駄兎の日々   作:陸のトリントン

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お待たせしました。

臨海学校1日目の夜での出来事です。


44話 束は旅館で楽しむ

マッキーに泳ぎをレクチャーされた私は、何とかクロールが泳げるようになりました。学生時代から金づちだった私がなんとか泳げるようになれるなんて・・・マッキーって意外と体育教師とか向いてるのかな?

 

クロールが何とか泳げるようになった頃には日は傾き、夕食時だったので箒ちゃん達の旅館の3軒隣の小さな旅館に泊まる事になった。

 

「ふぅ。ここの料理はうまいなぁ」

 

「マッキー・・・随分、食べたね」

 

「今日は結構食ったな。まあ、太らねえこと祈るけどな」

 

背中に「天下統一」と金の刺繍が施されている黒のジャージを着てるマッキーが言うけど、大盛りの海鮮丼3人前を食べて、そのセリフを言っても説得力を感じないよ。

 

「だが、旦那と一緒に風呂に入りたかったぜ。混浴が無いなんて、計算外だ」

 

「いつも一緒に入ってるんじゃないの?」

 

「仕事で一緒にいる時間がなくてな。それに、少し前まで私は旦那が潰した組織の一員だった訳だし」

 

ああ、一緒に住んでいたからその事を忘れてた。

 

「マッキーの旦那、随分電話が長いね」

 

「まあな。忙しい時なんか、電話で1日経った事があるって言うからな」

 

「愛人との電話かな?」

 

「束。今から海の藻屑になりたいか?」

 

「ごめん。冗談だからその10kgダンベルを降ろして!」

 

「それにしても、束と旅館だなんて修学旅行以来じゃないか?」

 

「うん。あの時のマッキーは好き放題暴れてたからね」

 

「生徒会の連中に好き放題言われてたからな。その憂さ晴らしに丁度良かったんだよ」

 

今だから笑える話のように話してるけど、それが原因で後の修学旅行に悪い意味で多大な影響を与えたんだけどね。

 

「みんな、元気にしてるんだろうな?」

 

「マッキー、舎弟が多かったからね」

 

「舎弟じゃねえ、ダチだ。何人かは連絡取り合ってツーリングしてるけど、他の奴の顔を見てえな」

 

窓に寄り添い、夜空に輝く月を見てるマッキーの姿があまり似合わない。

 

「ぷ・・・」

 

「おい!何で笑うんだよ!?」

 

「そんな姿で・・・黄昏てるマッキーが・・・シュールで」

 

「だったら、そのエプロンドレスみたいのを今からスカジャンに改造してやる!」

 

「それは勘弁して!結構、気に入ってるんだから!」

 

「ついでにうさ耳を付けてやる!」

 

「それはもっと勘弁して!」

 

久々に心の底からマッキーと笑いながら、旅館の夜を堪能した。

 

ああ、友達って良いもんだなぁ。

 

 

 

「盟友よ。何故、我を深淵たる闇へと包むのだ?」

 

「何を言ってるのか分かりませんが、教育上良くない場面に遭遇した時の対処です」

 

クロエとエムから見ると、二人は淫らな遊戯をしてるようにしか見えなかった。

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

時を同じくして、どこかの旅館

 

「オルコット。いい加減、一夏の嫁から離れろ」

 

「い、いくらお、織斑先生でも、決まりを破る訳には・・・」

 

「聞こえなかったか?たった今、一夏とラウラの寝室は一緒になったのだ」

 

「やって良い事と悪い事は・・・」

 

「ラウラたんは正義なのだよ!何故、それを理解しないんだ!」

 

「織斑先生!お酒が残ってるんですね!こちらの部屋でゆっくり休みましょう!」

 

「離せ山田君!それに私はまだ酒を一滴たりとも飲んではいないぞ!」

 

「酔っ払ってると、そういう事を言うんです!オルコットさんとボーデヴィッヒさんは、部屋に戻ってください!」

 

「離せぇぇぇ!この牛がぁぁぁ!」

 

ラウラ・ボーデヴィッヒを巡る争いは後を絶っていなかった。




次回は、束の学生時代 修学旅行編を執筆する予定です。

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