「・・・・・・・・・プリキュアに殺されたのよ」
教室を満たすのは、ただ静寂のみ。
皆、驚愕の表情を、私を冷静に見ていた青木さんでさえ目を大きく見開き、動揺を隠していなかった。
「・・・・・・う、嘘やっ!?プリキュアが人を殺すとか・・・・・・天地がひっくり返るぐらいあり得へん!!」
最初に沈黙を破った日野さんに続けと、他のクラスメートからも非難の嵐が。
私は日野さんを睨む。
「・・・・・・事実よ。私のママはプリキュアに殺された。プリキュアのせいで死んだ。だから私はプリキュアが嫌い、プリキュアを許さない、プリキュア好きの気持ちなんて理解できないし理解したくもない」
事実だ。私は何一つ、嘘は言ってない。
ここまで言えば星空さんでさえ、もう私に寄ってくる事は無いだろう。
私は青木さんの横を通り、今度こそ教室を去った。
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あかね視点・不思議図書館
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「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」
「クル~・・・・・・」
ウチらは学校から帰って一旦家に戻り、それから不思議図書館に集まった。
本当やったら不思議図書館で過ごす時間は楽しいはずやのに・・・・・・、ここに居ってこんなにも空気が重いんは初めてや・・・・・・。
まぁ・・・・・・空気を重くしてる原因は分かってんやけど・・・・・・。
「・・・・・・あーー!!もうむっちゃ腹立つわ!!何やねん、夜星さんのアレ!?」
『アレ』とは言わずもがな、夜星さんが言ーた一言や。
プリキュアが嫌いやからウチらとは友達になれへん?
プリキュアが人を殺したぁ?
んなの、ふざけた事言うんも大概にしぃやぁ!?
プリキュアは伝説の戦士!!皆を守るスーパーヒーロー!もとい、スーパーヒロインなんや!!
誰かを傷付けるなんて絶対にある訳無い!!
「・・・・・・・・・あかねちゃん」
キャンディを抱き締めたまま、ウチらの中で一番重い空気を出しとったみゆきが驚きの一言を口にしおった。
「多分・・・・・・・・・本当の事・・・・・・なんだと思う・・・・・・」
「み、みゆき・・・・・・アンタ、あの子の肩持つ言うんか・・・?!」
みゆきの言葉に、ウチだけやなく、やよい・なお・れいかも衝撃を受けとるようやった。
「あの子の言うとる事が本「私だって分かってる!!皆を守るはずのプリキュアが人を殺すなんてあり得ないって事は!!そんなの、私達自身がよく分かってるじゃない!!」・・・みゆき・・・・・・」
ウチが言い切る前に、みゆきが立ち上がって声を荒げる。
せやけど、すぐにまた沈んだ顔になって俯いてもうた。
「分かってるけど・・・・・・・・・プリキュアのせいで夜星さんが傷付いたのは本当なんだと思うの・・・・・・」
「みゆきちゃん・・・。・・・みゆきちゃんは、どうしてそう思うの・・・?」
なおがみゆきに訊ねる。
「話をしてた時の夜星さん・・・・・・凄く、辛そうな顔してたの・・・」
そんな顔・・・してたやろうか・・・?ウチを睨む顔しか覚えてへんのやけど・・・。
「それにね・・・。何でなのかは分からないんだけど・・・・・・、私、夜星さんには悲しい顔をしてほしくないって思ってる・・・・・・・・・だからね」
みゆきの表情が変わった。
まだ、目には涙が残っとるけど、その顔は何かを決意したような表情やった。
「私・・・・・・・・・夜星さんと友達になりたいの!友達になって、夜星さんの笑ってる顔が見たい!」
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なお視点
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「私・・・・・・・・・夜星さんと友達になりたいの!友達になって、夜星さんの笑ってる顔が見たい!」
みゆきちゃんがそう叫ぶ。
その発言に不思議と驚きは感じられず、寧ろ、私達は納得していた。
普通だったら嫌な思いをさせられたと感じるだろうに、それでもみゆきちゃんは夜星さんと友達になりたいと言った。
何だか・・・うん、みゆきちゃんらしい答えだ。
みゆきちゃんは、人を見る目はあると私は思っている。
私達がこうして五人一緒に居るのも、みゆきちゃんのお陰と言えるのだから。
「・・・・・・はぁ~、分かった。みゆきがそう言うんやったら、夜星さんの事はみゆきに任せる。・・・・・・せやけどごめん、みゆき。正直に言うとく。ウチは協力出来ひん」
あかねの言葉を聞いてもみゆきちゃんに、ショックを受けた様子は見られない。
それはきっと、あかねがどういう思いなのかをみゆきちゃんはちゃんと理解しているからだろう。
「・・・あ~・・・・・・。みゆきちゃん、ごめん。私もパス・・・。夜星さんに・・・・・・あまり良い印象持ってないし・・・・・・」
私もみゆきちゃんに謝る。
みゆきちゃん、本当ごめん・・・!
「・・・・・・大丈夫だよ。夜星さん、必ず皆と仲良くなれるから」
みゆきちゃんの顔には一片の迷いもなく、私達はみゆきちゃんなら本当にそれを可能にしてしまいそうだなと思った。
書いてて気づいたことがありました。・・・・・・・・・・・・やよいちゃんの出番が無い!!