言葉足らずですけど読んでもらえると嬉しいです。
どうやったらもっと上手く書けるかな……
森での練習を終え、ソォーッと家に戻ると蒼人は布団の中で寝息を立てていた。
良かった。家を出たことはバレていないみたいだ。
確認して安心したのか急に睡魔が襲ってきてそのまま布団の上に倒れ込んだ。
ああ、明日は魔力のコントロール、覚え、なきゃーーー
そこで私の意識は沈んでいった。
朔夜が眠りについたのを確認すると蒼人は布団から起き上がる。
今朝作ろうと思っている鍋の材料を仕入れるためだ。
ふと朔夜が目に入った。
スヤスヤと幸せそうに寝息を立てている。
それは天使のように美しく微笑ましい。
(やっぱり、似てるな……)
一瞬、あの時の光景がよぎり頭を横に強く振る。
関係ない。朔夜は朔夜だ。
そう自分に言い聞かせて踵を返し家を出た。
いい匂いがする……
この匂いには覚えがある。
毎朝、私のためにご飯を作ってくれる母さんの匂いだ。
でも、すぐに思い直す。
私は一度死んだ。もう私が知っている、母さんの知っている姫川彩奈はもういない。そう思うとすごく悲しくなる。
ああ、やっぱり一人は嫌だなぁーーーそう、思った。
「おーい、朔夜。そろそろ起きろー」
「うぅん、あと、五分……」
「じゃあ、ご飯抜きだな」
「おはようございます、蒼人さん。さぁ、ご飯はどこですか? 今日の私は一味違う! 食べまくります!」
我ながらすごく単純だなと思うがやはり食べ物には勝てない。
「はいはい。ほら、熱いから気をつけろよ」
「いただきます!」
目の前にあるのは鍋。
その中にいろんな山菜や肉と思しきものがあった。
それに狙いを定めると箸が煌めいた。
勢いよくそれを取り口に放り込む。
それは鶏肉のようで柔らかくて味が染み込んでいてとても美味しい。
ほっぺが落ちそうとよく言ったものだ。
私は食べるのに夢中でジッと見つめる蒼人さんの視線に気付かなかった。
「それじゃ魔法の稽古を始める」
「はい!」
「まずは昨日の指先に火を灯してからだな」
「はい!」
言われるまま指先に意識を集中する。
大丈夫だ。気をつけるのは魔力のコントロールだけ。
それ以外は出来ていたのだから同じことをやるだけだ。
指先が熱くなるのを感じ目を開くとろうそくサイズの火が指先にあった。
「よし、出来るようなったみたいだな。次は簡単な魔法を覚えてもらう」
「簡単な魔法?」
「そうだ。ちょっと見ててくれ」
蒼人さんが自分の周りの空間に指差し、そこを見ていると赤色の光球が出来上がった。
「わぁあ! これって何なんですか!?」
「簡単に言ったら魔力弾だな。魔力を固めて形にしたものなんだよ。ただ魔力を固めて放つだけだから結構簡単なんだ」
「そうなんですか。よし、早速やってみますね!」
「気をつけてな」
手を前に突き出し意識を集中。
今度は指先ではなく突き出した手の先の空間だ。
まずはそこに魔力を集める。
空気の流れが変わる。
私の手の先を中心に渦を巻くように風が吹く。
次に魔力を固める。
固めるイメージがイマイチよく分からないので前世の記憶にある魔法少女を参考にしよう。
すると、ピンク色の光球が出来上がった。
おお、本当に出来た。
「よし、朔夜。それを俺に向かって撃て」
「え? でも危ないですよ?」
「いいから早く」
「わ、分かりました」
手を蒼人さんに向け、放つ。
それはどんどん蒼人さんに近付き当たるーーーことなくその前の空間で破裂した。
いや、何かに行く手を阻まれた。が、正しいか。
私は驚き目を丸くした。
「これが障壁だ。これで身を守るのが多いな」
「障壁……こんな感じかな?」
今度は目の前に盾をイメージする。
剣で斬られようと銃で撃たれようと何が来ても決して砕けることのない最強の盾をイメージする。
目の前の空気の空気が圧縮され、障壁が展開される。
出来、た。良かった。これで怪我が減るよね?
死なないけど結構痛いからな。
「よし、出来たな。朔夜」
「何ですか?」
「今度は魔力弾を使って俺の障壁を破ってみろ」
「ええ!? む、無理ですよ! 蒼人さんの障壁破るなんて!」
「晩御飯抜ーー」
「ぜひともやらせて頂きます」
くっ! 晩御飯を脅しに使うなんて許せません!
「行きますよ、蒼人さん!」
「来い!」
ありったけの魔力弾を展開ーーその数は軽く千を超えている。
それを躊躇うことなく全て放った。
全弾命中ーー結果は失敗だ。
蒼人さんの障壁は未だ健在。ヒビ一つ入っていない。
千以上の魔力弾を放っても傷がつかないなんて恐ろしく硬い。
何か、他に方法はーーーそうだ。
普通の魔力弾でダメなのだ。
だったら普通じゃなくすればいい。
魔力弾を展開ーーその数三つ。
今度は量より質だ。
これでも壊せるとは思っていないだから魔力弾に変化を与える。
魔力の性質変化ーーー
一つは火に、一つは水に、一つは風にーーー
火の魔力弾を障壁に放つ。
それは猛々しく燃え盛り障壁を焼くが壊すまでには至らない。
すかさず水の魔力弾を撃つ。
何故、火の次に風を放たなかったのか?
風で火の勢いを増せば良かったのでは?
いや、これでいい。
火は消え、障壁が水で覆われていく。
急に温まったものが急に冷やされるーーー
ピシッ
小さくはあるが確かに小さな亀裂が入る。
それを朔夜は見逃さなかった。
蒼人が再び魔力を流し込み、修復する時間は与えない!
だから、一番速く鋭い風を用意したのだ。
しかも、ただ放つだけではない。
回転を加え、まるでドリルのように変化する。
風の先が亀裂に当たり、回転が増していく。
ピシッピシッ
亀裂が障壁の至るところに広がっていく。
でも、それだけ。まだ壊れない。
これでもまだ壊れないのか!?
狼狽するがすぐに落ち着いて考える。
だったらーーー
「右手に火を、左手に風をーーーこの二つを合わせて、放つ!」
風が渦を巻き台風ーー嵐に変貌する!
その嵐に火が纏わりつき更に勢いを増していく!
さすがにこれは蒼人も予想外だった。
まだ教えていない性質変化に複合魔法を使ってくるとは思わずとっさに自分の体を魔力で覆った。
火を纏った嵐が障壁にぶつかり、障壁はヒビが入っていたこともあり弾け飛んだ。
「やった、やった! やりましたよ、蒼人さん!」
朔夜は無邪気に笑っている。
まだ六歳くらいの少女がこれほどまでの魔力を有し魔法の才を持っている。
それがどれだけ危険で恐ろしいことが分からないと言わんばかりに障壁を壊せた喜びに浸っている。
もし、このことが敵の村に知られたら真っ先に朔夜を殺すか捕まえに来るだろう。
気を付けなければいけないなーーー
蒼人はもう同じことを繰り返させはしないと心に誓った。
しかし、よく私は蒼人さんの障壁を壊すことが出来たな。
もう必死で前世の記憶に頼っている暇さえなかった。
そして、一つ分かったことがある。
神様が言っていた贈り物ーー
一つは吸血鬼になること。
そして、今もう一つ分かった。
それは魔力の絶対量。
あれだけの魔力を使ったはずなのに疲れることもなく息切れすらしていない。
私の魔力はほぼ無限に近いと考えたほうがいいな。
魔力に制限でも付けて見ようかなと考え、私は微笑んだ。
短いです。
時間があればもっと長くかけるんですけどね……