教室の引っ越しをし、それからは通常通り授業が行われた。AクラスとFクラスの授業態度は歴然だった。Aクラスの人たちは真面目に受けていたけど、Fクラスのほとんどは寝ていた。真面目に受けていたのは僕とレスティア、セフィ、雄二、秀吉、康太、姫路さんと島田さんくらいだ。そして昼休みになった。
雄「うあー、終わったぜ」
秀「うむ。疲れたのう」
康「・・・(コクコク)」
午前中の授業は終わってようやく昼休み。お腹すいた。
雄「よし、昼飯食いに行くぞ!今日はラーメンとカツ丼と炒飯とカレーにすっかな」
雄二の体は一体どういう構造になってるんだろう。
明「僕らも行こう。はい、レスティア、セフィお弁当」
レ「ありがとう明久」
セ「すまないな」
僕はカバンからお弁当を取り出して2人に渡した。
雄「ん?今日お前らは弁当か?」
明「そうだよ」
いつもは購買や食堂で済ますけどたまにお弁当も作る。ちなみに作ったのは僕。
姫「吉井君、それ誰が作ったんですか?」
明「僕だけど」
姫・島「うそ(ね/ですね)」
明「いや、ウソじゃないって」
姫「きっと2人のどちらかが作ったんですね」
島「正直に言いなさい」
なんでこの2人は僕が作れないって決めるのだろう。
秀「明久の言ってることは本当じゃ。ワシも何度か馳走になった」
レ「あと、私たちはあまり得意じゃないのよ」
姫「そんなのウソです!」
島「そうよ。吉井が料理なんて出来るわけないわ!」
セ「付き合いきれん。勝手にそう思っていろ。行くぞ明久」
明「あ、うん」
僕たちは食堂へ向かおうと席を立ったら後ろから声を掛けられた。
愛「あ!だったら僕たちも行ってもいい?」
工藤さんだ。その後ろに優子さんと霧島さん、白姫がいる。
明「もちろんいいよ」
秀「多い方が楽しいしのう」
白「ありがとうございます」
姫「あ、あの。皆さん」
姫路さんに声を掛けられ皆が姫路さんに注目した。
姫「もしよければお弁当を作ってきたので食べてもらえませんか?」
姫路さんがバックをもってもじもじしながら僕らのほうを見ていた。
明「姫路さんも料理できるんだ」
姫「はい、御迷惑でなければ」
優「迷惑なわけないわ」
愛「そうだよ!楽しみ!」
白「なら屋上へ行きましょう」
雄「なら行くぞって翔子、この包みはなんだ?」
霧「・・・雄二のお弁当」
霧島さん、雄二にお弁当を作ってきたのか。愛されてるねぇ雄二。
レ「あら、愛妻弁当?」
霧「・・そう」
雄「妻じゃねぇ!」
優「ほら、早く行きましょう」
セ「そうだな。時間がもったいない」
雄「なら、飲み物でも買ってくる。ついでにお前らのも買ってくるぞ」
明「ならお願い」
島「それならウチも行くわ。1人じゃ持ち切れないでしょ」
雄二たちは飲み物を買いに行ったので僕たちは先に屋上に向かった。
僕らは屋上へ移動した。天候は快晴で風も程よく吹いていて気持ちいい。
明「それじゃ食べようか」
姫「あの、自信はないんですけど・・・」
姫路さんが重箱の蓋をとる。
『『『おおっ!』』』
僕らは一斉に歓声を上げた。中には唐揚げやエビフライにおにぎり、アスパラ巻きなど定番のメニューが詰っていた。
白「おいしそうね」
レ「なかなかね」
明「それじゃ雄二には悪いけど、先に」
康「・・・(ヒョイ)」
明「あっ、ずるいぞ」
動きの素早い康太がエビフライをつまみ取った。そして、流れるように口に運び。
康「・・・(パク)」
バタン! ガタガタガタ!
豪快に顔から倒れ、小刻みに震えだした。
『『『・・・』』』
一瞬理解ができなかった。なぜ康太は倒れたんだ?みんなも疑問を浮かべているみたいだ。
姫「わわっ、土屋君!?」
康「・・・(ムクリ、グッ)」
康太は起き上がって姫路さんに親指を立てた。
姫「あ、お口に合いましたか?良かったです」
康太の感想に喜ぶ姫路さん。でも康太、それならどうして足が未だにガクガクと震えているんだい?僕にはKO寸前のボクサーにしか見えないよ。
姫「良かったらどんどん食べてくださいね」
姫路さんが笑顔で進めてくる。でも康太のあの状態が忘れられない。康太は今、工藤さんに介抱されている。
愛「ムッツリーニくん、大丈夫?」
康「・・・(バタン)」
愛「ちょ、ムッツリーニくん!しっかりして!」
康太は倒れて心配する工藤さん。康太も心配だがこの後どうするかが重要だ。
レ「ねぇあなた。1つ聞いてもいいかしら」
姫「はい。なんでしょうか?」
レ「お弁当に何を入れたのかしら」
姫「はい、隠し味に硝酸を加えました」
姫路さんの答えに戦慄が走った。一体どういう経緯を経てそれを加えたのだろう。
霧「・・・味見は?」
姫「あの、料理中に食べると太っちゃうので・・」
恥ずかしそうに言う姫路さん。女の子らしい答えだけどこれを前にしたら・・・。
雄「おう、待たせたな!へー、こりゃうまそうじゃないか。どれどれ?」
明「あ、雄二」
雄二が屋上に来てすぐ素手で卵焼きを口に放りこんだ。
パク バタン! ガシャガシャン! ガタガタガタ!
そしてジュースの缶をぶちまけて倒れる雄二。
島「さ、坂本!?ちょっと、どうしたの!?」
遅れてやってきた島田さんが雄二に駆け寄る。・・・間違いない。こいつは本物だ。
雄二は倒れたまま僕の方をじっと見て、目でこう訴えていた。
雄『毒を盛ったな』
明『ちがうよ、姫路さんの実力だよ』
僕も目で返事をする。
セ「そんなものは食えん」
レ「そうね」
姫「ど、どうしてですか!?」
セフィたちの返事に反応する姫路さん。いや、セフィたちの言う通りだよ。
姫「とりあえず食べてみてください!」
セ「断る」
島「食べてみて判断しなさいよ」
島田さんの言うことももっともだけど、雄二たちを見た後だとセフィ側に着きたくなる。
セ「なら食べてみろ(ピュッ)」
セフィが唐揚げを指ではじき、島田さんの口に放り込んだ。
パク バタン! ガタガタガタ!
島田さんも雄二たちと同様に倒れた。
セ「これを見ても食えと言うか?」
姫「で、でも!」
レ「なら、自分で食べてみなさい(ピュッ)」
レスティアもさっきのセフィと同じにおかずを指ではじいて姫路さんの口に投げ込んだ。
パク バタン! ガタガタガタ!
やっぱりこうなるよね。姫路さんも倒れた。
レ「まったく、なんてものを作ってきたのかしら」
優「とりあえず、あとで処分しときましょ」
秀「そうじゃな」
みんなで頷いた。今後、姫路さんには料理をさせないようにしよう。
姫路さんのお弁当は置いといて持参したお弁当を食べた僕たち。ちなみに
白「あの、アキちゃん。今度私がお弁当を作ってきても構いませんか?」
明「ホント?白姫のはおいしいからね。ぜひ」
白「は、はい!まかせて!」
白姫は胸元で握り拳を作って答えた。白姫の料理はおいしいんだよね。特に和食が絶品。楽しみだな。