立て続けに行事が続けてきたので大変でしたよ……
取り敢えずこれからどうしようか?
私は人間ではないことは分かった。
お腹に穴が開いて生きている人間などいるはずがないし。
まずは人を探そう。
そして、村があるならしばらくそこに置いてもらい自分のことを知ろう。
よし、目的は出来た。
まだ私は自分のことについて知らなさすぎる。全くの無知だ。
神様がくれた『贈り物』それが何なのかもまだ分からない。
一つは不死身? だとは思うのだが他にも何かありそうでならない。
今悩んでも仕方がない。
兎に角今は人を探そう。
私が歩き出そうと前を見るとそこには見慣れた顔があった。
さっきまで仲良く追いかけっこをしていた顔がそこにあった。
ーー狼だ。
どうやら私が崖に落ちたことを確認した後、諦めずにここまで降りてきたらしい。
なんという執念だろう。その執念は困るのだが素直に感心した。
狼は獲物を、私を見据える。
その双眸には猟師のそれが宿っていた。
…………困った。
「わ、私を食べても美味しくないですよ?」
テヘッと舌を出し、可愛く言ってみる。
狼はそんなもの全く興味がないようで身をかがめる。
「ガウッ!」
一つ吠え、一直線に走る。
咄嗟のことに反応出来ず左右に避けることが出来ない。
なら、と私は足に力を込め上へと飛んだ。
「って、きゃぁあああああああ!」
私は狼が飛び上がっても届かないぐらいで飛ぼうと思っだけれど力加減が難しく舞い上がった。
あっという間にさっき落ちた崖まで飛んでいた。
なんかこれって○リキ○アにあったようなーーってそんなこと考えてる場合じゃない!
当然といえば当然なのだが空中で静止した後、地面へと急降下を始める。
これってさっきと同じパターンじゃないですかぁ!
見ると落下地点に狼が待ち構えている。
このままだと体に穴が空くだけでは済まないだろう。
考えろ!考えろ考えろ!このまま地面に激突せずに尚且つ狼はに喰われないためにはどうすればいい!
地面と再会するまであと数秒ーー
そうだ。この世界はハイスクールD×Dの世界。
私にも魔力が備わっているはずだ。
そう考えればあとは早かった。
前の世界ーー前世の知識ーー主にアニメーーで何とかなる。
目を閉じ右手に意識を集中させる。
右手に魔力を流し込むイメージを固めていく。
何かが右手へと集まり、熱を帯びていく。
目を見開き、右手を地面へと突き出した。
すると、右手の熱が放出されそれが空気を集め塊を作り狼もろとも地面に沈んでいく。
今度は両足に意識を集中。
壁を蹴るように空を蹴り、二・三回回転してから着地。
恐らく今のが魔力なのだろう。
初めてにしては上出来だろうも自然と笑っていた。
あ、久しぶりに笑ったかもしれない。
顔を綻ばせていると狼が立ち上がるのが視界の端で見えた。
狼は少し傷ついただけで未だ健在。
また私へと駆ける。
今度は余裕を持ってそれを右に躱す。
狼は気にも留めずにさらにスピードを上げていく。
それでいい。私は立ち止まる。
狼は私が逃げることを諦めたのだと思ったのだろう。
一瞬だが笑ったように見えた。
そのまま一気に距離を詰め私の首筋を噛みちぎるーーことはなくそのまま地面に転げ落ちる。
何が起きたのか分からずに狼は私へと振り返るが、そこにいるのは私ではない。
狼の背後を取り、踵を脳天へと振り下ろした。
「……ごめんね」
狼はそのまま口を開けたまま気絶した。
狼には私が立ち止まったように見えたのだろう。だが、実際はその逆なのだ。
私は立ち止まったのではなく超高速で動いていたのだ。
超高速で動いてために狼は私に気付かなかったのだ。
そして超高速で動いてことによって私の残像がそこに立ち止まっていた。
それらが重なり狼に一撃を入れることが出来た。
私もまさか超高速で動けるとは思っていなかったが何故か出来ると思ったのだ。……普通じゃないからな?
私は狼を軽く一瞥し振り返る。
トドメを刺すつもりはない。
狼は私を喰うためにーー生きるために私を襲った。
私もまた生きるために攻撃しただけ。喰うためでも殺すためでもない。
何より殺すことに私は躊躇いがあった。
当たり前だ。私は何かの命を直接奪ったことはないのだから。
食べるために他の命を私たちは奪う。
だが、直接命を奪うのはそれを仕事とした人だ。
だからといって命を奪う責任をその人に押し付けることはしない。
私たちが、自分が生きるために命を奪うのだからそれは私たちも同罪なのだーーー
らしくないことを考えて苦笑する。
そして、私は今度こそ歩き出した。
しばらく歩いたこと三日ーー
やっと森を抜け、道が出来ているのでそこを歩いている。
「ううっお腹空いたようぉ……喉乾いたぁ。もう歩けーーなくはないか」
けど、お腹が空いて力が出ない。
あうっお母さんの料理が懐かしい……お母さん元気にしてるかな? だといいなぁ。
私は少し安堵した。
私は完全に化け物ではないと分かったから。
ちゃんと欲求がある。誰かを想うことが出来る。
少しは人間らしいところがあることが分かり、安堵した。
「あ、あれって村、だよね?」
だいたい10kmぐらいの大きさの村が目に入った。
「良かった……ちゃんとこの世界に人はいる、んだ……」
とうとう私は倒れてしまった。
一人の青年が村への帰路を歩いていると一人の少女が倒れていた。
青年は急いで少女へと駆け寄った。
「おい! 大丈夫か!? 返事をしろ!」
「う、うう」
良かった。意識はある。
少女は金髪で長めの髪。そして、服には穴が空いていた。
何だろうな、これ?
青年は少女を抱き上げようと顔を見て驚愕する。
「そんな……いや、そんなことあるはずがないんだ。だって、あいつはーーー」
青年はそれ以上何も言うことなく村へと少女を運んだ。
短めですけどこんな感じで少しずつ投稿していきます。