バカとテストと精霊使い   作:カミト

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アンケートに答えていただきありがとうございます。

沢山の声を聞き考えた結果、このままで行くことにしました。

明久×優子の方がいいと言ってくださった皆様すみません。

これからもバカとテストと精霊使いをよろしくお願いします。


Bクラス戦②

明「・・・うわ、こりゃ酷いね」

 

秀「まさかこうくるとはのう」

 

レ「卑怯ね」

 

教室に引き返した僕らを迎えたのは、穴だらけになった卓袱台とへし折られたシャーペンと消しゴムだった。

 

明「これじゃ補給がままならない」

 

秀「うむ。地味じゃが、点数に影響が出る嫌がらせじゃな」

 

雄「うぉ!なんだこれは?」

 

雄二が戻ってきた。この状況にさすがに驚いているみたいだ。

 

明「雄二どこ行ってたの?教室にいたんじゃないの?」

 

雄「協定を結びたいという申し出があってな。調印のために教室を空にしていた」

 

秀「協定じゃと?」

 

雄「ああ。四時までに決着がつかなかったら戦況をそのままにして続きは開いた午前九時に持ち越し。その間は試召戦争に関わる一切の行為を禁止する。ってな」

 

明「それ、承諾したの?」

 

秀「そうだ」

 

レ「でも、体力勝負に持ち込んだろうが私たちとしては有利ではないの?」

 

雄「姫路以外は、な。あいつらを教室に押し込んだら今日の戦闘は終了となるだろう。そうすると、作戦の本番は明日ということになる」

 

ガラッと教室のドアが開く音がしたので僕らは一旦話を中断して扉の方に目を向けたら、入ってきたのは康太だった。

 

康「・・・犯人がわかった」

 

秀「犯人ってなんじゃ?」

 

雄「教室をこんなにした奴のことか?」

 

康「・・・(コク)」

 

明「それで誰なの?」

 

康「・・・根岸耕市」

 

あ~っなるほど。根岸君なら遣りかねない。根岸君は卑怯、卑劣といったことを平気でやっちゃうからなぁ。だから評判も良くない。

 

雄「なるほど、根岸ならやりかねない」

 

レ「根岸って誰?」

 

明「あれ?レスティア知らない?ほら、1年の頃根本君とつるんでた男」

 

レ「ああ、そういえば居たわね。眼中にもなかったわ」

 

何気に酷いな。根本君も昔は卑怯なことをしていたけど、レスティアが粛清したんだっけ。それで卑怯なことをやらなくなったな。それ以来、僕たちは友達になった。ちなみに粛清された理由は僕にちょっかい出したからみたい。だからいまでもレスティアが少し苦手らしい。

 

秀「う~ん、それなら前線に戻った方がいいかのう。向こうでも何かされているかもしれん」

 

明「そうだね。雄二、あとよろしく」

 

雄「ああ、ちゃんと手配しとく」

 

レ「私も行くわ」

 

僕たちは教室を駆け足で出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

須「吉井、戻ってきたか!」

 

部隊に戻ると須川君が出迎えてくれたが島田さんの姿が見えない。確か、部隊の指揮を任せていたはずだけど。

 

須「大変だ!島田が人質にとられた」

 

明「なっ!」

 

今度は人質か!また卑怯なことを!

 

須「おかげで攻めあぐんでいる。どうする?」

 

現在、両部隊は睨みあいになっているらしい。

 

レ「とりあえず、状況を見てみましょう」

 

明「そうだね。とりあえず前に行こう」

 

人垣を抜けると、そこには須川君の言うとおり2人のBクラス生徒と捕えられた島田さん及びその召喚獣が見えた。

 

明「島田さん!」

 

島「よ、吉井!」

 

B「そこで止まれ!それ以上来るなら、召喚獣にトドメを刺して、この女を補習室送りにする!」

 

敵の1人が僕らを牽制してくる。

 

明「どうしようか?」

 

レ「私に考えがあるわ」

 

明「ホント?じゃあ、任せるけど」

 

レ「ええ」

 

レスティアは笑みを浮かべて相手を一瞥する。何か嫌な予感がする。

 

レ「総員突撃!」

 

『うおおぉぉぉぉ!!』

 

B「ま、まて!こいつがどうなってもいいのか!?」

 

レ「戦争に犠牲はつきものよ!」

 

バッサリと切り捨てられた島田さん、笑みを浮かべるレスティア。これは確信犯というものでは。

 

英語

Bクラス 鈴木次郎         Fクラス 田中明

      33点    VS          65点

Bクラス 吉田卓夫         Fクラス 須川亮

      18点               59点

 

B「ぎゃぁぁ~」

 

B「たすけてぇ・・・」

 

Bクラスの2人は止めを刺され、補習室送りとなった。

 

島「ちょっと、アンタわざとやったでしょ!」

 

レ「助かったのだからいいじゃない」

 

島「そういう問題じゃないでしょ!」

 

抗議の声を上げる島田さんとそれを受け流すレスティア。レスティアに言っても意味がないとわかると今度は僕の方に来た。

 

島「吉井、アンタも何か言いなさいよ!」

 

明「う~ん。そういえばどうして島田さんは捕まったの?」

 

島「そ、それは・・・」

 

島田さんは顔を背けて呟くように言った。

 

島「ア、アンタがケガをしたって聞いて、保健室まで行こうとしたのよ・・」

 

明「それって・・」

 

心なしか顔が赤い島田さん。

 

島「な、なによ・・・」

 

明「ケガした僕に止めを刺しに行くなんて、あんたは鬼か!」

 

島「違うわよ!」

 

恐ろしい!おちおち保健室で寝てもいられない!

 

レ「それに部隊を離れるなんて、責任感が無さすぎよ」

 

島「で、でも吉井が」

 

レ「あなたは部隊の指揮官なのだから責任を持ってほしいわ」

 

レスティアが責めるように言葉を繋げていく。確かにちょっと無責任かも。

 

島「ぅ・・・わかったわよ。悪かったわ」

 

島田さんは納得がいかない様な顔をしていたが、わかってくれたみたいだ。

そろそろ4時だから今日はこれで終わりかな。

 

 

 

 

 

協定通り4時に今日の試召戦争が終わった。

 

明「戦況は?」

 

雄「一応計画通り教室前に攻めこんだ。もっとも、こっちの被害も少なくないがな」

 

雄二がこちらの被害を書いたメモを読み上げる。これも予想の内だけど、こちらの被害もかなり大きい。廊下戦は圧勝に見えたけどそちらこちらがほぼ全力を注いだ結果で、全体としては決して良い状態ではない。

 

康「・・・(トントン)」

 

雄「お、ムッツリーニか。何か変わったことはあったか?」

 

今日のムッツリーニは情報系で、戦闘には直接参加せず、周囲の警戒をしていた。相手の動きをチェックするためだ。

 

雄「ん?Cクラスの様子がおかしいだと?」

 

康「・・・(コクリ)」

 

康太の話によると、どうやらFクラスが試召戦争の用意を始めているとのことだ。

 

雄「漁夫の利を使うつもりか。いやらしい連中だ」

 

雄二の言うとおりこの戦争の勝者を相手に戦うつもりなのだろう。疲弊している相手ならやりやすいだろうから。

 

明「雄二、どうするの?」

 

雄「Cクラスと協定を結ぶか。Dクラスを使って攻め込ませるぞ、とか言って脅してやれば俺たちに攻め込む気はなくなるだろう」

 

明「それじゃあ、行こうか」

 

レ「そうね。この時間ならまだいるでしょ」

 

時刻は4時半。まだそんな遅い時間じゃない。Cクラスへは僕と雄二、レスティア、康太で行くことになった。念のため秀吉には教室に残ってもらった。

 

 

 

 

 

 

雄「Fクラス代表の坂本雄二だ。このクラスの代表は?」

 

Cクラスにはまだかなりの人数が残っていた。

 

小「私だけど何かしら?」

 

僕らの前に出てきたのは黒髪をベリーショートにした気の強そうな女子。彼女は小山さん。根本君と確か付き合っている女の子だ。

 

雄「Fクラス代表としてクラス間交渉に「まって雄二」ん?どうした明久」

 

明「ねぇ、小山さん。あそこに隠れているのは誰?」

 

小「・・・はぁ」

 

小山さんはやっぱりといった表情でタメ息を吐いた。

 

雄「おい明久、どういう「っちぃ!何故ばれた!」ッ!!」

 

物陰から出てきたのはやっぱり根岸君だった。物陰から人の気配を感じていたからもしかしたらと思ったら。

 

雄「良く気づいたな明久」

 

レ「あら、私は気付いていたわよ」

 

康「・・・(コク)」

 

雄「・・おいおい、俺だけかよ」

 

雄二は悔しそうな顔で頭を掻いていた。普通の人はわからないから仕方ないと思うけど。

 

耕「こうなったら、ここで坂本を打つぞ!」

 

『おお!』

 

物陰から数人出てきた。おそらく同じBクラスだろう。

 

小「やめときなさい。きっとあなたたちじゃ無理よ」

 

耕「うるせぇ!邪魔するな!」

 

小山さんが止めようと声を掛けたが根岸君は聞き耳持たずこっちに突っ込んできた。

 

『試獣召喚(サモン)!』

 

数学

Bクラス 吉多高幸

      161点

Bクラス 田口良介

      153点

Bクラス 澤田郁人

      165点

 

耕「坂本をここで打ちとれ!」

 

レ「ここは私がやるわ」

 

明「大丈夫?」

 

レ「ええ。たまにやらないと鈍っちゃうわ」

 

レスティアは僕たちより1歩前に出て右手を前に出し、召喚獣を呼んだ。

 

レ「試獣召喚(サモン)」

 

出てきたのは、漆黒のドレスを着た小さいレスティア。普段の格好と同じようだ。

 

耕「バカめ!俺たち相手に1人で挑もうとは!」

 

レ「ふふ、どっちがバカなのかしらね」

 

数学

Bクラス 吉多高幸

      161点         Fクラス 吉井レスティア

Bクラス 田口良介    VS            452点

      153点

Bクラス 澤田郁人

      165点

 

『な、なにーー!!』

 

レスティアの点数にBクラスもCクラスの人も驚いている。

 

『400点オーバー!?』

 

『ホントにFクラスかよ!』

 

耕「く、だがこっちは3人だ!まとめてかかれば!」

 

レ「無駄よ」

 

レスティアの召喚獣は右手を前に出し、腕についていた腕輪が光った。

 

レ「〈闇魔閃来〉(ヘル・ブラスト)!」

 

手から漆黒の雷が出て、正面から突っ込んできた3人を一瞬で焼き払った。

 

数学

Bクラス 吉多高幸

      死亡         Fクラス 吉井レスティア

Bクラス 田口良介    VS            352点

      死亡

Bクラス 澤田郁人

      死亡

 

3人は討ち死にし、鉄人に連れて行かれた。

 

耕「ば、バカな!・・ックソ!」

 

根岸君は逃亡を図るため入口に向かったがそこに康太が立ちふさがった。

 

康「・・・逃がさない」

 

耕「お、おまえは・・!」

 

康「・・・Bクラス根岸耕市に保健体育の勝負を申し込む」

 

耕「ムッツリィニィーーッ!」

 

康「・・・試獣召喚(サモン)」

 

保健体育

Fクラス 土屋康太   VS   Bクラス 根岸耕市

      441点             184点

 

康太の召喚獣が根岸君の召喚獣を小太刀で一閃し、一撃で勝負がついた。

 

耕「そ、そんな・・ばかな」

 

根岸くんは鉄人に連行され補習室にいった。これで根岸君の策略は終わった。

 

根「はぁ、やっぱりか」

 

雄「ん?ああ、根本か。どうした」

 

根「どうしたもこうしたも坂本、降参しに来たんだよ」

 

雄「いいのか?」

 

根「もともとこの戦争に乗り気だったのは根岸だったからな。俺はそれに付き合っただけだ」

 

小「まったく。アンタの頼みだから聞いてあげたのに」

 

小山さんも呆れた表情で漏らした。

 

根「すまんな。友香」

 

小「まぁ、いいわ。それよりすることがあるでしょ」

 

根「そうだな。坂本、交渉だが、教室の交換は明日でいいか?」

 

根本君は雄二に向き直って交渉に入ろうとした。

 

雄「いや、教室の交換はいい。それよりやってもらいたいことがある」

 

根「なんだ?」

 

雄「Aクラスに行って、試召戦争の準備ができていると宣言して来い。ただし、宣戦布告はするな。あくまで戦争の意思と準備があるとだけ伝えるんだ」

 

根「それだけでいいのか?」

 

雄「ああ、俺たちの目標はあくまでAクラスだからな」

 

根「・・・わかったよ」

 

根本君は教室のドアの前で振り返り、僕らに言った。

 

根「Aクラス戦、頑張れよ」

 

それだけ言って根本君は手を振って出て行った。

 

雄「・・・それにしても、あいつ変わったな」

 

明「うん。いいことだね」

 

これでBクラス戦は僕らの勝利で終わった。

 

 

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