魔法少女リリカルなのはvivid 強さの先にあるもの 作:猿山
小説の指摘をいただいたので今までのを見直して自分が出来る最大限の修正をしました。もし、今まで見てくれた方々はお手数ですが再度読んでくれると幸いです。大まかな内容は変更してません。
それではどうぞ!
「……」
バシャッと水を掛け合う音が聞こえる。それと同時に女の子のキャッキャッという声も聞こえる。何でだっけ?
そうだ、俺はノーヴェと一緒に子供たちの監視でロッジ裏の川に来ている。川遊びだから危険が無いわけではない。そもそも高町さんたち管理局員の方々のアスレチックでの訓練に俺が付いていけるわけない。
俺はさっきから考え事をしている。メガーヌさんと会ったことで昔の嫌なことを思い出したからだ。正直言っていつまで考えてるんだよ言いたい。しかし、どうしても頭から離れない。別に最初から忘れていたわけではない。ただ単に思い出さないようにしていただけで
「お前。いつまでボーっとしているつもりだよ」
さっきまでアインのところにいたノーヴェが俺の隣に来ていた。
「……別に。なんでもない」
「なんでもない奴がそんな顔するわけないだろ」
俺は川に映っている自分の顔を見た。そこに映っていた顔は如何にも不機嫌そうな顔をした俺が映っていた。まあ、確かになんでもない顔ではないな。
「何かあったのか?メガーヌさんに会ってから変だぞ」
ノーヴェの質問は的確だった。というか誰でもわかるか。だけどこのことは俺の問題だ。いや、そもそも問題にすらなっていないけど。いつまでも15年前のことを気にしても仕方ない。
俺は自分の頬を思いっ切り叩いた。
「ありがとうノーヴェ。大丈夫じゃないけど、このことは俺の問題だから」
そういうとノーヴェは素っ気なく「そうかよ」といって立ち上がった。俺もノーヴェにつられて立った。
「そういえば子供たちはなにしてんだ?」
「見ての通り『水斬り』だよ」
「ああ、『水切り』ね」
なんだ、訓練合宿っていっても初日からはしないのな。それにしても水切りか、懐かしい。俺も小さい頃よくやったな。丁度いい石を探すのに苦労したもんだ。
俺は川の中にいる子供たちを見た。すると、轟音を響かせて水柱を発生させている。……違う。俺の知っている水切りじゃない。
「ノーヴェ。水切り、だよな?」
「そうだぜ。ああ、ちなみに。水切りじゃなく水斬りな。ちょっとしたお遊びで尚且つ打撃のチェックもできる。まさに一石二鳥だな」
どうやら訓練は最初っから始まっていたらしい。ノーヴェ、恐ろしい子ッ!
それにしても。さっきからヴィヴィオちゃんとアインはやり過ぎじゃない?
◇◆◇◆◇◆
あの後。川遊びを終えたら丁度昼食時になっていた。その頃にはずっと水斬りをしていた二人もようやく自分の体が悲鳴をあげているのに気が付いた。自業自得である。
その後は、管理局員の方々は訓練。子供たちと引率組は自由時間になっていた。のだが、結局全員で訓練を見学することになった。正直言って訓練のレベルは結構ハードであった。全員命がけの現場が多いから内容もそれに近いことをしている。まあ、局員全員が同じことをしているわけではないが。で、俺達はなにをしているのかと言うと。
「……悩むな」
晩御飯の準備をしている。昼食は手伝えなかったので俺が率先してやらせてもらっている。ついでに女性陣がアルピーノ名物?の天然温泉に入っているのでエリオ君と後でゆっくり入りたいメガーヌさんも手伝ってくれている。
「なにを悩んでいるんですか?」
何をおっしゃるエリオ君。悩みなんか一つだろ。
「風呂を覗くか覗かないかに決まっているだろ」
「……やったら現行犯逮捕ですよ」
エリオ君の目は本気だった。君だって男の子なんだから女性の裸に興味あるだろ!
「だとしてもルールを守るのが人間の義務です」
「わかってる。冗談だよ、冗談」
だいたい、あのメンツじゃあ勝ち目が無さすぎだろ。それにさっきからメガーヌさんの目が笑ってない。顔はニコニコしているけど目が笑ってない。
俺は不意に尿意を感じトイレに向かった。
「ふ~。すっきりした」
トイレから帰ってくると台所にはエリオ君しかいなかった。あれ?メガーヌさんがいないな?
「エリオ君。メガーヌさんはどこにいッッたああああ!?」
俺がさっきまでいたところには一本の槍があった。機械的なのでデバイスなのだろう。いや、問題はそこじゃいない。
俺はエリオ君の方を見た。
「なにするんだエリオ君!危ないだろうが」
「……さっきまでどこに行っていたんですか」
さっき?君に言った通りトイレに行ったんだけど。
「嘘だ!貴方温泉を覗きに行ったんでしょ!」
「……はあ!?」
いやいや。何言ってるの君?
「さっき温泉の方から悲鳴が聞こえて。それでメガーヌさんが確認に行きました。悲鳴が聞こえたのはあなたがここを離れた後でした」
なるほど。だから俺が覗いたと思っているのか。納得だ。さっき冗談で覗きに行こうかなと言っていたしな。はははは!
エリオ君は再びデバイスを手に取り、右手に電気を纏わせている。俺はすぐに逃げ出した。
「あれ程、言ったじゃないですか!」
エリオ君は俺を追いかけてきた。まずい。このままじゃ死ぬ!しかし、彼はなんでこんなにも怒っているのだろうか?……あ
「もしかしてエリオ君。好きな人でもいるの?」
エリオ君はデバイスをどこかにぶん投げてコケた。前を向いていたのになんで後ろの方に槍が飛んでいくんだい?
「な、何言ってるんですか!」
エリオ君の顔は誰が見てもわかるくらい赤くなっている。ウブいねエリオ君。
さて、さっきの仕返しだ。誰なのか当てさせてもらう!
「フェイト?いや元先生であるなのは?ティアナにスバル。あ、ルーテシアちゃん?違うっぽいな。じゃあ、キャロちゃん?」
「ッッ!」
……わっかりやす~。そっかそっか、キャロちゃんか。どうしてなんだい。オジサンに相談してみな。
「うっ。……自分と同じ境遇で。仕事で一緒になることが多くて。それで」
エリオ君は言葉を詰まらせて顔を真っ赤にして俯いた。
「別に恥ずかしいことじゃない。寧ろ、誰かを好きになることはいいことだ。俺は応援するぞ」
「ほ、本当ですか!」
「ああ。これからは俺のことを一人の友として気軽に相談してくれエリオ」
俺はエリオに手をさし伸ばした。彼はがっちりと握り、お互いに厚い握手を交わした。
ちなみに。さっきの悲鳴の原因は聖王教会シスターで修道騎士見習いのセインって子が悪戯をしたせいらしい。
あと、俺の料理を食べた女性陣が「女のプライドが……」と言って崩れていった。主夫を舐めんなよ!
◇◆◇◆◇◆
こんばんは、ヴィヴィオです。時刻は深夜なんだけど今日の合宿が楽しすぎて中々眠れません。なのでお水を飲みに降りてきました。みんな眠っちゃっているみたいでとても静かです。だけど、リビングの方から明かりが漏れています。私は気になってドアを少し開けました。するとそこにはガイさんが居ました。ガイさんはテーブルに向かって何かの本を読んでいるみたいです。どんな本なんだろう。テーブルに山積みになってるし。私がじっと見ていると。
「子供は寝ないといけない時間だよヴィヴィオちゃん」
私は驚きました。まさかばれているなんて。しかも私だってことも。
私はドアを開けてはいっていきました。
「いつから気が付いていたんですか?」
「君がドアの前に立っているあたりから」
そんな前から!?ガイさんって何者なんだろう?アインハルトさんからはお医者さんと聞いてるけど。
私がそんな考えをしていると目の前に水の入ったコップが差し出されていた。
「これが欲しかったんでしょ?」
「は、はい。ありがとうございます」
ガイさんにはなんでもバレバレらしい。すごいなあ。私はコップに口を付けて水を飲んだ。
「ちなみに、俺の飲みかけだけど」
……このとき水を吹きだした私は悪くないと思う。寧ろ、ガイさんに掛からないように違う方を向いたくらいである。
「冗談だけど」
「ガ、ガイさん!」
「ははは」と笑っている。アインハルトさんに聞いた通り、いい人だけど意地悪な人である。
「まあ、これでだいぶ目が覚めたでしょ。座ったらどうだい」
私は渋々向かいの椅子に腰かけた。眠るために来たのに意味ないよ~。
私はガイさんの読んでいる本に目が行った。そこには難しい字や専門用語が並んでいた。
「難しいでしょ?医学書なんだ」
「やっぱりお医者さんだから読んでいるんですか?」
「ちょっと違うかな」
ガイさんは本に栞を挟んで閉じた。そしてこっちをしっかりと見た。
「俺はミッドに居る医者の人達より魔力量が少ないし有名病院のような最先端の機械を持っていない。」
確かに。有名なお医者んさんは回復魔法に長けているし、大きな病院は最先端の機械を使っている。
「だけど、そういう人はお金持ちか管理局員しか受け付けないんだ。全部じゃないけど」
「俺の診療所には地域の人が沢山来る。そういう人達のために違う世界の医学書を読んでいたんだ」
「お金があったから救えたじゃあまりにも不平等だ。俺は、俺の手の届く範囲の人を出来るだけ多く救いたい。だから俺は勉強しているんだ」
正直にすごいと思った。いろんな人のために前向きに頑張る姿。まるでなのはママやフェイトママみたい。やり方は違っても沢山の人を救う。それは私がなりたい将来のビジョンに近いと思う。
「すごいですガイさん!私、尊敬します」
だから素直に感想を言った。だって本当の気持ちだから。ガイさんは「そうか」と少し嬉しそうに頷いた。
話しが終わると丁度睡魔が襲ってきた。
「そろそろお休みしな」
「はい……」
私は椅子を降りてドアの前に向かった。そのとき。ふと、あのことを思い出した。
「ガイさん」
「ん?」
ガイさんは顔をこちらに向けた。
「私達って昔、どこかであったことありましたっけ?」
アインハルトさんとの試合の後、私は気を失っていた。そして目を覚ますとガイさんの膝の上で横になっていた。私は恥ずかしさより先に何故か懐かしさを感じた。心がぽかぽかして気持ちがよかった。その感覚が昔にもあった気がする。だけど覚えてない。だからガイさんに聞いた。ガイさんは真剣に考えて
「いや。そもそも俺とヴィヴィオちゃんはあの試合で初めてあったはずだよ」
「ですよね。……変なことを言ってごめんなさい。それからおやすみなさい!」
私はリビングを出て寝室に向かった。だけどあの時の感覚。本当になんなのだろう?
END
エリオ君はキャロと結ばれるべき。これはStrikerSのときから思っていました。もし、そうじゃないだろ!と思う方にはすみません!
それと書き直したが終わったので今まで通り投稿出来る様に頑張ります!
それではみなさん。次回もリリカルマジカル頑張ります!