新たな年を迎えて数日。冬休みが終わる前にどうにか、仁は1つのデッキを完成させた。
そしてデッキを作ってやることと言えば1つ。彼は今、調整と称してデュエルを行っている。
その最初の相手となったのは十代。新たなデッキが作られたとなれば、好奇心旺盛な彼が真っ先に対戦したがるのは目に見えている。
十代は最低でも1学年で3本の指に入ると言われるだけあり、彼に対する仁の勝率は非常に低い。とはいえ一瞬で一方的に終わる訳でもないため、調整相手としては申し分ない。
そんな十代とのデュエルを終え、仁は翔との対戦を始めた。
「僕のターン、ドロー! ……《ジェット・ロイド》を召喚!」
先攻となったプレイヤー翔がカードを置くとともに、デフォルメされた赤色の戦闘機が出現する。
《ジェット・ロイド》は攻撃対象に選択された時、手札から罠を発動できるという一風変わった効果を持つ。攻撃力は1200に過ぎないとはいえ、存在するだけで相手の行動を抑制できるモンスターである。
「ターンエンドっす」
「俺のターン。モンスターをセット、カードを2枚伏せてターンエンド」
翔の場にあるのは低攻撃力の下級モンスターのみ。とはいえ、仁が攻め込むにはその《ジェット・ロイド》の効果が問題となる。
翔はハッタリに全てを託せるほど度胸のある人間ではなく、序盤であることを考慮すれば彼が罠を手中にしているのは間違いない。現状その対処は不可能なため、仁はこのターン場を整えるだけにとどめた。
「僕のターン、ドロー! 《スチームロイド》召喚!」
煙と共に現れたのは1800の攻撃力を持つ蒸気機関車。《ジェット・ロイド》同様にコミカルな見た目となっている。
「バトル! 《ジェット・ロイド》でセットモンスターに攻撃!」
攻撃力1200でも倒せると踏んだのか、翔は《ジェット・ロイド》でセットモンスターを攻撃した。それは半分だけ正解となる。
「《ドラゴンフライ》の効果発動! 2枚目の《ドラゴンフライ》を特殊召喚する」
既に仁の定番となっている、風属性のリクルーター《ドラゴンフライ》。守備力は900しかないため《ジェット・ロイド》でも倒すことができたが、こうなると態々攻撃した意味は小さい。次に《スチームロイド》で攻撃しても、それは相手のデッキ圧縮を助けることにも繋がる。結果的には攻撃せずに、守備表示としても良かったかもしれない。
しかし攻撃すれば相手にダメージを与えられるのも確か。翔はその今を優先する。
「《スチームロイド》で《ドラゴンフライ》に攻撃!」
甲高い音を響かせつつ、《スチームロイド》が相手モンスターへ突撃する。
《スチームロイド》は相手モンスターに攻撃する場合、攻撃力が500上昇する。受けに回ると逆に攻撃力が下がるとはいえ、レベル4で2300の攻撃力は十分評価に値する。
「《ドラゴンフライ》の効果発動。……再び《ドラゴンフライ》を特殊召喚する」
一方の仁は900のダメージを受けつつ、次へ繋げるモンスターを出す。しかし彼が最後に特殊召喚したのもまた《ドラゴンフライ》。ここで別のモンスターではなく、態々3枚目を出す意図が翔にはわからない。
「カードを1枚伏せてターン終了っす」
もっとも相手の意図がわからないことなど良くあること。さほど気にする必要はない。
それよりも、翔が狙い通りに先制ダメージを与えたことのほうが重要であろう。もし彼が確実にモンスターを倒そうと《スチームロイド》から攻撃していれば、この結果はない。それだけでも凡百のデュエリストを上回る証明となる。
「ドロー。メインフェイズに入り《忍者マスター SASUKE》を召喚。そして《連合軍》を発動する」
《連合軍》により、元からそれなりの攻撃力を持つSASUKEが更に力を高める。
《連合軍》は自分の戦士族・魔法使い族モンスターの数×200だけ、戦士族の攻撃力を上昇させる永続魔法である。仁の場に居る戦士族はSASUKEのみのため、その攻撃力を200上昇させて2000としている。
「バトルだ。《ドラゴンフライ》で《スチームロイド》に攻撃!」
「速攻魔法《突進》発動! 《スチームロイド》の攻撃力を700アップするよ!」
《スチームロイド》は攻撃を受ける際、攻撃力が500減少して1300となってしまう。その欠点を補うため、翔は《突進》を使用した。
自ら突撃した《スチームロイド》は《ドラゴンフライ》を返り討ちにし、相手に600のダメージを与える。これで仁のライフは2500となった。
この一事を見れば翔の行為は成功と言えるかもしれない。しかし実際は悪手でしかなかった。
「翔、それじゃ意味ないぜ」
「へ? なんかマズかったんすか、アニキ」
考えて行動する性質ではないという認識を持たれている十代であるが、本当に何も考えていない訳ではない。彼も見えているカード程度はしっかりと考察している。
十代が向こう見ずな行動に出るのはその積極的な性格に加え、彼に先の展望を推測するほどの知識がないため。しかし今この状況であれば、十代も何が起こるかは十分に予想できる。
「《連合軍》があるんだ。それで《スチームロイド》を残そうとしても、結局SASUKEにやられちまうだろ」
「確かにSASUKEに倒されるかもしれないっすけど、その時は相打ちで気にするほどじゃないんじゃ……」
「いや、残念ながら相打ちにはならないな。《ドラゴンフライ》の効果で特殊召喚するのは《忍者義賊ゴエゴエ》だ」
一見すると忍には見えない、赤い服を着用したゴエゴエ。一般的なリクルーターからの特殊召喚なため攻撃力は1500止まりだが、ここで焦点となるのはその種族である。
戦士族の数が増えたことで、《連合軍》の効果が上昇する。ゴエゴエは1900へ、SASUKEは2200へと攻撃力がアップしていた。これは今の《スチームロイド》が攻撃を受ける際の力を上回っている。
「あぁっ!? しまったっす!」
己の失策に気付き、翔が慌てふためく。
「忍者」と名のついた風属性モンスターは今のところ攻撃力1500以下のみであり、その全てが《ドラゴンフライ》でのリクルートが可能となっている。
指摘した十代にそこまでの知識はないが、彼は仁が《ドラゴンフライ》からゴエゴエや《女忍者ヤエ》を特殊召喚する姿なら何度も目にしている。戦士族が増えるこの現状を予測することは十分に可能であった。
それは翔も同様の筈。しかし彼は相手の攻撃を返り討ちにするという自分の計画に惑わされ、そのことを失念してしまった。これでは僅かなダメージを与えただけにとどまり、アドバンテージを失うことになる。
「それじゃあ攻撃させてもらおうか。SASUKEで《スチームロイド》に攻撃!」
《連合軍》の後押しを受け、腕にバンテージを巻いた忍者が相手を撃破する。与えたダメージこそ200と小さいものの、攻撃時に真価を発揮する《スチームロイド》を残さなかったことは大きい。
更にゴエゴエの追撃も可能であり、翔は当然攻撃してくるものと思っていた。しかしその予想に反し、仁は動かない。
「ターンエンドだ」
ゴエゴエで攻撃しないことに、見ている十代も首を傾げる。
確かに《ジェット・ロイド》へ攻撃するのは危険を伴う。しかし手元に対処できるカードがないのであれば、基本的には攻撃して罠を使わせたほうが良い。真に問題なのは《ジェット・ロイド》ではなく罠であり、結局それが相手の手にあることは変わらないためである。
以前の翔が相手なら、仁も攻撃していたかもしれない。自分のミスに続いて頼みの綱の罠にまで対処されては、入学当時の翔ならば悄然と立ち尽くしていたに違いない。ここで追い討ちをかけるのも戦略としてはありえた。
しかしその欠点のみに着目するならば、今の翔は既に克服していると言える。
故に仁は態々《ジェット・ロイド》を攻撃しない。こちらは《スチームロイド》と違って融合素材にはならず、放っておいても大した脅威とはならない。《ジェット・ロイド》を残すリスクよりも、今はゴエゴエを残すメリットのほうが大きい。相手が翔であることを考慮し、仁はそう考えていた。
考え続ける仁とは対照的に、翔はとりあえずとデッキに手を伸ばす。埒の明かない考えに没頭するよりは、そのほうが建設的。反省よりも後悔が先に来てしまう彼にとっては、そのほうが良いのかもしれない。
「僕のターン、ドロー! 《サブマリンロイド》召喚!」
翔のデッキにおける下級モンスターの中でも厄介な部類に入る、青い潜水艦の登場に仁の表情が歪む。《サブマリンロイド》は相手モンスターを無視して直接攻撃できる。如何に攻撃力で勝っていようと、意味を成さない。
一方、別の見方をすれば仁のモンスターには何の影響も与えないことになる。つまりは《連合軍》の効力が減少することがない。その点が彼にとって唯一の救いであろう。
「《サブマリンロイド》でダイレクトアタック!」
《サブマリンロイド》が800のダメージを与え、仁のライフを1700にまで減らした。
この辺りまで来ると、ダイレクトアタッカーは存在するだけで相手へプレッシャーをかけることができる。幾ら攻撃力が低くとも馬鹿にはできない。
「《サブマリンロイド》の効果でこのカードを守備表示に。更に《ジェット・ロイド》を守備表示に変更。リバースカードを2枚セットしてターンエンドだよ」
伏せられたまま明かされることのなかった、仁の2枚の伏せカード。どちらも防御用ではないのか、それとも機をうかがっているのか。翔にはそのどちらなのか判断がつかなかった。
「ドロー、スタン、メイン」
相手の場に伏せが2枚あるとはいえ、残りライフの少ない仁は《サブマリンロイド》を放置できない。ここは思い切って攻めるべき場面である。
そこで問題となるのは、伏せカードの内容。しかし最初に翔が《ジェット・ロイド》で凌ごうとした以上、伏せが《聖なるバリア-ミラーフォース-》等の全体除去とは考えにくい。使用を前提にするにはあまりに勿体無いのである。よって翔の伏せは除去だとしても、単体除去と予想される。
つまり仁は《連合軍》を活かすために、今は展開するのが正しい。
「《
仁がディスクにカードを置くと、煌びやかな装飾を身に付けた恰幅の良い男が登場した。
「……なあ、そいつって本当に忍者なのか?」
「それは俺も思った……。実は忍者の格好をしたお偉いさんなんじゃないか、効果的にも」
到底忍には見えないその姿に、思わず十代が突っ込みを入れる。忍者と名乗ってはいるが、この派手な姿を見てはそう思うのも仕方がない。
「それはともかく。手札から《リビングデッドの呼び声》を墓地に送り、効果発動。《覆面忍者ヱビス》を表側守備表示で特殊召喚する」
罠1枚と引き換えに、忍者を呼び出す。攻撃力こそ500と低いものの、デッキからモンスターを特殊召喚する《成金忍者》の効果は強い。表裏を選択できるとはいえ守備表示でしか特殊召喚できないが、数自体は増えるため《連合軍》との相性も悪くない。
新たに出てきたのは緑の装束を着た忍者。こちらはヤエと同じく、相手の魔法・罠カードを手札に戻す効果を持っている。
ヱビスの場合はコストを必要としないが、その分発動することが難しい。忍者の数
今回も例に洩れず、仁がその効果を使用することは叶わない。しかし戦士族が4体が並んだことで、《連合軍》によってその全てが攻撃力を800上昇させている。
「バトル。ゴエゴエで《サブマリンロイド》に攻撃!」
ゴエゴエの投擲した大判が《サブマリンロイド》を貫く。その攻撃は普段のキセルによる殴打よりも強烈である。
「更にSASUKEで《ジェット・ロイド》に攻撃する」
「罠発動、《
《ジェット・ロイド》の目前に銀色の壁が出現する。SASUKEのクナイが接触すると装甲板は爆発し、相手を巻き込んで消滅した。
これで《ジェット・ロイド》は守られた。翔としても直接攻撃可能な《サブマリンロイド》を残したかったのは山々であるが、《炸裂装甲》で破壊できるのは1体のみ。先に攻撃されては守りようがなく、攻撃力の高いSASUKEを対象にしたのである。
一方の仁は《ジェット・ロイド》を倒せなかったことで、《成金忍者》の攻撃もできなくなってしまった。これでは低攻撃力を晒すのみで危険しかないが、そもそも仁は罠があるとわかって攻撃している。当然、次のターンのことも考えられていた。
「ターン終了だ」
「僕のターン、ドロー! 《エクスプレスロイド》召喚! 墓地から《スチームロイド》と《サブマリンロイド》を手札に加える!」
墓地のロイドを2枚回収する《エクスプレスロイド》を用い、翔が手札の増強を図る。
これで彼の手札は4枚。これだけあれば次の行動は様々なパターンが考えられるが、翔の目的は間違いなく融合であろう。そう考えた仁の予想通り、翔は魔法カードの発動を宣言した。
「そして魔法カード《パワー・ボンド》発動!」
機械族専用の融合魔法《パワー・ボンド》。元々の攻撃力分だけ攻撃力がアップする代わりに、エンドフェイズに元々の攻撃力分のダメージを受ける。ハイリスクハイリターンなカードである。
翔の手札は残り3枚。そのうち2枚は確定しているため、出てくるのは《スチームジャイロイド》、もしくは《スーパービークロイド-ジャンボドリル》と仁は考えていた。
しかしその予想に反し、翔は手札の《スチームロイド》《サブマリンロイド》《ドリルロイド》に加え、フィールドのモンスターまでも墓地に送る。
「『ロイド』と名のついた機械族モンスター5体を墓地に送り、《極戦機王ヴァルバロイド》を攻撃表示で融合召喚!」
5つのロボットが集い変形、合体する。完成したのは両腕が大砲となった赤色の機体。それは4000の攻撃力を持ちながら2回の攻撃を可能とする、こと攻撃においては最高峰のロイドである。
更には攻撃した相手モンスターの効果をダメージ計算後に無効にし、モンスターを戦闘破壊した場合は相手に1000のダメージを与える効果をも持つ。5体の素材を必要とするだけあり、数ある融合モンスターの中でも強力なものと言える。
ヴァルバロイドの出現には驚いたものの、仁に大きな動揺は見られない。攻撃力8000となろうと、彼が対処可能なことに変わりはない。むしろ翔が全てのカードを使用したことにより、現時点で仁は勝利を確信するに至っていた。
「ヴァルバロイドで《成金忍者》を攻撃っす!」
「永続罠《機甲忍法フリーズ・ロック》発動! その攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了する」
「させない、《トラップ・ジャマー》発動! これでフリーズ・ロックは無効だよ!」
大気が凍り発生しかけた氷柱は、反転したカードごと消え去った。《トラップ・ジャマー》はバトルフェイズ中にしか使用できないが、その代わりに罠カードの発動をノーコストで無効にできる。フリーズ・ロックを無効にしたことで、翔は得意気な表情を浮かべていた。
しかし本命はこの後。温存し続けていたカードを、仁はここで発動する。
「だが、ダメステへ入る前に《風霊術-「雅」》発動する! ヱビスをリリースしてヴァルバロイドをデッキに戻す!」
魔方陣の中から緑髪の少女が現れ、杖を掲げる。少女が呪文を唱えるとヴァルバロイドは風に包まれ、デッキへと戻されてしまう。
「うぅ……僕の負けっすね……」
その言葉と共に翔はデッキに手を添え、降参の意を示す。
全てを出し尽くした翔に最早打つ手はない。更にはエンドフェイズに《パワー・ボンド》のデメリットが発生する。次のターンに移るまでもなく、翔は大人しく負けを認めるしかなかった。
結果的にとはいえ自滅したことに、翔は気落ちした様子を見せている。それに加え勝利した筈の仁も浮かない表情をしていた。それを不思議に思った十代は当人に疑問を投げかけた。
「翔はともかく、仁のほうはどうしたんだ?」
「ん、ああ……作ってみたものの、このデッキには長所と呼べる長所がないような気がしてさ。ヱビスなんてどっちと対戦した時も出したっていうのに、結局効果を使えなかったし。これじゃただ忍者を揃えただけの、半端な【戦士族】にしかならない」
「別に良いんじゃないっすか? 僕には勝てた訳だし……」
翔としては自分が負けたデッキが微妙と言われては堪ったものではない。しかし《覆面忍者ヱビス》の効果を使えないのであれば、純粋な【戦士族】にしたほうが強い。仁の言葉は紛れもない事実である。
更に、今回仁が翔に勝利した要因は別にあった。
「勝ったって言っても、さっきのは俺が翔のデッキを知ってたからだろ? 《パワー・ボンド》があるからそれ以外を通しただけで、別にデッキが良かった訳でも俺のプレイングが特別良かった訳でもない」
仁の言うように、このデュエルの勝敗を分けたのは相手のデッキに対する理解度の違いである。
相手のデッキが【ロイド】であることに加えて《パワー・ボンド》を使うことまで知っていた仁に対し、翔は仁のデッキを全くと言って良いほど知らなかった。この違いは大きい。翔が《パワー・ボンド》を使うことを知らなければ、仁もあそこまで防御・除去カードを温存しはしなかったであろう。
仁が罠を温存し続けた結果、翔は罠があるとしても片方だけ、残る1枚はブラフと思ってしまった。
これは仁が狙ってそうした訳ではない。翔が特攻する形になったのは彼の早合点、仁からすれば偶然に過ぎない。
「ふーん。じゃあ、また作り直すのか?」
「いや、完成しなかっただけで別案は既にあるんだ。とりあえずそっちを煮詰めることにするよ」
「……ってことは一応できてるんだよな? だったらデュエルしようぜ!」
早く新しいカードを見たいという十代の姿に、2人は苦笑せざるを得ない。
偶には実践から形にするのも良いだろうと考え、結局仁は十代の言葉を受け入れる。彼の新たなデッキが完成するまで、そう日はかからなかった。
今日の最強カード
《風霊術-「雅」》
通常罠
自分フィールド上に存在する風属性モンスター1体をリリースし、相手フィールド上に存在するカード1枚を選択して発動する。
選択した相手のカードを持ち主のデッキの一番下に戻す。
「今日の最強カードは《風霊術-「雅」》。イラストが目を引く霊術の1枚だ。まあ、モンスターの霊使いと違って霊術は普通に採用できる。この点を気にする人は少ないかもしれないな。
さて、このカードは相手のカードをデッキの1番下に戻す効果を持つ。デッキへのバウンスなため相手の墓地を肥やすことはなく、デッキの下に戻すために対象となったカードを再び目にすることもまずない。もっともエクストラデッキに戻した場合は別だがな。
とまあ、効果だけを見ればそこそこの良カードと感じてくれるかもしれない。しかし問題なのはコストだ。正直、モンスター1体をリリースしてまで使う必要があるかと言われると困る。リリースエスケープ等を併用してやっと2:2交換だからな……。単体除去のつもりで安易に発動すると、風霊術を使った所為で負けたなんてことになりかねない。
狙い目は上級モンスターや強力な特殊召喚モンスターに加え、デッキの中核を成す永続魔法、永続罠、フィールド魔法辺りか。しかし上級モンスターならデッキの上に戻してドローロック、永続魔法等は破壊するほうが有効だ。結局《カオス・ソルジャー -開闢の使者-》等の特殊召喚が容易な特殊召喚モンスターへの対処でない限り、他のカードを使用するほうが良いだろう。
最終的にこのカードの評価は、あらゆる局面に対応できるが最善手となることはまずないカード、というところだな。決して悪いカードではないんだが、手放しに褒めることもできない。困ったものだ」
エクシーズせずに忍者そのものを中心に据える場合、現実的に有効なのはヱビスの効果を率先して使用するための【アロマ忍者】、あるいはSASUKEや《セイバー・ビートル》等を使用する【つまずき忍者】でしょうか。……創作で主役を張るには厳しいですね。