魔法少女リリカルなのはvivid 強さの先にあるもの 作:猿山
アニメのvividをみて触発されて作ってみました。見切り発車で至らない点が多いかもしれませんが、がんばります。
それでは、どうぞ!
※2015年6月9日に更新
Memory:00(改)
『ジリリリリリリリリッ』
大きな音が部屋中に鳴り響いている。定かではないが発生源は私の頭上にある。頭が完全に目覚めてはいないが、私は発生源がある方向に手を伸ばす。伸ばした先にあった物の頭を叩いた。すると、さっきまで鳴り響いていた音はしなくなった。数秒後に私は目を開いた。私の手元には目覚まし時計があった。どうやら音の発生源は目覚まし時計だったらしい。
時刻は6時30分を示していた。時間的には早い方ではある。だけど、私のいつもの起床時間より遅い。本当ならもっと早く起きて早朝トレーニングをしている。何故、いつもより起床時間を遅くしたのか。それは昨日の夜、同居人が
『明日は新学期なんだからトレーニングは無しだ』
と、強く言われたので目覚まし時計のタイマーを遅くした。別に新学期だからトレーニングをしないわけにはいかないのだが、彼は恩人なので仕方ないが従った。……まあ、放課後のトレーニングを倍にすれば良い話なのだが。
私は自分の部屋にある窓に近づいた。そこにあるカーテンを左右に退かし外を見た。窓から見えた外の景色は一面の青空が広がっている。私は窓を開けた。先程と同じ綺麗な青空。鳥の囀り(さえずり)なども聞こえてくる。何故だか今日はとても素晴らしい一日になりそうな気がする。
今日から、『St(ザンクト).ヒルデ魔法学院』の中等科1年生になる。St.ヒルデ魔法学院は初等科と中等科が同じ場所なのである。初等科が終了すればそのまま中等科に上がる。所謂、エスカレーター式。変化があるとすれば教室と制服が変わること。それと、初等科では習わない授業も増えるだろう。そうなれば学業が忙しくなると思う。だが、私にはもっと重要なことがある。私の存在意義、『覇王』の悲願であるこの身がどの王よりも強いことを証明する。私の拳はその為にある。だから今日も頑張ろう。
『アインハルト・ストラトス』は、その決意を再確認し一階へ降りた。
◇◆◇◆◇◆
一階に降りて来て何かの音が耳に入ってきた。トントンッと何かを切る音。これは包丁で何かを切る音だろう。多分、彼が料理をしているのだろう。私はそう確信した。台所はリビングの先にある。私は挨拶をするためにリビングに向かった。
ドアノブに手をかけて開いた。リビングから台所に立っている一人の男性が見えた。黒髪の男性で後姿でどんな表情をしているかわからないが楽しそうに鼻歌まじりで調理をしている。彼との血の繋がりはない。事情があって今は彼と同居している。年の差は15もある。私は台所に近づき彼に向かって挨拶をした。
「おはようございます『ガイ』さん」
私が挨拶をするとさっきまで聞こえた鼻歌が止まり、ガイさんがこちらを振り向いた。私の顔を見るなりとても爽やかな笑顔を向けて挨拶をしてきた。
「おはよう、アイン。もう少しゆっくり起きてもよかったのに」
『アイン』。そう呼ぶ人は彼を含めて3人である。その3人とも私と親しい関係の人物である。
「いえ、目が覚めてしまったので。何か手伝えることはありませんか?」
ガイさんは考え込み始めた。いつも料理は彼がしている。私も自炊くらいはできるので問題ないのだが、同居初日にガイさんが
『料理くらい大人である俺がするべきだ。だから俺がやるさ』
と言った。そんなこと気にしなくていいのにと思う。寧ろガイさんには今まで沢山お世話になっているので少しでもお手伝いできればと思っている。なので、私はいつもお手伝いできないか聞いている。しかし悉く(ことごとく)
『今は大丈夫だから座ってな』
と言われ続けている。だから今日こそお手伝いをしてみせる!すると、ガイさんは思いついたのか「あ、」と呟いた。
「じゃあ、一つお願いしようかな」
珍しくお手伝いが出来るらしい。私は驚いているが、内心喜んでもいる。先程も言ったが、ガイさんには沢山お世話になっている。なので少しでもその恩が返せたらと私は思っている。
「お手伝いは簡単。その可愛らしい寝癖を直してくることさ」
ガイさんは二ヤついた顔で私を見た。彼が何を言っているのか初めはわかならかった。寝癖、つまり
「……ッッ!」
私はガイさんの言葉を理解し頭を抑えた。正確には飛び跳ねている髪の毛なのだが。鏡が無いのでどのくらい飛び跳ねているのかは正確にはわからない。そんなことより
「(み、見られた。ガイさんに。わ、私の寝癖を!は、恥ずかしい~~。なんで起きてすぐに気が付かないんですか私ッ!)」
私は段々と体中が熱くなってきた。特に顔なんかは見るまでもなく真っ赤になっているだろう。それはもう、茹蛸のように赤く。
私は何も考えずその場を離れて洗面所に向かった。早く髪を直したいのと、彼に見られ続けたくないためである。
「あ、アイン。ゆっくりでいいからな」
その言葉と共に私は更に加速した。今までに見たことも無い速さで。ガイさんは基本的に優しい人だが意地悪な人でもある。
新学期初日の朝。私は凄く恥ずかしい思いをした。
END
というわけでプロローグです。如何だったでしょうか?自分なりにアインを可愛く書いたつもりです。
ちなみに自分はvividではアイン一択です。能登可愛いよ能登!!
それではみなさん。次回もリリカルマジカル頑張ります!