東方大魔王伝 -夢現幻想-   作:黒太陽

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ラストファンタジア ~氷霧のセレナーデ~

 

 

最近……よく考える事がある

 

 

 

死についてさ

 

 

 

怖いとかそんなんじゃないぜ?死ぬのは当たり前だし私は人間だから寿命が短いってのもわかってる

 

 

私が考えるのは残された奴等は……って事だ

 

 

考えてみろよ?長年連れ添った大事なツレともう会えないんだぜ?どんなに想ったって、どれだけ願ったって……

 

 

……それが摂理だってのはわかってる、出会いがあれば別れがあるなんて事はさ……でも、だから考えちまうんだよ

 

 

あいつらを悲しませたくない、って……

 

 

ハッ……わかってるよ、くだらない事だってのはわかってる、だけどな……どうしても考えちまうんだよ

 

 

皆より先に逝くから……一度味あわせて、味わっているから余計に……

 

 

 

 

 

 

私はどうしたら良いんだろうな……

 

 

 

 

懸命に生きたってどうせ同じなら……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅魔館・図書館

 

「イッテッ!?」

 

魔理沙は打ちのめされた

 

「私の勝ちね」

 

機嫌良くパチュリーが笑っている

 

「負けたぜ……」

 

普通に立ち上がり服を払う、いつもなら悔しがるのに今日はそうではなかった

 

「どうしたの?体調でも悪い?」

 

それに気付かないパチュリーではない

 

「ん?体調は悪くないぜ?むしろ元気だ」

 

「ならどうしたの?今のもあまり気が入ってなかったみたいだけど……」

 

「あー……ちょっとスランプってやつだ、どうにも気が散っちゃうんだよ、わかってるなら勝負すんなってな……悪い」

 

「大丈夫よ、そんな時だってあるものだしね、少し休んでたら?」

 

「そうするぜ」

 

椅子へ向かう魔理沙の横を妹紅が通り過ぎる

 

「次は私とやらないか?」

 

「良いけどもう少し女の子らしい言葉を使いなさい、誘ってるの?」

 

「誘うかバカ!」

 

楽しそうな会話が聞こえ頬を緩める

 

「ハハッ……」

 

小さく笑いながら椅子に座ると二人と遊んでいる大妖精やフラン達を眺める

 

(良いよなぁ……)

 

ただそう思う

 

魔理沙にはこの何でもないいつもの風景が好きだった

 

大好きな場所に大好きな奴等が居るこの日常が

 

「ふぅ……」

 

突然、溜め息を吐く、別に疲れているわけではないが自然と出た

 

(スランプなんて嘘言っちまってよ、何言ってんだ私は……)

 

魔理沙には理由があった

 

(……この時もいつかは終わる)

 

物悲しい瞳でそれを見る

 

(誰か一人でも欠けたらこの時は終わるんだ……一番は私か妹紅)

 

先を想像していたのだ

 

まだ先だがそれでも確実に来る時を……

 

(嫌だぜ……)

 

わかっていても嫌なのだ

 

(頭では理解してんだけどな……)

 

理解と納得は違うのだから

 

「はぁ……」 

 

理由はもう1つあった

 

魔理沙自身は気付いてないが1度死んで生き返り、友を救うと言う目的を果たし、バーンも戻ってきた今に魔理沙は思い出したように気が落ちていた、1度は満足していたから今余計に強く思うのだ

 

(ん……?)

 

そんな魔理沙は様子の違う一人に気付く

 

「ウォルターが言ってたんだけど新作のケーキが出たんだってー!」

 

「本当フランちゃん!買いに行こっ!」

 

フランと大妖精とチルノの3人

 

「行こっ!チルノちゃん!」

 

「あ……うん!行くわよ!」

 

チルノの様子だけが違っていた

 

(ありゃなんか悩んでる時のチルノだ、まーたくだらない事で悩んでんだろうなぁ)

 

魔理沙は考えると立ち上がる

 

「ちょっと出掛けてくるぜ~」

 

悟られない様に出ていった

 

「大丈夫なのかよあいつら?」

 

中断した妹紅が言う

 

「あれでバレてないと思ってるのが浅はかよね、チルノはわかりやすいけど」

 

パチュリーも当然気付いている

 

「あの悩みがなさそうな魔理沙が悩んでるんだ、よっぽどの事なんだろうな」

 

「何となくはわかるけどね」

 

休憩に入った二人

 

「相談にのってやったらどうだバーン?」

 

一人でチェスをしているバーンに妹紅が提案する

 

「……余やお前達では無理だ」

 

だがバーンは断った

 

「なんでだよ?」

 

「そういった類いの悩みではないという事だ、余やお前達が正解を答えて納得する、出来る悩みではないのだろう、余等に相談する素振りも見せないのがその証だ」

 

「……でもよ、気になるだろ」

 

「そうは言うがお前が不老不死に悩んでいたのと同じ類いの悩みだったなら余等には何も出来ん、答えがあるかすらわからんのだ」

 

「そうか、そう……だよな」

 

そう言われては妹紅も納得せざるを得なかった、理解は出来ても納得出来ない悩みを持っていた身としては気持ちがよくわかるのだ

 

「自分で納得する答えを出さねばならん、もしくは気にしないか……どちらにしろ魔理沙から言わぬ限り余等が出る幕は無い」

 

バーンは気にせず盤上に駒を置いた

 

「親しい故に話せん事もある、なに心配するな、魔理沙は強い女だ、必ず乗り越えれよう……そしてチルノにとってもこれは強くなる為の試練なのだろう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人間の里

 

「……あれ?」

 

甘味屋に着いた魔理沙は辺りを見回す

 

「居ないぜ?っかしーな……聞き間違えたか?」

 

3人は居なかった、3人が出た後ですぐに出たし真っ直ぐ寄り道せずに来たので間に合っている筈なのだが店にはおろか周囲にも居ない

 

「店員に聞いてもまだ来てなかった、どうすっかな……やっぱ探すより待ってるか……?……お?」

 

そこへ上空をふよふよ漂うルーミアを見つけ魔理沙は近付いた

 

「よおルーミア!うちのバカとロリ巨乳とかりちゅまの妹見なかったか?」

 

「魔理沙ー!んーとね!さっき会ったのだー!」

 

「おおそうか!何してたんだぜ?」

 

「みすちーのとこへ寄るって言ってたのだー!」

 

「ははーん……なるほど、そういう事か、サンキュールーミア!またな!」

 

「どういたしましてなのだー!」

 

ルーミアを見送ると魔理沙は考える

 

(ミスティアのとこ行ったんならすぐには来ないか……なら少しだけ相談に行ってみるかな)

 

行きたい場所は2ヵ所あった

 

(先に香霖の方にするかな)

 

香霖堂の方向へ飛んでいった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミスティアの屋台

 

「それでねー!二人が先に帰った後に何かあったか聞いたらお姉様ね!紅魔館に着くなり自分の部屋に飛んでいったらしいの!妖夢より速かったって!あんまりにも速くて龍球の世界の住人みたいだったってバーンが言ってて笑っちゃった!」

 

「ピシュン!って聞こえるくらいだったらしいんです!」

 

「ふふっ、あらそう、楽しそうねぇ」

 

楽しく話すフラン、大妖精、ミスティアの3人

 

「……」

 

チルノだけ話に入っていなかった、3人を眺め、辛そうに下を向く

 

「どうしたのチルノちゃん?最近元気無いみたいだけど……」

 

「そうだよー!らしくないよー!」

 

二人が話しかけるとチルノは溜め息を吐いて口を開いた

 

「別に……何でもないわよ」

 

刺のある言い方をして話を終わらせる

 

「そんな事ないよ!チルノちゃん悩んでるんでしょ?話してよ」

 

「水くさいよー!」

 

だが終わらない、二人は本当に心配だから言っているのだ

 

「あー!もう!うるさい!」

 

ヒステリックに怒鳴るとチルノは飛んだ

 

(言えるわけないじゃない……こんな事……)

 

そのまま森の中へ消えていった

 

「チルノちゃん!?……フランちゃん!」

 

「うん!行こっ!」

 

二人はすぐに追いかけて行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

命蓮寺

 

魔理沙はここに来ていた

 

(香霖が留守とは予定外だったぜ、てか珍しいな……逢い引きかぁ?あいつ?)

 

外から縁側を覗くと目当ての者が居た

 

「おーす白蓮!今いいかー?」

 

「あら……魔理沙ではありませんか、どうしました?」

 

魔理沙は白蓮に会いたかったのだ

 

「ちょっと話がしたくて来たんだぜ、大丈夫か?忙しいならまたにするけど?」

 

「構いませんよ、ちょうど内務が一段落して一息ついていたところでしたから」

 

使いにお茶を持ってくるように言った白蓮は魔理沙を隣に座らせる

 

「それでなんの相談でしょうか?」

 

「相談ってわけじゃないんだが……」

 

魔理沙は気恥ずかしそうに白蓮を見ずに聞いた

 

「魔法使いって……どうなんだ?どんな感じなんだ?」

 

「……仰る意味がよくわかりませんが?」

 

「いいから教えてくれよ、白蓮の思った事でいいからさ」

 

促された白蓮は少し考えた後に語りだす

 

「人間だった頃に比べれば全てにおいて変わったと言えますね、魔力しかり身体しかり……名称が違うだけで妖怪になったとも言えます」

 

「中でも一番変わったと実感出来たのは寿命でしょう、各々の方法にもよりますが人間の数倍、数十倍もの時を生きる事が可能になった事です」

 

そこで白蓮は気付く、魔理沙が寿命の話をした瞬間に陰ったのを見逃さなかった

 

(そうでしたか……魔理沙、貴方は人間の身でありながら一度死んだ、それも満足に……だから全てが終わった今、新たな生に意味を見出だせずに先の事を……閃光のように眩しく生きたが為に……)

 

わかったのだ、魔理沙をよく知っているから

 

また寿命で先に逝ってしまう事に悩んでいるのだと……

 

「魔理沙」

 

白蓮は言う

 

「魔法使いにも色々います、己の目標の為に時間を欲してなった貴方の友人のパチュリーの様な方も居ればただ寿命を欲してなった者も居ます」

 

「そんな方々は往々にして死人に近い生を生きています、無意識に中身を薄くし生を実感出来ていないのです」

 

魔理沙へ優しく微笑む

 

「先について悩むのはそれが既に貴方の生の一部になっているから……素晴らしい事です」

 

「問題はそれをいかに生きる糧に出来るか……それが大事なのだと私は思いますよ」

 

聞き終えた魔理沙は難しい顔をしていた

 

「わかっちゃあいるんだぜ……」

 

呟くと空を見上げる

 

「でも私の人生は死んだ時に完成していたんだ、それでいきなりコンティニューって言われてもなぁ……またダチに会えて助けれたのは嬉しかったけどよ……」

 

「逆に考えてみるのは?終わっていたのではなく今も含めて人生なのだと、もしくは新しい生き方を探すかですかね」

 

「それが出来なかったからお前と話に来たんだぜ……今さら、生き方は変えらんねぇ、大人ってのはそういうもんだぜ」

 

「そうですか……」

 

白蓮はこれ以上は言えなかった

 

二度目の人生を生きるなどまず有り得ない事、それも意図していない二度目

 

そんな経験の無い自分が思う以上に魔理沙は悩んでいると感じたから何も言えない、知った風な言葉をこれ以上並べても滑稽なだけだから

 

「申し訳ありません魔理沙、私では力になれない事柄でした」

 

「いやいや、感謝してるぜ?あいつらには話せないからなぁ……聞いてくれて助かったぜ」

 

帰ろうと魔理沙は箒に跨がった

 

「魔理沙、最後に聞いてください、私は……良いと思うのです、満足に燃え尽きた閃光がまた眩しく燃えて輝いても……あの太陽の様に」

 

両手を祈る様に合わせる

 

「その光が私を照らしたのです、貴方の太陽がバーンであれば私にとって太陽は貴方なのですよ、その強い光に何度励まされ、救われたか……」

 

「ですから悩んでいても答えに自殺は含めないでください、それだけが私の確かに言える事であり、願いでもあります」

 

深々と礼をした

 

「わかったぜ、約束する……ありがとな!白蓮!」

 

頬を緩ませ嬉しそうに笑った魔理沙は命蓮寺を後にした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私が太陽ねぇ……」

 

宛て無く飛ぶ魔理沙

 

「ただバーンを目指してただけなんだけどな……それなのに太陽か……」

 

なんだかむず痒い

 

自分の思うように生きていただけなのに光輝いていたらしい

 

バーン以外からそう思われていたのを初めて知ったから妙な気分だった

 

(生きる意味か……)

 

見えてはいるのだ

 

だけどそこに心が乗らない

 

わかっていても魂が乗り気にならないのだ

 

(どうしたもんかね……)

 

答えの出せない悩みに宛てなく飛んでいる魔理沙に2つの影が飛んできた

 

「魔理沙さん!」

 

大妖精とフラン、慌てていた

 

「おお!どうしたんだぜ二人共?チルノは?」

 

「チルノちゃんがどこかへ行って見つからないんです!」

 

「……何かあったのか?」

 

二人に事情を説明される

 

「わかったぜ、私も探すから手分けして探すぞ!私達で探してもダメだったら皆を呼んで来てくれ!」

 

「了解!」

 

二人はすぐに飛んでいく

 

(あいつが居る所は……)

 

月が顔を覗かせ始めた幻想郷

 

(多分……あそこか)

 

心当たりのある魔理沙は向かっていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

 

一人うずくまっていたのはチルノ

 

(なんで……嫌なのになんで……)

 

泣いていた

 

(また皆が揃ったのに……)

 

とても大事な悩みがあってずっと考えてた

 

でもどうしようもなくて、だけど納得出来なくて……

 

「どうしたらいいの……あたいは……」

 

堪えようのない辛さが目から流れていた

 

 

「とりあえず……ゆっくり泣いていてもいいぜ……」

 

 

振り向くと三日月に照らされた一人の少女

 

 

「魔理沙……」

 

 

「付き合ってやるよ、月夜の散歩もたまにゃいいもんだぜ」

 

 

霧の湖での逢瀬だった

 

 

 

 

「どうして……あたいがここにいるってわかったの……?」

 

小石を湖に投げる魔理沙に問う

 

「へへっ……この魔理沙様を舐めんなよ?何回かくれんぼしたと思ってんだ……バカのお前が隠れそうな所くらいわかる」

 

誇らしそうに笑うがチルノは見ていない

 

「……ねぇ、魔理沙……?」

 

「どうしたチルノ?」

 

来たのが魔理沙だったからだろうか、魔理沙だからだろうか、チルノは言う

 

「どうして人間や妖怪は死んじゃうの……?どうしてずっと生きていられないの……?」

 

悩みの理由

 

「また皆が揃ったのに……会えたのに……なんでずっと一緒に居られないの……?」

 

いつか来る別れが怖いのだ

 

既に経験している、だから余計に……

 

(だと思ったぜ……)

 

予想通りだとチルノに見えない様に微笑む

 

長年一緒に居た友達なのだ、わかりやすいチルノがどんな悩みをしているかくらいわかる

 

(子どもにゃ難しいわなぁ……)

 

歳で言えば自分より遥かに上を行くチルノ、しかし精神的に幼いが故に酷く悩んでいるのだ、摂理を理解し納得する器が出来ていないから

 

(気持ちはわかるぜチルノ……)

 

だがその気持ちは大いにわかる、自分もそうだから

 

「うぅ……ぐすっ……」

 

見なくたってわかる、チルノは泣いている、きっと顔はぐちゃぐちゃなんだろう

 

「……」

 

だが魔理沙は何も言わず湖を眺めている

 

(今は好きなだけ吐き出せ……皆には言えない事言って……泣きたいだけ泣けばいい……)

 

今チルノに何かを言うのは違うと思ったから、今は溜め込んだ悩みを抵抗無く出すべき時

 

(心配すんな最強……聞いてんのは私と……お月さんだけだぜ……)

 

最も強い力と最も弱い心を併せ持つ友達想いな友人の傍に居続けた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

 

「……」

 

泣き終わった湖で二人は沈黙していた

 

「嫌だよなぁ……」

 

不意に魔理沙が話しだす

 

「皆が居るこの時間が終わっちまうなんてよぉ」

 

まるでそこに一人で居る様に語りだした

 

「このまま時間が止まれば……なんて思ったりするよな」

 

夜空を見上げる人間の少女

 

「でもそれじゃあダメなんだ……永遠になっちまったらこの尊い想いも何もかも当たり前になって、心が死んじまうんだよ」

 

誰しも永遠を求めるがそこに至ってはいけないと知っている

 

「終わりがあるから人生は楽しいんだぜ」

 

微笑んだ魔理沙の笑顔をチルノは見た

 

「お前のその悩みなんかまさにそうさ!今生きてるー!って証だ、それから逃げちゃいけねぇ」

 

そっとチルノを抱き寄せる

 

「人間も妖怪もいつか死ぬ、大切な今もいつか終わる……」

 

その時だった

 

「……!!」

 

魔理沙は言おうとした事にハッとして一瞬止まった

 

「だか……ら……」

 

それが自分の悩みの答えでもあったから

 

 

「みんな……一生懸命……生きるんだぜ……」

 

 

大切な友を抱き締めた

 

「うん……」

 

頷くチルノを見て魔理沙は夜空を見上げる

 

(そうだ……生きる意味は最初からあったんだ、こんな簡単な事だったのにな……ハッ……私とした事がらしくねぇ……)

 

答えを出した顔は笑う

 

(完成してたなんてどうでもいい、どんな形でも私は今生きてる……一生懸命生きるだけだぜ……)

 

(例え繰り返すとしても……悲しむとしても……それが私の生き方だから……)

 

いつもの様に……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう大丈夫か?」

 

「うん……大丈夫!」

 

互いに笑いあった二人

 

「結構寒いな……もうすぐ11月だからか、夜は冷える様になってきたな」

 

「あたいは平気だけどね!」

 

立ち上がる

 

「じゃあ戻ろうぜ!皆心配してたから早く戻ってやんないとな!ちゃんと謝れよ?大妖精とフランがスゲー心配してたからよ?」

 

「わかってるわよ!じゃ行くわよ!」

 

二人が飛び立とうと体に力を込めたその時だった

 

 

「おっ?なんか居るな……なんだ、ガキか」

 

 

数人の男達が森から姿を現し二人の前に立った

 

「なんだお前等?見たことねぇな……外来人か?」

 

少し警戒しながら魔理沙は問う

 

男達は明らかに幻想郷の者ではなかった、全員が武器を所持しておりそのわりには軽装だった

 

(ナイフ持ってる奴が大半、冒険者……って感じじゃねぇな、かといって商人にしては場馴れしてやがる、つか悪もんにしか見えねぇんだよな……ツラが悪党っぽいぜ)

 

警戒のレベルを上げた魔理沙に男達のリーダー各らしき男が口を開いた

 

「お前等ここの奴等か?どこなんだここはよ?つーか女見なかったか?赤ん坊連れた女なんだけどよ?」

 

「知らないぜそんな女」

 

「そーか……邪魔したな」

 

去ろうとする男達、何事もなく終わるかと思われた

 

「なぁ……こいつらやっちまわねぇか?」

 

また違う一人がそう言い、全員が魔理沙とチルノを見た

 

「……いいな、暗くてよく見てなかったけどガキのわりにゃあ綺麗な顔してやがる、最近ご無沙汰だったしいいんじゃねぇか?」

 

リーダー各の言葉に男達の目付きが変わった、とても下卑た目で二人を見ている

 

「俺はこっちの青い方だなぁ」

 

「なら金髪は俺が貰った」

 

男達は囲む様に近付いていく、なんの事かわからずとぼけた顔のチルノと意味を理解して睨む魔理沙に向かって

 

「なにこいつら?敵?」

 

「まぁ敵なのは間違いないな」

 

「やっていいの?」

 

「当然!」

 

二人は焦りも怯えも無く普通に話している

 

「さぁお嬢ちゃん、こっちへおいで~」

 

チルノへ手が伸ばされる

 

「あー……やめといた方がいいぜ?」

 

半笑いで魔理沙は言った

 

キンッ!

 

「そいつ最強だから」

 

男の腕が凍りついた

 

「なんだこいつら!?」

 

驚いた男達が武器を構える

 

「そらよ!」

 

弾幕が数人を瞬く間に倒す、その間にチルノが次々と凍らせていく

 

「呪文で攻撃しろ!」

 

リーダー各が叫ぶと呪文を撃てる者がメラミを放つ

 

「ちったぁ魔法の心得がある奴もいるんだな」

 

魔理沙が合わせて弾幕を撃つとメラミを突き破って術者を倒した

 

「でもその程度じゃあなぁ」

 

笑いながら人指し指を左右に振った

 

「あたい達には1億年早い!」

 

リーダー各を除いた全員を凍らせたチルノが指を差した

 

「なんなんだお前らは!?」

 

二人に構えられ逃げれない男が叫ぶ

 

 

「大魔導士!」

 

「最強!」

 

 

男達は全滅した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅魔館

 

「チルノちゃん!!」

 

戻ってきたチルノに大妖精とフランが抱き付いた

 

「もう……心配したんだよ……」

 

「ゴメン大ちゃん、フラン……」

 

ちゃんと謝って3人は笑い合う

 

「へっへっへー!やっぱり仲良いのが一番だぜ!」

 

嬉しそうに笑っている魔理沙にバーンが話しかけた

 

「悩みは解決したようだな、二人とも昼間とは目が変わっている」

 

「解決っつーか捉え方を変えたっつーか気にしない様にしたっつーか……まぁとにかくもう大丈夫だぜ!」

 

「ならばよい」

 

それ以上はバーンも誰も聞かなかった、二人が元気になったならそれだけで充分だから

 

「おーいチルノー!皆でトランプしないかー?」

 

「やる!やるわよ大ちゃん!フラン!パチュリー!レミリア!後に続けもこたん!」

 

「もこたん言うな」

 

温かい時が流れていく

 

(あ、そういやさっきの変な奴等の事話さねぇと……)

 

(……まっ良いか!)

 

終わりにはゆっくりと、だが確実に近付いている

 

だがもう迷わない

 

 

また再び閃光のように生きると決めた大魔導士

 

試練を乗り越え、また少し強くなった最強

 

 

これはいつか消える幻想達が最後に奏でれる

 

 

 

 

 

 

 

未来への幻想曲(ファンタジア)……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




遅くなりました、最近は色々とモチベーションが上がらず中々書けなかったのです。

特筆すべき話ではありませんが魔理沙とチルノの短編になります。
短編ではありますが長編の要素も加えています。

チルノの台詞成分は特に無し、魔理沙は世界三大兄貴ことグレンラガンのカミナ、よく言う「やああってやるぜ!」はダンクーガの藤原忍から来ています。

こんな感じで進めて行きますがレミリアの話だけは16日に間に合わせたいなぁ……

次回も頑張ります!
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