人外になった者   作:rainバレルーk

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時は進む・・・ご都合的に!


偽者の戦乙女と人外・・・

 

ノーサイド

 

 

色々な事があった日から数日後・・・

学年トーナメント戦の日が来た・・・

 

観客席には大勢の観客の他に様々なIS関連の企業の視察団も来ていた・・・

 

 

 

観客席にて・・・

 

 

「活気だってるわね~」サクサク

 

「それもそうですわ、このトーナメント戦で企業からのスカウトがくるかもしれませんから」モクモク

 

「というかセシリアは何食べてんの?」

 

「屋台のタコヤキですわ、鈴さんは?」

 

「私はフライドポテト・・・ねぇセシリア?交換しない?」

 

「もちろん♪」

 

 

専用機のダメージレベルの影響でトーナメントに出れなかったセシリアと鈴は観客席で屋台の店屋物を食べていた・・・

 

 

「あれ~?セシリーにリンリンだぁ~」

 

「リンリン言うな!ってのほほんじゃない」

 

「あらのほほんさん、ごきげんよう」

 

 

二人に声をかけてきたのはジュースのコップを二つ持った本音だった・・・その後ろには・・・

 

 

「待って・・・本音!」トトトトト

 

 

ヤキソバを持った簪が小走りしてきた・・・

 

 

「あら?簪さんもですか?」

 

「セシリアさん、こんにちは」

 

「簪さんはトーナメントには出られないので?」

 

「私は・・・その・・・」

 

「かんちゃんはアキアキと戦うかもしれないから棄権したんだよ~」

 

「ちょっと!本音!」

 

「あぁ、確かにアキトさんとは戦いたくはないですわね」

 

「まぁ納得ね・・・ところで・・・」

 

「あぁ、鈴さんこの方は4組の・・・」

 

「更識簪・・・簪って呼んで」

 

「私は凰鈴音、鈴って呼んでよ簪」

 

「よろしく鈴」

 

「それよりリンリン、ヤキソバとフライドポテトとタコヤキをシェアしよ~」

 

「だ~か~ら~!リンリン言うな!」

 

 

二人の自己紹介も終り、四人は自分達の持ってきた店屋物をシェアし始めた・・・

 

 

 

 

 

 

 

アリーナ控え室にて・・・

 

 

うって変わって、ここはアリーナ控え室・・・

ここには異様に殺気だった銀髪の戦乙女がベンチに座っていた・・・

 

 

「何を殺気だってんのよんと」ポイッ

 

「っ!」パシッ

 

 

その戦乙女に炭酸ジュースを投げた人外が1人・・・

 

 

「何をする暁アキト!」

 

「そんなに切れるなよ銀髪ちゃん?スマイルスマイル♪」

 

「だれが貴様なんぞに・・・それにこれは何だ?」

 

「何って炭酸ジュースだけど?もしかして苦手だったかい?銀髪ちゃん?」プシッ

 

「誰が苦手だ!こんなモノ」プシッ

 

「あ、因みにその強炭酸だからそれ」

 

「コク っ!?ケホッケホッ!」

 

 

ラウラは強炭酸に驚いたのか、咳き込んだ・・・

 

 

「ニョホホホ♪大丈夫かい?rabbit ?」

 

「ケホッケホッ!だ、大丈夫だ・・・気にするな」

 

「まぁ・・・大丈夫なら・・・そろそろ行こうぜ?お前の憎くてたまらない織斑が待ってるぜ?」

 

「あぁ、もちろんだ・・・」シャァッン!

 

「Show timeってヤツだな♪」シャァッン!

 

ガチャン ガチャン ガチャン・・・

 

 

ラウラはシュバルツェア・レーゲン

アキトは朧を纏い、アリーナへと進んで行った・・・

 

 

 

―――――――

 

 

 

アリーナにて・・・

 

 

 

ワァー

ワァーワァー

ワァーワァーワァー

 

アリーナの観客達の熱気は高潮していた・・・

 

 

「OH!マンマミーヤ!コイツは良いね♪」

 

 

アキトは年甲斐もなく興奮していた・・・

 

 

「まったく・・・これだから男は」

 

「そう言うなよ銀髪ちゃん?」

 

「ハ、ハハハ・・・」

 

「何やってんだ?暁は?」

 

 

そんなアキトをラウラは呆れ、シャルロットは苦笑いをし、一夏は疑問符を浮かべていた・・・

 

 

「だってそうじゃないか!まるで剣闘士になった気分だ・・・コイツは良い♪」

 

「暁アキト・・・貴様に一つ言っておく・・・」

 

「なんだい?黒兎ちゃん?」

 

「織斑一夏は・・・ヤツだけは・・・」

 

「・・・わかってるよ・・・存分にやりな銀髪の黒兎ちゃん?」

 

「一言余計だ!」

 

「何話してんだ~?」

 

「良いや、こっちの話だ織斑ボーイ」

 

 

そんな話をしていると・・・

 

 

「「両ペア!位地につけ!」」

 

 

管制室から号令がかかり・・・

 

 

「さて・・・ロックンロールと行きますかね?」

 

「「試合開始!」」

 

ビィィィィィィッ!!!

 

試合開始のスタート音が鳴り響いた!

 

 

「チェストオォォォォォォォォォォォッ!!!」ブオォン

 

「うおぉっ!?」ガギィッン!

 

 

スタート音の直後、ラウラは近接戦闘のブレードを構え、一夏に瞬間加速で近づくと、ブレードを降り下ろした!

一夏はこの咄嗟の攻撃を持ち前の反射神経で雪片弐型を構え、これを防いだ!

 

 

「一夏っ!」スチャ

 

 

シャルロットは一夏を援護しようとラウラに向けて、サブマシンガンを構えたが・・・

 

 

「花鳥風流居合――天×――」スシャッン!

 

ジャザァッン! ドゴォッン!

「っ!?」

 

 

その構えたサブマシンガンをアキトは根元から銀の剣で真っ二つにした!

 

 

「ア、アキト!?」

 

「悪いなシャルロットじゃなくてシャルル・デュノア!今回は俺とダンスを踊ろうぜ♪」ザァァン

 

 

アキトは朧から取り出した数百のナイフを構えた・・・

 

 

「お、お手柔らかに?」

 

「断る♪」

 

 

シャルロットのお願いをアキトはシニカルに笑いながら断った・・・

 

 

「ドラララララララララララララァッ!」ビュンビュンビュン

 

「いぃぃぃぃやぁぁぁぁぁっ!!!」ヒュンヒュンヒュン

 

 

アキトの投げる無数のナイフをシャルロットは悲鳴をあげながら避けていた・・・

 

 

 

 

 

観客席にて・・・

 

 

「う、うわぁ・・・」

 

「え、えげつない・・・」

 

「う、うぅ・・・」

 

「だ、大丈夫!?セシリ~?」

 

「え、えぇ・・・なんだかトラウマが甦っただけですわ」

 

「はい、セシリアさんお水・・・」

 

「あ、ありがとうございますわ簪さん」コクコク

 

 

観客席ではトラウマで気持ちが悪くなったセシリアとそれを気遣う簪達がいた・・・

 

 

 

 

 

アリーナにて・・・

 

 

再び、場面はアリーナに戻る・・・

 

 

「テヤァァァァァァァァァァァァッ!」ブゥッン

 

ガキャァン!

「ぐぅおっ!?なんて力だ!」

 

 

ラウラは的確に白式の可動部を攻撃していたのだが・・・

 

 

「隙ありぃぃっ!」ブゥッン

 

「なっ!?」

 

 

攻撃と攻撃の間に出る僅かな隙を一夏はつき、ラウラに雪片を突き立てようとした・・・が

 

 

「あらよっと!」シュン グイッ

 

「うわぁっ!?」ブン

 

「なぁっ!?」スカッ

 

 

ラウラのレーゲンにアキトがワイヤーを絡ませて引っ張る事により、一夏の攻撃はカスをくった!

 

 

「暁アキト!貴様余計な事を!」

 

「あぁん?そこは「ありがとう」だろうが!」

 

「いつ貴様に助けを求めた?!」

 

「なんだとテメェ?!!」

 

「ヤるか貴様ぁ!」

 

ゴチィッン!

 

 

アキトのラウラは頭突きをしながら睨みあった!

 

 

「ちょっとアキト?ボク達の事無視しないでよ!」

 

「そうだぜ!二人とも!」

 

 

一夏とシャルロットは二人に挑発をかけたが・・・

 

 

「「あ〝あん?ぶっ潰してやる!」」

 

 

火にガソリンをかける行為に等しかった・・・

 

 

「おらぁっ!」ビュッ!

 

「ひっ!?」

 

 

アキトは瞬間加速でシャルロットに近づくとシャルロットの腹部に――

 

 

「必殺!ブラボー正拳!」ズドゴォッ!

 

「ぐうっ!」バキィッ!

 

 

拳を叩きつけた・・・のだが

 

 

「くっ、この野郎!シールドで防ぎやがった!」

 

「うぅ・・・あ、危なかった~!まさかシールドが割れるなんて・・・ちょっと!アキト!加減ぐらいしてよ!」

 

 

シールドを壊された事にシャルロットはアキトに文句を言っていたが・・・アキトはと言うと・・・

 

 

「くく・・・くかけけきかくくけけけけ♪!」

 

 

意味のわからない笑い方をしていた・・・

 

 

 

 

 

 

 

観客席にて・・・

 

 

「「まずい(ですわね)・・・」」

 

 

観客席でアキトの笑いを見ていた、セシリアと簪はそう呟いた・・・

 

 

「なにがまずいの?」

 

 

鈴が二人に尋ねると・・・

 

 

「アキトさんはテンションが高くなると何かが壊れますのよ・・・」

 

「そして・・・今のアキトはテンションが高くなり始めた初期段階・・・」

 

「「デュノアくん(さん)・・・生きて帰れるかな(かしら)?」」

 

「え、え~・・・」

 

 

二人は危険度が増したアキトを相手どるシャルロットを心配した・・・

 

 

 

 

 

 

 

アリーナにて・・・

 

 

「ア、アキト?」ザッザッ

 

 

シャルロットはアキトの変わり具合に驚き、数歩足を引いた・・・

 

 

「WRYYY・・・シャルル・デュノア・・・?」ギロリ

 

「は、はひぃっ!?」

 

 

アキトは興奮して紅くなった眼でシャルロットを見据えると、指を指しながら・・・

 

 

「程好く、瀕死に、存分にいたぶってやるから・・・簡単に墜ちるなよ?フロイライン(お嬢さん)?」

 

 

一種の宣告を言った・・・

 

 

「ひぃぃぃっ!!!!!!」

 

「WRYYYYYYYYYYYYYAAAaaaaaaaa !!!」

 

 

アキトはシャルロットに襲いかかった・・・しかし!

 

 

「ぐわぁぁぁぁぁっ!」ベキィッ!

 

「どわぁぁぁぁぁっ!?」バキィッ!

 

 

吹き飛ばされた一夏がアキトと激突した!

 

 

「テメェ!織斑!何すんじゃい!」ガシッ

 

「わっ!?待て待て!暁!あ、あれ!」バッ

 

 

ぶつかって来た一夏をアキトはすぐさま掴みあげたが、一夏の指差す方向を見ると・・・そこには!

 

 

「うwAAaAaaaあぁぁぁぁぁぁぁぁアァァァァッッッ!!!」

 

 

黒い何かに飲み込まれるラウラがいた・・・

 

 

「・・・what (なに)?」

 

 

 

―――――――

 

管制室にて・・・

 

 

「な、なんですか!?あれは!?」

 

「あ、あれは・・・!」

 

 

叫び声をあげながら、黒い「ナニカ」に包まれるラウラを見て、管制室の麻耶は驚きの声をあげ、千冬は心当りのあるように言っていた・・・

 

 

「お、織斑先生!あ、あれはなんなんですか?!」

 

「・・・VTシステム・・・」

 

「え!?」

 

「何故、あんなモノが!山田先生!今すぐに観客席の退避警告を出すんだ!」

 

「は、はい!」

 

 

 

 

 

アリーナにて・・・

 

 

「あぁぁぁぁアァァァァ・・・・・・!」ドロドロドロ

 

 

ドロドロとシュバルツェア・レーゲンから出る黒い「ナニカ」はラウラを完全に包みこむと黒い卵のような形状になった・・・

 

 

「ボーデヴィッヒが飲み込まれた!?」

 

「ど、どうしよう?!」

 

 

一夏とシャルロットはオロオロとしたが・・・その黒い卵に刃を向ける者が一人・・・

 

 

「ヒャッハッー!面白くなって来たじゃあないか!」ビュン!

 

「あ、暁!?」

 

「アキト!?」

 

 

アキトは銀の洋剣を黒い卵に突き立てた!・・・しかし!

 

 

バギィィンッ!

 

「なっ!?」

 

 

突き立てた銀の剣はバラバラに砕け散った!

 

 

「か、堅っあ!?テメェ・・・この野郎!」ブゥッン

 

「「オ待チ下サイ!王ヨ!」」

 

 

攻撃を跳ね返され、キレたアキトはショートアックスを構えたが朧に止められた・・・

 

 

「なんだ朧!コノ野郎!」

 

「「解析ノ結果、現在ラウラ・ボーデヴィッヒハ「仮死状態」トナッテオリマス」」

 

「はぁ!?なんでそんな事になってんだ?!」

 

「「ソレハ――」」

 

「「織斑にデュノア、それに暁!」」

 

 

朧が何かを言おうとした途端に管制室の千冬から緊急の通信が入った・・・

 

 

「なんだ?!千冬姉!あれはなんなんだ?!!」

 

「「織斑先生だバカ者!すぐさまアリーナから退避しろ!」」

 

「は!?なんでそんな――」

 

「「説明をしている時間はない!すぐそちらに教師部隊が――」」

 

「だが断る!」

 

 

千冬の退避警告にアキトは「否」の一言を言いはなった!

 

 

「「何を言っているんだ!暁!これは命令――」」

 

「ウルセェ!」

 

「「な、なにぃ!?」」

 

「お、おい!暁!」

 

 

アキトは再び、千冬の命令に逆らった・・・先程のシャルロットとの戦闘でアキトの思考は「闘争欲」の一色に染まっていた・・・

 

 

「きかけけくけかかかくけけくこ♪」

 

「ア、アキト・・・?」

 

「コイツは良い・・・久しぶりだ!この臭い、この感触・・・フリークス(化け物)!フリークス!アイツ!あの野郎はフリークスだ!」

 

「「王ヨ!来マス!」」

 

 

ピシッ

アキトが興奮していると黒い卵にヒビがピシリピシリとはいっていった・・・

 

ピシリ ピシリ ビキャッン! バサァッ!

 

ヒビが鳥の羽根の形に入ると殻が破け、黒い羽根を現した・・・

その包まれた羽根を広げると、そこには!

 

 

「あ、あれは!」

 

「現れたな・・・「歪んだドッペルゲンガー」さんヨォ!」

 

黒い翼を広げたブリュンヒルデ・・・黒い「織斑千冬」がいた・・・

 

 

「や、野郎~!」ピキピキ

 

 

「黒い織斑千冬」を見て、一夏は青筋を立てていた・・・

自らが尊敬する姉の偽者に一夏はキレていたのだ!

 

 

「この野郎!」ビュン

 

「一夏っ!」

 

 

一夏は雪片を構え、シャルロットの声も無視して黒い千冬に突撃した!

 

 

「「・・・!」」ガギィッン! ブォッン

 

 

黒い千冬は自分自身から作りだした刃で雪片を防ぎ、切り払った・・・

 

 

「ぐぁっ!?」ドスゥゥン!

 

 

一夏はアリーナの壁まで吹き飛ばされた・・・

 

 

「一夏っ!大丈夫?!」ビュン

 

 

シャルロットは吹き飛ばされた一夏に近寄ったが・・・

 

 

「退いてくれ!シャルル!」ガシッ

 

「ちょ、ちょっと!一夏!?待ってよ!」ガシッ

 

 

一夏はシャルロットを押し退けて行こうとしたが、シャルロットに止められた・・・

 

 

「離せ!シャルル!」

 

「それは出来ない!一夏の白式のSEはさっきの戦闘でもう殆んど残ってないでしょ!そんな状態で戦ったら!」

 

「それでも!それでもだ!あの刀は千冬姉の刀なんだ!」

ガシッ

 

 

一夏は黒い千冬に突撃しようとしていた・・・その時である!

 

 

ヒュッン! グサァッ!

 

「「っ!?」」

 

「なっ!?」

 

「えっ!?」

 

 

1本のナイフが黒い千冬の眉間に突き刺さった!ナイフを投げたのは・・・

 

 

「Hey!Hey!ドッペルゲンガー!俺と一曲いかが?」

 

 

黒い千冬に向かって歯を見せて挑発するアキトだった!

 

 

「暁!コイツは俺が――」

 

 

「俺がやる」と言う前にアキトは・・・

 

 

「黙ってろ!このスカタン!」

 

「な、何!?」

 

「テメェのSEは殆んど無いに等しいだろうが!そんなヤツがいても足手まといなんだよ!」

 

「なんだとっ!俺は足手まといなんかじゃない!俺だってまだ戦える!」

 

「そうか・・・まだ戦えるか・・・ならよぉ・・・」

スチャ

 

 

アキトは織斑に向かってナイフを構えた・・・

 

 

「暁っ!な、何を!?」

 

「戦えなくしたらいいんだよなぁ!」ヒュッン

 

「ぐぁっ!?」バギィィンッ!

 

 

アキトの投擲したナイフは一夏に胸にクリーンヒットし、白式のSEを0にした・・・SEの無くなった白式は待機状態に戻ってしまった・・・

 

 

「暁!お前・・・ぐふっ・・・」バタリ

 

「一夏!?」

 

「大丈夫だシャルル・デュノア、その馬鹿は気絶してるだけだ、とっととソイツ背負って退避しろ!」

 

「だけど、アキトは?!」

 

「俺は・・・」ジャキ

 

 

アキトはショートアックスを構え、黒い千冬を見据え・・・

 

 

「このフロイラインを黙らせる!」ヒュッン

 

 

突撃していった・・・

 

 

 

 

 

 

 

管制室にて・・・

 

 

ウィーン タタタタタタッ

 

「一夏っ!」バンッ

 

 

管制室に入って来たのは箒であった・・・

 

 

「篠ノ之、ここは関係者以外――」

 

「そんな事よりも一夏、一夏は?!!」

 

「デュノアがアリーナから背負って退避した・・・今は控室にいるはずだ」

 

「ならっ!」タタタタタタッ ウィーン タタタタタタ

 

 

箒は一夏の容体を聞くとすぐさま控室に向かって走って行った・・・

 

 

「まったく・・・それよりも教師部隊はどうしたんだ?!」

 

「お、織斑先生」

 

「どうした山田先生?」

 

「アリーナの出入り口にロックがかかっていて進入できないそうです!」

 

「なにぃ!?」

 

 

 

 

 

 

 

観客席にて・・・

 

 

観客席では突然のトラブルによりパニックになっていた・・・

 

 

「なんか前もこんな事がありましたわね!」

 

「セシリア!口より手を動かす!」

 

「は、はい!」

 

「皆さん落ち着いてください!」

 

「走らないで~!おはしを守って~!」

 

 

観客席にいたセシリア達は避難誘導を行っていた・・・

そんな中・・・

 

 

「・・・」

 

 

随分と落ち着いた様子で観客席に座る者が一人いた・・・

 

 

「ちょっと!そこの貴方!」

 

「?・・・あぁ、俺の事か」

 

「貴方は企業の方ですか?なら早くここから避難を――」

 

「その前に1ついいか?」ユラリ

 

「な、なんですの?」

 

「彼処で戦っている男は?」

 

 

セシリアに呼ばれた男はゆっくりと近づき、黒い千冬と戦うアキトを指差した・・・

 

 

「彼は暁アキトさんですわ!あの方は観客席の私達のために戦っているんですの!だから貴方も早く避難を!」

 

「あぁ、そうなのか・・・ありがとうよ「人間」」ギロリ

 

「っ!?」

 

「・・・」コツコツコツコツコツ・・・

 

 

男はセシリアに礼を言うと、その前を通り過ぎていった・・・

 

 

「(な、なんですの・・・さっきの人は?まるで「人を喰った」ようなあの目は?)」

 

「セシリアさん!こっちを手伝って!」

 

「は、はい!今行きます!」

 

 

セシリアはその男に少し恐怖したが、すぐに忘れていった・・・

 

 

「ん~・・・蝶・最高♪・・・」コツコツコツ・・・

 

 

男は懐からパピヨンマスクを取り出しながら、人ならざる顔で笑っていた・・・

 

 

 

 

 

 

 

アリーナにて・・・

 

 

「KUAAAAA!!!」

 

「「・・・!!」」

 

 

ガギィッン! ギィッン! ガァッン!

 

 

アリーナでは、アキトと黒い千冬が刃と刃で激しい火花を作っていた・・・

 

 

「あかくかけけけくきききけけこ♪!」ヒュゥゥゥ

 

「「・・・」」ヒュゥゥゥ

 

「うぅ~ん♪コイツは良い、最高だ!こんな戦いは久しぶりだねぇ♪」ヒュゥゥゥ

 

 

空に止まったアキトは意味のわからない奇声をあげながら、朗らかな顔で笑っていた・・・が、途端にアキトは笑いをやめた・・・

 

 

「・・・朧・・・このアリーナ全体の電子機器に細工できるか?」

 

「「?・・・エェ、可能デス・・・シカシ」」

 

「しかし、なんだ?」

 

「「ソノ為ニハ、ISノ装備ヲ解除シナクテハナリマセンガ」」

 

「それでも構わん・・・やれ・・・俺はこのフロイラインに教育をするからな・・・」

 

「「・・・ワカリマシタ・・・ドウゾ存分ニ」」ピッ

 

「・・・」ヒュゥゥゥ ガシャン

 

「「・・・?」」

 

 

アキトは地面に降りると、両手の指で四角を作り、その四角の中から黒い千冬を見ながら叫んだ・・・

 

 

「フリークス・・・今からお前に教育してやろう・・・本物の・・・化け物同士の・・・『闘争』とやらを!!!」

 

 

 

―――――――

 

 

千冬サイド

 

 

管制室にて・・・

 

 

「「教育してやろう・・・本物のフリークス同士の・・・化け物の「闘争」とやらを!」」

 

 

アリーナにいる暁は指で四角を作りながら、黒い「ナニカ」に飲まれたラウラにそう言った・・・

 

 

「暁は一体何を?」

 

 

私の隣にいた真耶は疑問符を浮かべていたが・・・

私に見えたのは・・・

 

 

「なんだ・・・アイツは・・・なんなんだ!?」

 

「お、織斑先生?」

 

 

「人間」ではない、明らかな「化け物」の姿だった・・・

 

 

 

 

 

 

 

インサイド

 

 

アリーナにて・・・

 

 

俺は朧にある事を命じて、この辺りの電子機器に細工をした・・・その命令は・・・

「俺の姿が必ずカメラ、またはレーダーに映りこむよう」にと言うものだ・・・

 

何故、こんな命令を出したかと言うと・・・

 

 

「拘束術式第3号から第1号まで、目標の沈黙まで限定解除・・・!」

 

 

自分の中にある「化け物」の力を使う為だ・・・

 

 

「WRYYYYYYYYYYY !!! 」

 

 

 

 

 

 

 

ノーサイド

 

 

 

観客席にて・・・

 

 

「あ、あれがアキトの・・・吸血鬼の力・・・!」

 

 

観客席でアキトの変化にいち早く気付いたのは、首の刺傷を触る簪であった・・・

 

 

「簪さん!大丈夫ですの?!」

 

「え、えぇ・・・」

 

「なら早く私達も避難を!」

 

「う、うん!・・・アキト・・・頑張って!」タタタタタタッ

 

 

 

 

 

 

アリーナにて・・・

 

 

「WRYYY・・・」

 

「「・・・?」」ズザッ

 

 

アキトの何かに反応した黒い千冬は数歩あとずさった・・・

 

 

「かきくけけかここくくききき♪どうした?どうした!どうした?!俺の準備は万端だぁ!かかってこいよ!フリークス!!!」

 

「「・・・!!!」」ジャキ ビュオッ!

 

 

黒い千冬はアキトの挑発に乗ったのか、ブレードを構え、アキトに突撃した!

 

 

ズシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!

 

 

ブレードはアキトの体を貫いた!・・・のだが・・・

 

 

ガシッ

 

「「!?」」

 

 

刺さったブレードをアキトは掴み――

 

 

「つ~か~ま~え~た~♪」ニヤリ

 

 

笑った・・・

 

 

「「!?」」ギシッ ギシッ

 

 

黒い千冬はすぐさまブレードをアキトの体から抜こうとしたが・・・

 

 

「あら?逃げようとしてる?だった逃がしてやるよ!お前の体から切り離してな!」ブォッン

 

ザシュゥゥゥゥゥッ!

 

「「~~~~~!!!!!!」」ヒュゥゥゥ

 

 

黒い千冬は声にならない声をあげて、アキトから離れた・・・黒い千冬はブレードを作っていた腕をアキトのショートアックスにより切断された・・・

 

 

ドロリ・・・

 

「うわっ・・・気持ちわりぃ」

 

 

切断された腕はドロリと溶けて無くなった・・・

 

 

「「~~~!」」

 

 

腕を切られた黒い千冬は切られた部分を押さえながら、アキトに向かって叫んでいた・・・

 

 

「ほぉ・・・威嚇か?そうだよなぁ!まだ戦えるよなぁ?」 スシャァ・・・

 

「「?!」」

 

 

アキトは口角をひきつらせながら、黒い千冬の両足に極細のワイヤーを巻き付け・・・

 

 

「きひゃ♪」

 

ズシャアァ

 

「「~~!!?」」

 

 

容赦なく引きちぎった!

 

 

「「~~~~~!」」ズザリ ズザリ ズザリ

 

 

黒い千冬は残された腕を使い、アキトから距離をとった・・・否、「逃げた」のだ・・・

 

 

「どうした?どうした!どうした?!」ザッザッザッ

 

 

アキトはショートアックスを両手に構え、近づいていった・・・それは手負いを追い詰めているようであり、この光景を見ていた者達が恐怖するには充分だった・・・

 

 

「切られた腕を!足を!再形成して立ってみろ!レールカノンを出して、俺に撃ってみろ!牙を出せ!刃を出せ!

Hurry(早く)!

ハリー!

Hurry!

まだ戦いはこれからだ!お楽しみはこれからだ!

Hurry! hurry! ハリー!はりー!Hurry! ハリィィィ!!!」

ザッザッザッ

 

 

アキトは急かした・・・それは遊びを急かす子供のように・・・だが黒い千冬は・・・

 

 

「「A・・・Aaa・・・」」ズルリ

 

 

小さく何かを呟くと・・・

 

 

「「バ・・・バケモノ・・・」」

 

 

・・・と言った・・・

 

 

「あ〝・・・?」ピタリ

 

 

その言葉に嫌悪感を抱いたのか、アキトは足を止めた・・・

 

 

「バケモノ・・・バケモノ!・・・フリークス!!」

 

 

なおも黒い千冬は言い続ける・・・怪物に怯える子供のように・・・

 

 

「・・・お前は・・・貴様は糞だな・・・」

 

 

アキトは顔を少し歪め、嫌悪感いっぱいに言った・・・

 

 

「宿主を乗っ取り、宿主が憧れる者に形を作り、力をふるい、ましてやこの俺を化け物と罵った・・・貴様は化け物の風上にも置けない糞野郎だ!」

 

「「バケモノ・・・バケモノ・・・バケモノ・・・」」

 

「そんな野郎は・・・」ビキビキビキ

 

 

アキトの背中からは、この世のモノではない・・・犬の形をした黒い「ナニカ」が現れ、口を大きく開け・・・

 

 

「狗の糞になってしまえ・・・!」

 

ガブリッ

 

黒い千冬を飲み込んでしまった・・・!

 

 

グチャ ギチュ ベチョ グチャ ゴクリ・・・ペッ

 

 

狗は飲み込んだ黒い千冬をよく噛んで飲み込むと、黒い繭のような塊を吐いた・・・

 

 

スゥゥゥ・・・

 

「・・・」ブチュ ベリベリベリ・・・

 

 

アキトは黒い狗を体にしまうと、黒い繭を引き裂くと、そこには・・・

 

 

「うぅ・・・」

 

 

シュバルツェア・レーゲンを纏ったラウラがうずくまっていた・・・

 

 

「ニョホホホ♪・・・よく眠ってやがる・・・」

 

 

アキトは朗らかな顔でラウラを見ていた・・・

 

 

 

 

 

 

 

←続く

 




統合しますた。
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