人外になった者   作:rainバレルーk

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今回からオリジナル感があります

わかる人にはわかるキャラをモデルにしたキャラが出ます



第陸章『幻想血譚紐育』
人間達の会談・・・


 

 

 

ノーサイド

 

 

 

アキト達が夏を謳歌している頃、ISサイドの人間達はある男を委員会に召喚していた・・・

 

 

「それでは・・・『轡木』殿、今年の生徒と一学期の学園について報告をお願いします」

 

「はい」

 

IS学園の学園長『轡木十蔵』は円卓に座る各国のIS関係上層部連中にこれまでの学園で起きた事を細かに説明した

 

 

「『ゴーレム』の襲撃に『VTシステム』の暴走、そして『銀の福音』の鎮圧」

 

「いやはや、今年は波乱に満ちていますな。ハハハ♪」

 

配布された資料に目を通し、眉間に皺をよせる者、関係ないと笑う者、ロクに資料を見ない者、様々な者達がいた

 

 

「(・・・豚どもめ)」

 

十蔵は作り笑いを浮かべ、心中で悪態をついていた

しかし、円卓の中心に座っていた人物が資料を机に叩きつけた

 

パンッ

 

「「「「!?」」」」

 

「これはどういう事かしら?Mr. 轡木?」

 

叩きつけた人物はIS委員会の長『マーサ・グスト・カーバイン』女史。この人物は数あるIS産業の中で大企業と呼ばれる『グスト社』のCEOである

 

 

「どういう事と言うと?」

 

「とぼけないで。貴方、『デュノア社』のスパイの件がこの資料に書かれてないのだけど?」

 

「ほう、それは興味深い。説明してくれないかね?轡木殿?」

 

「・・・それは―――」

 

十蔵はデュノア社、シャーロットの件について円卓の者達に説明した。説明を聞いたマーサは苦虫を潰したような顔になっていき

 

 

「この件に『ゴシップ』が関わってるわね」

 

と、十蔵に確認した。それに対して十蔵は

 

 

「それはどうでしょう?」

 

と、惚けるように朗らかな笑顔で頭を捻った

 

 

「ッチ・・・(この狸が・・・)」

 

「フン・・・(このアバズレが・・・)」

 

なんだか冷たい空気が周りを包んだ。そんな空気のまま、委員会は収束していった・・・

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――

 

 

 

十蔵サイド

 

 

 

グビリ・・・

 

「あぁ・・・ここのコーヒー不味いな・・・」

 

私は委員会の役員共に糞面倒な報告を終えて休憩室のロビーで糞不味いコーヒーを煽っていた

 

利益の事しか頭にない者・・・

生徒を邪な目で見る者・・・

そして・・・

 

 

「『裏』を知ろうともしない者・・・」

 

私はこの立場に立った時から『裏の者』達の危険性を発信してきた。しかし、ヤツらそんな事に耳を傾けずにいる

 

 

「豚共め・・・」

 

「それはアタシも入っているのかしらん?」

 

私の一人言に答えたのは男であるのに顔に化粧をし、中世の貴族を思い浮かべるような服を着た

 

 

「貴方か・・・『ラン・ジェルマン』卿」

 

「うふふ♪そんな他人行儀な事言わないの『十蔵』ちゃん?」

 

『ラン・ジェルマン』卿。あの役員共の中では異色を放つ貴族の家柄出身のフランス人だ。そして

 

 

「『ちゃん』付けはやめてくれ、私はもう五十がくるのだぞ?」

 

「ふん、なら昔の名前で呼ぼうか『銃剣』?」

 

「・・・それでいいよ『伯爵』」

 

私の『過去』を知る人物でもある

 

 

「それにしても・・・こうして話すのは何年ぶりかね」

 

「そうね・・・四年前の『騒動』以来?でもあの時は顔を合わせるだけだったし・・・ゆっくり話すのは『20年』ぶりかしら」

 

「そうか・・・アレからもう20年も経つのか」グビリ

 

そうして私はまた糞不味いコーヒーを煽り、飲み干した

 

 

 

20と数年前、『私達』は人知れず『牙』と呼ばれる『化物』を狩っていた

 

ヤツらは闇夜に潜みに人を喰らう。そんな化物を私はジェルマン卿と『もう一人』の男と共に切り刻み、撃ち倒し、封じ込めていた・・・『あの日』までは・・・

 

 

「あら、な~に~?なんか怖い顔になってるわよ銃剣?『彼』の事でも思い出してた?」

 

ジェルマンは私の顔に手を添える

 

 

「いや・・・それにしても君は変わって、変わらないな」

 

「『変わって、変わらない』?どうゆう意味?」

 

「その『容姿』だよ」

 

「はぁ?」

 

20年も前のジェルマンは女性に見間違う程の美男子で化粧も薄かったのに・・・今じゃあ厚化粧を顔に塗りたくっていてケバい

 

 

「余計な御世話よ!」

 

「それでも君は『あの頃』とちっとも変わらない『若さ』のまま・・・まるで」

 

「『吸血鬼』みたい?私はまだ『再生者』よ。このおバカ」

 

「『リジェネーター』、『再生者』か。久々に聞いたよ、その言葉」

 

『再生者』―化物を倒す為に化物と同じになる術式だ。私も昔はこれを受けていたが・・・

 

 

「なにぶん、私はこの地位を任されてから術式は受けてないからな」

 

「ふ~ん・・・そう言えば銃剣?吸血鬼と言えば、貴方の学園に『彼』が通ってるのよね?」

 

「『彼』?」

 

「あのアバズレは騙せても私は騙されないわよ銃剣?『アーカード』の事よ」

 

『アーカード』、9年前に突如として現れた『真祖』級の吸血鬼だ。ヨーロッパを中心に暴れまわり、手に終えなかった。でもある時

 

 

「イタリアのマフィア『ヴァレンティーノファミリー』に退治された、あのアーカードよ。それが何故かISを動かせて、貴方の学園に通ってるんでしょ。こっちはわかってるのよ、正直に吐け」

 

「あぁ、確かに通ってるよ。成績も悪くなく、問題行動もあまりない。危険性はないよ」

 

ただ、IS至上主義の生徒には容赦なく。ある生徒は『吸血』されてるがね

 

 

「ふ~ん・・・なら銃剣、昔のよしみで彼をウチにくれない?」

 

「そんな近所に野菜をねだる感じで監視対象の吸血鬼をホイホイとやれるか!」

 

「ケチ」

 

「ケチじゃない!」

 

アーカードは身元が不明瞭な点もあるためにこうして彼を狙う輩は多い。学園でも彼を狙ったハニートラップもあったが、逆に彼はそれを『餌』にしてたがな

 

 

「それにそんな事すれば、ヴァレンティーノと『ゴシップ』が黙ってないぞ」

 

「フン、あのヤギと小娘が怖くて生きていけるか!」

 

ジェルマンはふんぞり返る

そんなタワイモ無い話をしていると彼の部下が来た

 

 

「おひいさま、そろそろお時間よ」

 

『類は友を呼ぶ』のだろうか、その部下もジェルマンと同じくらいに異様だった

 

 

「あら、いい男」

 

「そんな変な目で見ないの。それじゃあね銃剣、また会いましょ」コツコツコツ・・・

 

ジェルマンは部下を連れて帰って行った

 

 

「さて、私も帰るか」

 

私は使い捨てカップをゴミ箱に捨て、ロビーから出ていった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――

 

 

ノーサイド

 

 

 

Prrrrrrrrr Prrrrrrrrr Prrrrrrrrr

 

ある場所のある部屋の机の上にある電話がなった

 

 

「お♪」

 

電話の前に座っていた、小太りで眼鏡をかけた男は嫌な笑みを浮かべながら受話器をとった

 

 

「もしもし・・・おぉ!久しぶりだね元気だったかい?」

 

男は電話の相手と楽しそうに談笑しはじめた

 

 

『――――――?』

 

「ん?あぁ、もちろん。しかし」

 

『?』

 

「いやね、準備は万端なのだが、最近『兎』が邪魔をして来てね。これがウザいの何のって、ククク♪」

 

『―――ッ!』

 

「「笑い事じゃない」?そりゃそうだ。クハハハ♪」

 

男は電話相手に怒られながらも楽しそうに笑った

 

 

「なら、予定通り『作戦』を実行するよ・・・だから、ISの方はよろしく頼むよ『伯爵』?」

 

『わかってるわよ。お前もヘマするなよ『マックス』』

 

電話相手は男の名前を呼んだ

 

 

「オイオイ、また昔のように呼んでくれよ『伯爵』。また昔のように『少佐』とね」

 

『イヤよ』

 

「即答か!クハハハハハハ♪なら『大隊長』と呼んでくれ」

 

男、『レギオン』の『大隊長』は朗らかに笑った

 

 

「そう言えば伯爵?彼、『十蔵』は元気だったかい?」

 

『―ブチッ―ツー・・・ツー・・・ツー』

 

「・・・クク、ククク♪」ガチャリ

 

電話相手は突然に電話を切った。大隊長は受話器を静かに元に戻すと立ち上がり、ドアの方に歩いていく

 

ガチャリ

 

「あ!もう遅いよ大隊長!」

 

ドアを開けるとそこには猫耳の少女のような軍服姿の少年が待っていた

 

 

「スマンスマン。ちょっと旧友と電話で長話をしていた」

 

「早く行こう!皆、待ってるから」

 

「わかったわかった、わかったから手を引っ張るな准尉」

 

大隊長は准尉に手を引かれ、兵士達が待つ広間に行った・・・

 

 

 

 

 

 

 

←続く

 





諸君、私は―――!
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