IS 本音の兄、虚の弟(リメイク版制作中)   作:チャリ丸

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かなり真剣に迷っていることがあるので再び読者の皆様にアンケートというか意見を聞かせてもらいたいです。活動報告まで、よろしくお願いします。


ボーイ・アンダースタンド・ガールズ

「フランスから来ました、シャルル・デュノアです。まだ日本に慣れていないので困ることもあると思いますが、よろしくお願いします。」

 

「お、男?」

 

クラスの誰かが小さく聞く。んなわけ無いだろ…、男ならもうちょい低い声出せるだろ、普通。しかも身長が低く身体の線は細い。さらに3人目が見つかったとの報道も無かった。…決まりだな。

 

「はい、こちらに僕と同じ境遇の方がいると聞いたので」

 

にしては転入が遅くないか?というのが冷静に見ての判断だろう。一夏が入学前に動かし、その後世界中で男性の適性検査が行われた。俺は仕事の都合上かなり遅れたので転入になったが、普通なら入学式に間に合うはずだ。

 

「きゃ……」

「やっべ、本音、耳塞げ。」

「分かったよ〜。」

 

 

 

 

 

 

 

『きゃあああああああああ!!!!!!!!!』

「男子!3人目!」

「し、しかも布仏くんや織斑くんと違って守ってあげたくなる系だとぅ!?」

「…神は私たちを見捨てなかった。」

「地球に生まれてよかった…ありがとう、お母さん…お父さん、もう思い残すことはないよ…」

「待ちなさい!理子!私達にはまだ役目があるわ!シャルル×一夏…いや、一夏×シャルル……」

「違うわよ癒子……神無×シャルル、そして嫉妬に燃える一夏よ!」

『それだァァァァァ!!』

 

…何時から1年1組はこんなんになってしまったのだろうか…、おい山田、なぜ教師の癖に顔を赤らめている。そんな人を俺は教師と思わんぞ。そして織斑姉弟!なぜお前らまでまんざらじゃなさそうなんだ!

 

「…おふざけはそこまでにしろよ、お前達。…ラウラ。挨拶をしろ。」

「はい、教官!」

 

そう言って彼女、ラウラは敬礼をする。

 

「ラウラ、私はもう教官ではない、ここ、IS学園の教師だ。そしてお前は生徒だ。私のことは先生と呼べ。」

「分かりました。織斑先生。」

 

―ラウラ・ボーデヴィッヒ―

ドイツの違法研究所で試験管ベビーとして人工的に産まれ、その生涯を今まで戦いのために使ってきた。女性権利団体の上層部のアホ共に騙され、違法ナノマシンを注入され、その目を『越界の瞳』に変化させられる。しかし、本来なら擬似ハイパーセンサー化し、動体反射と動体視力が爆発的な向上をするはずが、『事故』により制御不能へと陥る。そして軍のトップから陥落し、嘲笑、侮蔑の対象となっていた所を織斑千冬に助けられ、彼女に心酔していった。

 

これが俺が知る、ラウラの情報全てだ。

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ。」

 

その先は言わないよな。聞かれたことしか返さない。しかもそれも自分が認めた相手以外なら尚更返す言葉は少ない。例えば…

 

「あ、あの〜、以上、ですか?」

「以上だ。」

 

山田先生のような普段はおどおどしているような人だ。…だがどうしてだろう、彼女からは本音と同じ雰囲気がする。怒らせると誰よりも怖い、踏んではいけない地雷をいくつも持ってそうな人だ。

 

「―貴様がっ!」

 

ラウラは一夏の方に近づき…

 

 

 

 

ズパァァァァンッ!

 

 

 

「…う?」

 

痛烈なビンタを放った。

 

「私は認めん、貴様如きの男が教官の弟ということなど!」

「い、いきなり何しやがる!」

「ふん……」

 

ラウラは一夏の方に行った時同様、スタスタと歩き、本音の右隣に向かう。…にしても今のビンタ、流石は軍人といった所か。凄まじいキレと角度、威力だ。…あれがもしグーなら、一夏は今頃顎の振動が脳に伝わり、脳が揺れて倒れていただろう。

 

「っ!き、貴様…いや、お前と言うべきか…?」

 

座ろうとしたラウラだったが、俺の方を見て何やらつぶやいている。

 

「…どうした、ラウラ?いや、ボーデヴィッヒと言った方がいいか?…初対面の人にあんなことをするのは褒められることではないが、素晴らしいビンタだったとだけ言っておこう。」

「…お前はあいつと違ってかなり、いや、素晴らしく出来るな。お前にも教えを請いたいものだ。」

「…気が向いたら、な。」

 

俺達のやり取りに本音と織斑先生以外の人はぽかんとしている。…山田先生、あんたはそっち側じゃダメでしょう。実力を発揮する場をしっかりと理解してください。

 

「あー…戻ってこーい、お前ら。これでHRを終わる。それぞれすぐ着替えて第二グラウンドに集合。今日は二組と合同のIS模擬戦闘、それと布仏兄の試験を行う。では解散!」

 

ぱんぱん、と織斑先生の手を叩く音でクラスメイトが動き始める。…さて、俺も行くか。

 

「…おい織斑、そして布仏兄。同じ男子として、デュノアの面倒を見てやれ。」

 

…織斑先生の言い方からして、恐らくデュノアのことに気づいている。…というより楯無から連絡が行っているはずだ。織斑先生だけでなく、IS学園の全ての教師と学園長、轡木十蔵氏も。楯無の意思を汲み取ってくれたのだろう。『IS学園に入学した生徒に楽しんでもらいたい。』という願いともいえるそれを。

 

「了解しました、行くぞデュノア。教室で女子が着替えるからな。」

「あ、ま、待てよ神無!」

 

デュノアの手を取り、教室を出る。俺たちの後ろを一夏が追う。デュノアの手を取った理由はただ一つ。確認のためだ。念のため、確認は何度もしたほうがいい。…結論から言おう。女だ。手が柔らかすぎる。

 

 

 

「の、布仏神無くん、だよね?で、そっちは織斑一夏くん。」

「あぁ、一夏って呼んでくれ。…どうしたんだ?シャルル。トイレか?」

「ふぇっ!?ち、違うよ?」

「…大方緊張でもしてるんだろう。入学時の一夏と同じだ。」

「あー、なるほどな。分かる分かる。…ってそれより神無!さっきのなんだよ!ボーデヴィッヒのを良いビンタだなんて褒めやがって!」

 

それか。いや、あれは…うん。

 

「あれは誰がどう見てもいいビンタだっただろ。なあ、デュノア。」

「う、うん。一夏には悪いけど凄い綺麗に入ってたよ。周りの子も何人か関心してたし。あ、神無って呼んでいいかな?僕のこともシャルルって呼んでよ。」

「…分かった、シャルル。あんな音普通出ねぇよ?ズパァァァァンッって…」

「…言わないでくれよ…何故か惨めになってくる。」

「止められなかった時点で惨めだけどな。」

 

俺のその一言が止めになったのか一夏は項垂れる。シャルルも俺もそれを見て笑う。…男子らしい雰囲気っちゃ男子らしいが…そうは続かない。

 

「むっ!転校生発見したでござる!どうぞぉ!」

「こちらも確認!布仏くんに手を引かれてます!」

「やはり神無×シャルルだったかぁ!」

 

ある意味腐った女子が追いかけてくる。シャルルの手を引いているためいつもより遅いので追いつかれるか…?よし。

 

「シャルル、男同士でこんなんも嫌だろうが、我慢しろ。…じゃあな、一夏。」

「…え?神無?」

「ちょっ…」

 

 

何かを言おうとする一夏を無視し、シャルルをお姫様抱っこする。周りの腐女子が騒ぎ、足を止める。…計算通り。

 

 

「ちょいと走るぞ!」

「待っ…」

 

 

『神速』を使い、目にも止まらぬ速さでグラウンドの更衣室まで走る。『縮地』は目にも映らぬ速さ。人1人抱えては出来ないのだ。そしてさらば一夏よ。健闘を祈る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「遅い。」

 

ヒュドッ、という音と共にグラウンドに遅れて来た一夏の頭にエクスカリバーが埋まる。すまん一夏。一応は祈っておいたんだが。

 

 

「なんで置いてったんだよぉ…」

「…誰もあれは喰らいたくないのさ。なぁ?」

「う、うん…ごめんね、一夏。転校早々脳細胞は失いたくないんだ。」

 

涙目でこちらへ駆けてくる一夏。…そういうのは箒たちにしてやれよ。俺もう気づいたんだぜ?お前が天然たらしで唐変木ってことに。

 

「俺だって失いたくねぇよ…はっ!?も、戻らねぇとまた失う!?」

「そうだな、早く戻った方がいいぞ。」

 

俺が促すと一夏は自分の場所に戻っていった。…そして何故かセシリアと鈴がエクスカリバーを喰らっていた。一夏の周りに居るとああなってしまうのかと思う時が良くある。…南無。

 

 

 

 

 

 

「では今日から格闘及び射撃を含む実践訓練を開始する!丁度活気がいい十代女子もいることだ。――凰!オルコット!専用機持ちだ、直ぐ始められるだろう?」

「え、なんでですか!?」

「なぜわたくしまで!?」

 

鈴とセシリアが反論する。…一夏の周りに居ると織斑先生にまで目を付けられるのかよ…

 

 

そこで織斑先生が2人に耳打ちをする。すると…

 

「…そうですわね。わたくしの考え方を変えてくださったお二人。無様な姿は見せられませんわ。」

「ま、そうね。あたしもやるときゃやるってこと見せなきゃね。で、相手はセシリアですか?」

「あら、鈴さん。返り討ちにして差し上げますわ。」

 

鈴とセシリアがお互いを煽る。…その話術をなぜ想い人との会話に生かせないんだ…

 

 

「慌てるな小娘共、対戦相手は…」

 

 

 

キィィィィン……

 

 

織斑先生の話を遮って、空気を裂く音が響く。嫌な予感がする。…犬神家にはならなくても何か社会的にまずいことになりそうな気がする。いや、なる!

 

「シャルル、念のため下がっとけ。」

「え、う、うん。」

 

 

周りの女子にも注意を促し、後退させる。すると…

 

 

 

「……う?」

 

本日2度目の一夏の『う?』しかし今一夏が掴んでいるのは『う』ではない。空から降ってきた山田先生の『お』だ。

 

 

「……はぁ…全く。」

 

山田先生の胸を揉んだ一夏がセシリアに撃たれそうになったり、鈴が投げた『双天牙月』を山田先生が地面に伏した体勢で撃ち落としたりと、そんな光景が目の前で繰り広げられている織斑先生の口からため息が漏れる。

 

「大変ですね、織斑先生。」

「…分かってくれるか、布仏兄。お前が成人で生徒でなければ酒でも飲みたいんだがな。」

「一応俺自由国籍なんで誤魔化せば酒はいけると思いますよ。」

「…そうか、立場上そうだろうな。」

 

俺と織斑先生の話は周りの女子には聞こえていない。今もセシリアと鈴は暴れているのだ。

 

「さて、そろそろ止めるか。布仏兄、あの二人に今から山田先生と模擬戦をしてもらうんだが、アップするか?それとも見学するか?」

「…アップします。見学は楯無や簪、それに織斑先生の試合を記録で見たので。十分です。」

「そうか、…その次がお前だ。…楽しみだな。」

「えぇ、そりゃあまあ。」

 

楽しみでないはずがない。俺は戦いになれば戦闘狂になってしまう。そんな俺が――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界最強との戦いを前にして燃えない訳が無い。




なぜシャルフラグも立ったし。


布仏本音

一家に1人布仏本音が居るだけでこの世から戦争が無くなると思う。生粋の妹ポジ。
スタイルもかなりいい。簪は羨ましがってるけど簪ちゃん、君も結構あるよね?どこがとは言わないけど。

今作ではマジの妹ポジ。これからドンドンブラコンになる予定。

布仏虚

嫁スキルの塊。あとは仕事できるキャリアウーマンで『仕事が夫』のような感じはするけど実際めちゃくちゃ乙女のような、そんなイメージ。

弾くんとお幸せに。一夏は許せないけど弾、君は報われていいよ。…一夏がいなかったら鈴ちゃん下手し弾に惚れてましたよ。危なかったですね。虚さん。
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