駄兎の日々   作:陸のトリントン

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今回はそれなりに重要な話のハズです。

後、クラス対抗戦は束が絡む場面がなかったのでバッサリカットしました。

セカン党の皆さん、申し訳ございません。

※追記 サブタイトルを変更しました。


31話 束は親友を見送る

「ああ・・・うん。分かった。それじゃ」

 

マッキーが居候して四週間が過ぎました。

 

最近は電話で旦那と会社の経営について話しています。

 

マッキーがいてくれて本当に助かる。お陰で・・・

 

 

 

「博士。ここにあるゲームを全て売りに行ってきます」

 

「クーちゃん!?ちょっと待って!それはやめて!」

 

「家計が火の車状態なので、ここにあるゲームを全て売れば・・・」

 

「クロエ。気持ちは分かるが、やらなくてもいいんじゃねえか?」

 

「博士は給料の半分を趣味に費やしているので、家計がかなり圧迫しています。いい加減、お金の使い方を知って欲しいものです」

 

「けどよ、そのお金は束が働いて稼いだお金なんだ。少しは束の自由に使わせてもいいだろ?」

 

「・・・分かりました」

 

 

 

胃が痛む事が極端に少なくなった。親友と言うのは本当に良いものです。

 

 

 

「束。私、明日帰る事になった」

 

 

 

・・・この言葉を聞くまでは。

 

「マッキー・・・どういうこと?」

 

「夫が新しく部署を作ってくれたからさ、そこに・・・」

 

「マキえもん!行かないでぇ!」

 

「・・・束」

 

マッキーが私を心配してる。

 

「私の秘密道具、『メリケンサック』をお見舞いされたいか?」

 

「それはやめて・・・」

 

私の頭の中を心配してるみたい。

 

「それに、調べねぇといけないものがあってな」

 

「調べないといけないモノ?」

 

「ああ。一昨日、IS学園に所属不明の無人機が現れて大暴れしたんだ。しかも無人のISだ」

 

え?だって、私がいないとISなんてまともに作れないじゃん。

 

「夫の部下がIS学園で働いてて、調べた所その無人機のコアは未登録のコアだと言うのが分かった」

 

現在、私の頭は絶賛混乱中。

 

「束・・・大丈夫か?」

 

「いや、だって私がいないとISなんて・・・」

 

「これは私の勘だけどさ、その無人機って劣化コピーなんじゃないかって?」

 

「どういう事?」

 

「ISコアは全世界に500個も無い。おまけにブラックボックスの塊で女性にしか使えない。だったら、女性が動かした時のデータを取れる分だけ取って、そのデータを学習型コンピューターに移して成長させれば、とりあえずは動くんじゃないかって?」

 

「いやいや、ISコアがブラックボックスの塊の時点で・・・」

 

「ブラックボックスの塊なら、丸ごとデータをコピーすればいい。コピーしたら、後は解析すればいいだけの話だ。時間と資料があれば、どんな難解な暗号だって解読されるもんだ」

 

額からの汗が止まらない。何?世界は大きな変革を迎えようとしてるの?

 

「だから、その原因を探りに明日からその部署に行くわけ。分かった?」

 

「マッキー。今度会った時・・・」

 

「何だ?」

 

「『私がISだ!』なんて・・・」

 

「その歪んだ考えを頭ごと破壊されたいか?」

 

「ごめん。だからその手を離してぇ!頭が痛いから!痛いから!」

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

駅前

 

結局、私は成す術もなくマッキーを見送りすることになりました。

 

「じゃあな、束。早ければ、夏あたりにでも会おうぜ」

 

「マッキーがいないと、クーちゃんによる対話の暴力が・・・」

 

「お前、世界と家族を元に戻すって誓ってるのに、クロエに怯えてどうすんだよ?」

 

「それほどクーちゃんは脅威なのです。というより、どうして私の誓いを知ってるの?」

 

「昨日、クロエから聞いた。その目的を達成しようとして、全ての行動が裏目に出てる事に呆れてたけどな」

 

クーちゃん、何でマッキーには物腰が柔らかいの・・・

 

「やっぱり行かないでぇ~。クーちゃんの対話が怖いよぉ~」

 

「気持ち悪ぃから、その口調はやめろ。それに、あいつがどうこう言おうと私はお前の頑張りを称賛するよ」

 

そんなやり取りをしてる内に時計の針はマッキーが乗る新幹線の時間に迫っていた。

 

「そろそろ時間だから、ここでしばしの別れだ。居候させてくれたお礼に・・・」

 

マッキーはボストンバックからある物を取り出した。

 

「ラジオをあげるよ。テレビは番組を映せないだろ?だから、部屋でニュースを聞けるのはこれぐらいしかないと思って」

 

「さすがに地下でラジオは・・・」

 

「聞けるかどうかは、やってみなきゃ分からねえだろ?頭の中で理論を組み立てるより、実践して組み立てた方が良いと思うが。それに、お前なら世界と家族を元に戻せるって信じてるんだから」

 

「マッキー・・・」

 

「じゃあ、今度こそしばしの別れだ。元気に監督業と家電修理をやれよ」

 

そう言い残し、マッキーはボストンバック片手に駅の中に入って行った。

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

束の自宅

 

「博士、何を書いているのですか?BL小説ですか?」

 

「違う。これはISの設計図だよ」

 

「また、帰って来るのがいつなのか分からない博士の専用機ですか?」

 

「違うよ。これは第四世代の設計図だよ」

 

「第四世代?」

 

クーちゃんは驚いてるけど、無人機、ISの劣化コピーの破壊を目的とした第四世代ISの設計図を私は描いている。これ以上、私の目的を邪魔する悪の組織がいるのなら戦ってやる。

 

「これは展開装甲や自動支援装備を標準装備し、さらにISのエネルギーを増幅させるシステムを搭載し、現行のISを凌駕する機体。その名は・・・」

 

「真ゲッター〇ボですか?」

 

「紅椿だから・・・」

 

クーちゃん・・・どうせ失敗するからって、冷めた目で見ないで。

 

「博士。とりあえず、ラジオを聞きましょう」

 

そう言い、クーちゃんはラジオの電源を付け、聞ける番組は無いかとダイヤルをいじり始めた。

 

『このじか・・・』

 

ん?何か音が・・・

 

『ニュースをお伝えします』

 

おお!ラジオが聞けるぞ!

 

『ドイツで起こっている、「ラウラ・ボーデヴィッヒ IS学園入学反対運動」についてのニュースです』

 

・・・え?

 

『ドイツ代表候補生のシュヴァルツェ・ハーゼ所属ラウラ・ボーデヴィッヒ少佐のIS学園への転属が発表され、総人口の七割が首都ベルリンで反対運動を始めて五日が経過しました』

 

何やってるんですか!総人口七割の皆さま方!?

 

『政府はラウラの入学を断念すべきか議論を交わしていましたが、ラウラ少佐が「ファン感謝祭 ベルリンでのゲリラライブ」を行い、事態は収束しました』

 

議論する所そこじゃないよ政府の皆さん!おまけにライブやって反対運動が終わるとか、どこの熱〇バサラですか!?

 

『反対運動に参加していない住民達がライブ姿のラウラ少佐を見て、病院に搬送される事態が発生しましたが、「こうして同士は生まれる」と、政府は好意的に受け取りました』

 

政府が病気なのドイツは!?

 

『その後、ラウラ少佐は反対運動のメンバー全員に謝罪し、ドイツへ戻ってくることを約束しました。そして「織斑一夏のお婿さん宣言」を行い、無事にゲリラライブは終了しました』

 

もうヤダこの国・・・

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

時を同じくして、IS学園

 

「ねえ、一夏」

 

「どうしたんだ、鈴?」

 

「無人機との戦いでラウラがどうのこうのって言ってたけどさ、ラウラって・・・」

 

「俺の嫁がどうしたんだ?」

 

「へっ?」

 

「お前もラウラの良さを理解してくれたのか」

 

「そうじゃないわよ!ラウラって、ベルリンでライブをやったドイツ代表候補生の事かって聞きたいのよ!」

 

「その通りだ!」

 

「・・・はぁ」

 

一夏の病状悪化に中国代表候補生「凰 鈴音」はため息をするしかなかった。

 

(箒と協力して、あいつを正気に戻すしかないか・・・)

 

彼女の頭の中で「織斑一夏 治療計画」が企てられているのを、一夏(ロリコン)はまだ知る由もなかった。




次回は、番外編「黒兎の日々」を執筆する予定です。

ブラックラビッ党の皆さん・・・怒ったりしないよね?

ご意見、ご感想、お待ちしております。
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