識も豊富そうだし・・・いいか?」
「もちろんですわよ!」
「簪もそれでいいか?」
「うん・・・よろしくねセシリアさん」
「はい!このセシリア・オルコットにお任せください!」
セシリアは堂々と胸を張った・・・
それからアキト達はセシリアとの制作の約束や、その制作にデュノアが参加する事を伝えて別れた・・・
コツコツコツコツ・・・
「アキト?」
「おん?」
「さっきの事・・・」
「あぁ、アレか・・・1人で専用機を作ってた理由が「お姉さんを超える」だったか?」
「うん・・・でもそれが間違いなのを教えてくれたのは貴方だよ・・・アキト?」
「そうかぁ?俺は当然の事を言ったまでだがな?」
「それでも・・・ありがとうアキト・・・」ニコリ
簪はアキトに向けて、笑みをこぼした・・・
「そうか・・・ならその礼に・・・」スッ
「あっ///」
「いいか?」
アキトは簪の首に手を回した・・・
「でも・・・///」
「嫌か?人の気配ならないが・・・それでも嫌なら・・・」
「嫌じゃない・・・飲んで?///」スッ
簪は制服の首もとを緩めた・・・
「じゃあ・・・少し貰うぜ?」グスッ
「あっうぅ・・・///」
コキュン コキュン
アキトは指を簪の首もとに刺すと吸血した
ズシュ
「くはぁ~・・・ありがとな簪?」スッ
「あぁ・・・///」トローン フラァ
「あ!おいおい!簪?!」
簪は倒れそうになったが、アキトが支えた・・・
「大丈夫かよ?」
「う、うん・・・大丈夫・・・ふらついただけだから・・・」
「ホントに?」ズイッ
「アキト・・・近い・・・!」グイッ
「ぐえ・・・悪い悪い・・・1人で帰れるか?」
「うん・・・じゃあアキト、また明日・・・」
「あぁ・・・また明日・・・」
コツコツコツコツ・・・
アキトは簪と別れ、部屋へと戻るとパソコンを開き、何処かへ電話をかけた・・・
アキト自室にて・・・
トゥルルルルルル トゥルルルルルル トゥルルルルルル
ガチャ
「「私だ・・・腐った世界の異端者よ」」
「よぉ、「シュバルツ」・・・今大丈夫か?」
「「貴様は大丈夫じゃなくても話を続けるクセに」」
「ハハハ♪そうだな」
電話の相手はアキトが最も信頼する「裏」世界のサイコジャーナリスト「シュバルツバルト」だった
「「それで用件はなんだ?「アーカード」?」」
「いや、前にお前に貰ったホムンクルスの情報で何かしらの変化はあったか?」
「「ヨーロッパのホムンクルスの事か?それなら変化はナシだ・・・しかし」」
「しかし?」
「「ホムンクルスとは違うが・・・スイスで「吸血鬼」が一体退治されたそうだ」」
「何っ!?ホントかよ?!」
「「まぁ、退治された吸血鬼と言っても「石仮面派」の連中ではなく「純血派」の「グール」だがな」」
「おいおいおいおいおい・・・グールと言っても純血派のヤツらのグール・・・倒すのは楽じゃないハズだぜ?よく倒せたな?」
グール・・・それは吸血鬼により作り出された、吸血鬼の出来損ないで紫外線や頭等が弱点であるが、鼠算式に数を増やしていくので厄介極まりない・・・
「「はぐれグールだったのもあるだろうがな・・・頭を破壊されて、お陀仏だ」」
「ナルホドね・・・それでその頭から下の遺体は?」
「「秘密裏に国連のある場所に運ばれたらしい」」
「え~・・・大丈夫かよ?この事が原因で純血派の「長老級」(エルダークラス)が出てくるかもしれないぞ?」
「「そんな事、私の知った事ではないな」」
「おい・・・」
「「そんな事よりもアーカード・・・こんな世間話をするために私に電話したのか?」」
「いや・・・こっからが本題の仕事の内容だ・・・」
アキトは先程までの雰囲気とうってかわった・・・
「シュバルツ・・・デュノア社について調べてほしいんだが?」
「「・・・・・・何?」」
「あ、聞こえなかった?まぁ盗聴防止の機械を着けてるからな・・・もう1回言うぞ、デュノア社に――」
「「いや、聞こえなかった訳ではない・・・意外だっただけだ」」
「何?」
「「お前が私に頼む内容と言えば、吸血鬼やホムンクルスの事ばかりだったからな・・・まさか女か?お前にはシェルス嬢がいるというの――」」
「バカを言うんじゃあない・・・!」ゴァッ
アキトは声を荒げ、濃厚な殺気を出した・・・
「「・・・冗談だ気にするな・・・」」
「・・・ヤレヤレ・・・」
「「それで、デュノア社の何を調べればいいんだ?」」
「社長や社員・・・あとは経営についてかな」
「「わかった・・・なら3万でどうだ?」」
「円だな」
「「いや$だ」」
「・・・安くは?」
「「ならない」」
「・・・ッチ・・・わかったよ・・・近々に振り込むからな・・・頼むぜ?サイコ記者?」
「「任せておけ、アーカード」」
ブチッ ツーツーツー
ガチャ
「あぁぁぁぁぁ~・・・」ベチャ~
アキトは電話を切るとうなだれた
「・・・さて・・・もう寝よ・・・」パチッ
こうして、アキトの怒濤の1日は終わりをつげた・・・
←続く
続きが遅くなります・・・悪しからず・・・