科学と非科学の歯車   作:グリーンフレア

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 大変お待たせしてしました。
この2ヶ月色々とありましたね。

また5000字オーバーでストーリーは大して進んでません。
多分ですが11話目ぐらいからテンポアップできるのではないのでしょうか。


ACT.10 学園祭に向けて

---4月17日 朝---

 

 リトルチェイサーらを仲間に加え一気に賑やかになった日から一夜明け、月光は今後自分達にとって最も理想的な原作への絡みを夜通し考え、その計画をサポーター達に見せ意見を募ることにした。

 月光が皆に見えるよう公開制限無しで見せたた案は、主な原作の出来事に関わりつつその成り行きを見届けることを取り敢えずは第一として、ネギま!の後の時代を舞台にしたUQ HOLDER!への介入を視野に入れるというものであった。

 一晩時間を費やした割にざっくりとした計画に対し不安の声が上がるも、月光はそれを制し新たにデータを表示して話を進める。

 

 

『あくまでこれは向こう1年間の計画表という感じで。で、こっちはここ数日で集めた情報を元に作った今年度の麻帆良学園の年間行事予定。』

 

 

 青葉が単独偵察時に入手していた麻帆良スポーツ新聞電子版の過去号に年間行事予定表が掲載され、それをそのまま転載したが詳しい情報は不足しているため抜けが多かった。

特に原作の大きな山場の一つである修学旅行の日程は4月~5月とされ、麻帆良中等部3-Aの旅行日程はなどはどこにもなかった。

 

 

『今のところ日程がハッキリしているイベントは学園祭や体育祭ぐらいで見ての通りのガバガバスケジュールだけど、情報の仕入先に当てがないわけでもないんだよね。』

 

『湖岸の倉庫群の一部に部活動スケジュールが保存されてたけどそれの事?』

 

 

 アイラの言うスケジュールというのは、昨日ハッキングを仕掛けた複数の倉庫に部活データ管理用として接続されていたパソコンに保存されているものだが、その時は身を隠せる場所を最優先に探していたため気にも留めていなかった。

 

 利用したボート部の倉庫の以外に麻帆良大学航空部やロボット工学研究会の他、水生生物研究会、麻帆良潜水部、ラジコン同好会等のサークルが活用している倉庫があり学園行事の日程、特に修学旅行に関して何か情報が得られるとみていた。

 

 

『あの時ちゃんと回収しておけばよかったけど、今更言ったって仕方ないね。これについてはこの後にでも回収班を編成しようと思ってるから後でよろしく。』

 

 

 さてと、と一区切りつけると本題を切り出す。

 

 

『さっきの計画にあったように活動の軸には常にネギま原作にするつもりだけど、原作終了後の続編である"UQ HOLDER!"の時代まで無事でいられるかという保証はないかな。』

 

『私達は演算コアさえ生きていれば機体を再製して復活出来るとはいえ、ネギ君達も大怪我したりしてますからね~。』

 

『装甲が十分ある隊長とアイラはともかく、私らみたいな小型機はライフルどころかピストルでも危険ニャ。』

 

『出来る限り安全で尚且つ原作に絡んでいけると言う条件でストーリーを考えてみると、ネギ達と行動を一緒にするというのが最も理想的だけど、それは自分達の姿とか色々考えると今直ぐにと言うのは難しい。そこでこんな感じで段階を踏んで仲間になっていくという作戦を考えてみたんだけど...』

 

 

 全員に表示した計画案は初めに見せた計画表より詳しく段階別になっていた。

その計画の概要は"超に協力して麻帆良祭を利用しネギ一行への仲間入りを目指す"という物で、6月に開催される麻帆良祭を中心に次のように計画していた。

 

・第1段階目 最重要人物である超鈴音に接触し、彼女の計画に協力するかわりにネギ達と行動を共に出来るよう協力をしてもらうよう交渉する

 

・第2段階目 この拠点の設備や機能を拡大させ、装備の改修や物資の生産を自前で出来るようにし補給体制を整える

 

・第3段階目 学園祭開幕 最終日において超の計画が成功へと向かうように見せかけつつ、原作通りに進ませる

 

・第4段階目 後夜祭 超達の仲介でネギパーティーへ合流

 

 

 原作通りに物事が進行すれば先々で起きる出来事に備える事ができるため、サポーター達もこの計画のコンセプトには賛成だった。

 しかし月光自身も計画を練る段階で心配していた最大の不安要素に、ベナトナシュも気付きそれについて質問する。

 

 

『超鈴音に与するとしてどうやって彼女から信頼を得る? それに第4段目あたりは学園側が介入してきそうだニャ。』

 

『学園側の介入については超に口裏を合わせてもらってとか考えてるけど、そもそもどうやってその超に信用してもらうかって言うのかが一番の問題なんだよね。一応、2つ策を練ってあるんだけど...』

 

 

 月光がこれについて考えていた案を簡単にまとめると、"超の計画の結果がどうあれ結局は荒廃してしまった未来(捏造)"から超と似た境遇の人物によって彼女の計画を成功させるべく送り込まれた、という設定の捏造案。

 そしてもう一案は転生者である事と自分達の計画を明かす、という思い切った事実案であった。

 

これらの案をメモに書き出す際、月光は意見があるかと聞くも全員特に考えていなかったらしく、それらしい反応は無かったが『まぁ、何とかなるんじゃないかな。』と月光が呟くと同意したり苦笑いしたりといったリアクションが返ってきた。

 

 

 

『前者はもっと具体的な設定をして煮詰める必要がありますが、後者は私達の判断でどこまでの情報を喋っていいのか判断しかねますねぇ。それともう少しいい案名は無かったんですか?』

 

『素性、明かしてしまっていいの?』

 

『案名は置いといて、問題はそこなんだよね。取り敢えず駄目元で神様宛にメールを送ってみようと思ってる。』

 

 

 転生初日の12日に送られて来たメールから、スマホと同じように発信元へ返信が出来そうであったためメールのあらかじめ下書きを用意していた。

 そのメールの下書きを要約すると「超に転生者であり原作知識を持っている事を教えてしまっても良いか」というもので、送信する文章をサポーター全員にチェックしてもらい問題は無さそうなので満を持してメールを送信した。

 

 送信はされたものの神様は返信してくるのだろうか、そもそもメールはちゃんと届いたのだろうかと僅かに心配になったが、他にもやることがあるため一先ずこの件は置いておくことにした。

 次にすべき事を思い出すべく表示されていた様々な資料を整理しようとした時、PONという着信音とほぼ同時に視界の隅に「ネットワークに着信 from:神様」という吹き出しが現れた。

 

 質問を送ってから10秒も経たずに共同戦術ネットワークに着信した神様からのメールは月光を含め全員が閲覧できる状態にあった。

 月光は今回の質問に対する回答なのかと少し疑問に思いつつも、ネットワークに送られたメールを各自で読むよう指示を出し自身も開く。

 

 

 

 

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件名:さっきの質問の返事だよ!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【本文】

 超鈴音に素性を明かすという事だけど、結論から言うと彼女にだけ教えるのであればOKだよ。

本来なら月光君のネット小説での認識のように、幾つもの世界線が在ることを転生者がほのめかしたりする事自体厳禁なんだけど、この世界線の超鈴音にだけはとある事情から例外として認められてて、今回の君達の計画はそのまま実行できるから安心したまえ!

 

 ただ、基本的には意図せずに転生者からボク達神の存在を知ってしまった者への対処は良くて記憶改竄、悪くて存在そのものの抹消。そして転生者にも何らかのペナルティが与えられる事を忘れないで欲しい。

ボクとしても君達を辛い目には合わせたくない・・・だからこの辺りの事は十分に注意してくれ!

 

 それとこのメールアドレスだけど転生者のQ&Aだと思って何か気になることがあったらドンドン聞いてね!

あ、他愛のない話とかでも全然大丈夫だよ!

 

                                   神様より

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『だそうですニャ?』

 

『この世界線の~・・・の部分がちょっと気になる。 間違いなく神様は何か知ってるよね?』

 

『まぁダーカーがいた時点で原作とはかけ離れてるだろうから、原作キャラにも何か差があってもおかしくないけど・・・。』

 

『それで、超さんにはどっちの案で説明するのですか?』

 

 

 神様からの返答で捏造案・事実案共に実行できる事になったが、どちらの案で行くのかは月光はある程度決めていた。

しかし、それでもまだ悩み続けること数分。サポーター達が駄弁り始めてからようやく決心する。

 

 

『本当の事を話す事実案で計画を進めたいと思う。そっちの方が後々面倒事が出てこ無さそうだしね。』

 

『それじゃ、もし計画通りにいかなくなった時の次の手(プランB)とか何かあるニャ?』

 

『え?ないよそんなもの。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『一応計画は決まったけれど、月光はどうやってコンタクトを取るのかは考えてあるの?』

 

『それはまぁ、取り敢えずは考えてあるけど・・・。』

 

 

 バックアッププランが無いことを告白してから数十秒の間の後、その事を聞かなかった事にしてアイラが次の話を持ち出し、月光が考えていた4つの接触手段を一般公開されている学園や施設の地図や各種資料を交え説明を始める。

 

1つ目はリトルチェイサー達が中学校か大学の研究施設に潜入し、超もしくは関係者(葉加瀬聡美)等の机や研究室にメッセージを残す。

2つ目は研究施設のセキュリティを考慮し、コートで変装したリトルチェイサー達が施設の受付へ超宛のメッセージを預ける。

3つ目は屋外で青葉が上空より超を見つけ、適当な所でメッセージを空中から投下するか手渡しする。

4つ目は大学研究施設外からのハッキングを行いパソコン等にメッセージを残す。

 

 最も注意すべきは"学園側に察知されない事"であり、こちらの尻尾が掴まれることで超の計画が破綻しないようにしなければならない事。

 

 月光は2つ目の案がこの学園でならむしろ目立たないのではと考えていたが状態の良いロングコートと帽子があればの話で、その点からベナトナシュとアルビレオはオリジナル機と比べ少し大きくなったものの問題無く潜入できるため1つ目を推した。

 

 アイラと青葉はMAVをドローン配送の実証試験機と見せかけるという案を加え3つ目を推し、スピカは研究施設へのハッキングついでに色んな情報が手に入りそうで丁寧に進めれば一番痕跡を残さないだろうと言う理由で4つ目を推していた。

 

 しばらくそれぞれの手段について意見を交わしていたが、部活動スケジュールの回収待ちの間に先の4つの接触計画で利用できそうな物を、付近の倉庫群から探し出し4つの中から実行可能な物を後から協議することにし、今は計画全体の説明を進めることにした。

 

 

 

 伝達手段については全機の搭載機器を改めて調べたていたところIRVINGに幾つかあった予備の外部記憶装置の中から未使用の物を見つけ、mod.GOD仕様のため馬鹿げた容量を持ちメッセージの内容と合わせて転生者という証拠としても都合がついていた。

 

 月光が考えておいた3段階のパスワード設定と只のテキストメッセージを記録しておくにはあまりにも膨大な記憶容量ではあったが、これ以外に調度良い物が無くアイラによるとこのIRVINGに搭載していても使うか怪しかったので伝達手段として採用となった。

 

 パスワードの質問は、

「ネギの母親のファーストネームは?」

「ネギが主席で卒業した学校は?」

「ネギが幼少期に暮らしていた村を襲った集団の黒幕は?」

の3つでネギの子孫であると言う超であれば答えられるようにし、質問から月光達に興味を持ってもらうのが狙いであった。

 更に青葉からの超や茶々丸、葉加瀬のいずれでもなら、難無く突破できると予想し3つの質問自体にもセキュリティを掛けようという提案も受け入れられメッセージ作成時にアイラも加わり構築することになった。

 

 

『まぁこれが学園祭に向けての計画のあらましってところで、計画は準備ができ次第でも開始することにするからよろしくね。』

 

『隊長、さっき言ってたスケジュールは私らが回収しに行くのかニャ?』

 

『そっちは青葉に行ってもらおうと思うから、スピカ達は自分らと一緒に倉庫漁りになるかな。勝手に決めちゃったけど青葉はそれで大丈夫?』

 

『全然問題ありません!ただ、詳しい位置とかは分からないのでどなたかにナビゲートしてもらえると助かります!』

 

『だったら私が。 多分倉庫を物色するだけだったら月光をサポートする必要は無さそうなので。』

 

『それじゃ役割分担も決まった事だし地上に上がるよー。』

 

 

 そう言いつつ月光が立ち上がりと同時にサポーター全員が便乗しエレベーターへと乗り込む。

『これぐらい自分を利用しなくてもいいんじゃないかな。』と苦笑いで溢しエレベーターを地上へと上昇させた。




 実を言いますと接触手段まだ決めかねています。
1つ目の奴ですと間違いなく1話丸々使うでしょうね。
ほかはそんなに字数を使うとは思いませんがどうなることか。

 MGSV:TPPはPC版をプレイしています。
キーボードだと絶妙な移動速度がどうしても出来ないのでPS4コントローラーを買いましたがやはりMGSはパッドでやるのが一番だと感じます。
 今作はいつもに増してヘビーな内容で、復讐のために生きているカズとPWの頃より口数が減ったようなBIGBOSSを見ていると寂しい気持ちがしてしまいます。
 そう言えばFOBなんて要素もありましたね・・・。
ウチのFOBは浦風の浴衣姿で無かったことになりましたので。
実に眼福でございました。


 それはともかく次話はもっと早い内に投稿できるよう頑張ります。
しかしMGSシリーズの続編どうなるんでしょうね?

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