私、プリキュア始めます。   作:帆金 焔

11 / 13
もうすぐ、まゆき嬢を変身させれそうな予感!
ではでは、まゆきとみゆきの出会い、みゆき視点をどうぞ!


みゆきとまゆき

 

 

 

 

 

 夢を見ました‥‥。

 

 

 

 

 

『ぐすっ‥‥‥ぐすっ‥‥‥ママぁ‥‥‥』

 

 

 

 

 ある女の子の泣いている声‥‥。

 どうして気づくことが出来たのか、今考えてもその理由は分かりません。

 これは私がまだ、小学校に上がる前の記憶‥‥。

 確か、家族で親戚の叔母さんの家に泊まりがけで遊びに行った、その二日目の出来事だったと思います。

 

 その日、叔母さんが急な用事ができたとかで、お昼から私はママと一緒にお散歩に行きました。

 知らない町を歩くのは探険しているみたいで、ワクワクしていたのを思い出します。あの時は何度、ママの手を離れて走り出しそうになったことか。

 それで‥‥‥いつぐらいだっただろう?ママと手を繋いでいた私は急に立ち止まり、ママもそれを不思議そうに私の名前を呼びます。

 

 

『みゆき、どうしたの?』

 

 

 ママの問いかけに私は一言。

 

 

『‥‥‥‥きこえたの』

 

 

 確かに私の耳に届いた、『誰かが泣く声』。

 ママは聞こえなかったと言っていたけど、私の耳は確かにそれを捉え、私はママの手を離れて走り出していました。

 たどり着いたのは広々とした、噴水があるような公園。私達が居た場所からそんなに離れていなかったと思います。遠く感じたような気もするけどそれはきっと、体が小さかったからですね。

 私は辺りを見回して、遊具の所で目が止まりました。

 私と同い年ぐらいの女の子がブランコに座っていたからです。

 公園に居るというのに遊ぶわけでもなく、ブランコに座って俯いている‥‥。

 私はその子の事が凄く気になって、ゆっくりと近づいていきました。

 けれど、私の足は途中で止まってしまいます。何故なら──

 

 

『ぐすっ‥‥‥ぐすっ‥‥‥ママぁ‥‥‥』

 

 

 女の子は泣いていたからです。

 初めて出会う子。何があったかは知りません。ただ‥‥‥‥泣いている姿を見るのは嫌でした。そして、私はこうも思っていました。

 

 

 この子と友達になりたい、と。

 

 

 私は名前も知らない女の子に話しかけました。

 

 

『どうしてないてるの?』

 

 

 女の子は言います。

 

 

『ぐすっ‥‥‥ママがいなくなったの‥‥‥』

 

 

 ママが居なくなった、幼かったから捉え方も単純でした。私はてっきり、彼女のお母さんは何かしらの用事で出かけ、女の子はそれを知らずに寂しさのあまりに泣いているんだと思ったんです。

 だから、私で出来ることならこの子の寂しさを打ち消したい。そう思い、思案した結果‥‥‥

 

 

『ねぇねぇ』

『‥‥‥‥‥?』

 

 

 私は女の子の目の前で、自分の頬を両手で押して、

 

 

『はっぷっぷ~~!』

 

 

 変顔を作りました。

 最初はキョトンとしていた女の子も、私の変顔が面白かったのだと思います。

 

 

『‥‥‥ぷっ‥‥‥ふふふっ‥‥‥!』

 

 

 笑ってくれました。

 

 

『‥‥えへへ~っ。わらってくれたね♪』

 

 

 やっぱり人間誰しも、泣いているより笑顔でいる方が良いですよね。

 

 

『ねぇ、いっしょにあそぼ?』

 

 

 私は女の子に手を差し出しました。

 女の子は恥ずかしさからなのか、躊躇いがちでありながらも小さく『‥‥‥うん』と頷きながら私の手を握ってくれました。

 それから私達は、日が暮れるまで一緒に遊びました。

 鬼ごっこをしたり、かくれんぼをしたり、おままごとをしたり、公園の遊具で遊んだりもした。

 そんな中、女の子は私にある物を見せてくれました。

 そう‥‥‥、それこそが夜星さんが待っているはずのラベンダージュエルでした。

 

 

『わぁ~、きれいないしだね~』

『いし、じゃない‥‥。ラベンダージュエル‥‥、ほうせき‥‥。わたしたちかぞくの‥‥たいせつなたからもの‥‥‥』

 

 

 そして日も暮れ、最後に私はママに写真を撮ってもらいました。まさに、アルバムで見つけたあの写真です。

 別れ際、私は女の子からこう訊かれました。

 

 

『どうして私に話しかけてきたの?』と。

 

 

 友達になりたかったから。私はその想いを込めて言いました。

 

 

『ともだちだからだよ』

『とも‥‥‥だち‥‥‥?』

『うん。だってわたしたち、もうともだちでしょ?ともだちのかなしんでるかおなんてみたくないもん』

 

 

 実を言うと、不安がなかった訳じゃありません。

 突然知らない子に話しかけられて、突然『友達だ』とか言われて、私の事、変な子だとか思わなかっただろうか、とか‥‥。

 ‥‥‥でもそれは、私の杞憂に終わりました。

 

 

『あ、あの‥‥‥‥』

『ん?』

『あの‥‥‥その‥‥‥。あり‥‥‥がとう‥‥‥いっしょにあそんでくれて‥‥‥』

『ほえ?』

『ママが‥‥いってたの‥‥。おともだちをつくるときは、ちゃんとじぶんのなまえをいってあいさつしなさいって‥‥。その‥‥‥わたし、─── ───っていいます‥‥。あなたのなまえ、おしえてくだ‥‥さい‥‥‥!』

 

 

 私は女の子の言葉を聞いて嬉しくなりました。

 

 女の子は自分の名前を口にした、そうだと思います。

 でも‥‥、私自身がこの記憶を完全に思い出しきっていないせいか、名前の部分だけノイズに走り、女の子が何と言っているのが分かりません。

 

 

『───ちゃんか~♪わたしたち、なんだかなまえがにてるね♪』

 

 

 えっ?名前が‥‥似てる‥‥?

 

 

『わたしはみゆき。ほしぞら みゆきだよ、───ちゃん♪』

 

 

 名前が似てる‥‥?‥‥そうだ、確かそんな感じがする名前だったと思う。

 私が友達になりたいと願い、友達になれた子‥‥。名前、ちゃんと思い出さなきゃ‥‥!

 

 

『───っていいます‥‥』

 

 

 思い出せ、思い出せ‥‥!

 

 

『わたし、─── ───』

 

 

 私と名前が似てるって言ってた。

 

 

『わたし、や── ─ゆ─』

 

 

 あと、ちょっとで‥‥‥!

 

 

『わたし』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『やぼし まゆきっていいます‥‥』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(えっ‥‥‥?)

 

 ‥‥‥そうだ。あの子の名前は‥‥‥。

 

 

 

○○○

 

「‥‥夜星さん‥‥‥だったんだ‥‥‥」

 

 夢に見たお陰で、頭の中では当時の記憶がハッキリと思い出せます。

 私達、ずっと前に会ってたんだね‥‥‥。

 

「‥‥‥ふふっ‥‥‥‥ふふふっ‥‥‥♪」

 

 私達はずっと前に出会っていた、そして友達だった。

 胸に込み上げてくるのは嬉しさでした。嬉しさで、笑いがちょっと止まらないです‥‥‥♪

 

「そっか‥‥‥そっかそっか‥‥‥♪」

 

 ただ‥‥‥、唯一残念なことは‥‥。夜星さんの方は覚えてなさそうだということ‥‥‥‥‥でも!そんなことでめげたりしません!

 一度、友達になれたんだからまた、改めて友達になれば良いんです!っていうか、何だか更にやる気が出てきました!

 

「‥‥みゆきぃ?ふぁ~‥‥‥‥どうしたクルゥ‥‥?」

「ごめんね、キャンディ。起こしちゃった‥‥?」

「ふぁ~‥‥‥‥みゆき、何だか嬉しそうクルゥ‥‥」

「まぁね‥‥♪良い夢見れたからかな‥‥♪さっ、もう一度寝よ」

 

 日付は既に変わり、あと数時間で朝になります。

 あぁ‥‥早く朝にならないかな‥‥♪今から『まゆきちゃん』に会うのが楽しみ‥‥♪

 

(うん‥‥‥♪)

 

 今日は何だか、ウルトラハッピーなことが起こりそうな予感です‥‥♪

 

 

 

 




お陰さまでUAが2000を突破しました!
これなら5000突破とかも夢じゃなくね?!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。