科学と非科学の歯車   作:グリーンフレア

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ACT.1でサブタイトルがああだったにも、関わらず大して憑依だの何だのと言っていなかったのはここでその話をぶっ込む予定だったのです(大嘘)

取り敢えず物語の大筋からは脱線してないのでダイジョウブデス。


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時系列に問題(4月13日が抜け落ちていた)が発生
急遽、13日のエピソードを追加しました。


ACT.5 やっぱり憑依だった

---4月13日 午前8時---

 

 この日は昨日に月光が崖から落ちたり、その後に長距離移動などしたためレッグユニットの生体脚に疲労やダメージがいくらか蓄積され放置する訳にもいかないため1日待機することになった。

 

 昨晩に月光とアイラが麻帆良学園侵入計画を練っている最中に、足りなかったり追加で欲しい情報が出てきたため、青葉はこれについて情報を入手してくるために、老朽化からか建付が悪くなり車庫のシャッター以外で唯一開く磨りガラス窓をMAVのワイヤーアームで開けると市街地へと向かっていった。

 

 一方、月光はIRVINGに搭載されている様々な機能を知るためシステムを触っていった所、鈍い頭痛が感じられ何事かと考えていると、丁度その時機体の状態をチェックしていたアイラが何かに気づき少し急ぎの雰囲気で声を掛けてきた。

 

 

『月光?今体の調子が悪くならなかった?』

 

『え?あぁうん、まぁ軽い頭痛がしたんだけど何かあった?』

 

『私の方で月光に対する異常負荷が検知されたので。 まだ細かい所でIRVINGの制御と月光の精神がリンクされてないところがあって、複数のシステムの実行でそれの処理が追いついていない。』

 

『てっきりもう同化できてると思っていたけど、そうじゃなかったんだね。』

 

『一昨日の夜に適応化作業を進めたけど、まだまだ十分にできていなかった。・・・ごめん。』

 

『気にすること無いよ。 一応直せるんだよね?』

 

『うん。 でも今からするには月光には長時間の休眠モードに移行してもらって、私は最適化作業に専念して周囲の警戒が出来ないから・・・。』

 

『でしたら私が今からでも戻りましょうか?』

 

『そうだねぇ、警戒は青葉に戻ってもらえれるなら問題無いとして、時間は明日の侵入作戦に間に合うのであれば多少掛かっても大丈夫かな。』

 

『分かった。所要時間は大体24時間だから今から適応化作業の準備を始めるので。』

 

『よろしくね。青葉は悪いのだけど今から戻ってきてもらってアイラの代わりに周囲の警戒を頼むよ。』

 

『了解です!』

 

『もう準備出来たので休眠モードに移行してもらえる?』

 

 

 既に準備ができていたらしく、青葉の到着と彼女の警備の準備を待って休眠モードにいこうした。

 

 それから時間が経過していったが特に何も起きず、アイラは適応化作業しながらでも会話などは問題なく出来るため、青葉ともう一度侵入計画を練り直したりと各々に過ごしていた。

 

 

 

 

 

 

 

---麻帆良学園侵入計画実行前日 4月14日 午前10時---

 

 

『しかしこんな能力があったなんてなぁ・・・。』

 

『重大な局面になる前に知ることが出来て良かったですね! これも青葉のお陰ですね!』

 

『いやまぁ、そうかも知れないけれど。』

 

 

 現在、月光の微かにフワフワと揺れる視界には彼の転生後の体であるはずのIRVINGの姿が捉えられていた。

そして月光がそのIRVINGを見ている今の体は青葉が補佐役となっているRQ-16"T-HAWK"。彼がMAVと呼ぶ小型UAVにIRVINGから精神体を移していた。

 

 

 

 

 

 この状況に至った経緯は月光が長時間休眠モードから復帰し、青葉が共同戦術ネットワークより詳しく練った計画を転送して、月光が休眠モードだったため確認の取れなかった事項を尋ねていた時だった。

初めは今日と明日の具体的なタイムスケジュールの確認だったが、全侵入ルート候補の下見について青葉が『月光さんは直接見に行かないのですか?』という問いがきっかけである。

 

 

 

『行きたいのは山々だけど、日中に人目の多い市街地をこの体で動き回るのは流石に無謀だから、青葉の中継を見ながら指示を出すよ。』

 

『あれ?スワップで偵察しないのですか?』

 

『うん?スワップで偵察?どういう事?』

 

『・・・もしかしてアイラさん、ホットスワップについて説明されてないのですか?』

 

『・・・・・・・・・あっ。』

 

『ホットスワップ? 言葉としては聞いた覚えがあるけど、そんな機能が自分達にあるの?』

 

『ごめん・・・。言い忘れてた・・・。』

 

『ま、まぁアイラについては別の話として・・・。 重要そうな感じがするけど、それってどんな代物?』

 

『月光さんの記憶を元に再現された能力なんですけど、BF2MC(バトルフィールド2 モダンコンバット)を覚えてますか? 簡単に言ってしまえばあのシステムまんまです!』

 

『あぁ、あったねそんなシステム。 あの頃はシングルとチャレンジはやり込んで、まだまだ純粋にゲームを楽しんでいたなぁ。』

 

『月光さんの昔話はひとまずスルーするとして。 オリジナルのシステムとの違いは、今のようにマニピュレーターで有線接続している状態でなければ使用できない事ですね!』

 

『そして、マニピュレーターを通して無人機から無人機へ自分の精神を転送する事ができ、今度はその無人機を自分の体として使えると。』

 

『話が早くて助かります! あ、ちなみに"mod.GOD"仕様かそれに準ずる高い処理能力を持つ無人機で無くてはスワップ出来ないので注意です! ちなみに"mod.GOD"仕様機同士だとお互いのサポーターの認証が必要ですが、もう私とアイラさんとで認証を済ませているので今からでもスワップ出来ますよ!』

 

『モノは試しか・・・。じゃあ早速ホットスワップ機能、使用してみるかな。』

 

 

 

閑話休題

 

 

 

 

 

 スワップ時に視界が白くなりその後回復した視界に表示されるインターフェースはIRVINGへの憑依時と殆ど変わりなく、目に見えて分かるモノとしてはスキットの青葉とアイラの表示位置が入れ替わっているぐらいだった。

ただ、機体の性能上どうしても劣る部分があるようで、よくよく見るとセンサー類の項目数が少なかったりそれらの更新速度も少し遅かったり、カメラの倍率もIRVINGの物より低かったりと、いくつかの点で性能差がみられた。

 

 

『ところでこの機能はアイラと青葉も使えるのか?』

 

『それは無理。この機能、と言うより能力は月光のみのモノなので。』

 

『差し詰め転生特典、といったところでしょうか? 実際に使ってみて分かったのですがこのホットスワップ、受け取り側にそれなりの負荷の掛かるモノの様でこのMAVから再びホットスワップを使うには6時間後でないとダメみたいです。』

 

『便利な能力ではあるけど使い所を誤らないようにしないとね。 さて、早速だけど麻帆良大橋を偵察しに行こうかと思うけどアイラはこの車庫で待機。今回は共同戦術ネットワークをお互いに接続したままだけど、取り敢えず行ってきます。』

 

『うん、いってらっしゃい。』

 

 

 当初立てていた行動予定より若干遅れてしまっているが、月光は大して気にしておらずのんびりとした様子で飛び立っていった。

 

 

 

 

 

 市街地上空約100m、飛行に支障がない弱い風が吹いているがそんな事も一切気にしておらず、月光は前世では絶対味わう事のなかったであろう"自由自在に空を飛ぶ"というものをMAVという無人機の体であるが存分に楽しんでした。

 

 

『いや~、こんな風に飛べる日が来るなんて。今こうして問題なく飛べていられるのは青葉が補助をしてくれているお陰だよ。』

 

『恐縮です! でもいきなりの飛行でもここまで安定させてるなんてすごいです! 私も案外補助する負担が小さくて助かります!』

 

『私が今日に至るまで無人機への適応の手助けをしていたので!』

 

 

 少しドヤ顔気味でアイラは自身の功績も示して、月光がそれに感謝を伝えると満足気になり、麻帆良大橋の概要について青葉が持ち帰ったパンフレットや秘匿回線で接続しているインターネットから情報を総合し月光らに報告する。

月光と青葉は今いる低層ビルと極小数の中層ビルの市街地と、対岸の巨大な世界樹と図書館島や南欧風の街並みを抱える麻帆良学園を繋ぐ麻帆良大橋に徐々に近づきながらその説明を聞いていた。

 

 

『正式名称"麻帆良湖連絡橋"は麻帆良大橋と一般には呼ばれアメリカ・ニューヨーク市のイースト川に架かるブルックリン橋の建築に携わった技師らが参加して1913年に開通。全長約1130m、主塔は4塔、平均水位上から主塔最上部までの高さ約52m、一般道路片側2車線で両車線の間は歩道になっていて自転車は手押し。でも通勤通学時は結構なスピードで自転車・キックボード・スケートボーダー・ローラースケーター・セグウェイなどが走り抜けるとの事。帰宅ラッシュは19時から20時で20時半を回ると極端に車両の交通量が減り薄気味悪く様々な怪談話があったりなかったり。 戦後の高度経済成長時代まで日本最大の吊り橋だったが、現在では日本最古の吊り橋の肩書を持ってる。』

 

『真夜中なら橋上を通れなくもなさそうだけれど、ココを侵入ルートにするならやっぱ停電時かなぁ。』

 

『取り敢えずは橋の裏側を映像と写真を撮って後程の判断の参考にしましょう。』

 

 

 日中である以上人と車両の往来は多いが、幸い偵察箇所が橋桁の裏側で歩行者の多い歩道は車道に挟まれ橋の真ん中にあるため、余程上昇しなければ目撃される危険性はかなり下げられる状況だった。

 橋桁の裏は月光が推察していた通り橋の向きに添い、大体両車線のセンターラインの真下ぐらいの位置に一際太い鉄骨がある。

 そこは手すりがあり床面は滑り止め加工がされた点検用通路と思われる場所がとなっていた。

 

 また、その通路から天井にあたる橋桁裏までの高さと通路の幅はIRVINGが通るに問題ない十分なスペースがあると確認できた。

 

 人目に付かぬよう橋の袂から結界が展開されていると思われる橋の中央部、その手前の麻帆良市街地から見て第2主塔までの偵察を行いこのルートについて3人がそれぞれ考察していた。

 

 

『停電時に麻帆良学園の結界を絡繰さんがダウンさせて、エヴァンジェリンさんはネギ君を襲撃するんですよね?』

 

『確かね。ただ具体的に何時頃からおっ始めて、橋の上での最終決戦がいつになるのかは分からない。』

 

『もし、橋ルートを選択するとなると停電直前には橋の袂近くに潜伏しておいたほうがいいと思う。』

 

『それで決戦に巻き込まれる前に渡りきってしまおうということですね?』

 

『そうなると思うけど下手すると発見されるリスクがあるわけだから、あまり良いルートという訳でも無いかなぁやっぱり。』

 

 

 麻帆良大橋を使う侵入ルートの参考にする写真を数十枚程撮り終え、候補地の中で現在最寄りである列車ルートの基点なる小規模な貨物駅がある麻帆良市駅へと向かった。

 

 

 

 それなりの物流拠点なのか着発線荷役(E&S)方式と呼ばれる荷役作業を採用する発着場側には多数のコンテナが積まれており、こちらも小規模なトラックターミナルも併設されていた。一方麻帆良市駅は街の規模に見合った物で利用客も多く賑わいを見せていた。 

アイラがインターネット上から入手した路線図や電車の運行表等を読み取ったところ、この列車ルートは麻帆良学園への侵入方法として利用できないことが判明した。

 

 その理由は貨物列車は麻帆良学園内の麻帆良学園中央駅に一切入らない事だった。

まずこの周辺の鉄道事情だが大きな駅である麻帆良市駅と麻帆良学園中央駅の二駅と、麻帆良市街~学園間は鉄道部が運営する私鉄が麻帆良湖をぐるりと囲む形で敷設され湖の南北に無人駅が一駅ずつの計四駅、そして東京方面の上り側に大宮駅がありそこから川越線が一旦二手に別れ麻帆良市駅と麻帆良学園中央駅と路線が伸び川越市で再び合流する。

 

 東京から伸びる貨物路線は麻帆良市駅側を通り北陸地方へと続くため、貨物列車のコンテナを利用して学園内へ密かに侵入するという計画は元より破綻していたのだった。トラックを利用する代案も考えられたがリスクが大きいのでボツとなった。

 

 

『もしここで無計画に適当なコンテナにでも忍び込んでたら東京か北陸の何処かに出荷されるところだったね。』

 

『このルートなら中々スリルある潜入方法になりそうだったんですが・・・。』

 

『今スリルは要らないかなぁ・・・? 多分この先もっとスリルのある出来事があると思うし。』

 

 

 続いてやってきたのは麻帆良湖南側で湖岸・湖中ルートとなる地形は砂浜や岩場だったり、小さな崖になっているような場所もあるなど様々であるがIRVINGの機動性なら大きな障害とはならなさそうだった。

 迂回ルートも湖南側を見て回りその後に湖の北側も下見したが地形などにあまり差は無かったが、市街地が広がっているためこちら側での迂回ルートは難しいと考えられた。

 ちなみに車道ルートは満場一致で下見する必要がないという事になり、その分の時間を湖岸ルートなどの下見に充てた。

 これら全ての侵入ルートを見て廻り隠れ家に戻る頃には日は傾き、時計は午後5時を指していた。

 

 

『写真も映像もたくさん撮れましたね! 後はもう作戦会議でしょうか?』

 

『そうだね。アイラ、今からそちらの方に帰還するよ。』

 

『分かった。 あ、ちょっと待って。 今外の方に人の反応が・・・大丈夫。 この建物に来なさそうなので。』

 

『む~・・・。あ、見えました見えました。 犬の散歩をしている人が2人いますね。 ジョギングしながら林道に沿って行っているのようですので、もう廃屋に向かっても大丈夫そうです!』

 

 

 その二人が十分離れた頃を見計らい消防団の廃墟へと降下し、午前に出ていった窓ガラスを開け帰還した。

アイラが権限を持つIRVINGは今朝と体勢を変えておらず、MAVの充電のためボディユニットに着陸した。

 

 

『よし、着陸完了。 ただいま、と言うのはIRVINGへスワップし終わってからかな。』

 

『マニピュレーターの接続を確認。ホットスワップの認証は済ませてますので。』

 

『また機会があれば青葉のMAVをよろしくです!』

 

 

 ホットスワップ能力のリキャストタイムは過ぎており、再びマニピュレーターを通し最初のホットスワップ時と同じ感覚の後MAVからIRVINGへと精神体を転送し月光は帰還を果たした。

文字通りの意味の"実家のような安心感"をなんとなくではあるが感じ取っていた。

 

 

『改めて、ただいま。』

 

『おかえりなさい。 IRVINGやこの周辺に特に問題はなかった。』

 

『ん、了解。 留守番ご苦労様でした。』

 

『このくらい余裕なので。』

 

 

 

 

---午後6時---

 

 月光がIRVINGへホットスワップをした際、IRVINGのリキャストタイムは2時間半とMAVと大きな差があったがMAV側にリキャストタイムは発生せず、何より今日はもうMAVへ移り活動する予定はなかったため問題はなかった。

お互いの機体の状態をチェックしたり、撮影した写真を全て共同戦術ネットワークへアップロードしたり等を済ませると、そこそこの時間が経過しており明日の潜入作戦決行に向け会議を始める事とした。

 

 

『まず潜入ルートの確定。麻帆良湖の南北湖岸・湖中・迂回ルート計6案、麻帆良大橋を使う橋ルート、貨物列車を使う列車ルート、周辺地域の道路を使う車道ルートの計9案。』

 

『この内、湖北側は麻帆良市街地が広がっているため迂回ルートは難しいです。それと、湖岸・湖中ルート共に人気の少ないという点で見ると北側はあまりオススメできそうにありませんが、停電という状況を考えるとどうでしょうね。 列車ルートと車道ルートは日中の偵察で侵入経路としては不適切であることが分かったので無し、といったところです!』

 

『そうなると南側の3ルートと橋ルートの計4案が比較的潜入に向いていて、北側の湖岸・湖中ルートは少し怪しいといったところかな。』

 

『でも、具体的な決闘の時間が分からないので橋ルートは不安要素が残ってしまいますね。』

 

『停電が実施される時間は20時から24時の間。 南側の湖畔は遊歩道とか無いので人気はほとんどはないはず。でも距離が湖北側と比べて遠いので少し時間が気になる。』

 

『できればネギ君とエヴァのバトルを見てみたいんだよね。 だからあまり移動に時間かけたくないなぁ。』

 

『・・・じゃあ橋ルートがその条件にを満たせそうだからそこに決定する?』

 

『異論がないならそれでお願いしたいかな。』

 

『科学的ではない魔法バトル!青葉も何だか気になってきちゃいました! 是非とも写真とかデータで記録を録りたいですね!私も橋ルートで賛成です!』

 

 

 砲弾やらミサイルやらが飛び交う様な近代戦とは違う魔法を使っての戦闘に急に興味が湧いてきた青葉の同意と、元々どのルートでもよかったアイラが異論を述べることもなく侵入経路は麻帆良大橋の橋桁の裏側にあった通路を伝って麻帆良学園に潜入する事に決まった。

 続いて橋を渡り潜入した後、学園内での活動拠点をどうするのかという話になったが、結局現地で探してみないことには決められないということになった。

 

 

『まぁ、向こう岸の橋の袂には結構な数の倉庫群になってて、空き倉庫の1つや2つぐらいあるだろうからどうにかなるんじゃないかな。』

 

『結構色々と考えてきた割には、そこは楽観的なんですね・・・。』

 

『あると思えばある、ってね。』

 

 

 最後に作戦のあらすじだが、20時に電力供給が絶たれ停電になった後、市街地南側の公園を駆け抜け湖岸に到着したら北上し麻帆良大橋の下へ移動。そこから橋桁裏の通路に通じてる中型リフトをIRVINGの電力で動かして上り可能な限り早く対岸へと渡り切る。

 障害となりそうなのは橋桁と次の橋桁へと続く主塔を通り抜ける穴だったがどうにか通れるということだった。

 

 取り敢えずのところは作戦の概要がまとまると、これ以上話し合うようなこともないため月光は翌日の朝まで休眠モードに入ることにした。

今回も警戒担当にはアイラが自ら申し出たが、そこへ青葉が声を上げた。

 

 

『いつもアイラさんに警戒を任せっきりにするのは、私が心苦しいので今夜はこの青葉にお任せください!』

 

『いえ、そんな。私は大丈夫なので。』

 

『まぁまぁ、私をこの心苦しさを助けると思って!ね?』

 

『・・・分かった。警戒のマニュアルは『共同戦術ネットワークあるので大丈夫ですよ!』それじゃあよろしく・・・お願いします。』

 

『・・・うーん、また今度自分が休眠時に警戒しようか?』

 

『『月光(さん)は私達の上位に当たる特別な存在なので(ですから!)』』

 

『なんだかこの特別扱いはあまりいい気がしないんだけどなぁ・・・。』

 

『無人機への適応化がなされているとはいえ、月光さんは元人間ですからどうしても負担が掛かる所があるので休息、特に睡眠に当たる休眠モードは出来る限り取ったほうがいいんですよ。』

 

『そういう事であればお言葉に甘えておこうかな。でも、たまには自分にも数時間だけでもいいから警戒を担当させてもらっても大丈夫かな?』

 

『でしたらローテーションを組み、今度月光にも機会が来るようにするので。』

 

『どんなローテーション組みます?私は......』

 

 

 アイラと青葉が警戒体制の組み合わせをあーだこーだと、主に青葉が提案していく形で話が進む中、アイラから『もう先に寝てても大丈夫 ローテーションは明日伝える』とチャットが表示され同様の目配せをさせたので、月光は『ありがとう』と返信を送ると休眠モードへと移った。

 二人は結局日付が変わるまで打ち合わせを続けて警戒体制を決めて、この日は青葉が担当し夜が明けていった。




 ホットスワップは本文にあったとおりBF2MCから概念を引っ張ってきました。
あのゲームをやってた当時あんまりこの機能を使わず忘れかけて、シングルキャンペーンのラストミッションで詰んでしまっていた時期がありましたね。 チャレンジモードでホットスワップ系の物をやってようやくラストミッションをクリア出来ました。
ちなみにこれが私の初めてのBFシリーズ作品でした。
 PSPの"The 3rd Birthday"にオーバーダイブというこのゲームの根幹をなす特殊能力があり、これも転生特典の名前の候補でしたがホットスワップの方が意味合いが近いのでこちらにしました。


 麻帆良大橋という名前自体はある小説の影響でつけました。しかし、原作では一切名前が出てなかったと記憶してますが麻帆良大橋の名前以外それっぽいのが思いつきませんでしたね。取り敢えず公文書とかに記載されるような正式名称は書いておきましたが。
歴史だの諸情報などは少し考えた上で適当に。

 Wikipediaを参考に周辺の地理をGoogle Mapsで見てあれこれ考えましたが、まぁ皆さんのご想像にお任せします。


 しかし中々進みませんね。
今回情景描写が多すぎたと思いますが、気がついたら調べて書き込んでいました。
地図ならイラストをパパパッと描いてしまえそうなので少し考えてます。
路線の部分とか一気に文字数減らせそうですし。


 6話はいよいよ麻帆良学園への侵入です。
できるだけ早くストーリーを進めていきたいところですね。

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