人外になった者   作:rainバレルーk

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ドリフターズ5巻を手に入れた。改めてこの作品に出てくる登場人物達の殆どが史実の人達だという事に驚き・・・



ホテルの終幕と新たな誘い

 

 

 

コキッ、コキッ

 

「W~・・・RY!」バーン

 

平然と起きた血塗れアキトは首を一回転させるとなんとも奇妙な立ち方をする。

 

 

「あ、アキト・・・だ、大丈夫なのか・・・?」

 

ラウラは立ち上がり、呆然とアキトの顔を覗く。

 

 

「おん? あぁ、大丈夫だぜ。いやぁよ、中々に『位置』を頭に入れるのに時間がかかっちまってよ~。心配かけたな。あ、血ィ付くから撫でるのは止めといた方がいいか」

 

アキトはのほほんと笑う。一方のラウラは呆然と見た後俯き・・・

 

 

「おん? ラウラちゃん?」

 

「この・・・この・・・この馬鹿者がぁ!!」ドゴォッ!

「げぶィッ!?」

 

シュバルツア・レーゲンを展開した腕でアキトの鳩尾に一発いれた。強烈な一撃をいれられたアキトはそのままラウラに襟元を掴まれる。

 

 

「お、お前・・・ラウラ・・・・・!」

 

「この馬鹿者! 生きてるなら生きてると言え! 私はアキトが・・・アキトが・・・・・」

 

ラウラは涙を流しながらアキトの首を振る。

 

 

「だからそれは『位置』を把握するのに――「喧しい! もう一発殴らせろ!」――何でだよ?!」

 

「貴ィィイサァアマァラァア!!」

 

ギャーギャーと口喧嘩をするアキト達を遠目にトバルカインの青筋がビキリとキレる。

 

 

「何をチンタラちんたらと痴話喧嘩をしてやぁがるぅ?! というかアルカードォオ! 何故、貴様が生きているぅう!? 貴様はあの時確実に『仕止めた』ハズ。なのに何故、そんな平然と立ち上がっているんだ?!!」

 

トバルカインは確実にアキトの体をフォースアルカナイトで切り刻んだ。それは頸動脈にはじまり、脛動脈、頸静脈、脛静脈、大動脈、大静脈と様々な血管と骨、筋肉を斬っており、それに伴い多量の血も流れていた。

 

 

「例えそれで息があっても今の貴様のようにベットから起き上がるように立てるハズが・・・・・ない!!」

 

その通り、確かに『普通』の人間ならTHE ENDだろう。だがそれは『普通』の『人間』だったらの話である。

 

 

「『トバルカイン・アレハンブラ』通称『伊達男』」

 

「!」

 

アキトはラウラを引き剥がすとまた奇妙な立ち方して、トバルカインに指を指す。

 

 

「四年前、東欧で起こった『ファントムブラッド戦役』において討伐軍の将校並びに下士官を合わせて87名を殺害。その後、討伐軍の装甲車を奪って逃走。そこから今まで行方不明・・・だった。その危険人物が今、俺の目の前にいやがる・・・」

 

「それがどうした? 何のトリックか知らんが、もう一度切り刻んでやるだけよ!」

 

「! く、来る!」

 

トバルカインはもう一度切り刻むためにフォースアルカナイトを魔方陣の体形にする。しかし、アキトは逃げる処か防御の体勢をせずに突っ立てるだけである。

 

 

「先程の戦いでわかった事がある。――「アキトッ!? 何をしている?!」――まぁ、待てってラウラ。今、良いとこなんだからさ♪ それより聞きたい? その『わかった』事をよぉ?」

 

「な、何を言って!?」

 

焦るラウラの肩を叩いてアキトは冷静ニヤリと笑うばかりである。

 

 

「その餓鬼もろとも今度こそ木っ端微塵になってしまえッ!!!」バンッ

 

トバルカインは横に広げていた腕を素早く交差させる。それを合図に空中に留まっていたトランプが勢いよく二人に襲い掛かる!

 

 

「くッ!!」

 

ラウラがアキトの前に立ち、防御体勢を急いでとる。

迫るトランプの武装錬金『フォースアルカナイト』。それに対するのはドイツの第三世代機体『シュバルツア・レーゲン』。だが、この二つがぶつかる・・・その刹那!

 

 

「その『わかった』って事はよ~・・・トバルカイン、アンタ、今まで『同族』と『戦った事がないな』?!」

 

ザギィッ!!

 

「なッ!?」

「なんだコレは!?」

 

いく百もの『朱槍』が襲い掛かるトランプを貫く。その光景は地面から棘が生えているようである。

 

 

「い、一体・・・こ、これは・・・!?」

 

この状況をラウラは飲み込めず、頭が真っ白になりながらも後ろを恐る恐る振り向く。そこには・・・

 

 

「ホラぁ・・・やっぱしナ♪」

 

眼を真紅に染め、ギヒリと『牙』を覗かせながら笑う『吸血鬼』がいた。

 

 

「だ・・・・・ダブル・・・ショック・・・・・!!」

 

血を流し倒れ伏すウィルは眼を見開き、青ざめる。

 

 

「(真っ昼間にUFOを見るような奇妙で衝撃的な感覚! 最強の牙狩り『暁のアルカード』が俺より年下で男性IS操縦者も驚きだが、この『状況』・・・・・まさか・・・まさか、アルカード! アンタは――ッ!)」

 

「きゅ、『吸血鬼』・・・なのか・・・貴様ァア?!」

 

「Exactly!」

 

体幹がグラつくトバルカインに彼は肯定の意を示すようにまた奇妙な立ち方をする。

 

 

「アキトが・・・吸血鬼・・・・・こ、これは・・・!!」

 

状況が二転三転し、もっと状況が読み込めなくなりぐるぐると目を回すラウラにアキトはゆっくりと肩に手を置き、耳元で囁く。

 

 

「・・・安心しろ・・・・・安心しろよ・・・ラウラ・ボーデヴィッヒ? 大丈夫だからさ。退ってな?」

 

「う・・・うん・・・・・///」

 

トロンと目を艶やかに煌めかせ、ラウラはアキトの後ろに退く。

 

 

「さて、どうする伊達男? 仕切り直しか・・・ナぁア~~ッ?!」

 

「くッ!」

 

シタリ顔のアキトに対してトバルカインは焦り、急いでフォースアルカナイトの体形を整えようとする。がッ!

 

 

「させると思うか、このマヌケがぁ!」

 

アキトは円を描くように腕を廻し、辺りに飛び散った自分の血を集める。

 

 

「『血液創造(ブラッドメイク)』『朱槍(ゲイ・ボルク)』ッ!!」

 

その集めた血で長さ2m近い一本の槍を造り出した。この間僅か0.5秒!!

 

「!!」

 

トバルカインは防御体勢をとろうと動くが、時既に遅し。

 

 

「ゲイ――――――――ボルクッ!!!」ギュオォッン!

 

吸血鬼の豪腕から放たれた朱槍は次元を越える程の速さで真っ直ぐ飛び―――

 

ズシユュウゥウゥゥゥッッ!!!

 

「ぐGyaaaぁあぁぁアアァァッ!?!!」

 

トバルカインの心臓の抉り取った!

朱槍はそのままアキトの手元へと帰る。

 

 

「す・・・スゴい・・・・・!」

 

ウィルの傷口を押さえながら、クラウス少年は目を見開き、その場景を脳に刻む。

 

心臓を抉られ、倒れていく『トバルカイン・アレハンブラ』。その先には黒髪赤眼の青年『暁アキト』が心臓が刺さった朱槍を担いで、一言・・・

 

 

「・・・決まったぜ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

 

アキトが人工吸血鬼の味に酷い評価をつけている、その頃・・・ホテル近辺に構える作戦本部では・・・

 

 

「ぬぅおおぉ――ッ! 離せェエっ!!!」

 

「お、落ち着いてください大佐ァア!!」

 

「取り押さえろぉお!」

 

一人のサイボーグ兵士、というか『ルドル・フォン・シュトロハイム』が暴れ、今にも封鎖したホテルへ突撃しようとしている。それを米兵とシュトロハイムの部下達が取り押さえて阻止していた。

 

何故こんな事になったのか。それはとてもシンプルな事である。

 

――数分前、隊員達は食い入るようにネット配信のテレビ中継を見ていた。

画面は安いカメラを使っているのか、画質が悪い。ただカメラに映る光景は隊員達を驚かせるには充分だった。

 

敵の親玉だと思われるコートの男。それに赤の鎧から黒の服へと変わったアキトだと思われる青年。その青年が無謀にもコートの男に突撃していき、返り討ちにあい切り刻まれる惨状であった。

 

 

「いやぁぁぁァアッ!!」

 

叫んだのはリタルである。彼女は嘆く。たった数刻の間彼に助けられ、少しの間だけ彼に恋をしていたリタルにとってその惨状は痛ましいものであった。しかし・・・

 

 

「・・・ヤレヤレってヤツだわ・・・」

 

「ククク・・・・・♪」

 

アキトと関係の深いシェルスは叫ぶどころか、溜め息を漏らしていたのだ。シュトロハイムに至っては笑いを堪えている。

 

 

「・・・ハァ・・・あのバカ・・・なんで『格下相手』に『手加減』してるのよ。あれほど『遊ぶな』ってキツく言ったのに・・・!」

 

「アイツの『悪い癖』だな。それにしても気持ち良いくらいに切り刻まれてるな」

 

「イヤイヤイヤ、お二方! 何を呑気な・・・!」

 

シェルスはイライラと画面を見ながら爪を噛み呟き、シュトロハイムはクツクツと口を押さえ、周りにバレないように笑う。そんな二人にアームストロングが慌てる。

 

 

「大丈夫よ少佐。知ってるでしょう? あのバカアキトは一応、バカでも『アルカード』よ?」

 

「そ、それはそうでござるが・・・」

 

「と言うかヴィクトリア孃? さっきからバカバカと言い過ぎじゃあないか?」

 

「いいのよ。本当にバカなんだから・・・」

 

三人がそんな事を言っていると・・・

 

 

「ん? お、おいコレ!」

 

「なんだよ・・・って、何ィィイッ!?」

 

兵士の一人が何かに気づき、驚きが伝染していく。

 

 

「んン? どうしたお前達? ついにアルカードがヤられたか?」

 

気になったシュトロハイムがテレビ画面を見るとそこには・・・・・

 

 

「なッ!! 何故、ボーデヴィッヒがァアッ!?」

 

銀髪の小柄な戦乙女が倒れるアキトを抱き締めていた。そして、場面は戻る。

 

 

「離さんか貴様らァアッ! このままではボーデヴィッヒがァア!!」

 

「なりません! なりませんよシュトロハイム大佐殿!!」

 

画面に映るラウラを助けに行こうとするシュトロハイム。それを必死で止める部下並びにアームストロング。

あれからラウラがテレビ画面に映ってから少しした後、テレビ中継が止まった。

 

 

「もうすぐ『爆撃』がはじまります! それにもしかしたら、もう『脱出』しているかも!」

 

そう。ホテル爆撃の時間が迫り、屋上を撮影していた連中がはけたのだ。

 

 

「そんな事は俺の目で確かめるゥウ!!」

 

「仕方ありませぬな・・・フン!」

「ぬおッ!?」

 

暴れるシュトロハイムをアームストロングが錬金術で固める。

 

 

「何をするアームストロング?! このままでは・・・このままではボーデヴィッヒが!」

 

「落ち着いてくだされ大佐殿!」

 

「ぬぅおおぉッ!!!」

 

「私が・・・私があの時止めていれば・・・・・!」

 

「ボーデヴィッヒ少佐・・・・・」

 

作戦本部は暗いムードに包まれている。そんな中・・・

 

 

(・・・アキト・・・・・頼むわよ・・・!)

 

シェルスは真剣な眼差しで夜空を見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

「「「「「Vaaaaaaaaaaaaaa!!?」」」」」

 

「屍喰鬼が!」

 

「『溶けて』・・・いく・・・!?」

 

トバルカインが倒れるとアキト達を囲んでいた屍喰鬼兵がドロドロと蝋燭のように『溶けて』いったのだ。

 

 

「『グールマスター』を倒したからな。芋づる式に抹殺完了だ。大丈夫か? 新聞記者さんよ?」

 

心臓が刺さった槍を地面に突き刺したアキトは待機状態の朧を腕にはめ、ウィルに近づいて行き腰をおろす。

 

 

「君が・・・あの『暁のアルカード』・・・か?」

 

「喋らない方がいいぜ新聞記者さん。坊や、このナイフで包帯さんの拘束を切ってやってくれ」

 

「う、うん!」

 

「ラウラ、傷口を押さえて」

 

「わ、わかった!」

 

ゼロゼロと生気のない声で語りかけるウィルにアキトは治療をはじめた。

 

 

(内臓にダメージはいってないが、出血が酷い。傷口を縫い合わせようにもワイヤーは全部使っちまったし・・・)

 

「どうするのだアキト? このままでは・・・!」

 

「・・・ッチ・・・糞・・・」

 

ラウラと共にウィルの傷口を押さえるアキトは考え込む。この状況を打破しようと。

 

 

「! 朧?!」

 

『なんでございましょう王よ』

 

何かを閃いたのか、朧の名を呼ぶアキト。

 

 

「『輻射波動』のエネルギーはまだ残ってるか?」

 

『はい。あと一回分残っています。』

 

「よし! ラウラ、少し任せるぞ」

 

「何をするつもりだアキト?」

 

アキトはラウラに傷口を任せると左腕に輻射波動装置を展開させた。そして、朧から刀を取り出すと刀身を左手で掴む。

 

 

「溶かさないように熱する・・・なぁ包帯さん、手を貸してくれ」

 

「わかりました」

 

クラウス少年に拘束を切られたギルベルトはアキトの指示でウィルの上半身を押さえる。

 

 

「な・・・何を・・・?」

 

アキトの手には刀身が赤く焼けた刀が握られている。

 

 

「新聞記者、これからアンタの傷口を焼いてふさぐ。かなり痛いが・・・ショックで逝くなよ? ラウラ、下半身押さえて」

 

「わかった」

 

「お、おい・・・マジで――ジュワァ!――ウギャァアあァアあ――――ッ!!?」

 

躊躇いなくアキトは傷口に焼けた刀を押し当てる。ウィルはあまりの痛みに仰け反り、あたりには焼けた肉の臭いが立ち込める。

 

 

「か、あがが・・・が・・・・・」ガク

 

「ウィルさん!?」

 

「大丈夫だ坊や。泡を吹いてるが気絶しただけだ」

 

「そ、そう・・・」

 

彼はそのまま気化冷凍法で患部を冷やす。

アキトはギルベルトとラウラにあとの処置を任せると朧を展開させ、先ほど心臓を抉り取られ倒れ伏すトバルカインに近づく。

ゴロリとその亡骸を仰向けにすると先程地面に突き刺した槍を引き抜き、喉元に刃を当てる。

 

 

「・・・起きろよ。まだ息はあるだろう?」

 

「・・・ククク・・・・・バレ、たか・・・」

 

なんと心臓を取られながらもトバルカインは生きており、口から血を吐きながらもニヤリと不敵に笑んでいたのだ。

 

 

「アンタら『人工吸血鬼』がゴキブリと同等以上にしぶといのは『戦役』で学んでる」

 

「そう、か・・・ククク・・・流石は英雄『暁のアルカード』と言ったところか・・・見くびっていたよ・・・」

 

息も絶え絶えに、しかし嬉しそうにトバルカインは笑う。

 

 

「それで伊達男、『少佐』は・・・アンタ達の『大隊長』はどこにいる? あの人のことだ、どこかで俺たちをニタニタと見てるんじゃあないのか?」

 

「・・・ククク・・・・・クハハッハッハハハハッ♪」

 

突然、トバルカインは面白可笑しそうに笑いだし、口を歪める。

 

 

「ダメだ。それじゃあA判定は貰えないぞ、アルカード・・・・・いや『吸血鬼(ドラキュラ)アーカード』」

 

「・・・どういう意味だトバルカイン・・・?」

 

怪訝な顔のアキトにトバルカインは得意そうに語る。

 

 

「君は我らが『同志』の依頼を受け、まんまとこの国に『おびき出された』」

 

「なにッ!? なら・・・・・!」

 

アキトの脳裏にはあの化粧の濃く、ド派手な人物が浮かぶ。

 

 

「私の任務はな、アーカード・・・君を一分でも多くこの国に止めておく事だ」

 

「なんだと?! なら大隊長は今どこに!?」

 

「・・・『はじまりの地』」

 

「『はじまりの地』? なんだいそりゃあよぉ!」

 

アキトはトバルカインの胸倉を掴み、激しく揺さぶる。それでもトバルカインはその不敵な笑みを崩すことはなかった。

 

 

「どうしようもない私達を・・・・・どうしようもないこの世界を造ってしまった『原因』が生まれた地へだよ!」

 

「まさか・・・まさかぁあ!?」

 

一気にアキトの顔色は青ざめていく。汗腺が広がり、ダラダラと汗が噴き出た・・・その時!

 

ボワッツ

 

「なッ!」

 

突然、トバルカインの体が青白い炎に包まれた!

 

 

「フッ・・・・・どうやら時間切れのようだな。フハハハ・・・我、作戦遂行シタリ。我、作戦遂行シタリ。ククク」

 

トバルカインは満足そうに笑い、ボロボロと体が尽きていく。

 

 

「待て伊達男!! まだテメェには聞かなくちゃあならない亊が!」

 

「まったくアーカード、私は幸運だ。あの方に身も心も魂さえも救われ・・・最後に君のような『本物』の吸血鬼と戦えた・・・・・本当に幸運だ」

 

「テメェ、コノヤロウ! 人の話を―――「アーカード」―――ッ!?」

 

燃えるトバルカインは突如としてアキトの襟元を掴んで引き寄せた。

 

 

「私に勝ったあかつきに君に良い事を教えてやろう」

 

「なにィい?」

 

「我々は標的として・・・・・君のところの『科学者』を狙っている」

 

「ッツ!?」

 

「さあ・・・どうする吸血鬼・・・・・ククク・・・クハハハ、ア―――ハッハッハ!!」

 

そうして盛大に笑うトバルカインは燃え尽きていき、アキトの手の中で灰に変わってしまった。

灰は風に吹かれ、屋上の外へと舞い散る。

 

 

「アキト、大変だ! もうすぐここが爆撃されるそうだ! 早く避難を―――「・・・さねぇ」―――えッ?」

 

ラウラの声に反応もせず、アキトは力一杯手を握りしめる。手からはポタポタと赤い雫が滴り落ちる。

 

 

「許さねぇ! ファミリーに手を出すヤツは何だろうとネジ切ってやるぅぅう!!!」

 

眼は赤く染め、獣のように長く伸びた牙を晒し、アキトは雄たけびを上げた。

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

ここではない何処かにて・・・椅子に座った一人の軍服姿の男が眼を瞑り、一言。

 

 

「さようなら・・・・・中尉・・・ヴァルハラで会おう」

 

そう言って椅子から立ち上がると部屋を出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

←続く

 

 

 

 

 





あと、何気に初のPCからの投稿・・・
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