この雨もいつか止む……
すれば青空になる
今もこの雨を降らせている暗雲の向こうには、どこまでも青い空が広がり……そこには太陽があるのだ
なればこそ照らそう、雨に濡れた心と体を……だからお前達も余を照らしてくれ
互いに同じ太陽なのだから……
さぁ、空を晴らして進むとしよう、雨の冷たさをいつまでも忘れぬように……
心配は要らん
未来は無限の可能性に満ちているのだから……
何処までも行けよう
そう……お前達となら……
紅魔館
「うぅ……ぐずっ……」
大人しく寝ていた赤ん坊が急にグズリだしたと思うと突然、大声で泣き始めた
「おーよしよし……どうしたのかな~?」
大妖精があやすも泣き止む気配が無い
「大丈夫……大丈夫だよ……」
だが泣き声は更に高く木霊する
それは言葉の喋れぬ赤ん坊の慟哭だった
目が覚めた時に母親であるローラの死を実感してしまったのだろう
その証拠か妹紅が持たせた指輪を握り締めている手から血が流れている
「だから……泣かないで……」
大丈夫ではない、もう戻らないのだから
「泣かないで……」
ぎゅっと抱き締めた大妖精は赤ん坊の為に向かった友を想う……
「バーン……?大魔王だぁ……?」
カンダタはバーンを注視する
「……ふざけてんなよ?お前があのロト伝説に出る大魔王と同じなわけないだろうがよ!」
確かに雰囲気は有る、ただ者ではないのはわかるがそれにしても吹き過ぎだとカンダタは一笑する
「ほぉ……お前はゾーマと竜王の世界の者だったか」
バーンは特に気にしない、異世界にまで名が知れ渡っている事など稀だからだ、知らない事は仕方がない
「まぁそれはよい、それより話をしたいのだが構わぬか?」
「こっちはねぇよ!」
「時間はそう取らせぬ、よいではないか」
軽く言われたカンダタが怒声を上げる
「急いでんだよ!邪魔するならぶっ殺すぞ!」
斧を構えて走り出す、もしバーンが遮る様なら薙ぎ払うつもりだ
「ふむ……」
行く手を遮る様に動いたバーンは感じやすくしながらそれをほんの僅か出す
「……!!?」
カンダタの足が止まり、飛び退いた
(こいつ……あの化物共よりも……?)
感じ取ったのだ、バーンから出た力の片鱗、威圧感を
それはバーンの器量からすれば駄々をこねる稚児に抱く様な本当に僅かな威圧だったがカンダタに距離を取らせるには充分過ぎる凶兆を与えていた
「もう一度聞く、話をせんか?」
「……」
再度問われてもカンダタは斧を持つ手を緩めない、だが……
「言っておくが余に刃を向けた以上次は無いぞ……?」
不吉を感じさせる眼差しを受け
「話ってのはなんだ……?」
観念し斧を下ろした
「聞けばお前は盗賊団の頭をしているらしいな」
「……そうだ」
「人の法から抜け出し、自由に生きる……略奪、陵辱……欲望のまま好きに振る舞う無法の生き方……さぞ楽しかろう」
「……説教でもする気か?」
「いやいや、そんなつもりは一切無い、むしろ余は正しいとさえ思っているのだ……人間らしい、と言う意味ではな」
「……何が言いたいんだてめぇは……?」
「おおすまぬな、時間が無かったのだったな……では聞こうカンダタよ、お前は続けるつもりか?」
「……あ?」
「お前はそんな生き方を続けるつもりなのかと聞いている」
「だったらどうした?ケケッ!まさか仲間にして欲しいのか?」
カンダタはゲラゲラ笑う
「違う」
バーンの低い声が笑いを消した
「余は覚悟の話をしているのだ」
目に鋭さが宿る
「……覚悟ぉ?」
「そう……覚悟だ、お前は自分の生き方に覚悟を持っているのかを聞いている」
よく理解出来ていないカンダタにバーンは言う
「無法とは秩序からの脱却を意味する、一種の国を作ったとも言えよう、自由と言えば聞こえは良いが世界からすればはぐれ者だ、そんな世界の意に反する者は敵として排除されるもの……お前は世界を敵に回し強く生きていかねばならんのだ……わかっておるのか?」
自由には代償がある
法の下に生きる者は不自由ではあるが法が守ってくれる
逆に法から抜け出せば自由を得る代わりに庇護を受けれなくなるし法が敵になる
バーンが聞きたいのは相応の覚悟を持ってそういう生き方をしているのかという事だった
「何かと思えばそんな事かよ……へっ!」
カンダタはバカにしたように笑った
「そんなもんねぇよ」
言い切る顔はとても下卑ている
「俺は楽しく生きれりゃそれでいいのさ!覚悟なんて要らねぇ!弱い奴だけ狙うだけだからなぁ!」
「ほう……」
「弱者だけ狙う、そうすりゃ負ける事はねぇ、強いのが来たらさっさと逃げりゃいい、俺は強者と弱者どちらにもなる……俺より下の弱者を俺が糧にすりゃあいいだけよ、覚悟なんてのは賢くねぇバカの持つくだらねぇもんだ!」
「つまり此度逃げるのも捲土重来の為ではなく、ただ強い者から逃げるだけか」
「そういうこった、強い奴に挑むなんて阿呆のやる事よ」
「……そうか」
バーンは目を閉じた
「余はお前を裁くつもりは無い、余も昔、同じ様な事をしていたからだ……侵略、略奪、虐殺……お前と同じだ」
体を僅かに逸らす
「行くがいい」
そう言って道を空けた
「……」
カンダタが警戒しながらゆっくりと進んでいきバーンの真横を通り過ぎる
「覚悟とはな……」
不意にバーンが言葉を発しカンダタの足が止まる
「気位の高さだ、どんな生き方であれ覚悟を決めた生き方とは気高く崇高であり、そして強いものなのだ……覚悟無きお前はただの卑しい下衆に過ぎん」
「……」
「一人言だ、気にするな……さらばだカンダタよ、最も人間らしく、最も人間からかけ離れた者よ」
「……ケッ!」
カンダタは唾を吐いて歩き出す
「ちなみに……」
ボソリと呟く
「さらばとはお前が逃げれると言う意味ではない」
「あ~~?」
頭だけ振り返った瞬間
「カンダタァァァァ!!!」
空から不死鳥が降り立った
「この世から……と言う意味だ」
バーンは小さく笑った
「あそこが無縁塚か……?」
勇者が走っている
(……たくさん誰か飛んでる……アレは確か天狗って妖怪だ、妖怪達とカンダタ達が争ってるのか?)
止まった勇者は岩を背にして考える
(これはマズイかもしれない……このまま行けば外来人である僕も仲間だと思われて攻撃されるかもしれない)
幻想郷に存在をほとんど知られていない勇者に仲間ではないと証明出来る術はない、大妖精でも居れば話は変わるが勇者からすればあんな子が居るとは考えれなかったし実際居ない
(……周囲を回って様子を見てみるか)
そう決めた勇者は天狗達に気付かれない様に行動を開始した
「見つけたぞ……!!」
「てめぇ……!?」
炎翼を激しく燃え上がらせる妹紅とたじろぐカンダタ
「……ッ!?」
後ろに居るバーンをチラリと見る
時間稼ぎをされていたと思ったカンダタは焦ったのだ、あの部下を苦もなく薙ぎ倒していた皇帝不死鳥に捕まったこの状況で更に大魔王も相手になどしたくなかったからだ
「……」
だが幸いにもバーンにその気は一切無いらしく目を閉じ木に持たれている
「逃げられると思うなよクズヤロウが!!」
妹紅もバーンに気付いたが怒りが頂点に達している為気にならずカンダタだけを見据えている
「……へっ!俺様とやろうってのかぁ小娘ぇ!」
小娘一人くらいならなんとか隙を突いて逃げれるか……
そう判断したカンダタが斧を構えて恫喝する
「死にやがれぇぇぇ!!」
斧の一撃が妹紅に向かう
ジュウッ……
斧は溶けた
「なにぃっ!!?」
カンダタが驚愕の声をあげる、斧は何もしていない妹紅に触れる前に溶けてしまったのだ
「私を切りたいなら伝説の斧でも持ってこい!!」
「アツッ!?」
斧を溶かした纏う炎を更に燃え上がらせた妹紅は振りかぶった
「グハッ!?」
顔面を殴られて怯むカンダタ
「グッ……ガァ!?」
更に連打に打ちのめされる
「オゴオッ!?」
鳩尾に強烈なアッパーを受け腹を押さえて後ずさる
「お前みたいな奴が……」
顔に膝蹴り
「お前みたいな奴が!」
襟を掴んで引き寄せる
「なんで人間なんだ!!」
右腕に力が籠る
「お前が人間なんて……ふざけるなよッ!!」
振り抜いた右腕がカンダタを殴り飛ばした
「ガハッ……ゲッ……エェ……!?」
血と胃液が混じった物を吐きながら苦しむカンダタに妹紅は歩み寄る
「立てよ……」
返事を返せないカンダタの頭を掴み上げる
「立てよ!!皆が受けた痛みはこんなもんじゃないんだぞ!!」
するとカンダタは斧を捨て痛みに震える声を出し始めた
「た……頼む……もう勘弁……してくれ……」
もうボロボロのカンダタは命乞いをしたのだ
「勘弁だとぉ……!!」
妹紅の掴む手に力が入る
「舐めてんのかクソヤロウ!!」
殴り飛ばす
「もう遅いんだよ!!」
飛んでいったカンダタに怒りを現す踏み込みでまた歩いていく
その時、カンダタが痛みに震える体を起き上がらせた
「……なんの真似だ?」
目の前で歩みを止めた妹紅が問う
カンダタは土下座をしていた
「何の真似だって聞いてんだよ!」
妹紅は止まってしまった、聞かずにそのまま手を出せばいいのに手を止めてしまうのは何故か……
「ま、まいった……奪った物は返すから許してくれ……!な……なぁ……?」
カンダタが許しを乞う姿と言葉に拳に力が入る
「こ……の……!返すなら全部返せ!お前が奪った命も何もかも!!」
そんな事がカンダタに出来る筈がない、つまり返事はいいえと言う事だ
「そんなこと言わずによ……許してくれよ……なぁ……?」
だがカンダタも必死なのか頼み込む
「どこまで腐ってんだお前はぁ!!」
怒声を発した妹紅が構える
その時だった
「待ってくれ……そいつの始末は僕に任せて欲しい」
森の奥から勇者が現れた
「誰だ……引っ込んでろ!」
「てめぇは!?」
妹紅は怒鳴り、カンダタは驚き
「……ほぉ」
そしてバーンは感じ取り興味を持った
その現れた者、勇者・ロランから
「こいつは僕の世界の住人だ……僕にやらせて欲しい」
言うだけ言うとカンダタに歩いていく
「てめぇ……!」
睨むカンダタの前に立つとロランは背負った鞘から剣を抜く
「お前を討つようにと命じられて来た、それ以前にお前の行った悪逆非道を僕は許さない……覚悟しろカンダタ!」
「……命じられただぁ?お前程の化物に命……誰からだ!」
問われたロランは少しだけ複雑な表情を見せ、答えた
「……デルコンダル王……真のカンダタの後継者からの命だ」
それにカンダタが怒鳴った
「あんな腑抜けを後継者なんて呼ぶんじゃねぇ!!」
激痛を忘れる程の怒気
「ロトの時代に伝説を残した偉大な大盗賊・初代カンダタの意志を忘れて民衆の為だなんだとほざく腑抜けが後継者なわけがねぇ!」
カンダタとはその昔、勇者ロトが生きた時代に活躍した大盗賊の名前
いかなる場所にも侵入し、どんなに頑丈な金庫も開けてお宝を拐う伝説の大盗賊
「俺は認めねぇ!俺こそがカンダタの後継者だ!!」
このカンダタは初代カンダタの血筋の者だった、デルコンダル王とは遠縁にあたる分家の血筋を引く子孫
「……」
自分にではないが罵声を浴びたロランは哀れと息を吐く
「何も知らないお前に真実を話そう……」
ロランは語る
「ロトの時代に生きた初代カンダタは確かに盗賊だった……だが彼は義賊だったんだ、稼ぎの一部を貧しい者達に施していた」
「な……にぃ……!?」
「当時の子分の話では殺しも弱い者虐めもしなかったらしい、「強い者からお宝貰え、人の命は大切にしましょう」がモットーだったみたいだ」
「う……嘘を言うな……!」
「彼は壮年の頃に惚れ込んでいたロトの父親であるオルテガの死を知り足を洗った……そしてその後、ロトに協力し闇の大魔王の配下である八魔将の一人を討ち取った」
「作り話だ!」
「全てが終わった後……ロトと同じく帰れなくなったカンダタはアレフガルドに残る事を決め、デルコンダルの建国者となり、国を治めた……これがカンダタの真実だ」
「でまかせを言うな!!」
「でまかせじゃない、初代カンダタの歴史が残るデルコンダルの王から聞いた本当の話だ……カンダタの意志を履き違えてるのはお前の方なんだ」
「なっ……!?うっ……くっ……!?」
カンダタは強く打ちのめされる、信じていた事が己が勝手に想像した幻想だったと言われたからだ
「だが……もうお前は罪を重ね過ぎた、許す事は出来ない……せめて楽に終わらせてやる」
ロランは剣を構えた
「いい加減にしろ、引っ込んでろと私は言わなかったか?」
それを許さなかったのは妹紅、ロランの肩を掴まえ振り向かせる
「すまない、君には悪いけどこれは僕の世界の事だ……僕がケリをつける」
「そうはいかせるか、こっちは皆を大勢殺されてるんだ……引っ込んでろ!」
ロランは退かないが妹紅も退かない
「だが……」
「そんなにお前がやりたいんなら!!」
妹紅が叫ぶ
「今すぐ殺された皆を生き返らせろ!出来るなら好きにしろ!出来ないんなら黙って引っ込んでろ!」
これ以上言うなら力ずくで排除するぞと目が語る
(この人は……)
ロランは妹紅の瞳から覚悟を見た
「……わかった、防げなかった僕に資格は無い、当事者の君に任せる」
剣を納め、前を空けた
「覚悟しろ……!」
炎が籠った腕を構える
「ひ、ヒィッ!?ま、待ってくれ!あんたにゃ敵わねぇ……!頼む!これっきり心を入れ替えるから許してくれよ!な……!なぁ!」
「まだ言うか……焼き殺してやる……!!」
「そんな冷てえこと言わねえでくれよ!同じ人間じゃねぇか!なぁ!!」
折れずに必死に頼み込むカンダタの祈りが通じたのか
「人……間……ッッ!!?」
妹紅の腕が下ろされた
「~~~ッッ!!?」
無理矢理押さえつけているのは明らか、その証拠に炎が留まる事を知らず荒ぶり猛っている
「本当に……心を入れ換えるんだな……?」
「え……?」
ビクビクとカンダタが顔を上げる
「本当に心を入れ換えて生きるんだなって聞いてんだよ!」
どうして踏み留まるのか?
それは妹紅が人間を信じているから……
人間を信じるから寸での所で踏み留まるのだ
どんなに邪悪でも好きな人間だから……
「あ、ああ!本当だ!約束する!これからは心を入れ換えて生きる!人助けもするしちゃんと働く!今までの贖罪だってもちろんやる!」
コクコクと頷くカンダタに妹紅はもう見るのも嫌になったのか背を向ける
「消えろよ……私の気が変わらない内に……」
「うっ、あぁ……わかった……」
立ち上がりながらカンダタはロランを見た
「……お前の処遇は彼女に任せた、安心しろよ僕は手を出さない」
「ありがてぇ……」
ズルズルと足を引き摺りながらカンダタはゆっくりと進みだした
「……疲れた……帰るよ」
炎が消えた妹紅はゆっくりと浮かび上がり、紅魔館へ飛んで行った
「ふぅ……王様になんて報告しようか……」
まだカンダタが見えるその場所でロランは困っていた
「ロランと言ったな」
そこに掛けられたのはバーンの声
「お前は……いや、妹紅も含めお前達は随分と甘い……」
ロランの目の前でバーンは指を振った
フッ……
指から火の粉が放たれると形を小さな鳥に変え、カンダタ目掛け飛んでいく
「あの様な下衆が心を入れ換えるなどと本当に思うのか?蜜の味を知った者はもう戻れぬ……渇けばまた麻薬の様な美味く甘美な味を求めて繰り返す……抑制を知らぬ覚悟無き下衆の戯れ言に耳を貸すな、その場凌ぎの言葉を信用するな、もう奴はとうの昔に手遅れなのだ……」
(なんとか……命拾い出来たか……)
カンダタは一刻も早くこの場から離れようと急ぐ
(まさかあの小娘があんな言葉を信じるたぁよ……)
痛みに体を引き摺っているが顔は笑っていた
(心を入れ換える?わけねぇだろうが!辞めるかよバカが!)
「……クハッ!」
思わず笑い声が漏れてしまいおっとと自分を諌める
(初代が大盗賊だったかなんてもうどうでもいい……俺が新たな時代のカンダタになればいい……弱者が怯え、怖れ戦く最凶の盗賊に俺が……)
……ボウッ!
「うおああああああっ!!?」
体が燃え上がる
「て……てめぇぇぇぇぇぇぇ!!」
撃つ奴は決まっている
あの炎を使う小娘は帰ったし生粋の剣士である勇者が魔法を使えないのも知っている
「手は出さねぇって言っただろうがぁぁぁぁ!!」
カンダタはバーンに叫んだのだ
「……たまにはな」
涼しい顔をしているバーンは言う
「余も矜持や理念などどうでもよくなり、思うままに振る舞いたくなる時があると言う事だ」
そのまま更に燃え上がるカンダタに向け歩き出す
「貴様は最もしてはならん事をした」
のたうち回る様子を眺めながら理由を告げる
「余の太陽に涙を流させた……最上の罪だ、それは死を与えるに一切の躊躇すら無い程の事だ」
「うがあぁ!?アッ……グギャアアアアアアッ!!?」
火の魔力を高め、巨大な炎鳥が天を貫く様を見ながら最期を告げた
「せめてあの世で誇れ……余がくれてやったその
同時に貫かれた暗雲に裂け目が生まれ、広がっていき
カンダタ盗賊団は全滅した
「すまぬな……逃がすと決めていたにも関わらず手を下してしまって」
全てが終わった場所でバーンとロランが言葉を交わす
「気にしないでください、あの場は彼女に免じて退いたけど僕も貴方と同じ事を考えてた……あいつは遅かれ早かれこうなっていましたよ」
「……」
「それにあいつが逃げ延びてまた悪事を働いて……もしそれが噂でも彼女の耳に入るのが怖かった、それを聞いたらきっと後悔して更に心を痛めていたでしょう……彼女は優しいから……」
「そうか……」
沈黙が二人を包む、先に口を開いたのはロラン
「噂で聞いたんですけど……もしかして貴方が「大魔王」……バーンですか?」
「如何にも、もっとも今は肩書きを捨てた身であるがな、だと言うのに通り名と認知されておるのだ、今の余はただのバーンなのだがな……」
「何があったか聞いても?」
「話せば長くなる、だが敢えて簡潔に言えば……友のお陰だ」
「友……先程の彼女も貴方の……?」
「そうだ、あやつ等に会えたから余は今を生きていられると言っても過言ではない……大事な者だ、余の生涯で初めて出来た友、余の太陽……アレの笑顔の為なら何でもする、そんな気持ちにさせてくれる者達だ」
「……羨ましいですよ」
ロランは晴れていく空を見上げた
「……何か悩みがある様だな」
バーンにはわかった、ロランの瞳が空ではなく虚空を見ている事を
「実は……帰ろうか悩んでるんです」
ロランは言った、相手がバーンだからなのか何の躊躇いもなく言った
「僕は……少し前にシドーと呼ばれる破壊神なんて存在と戦ったんです、それで勝ちました、だけど……」
「忌避の目で見られたのだな?」
「はい……皆の目には僕が破壊神より化物に見えたんです、破壊神を破壊した男なんて呼ばれて……今回、命を受けたデルコンダル王や一部の人は変わらず接してくれたんですが……」
「大衆の目は変わらなかった……」
「僕は怖いんです、あの……僕を化物の様に見る目が……」
「それで元の世界に戻りたくないのか……同じ人間から化物扱いされるが故に……」
バーンは黙しロランを見つめる
(勇者とはやはり因果なものだ……)
そう思うのも無理はない
ロランの状況は遥か昔に竜の騎士に言った事と同じだったからだ
勝って帰っても必ず迫害される
それをロランは見事に体現していたのだから
「……」
暫し思考を巡らすとバーンはロランと同じく空を見上げた
「お前は妹紅とよく似ている……」
その言葉にロランが振り向く
「先程の女だ、不老不死だったアレも少し前まで自分を人間も妖怪も越えた化物だと揶揄し心を痛めていた」
「彼女も……」
「ロトの意志を持つ血の勇者よ、お前には友や仲間は居るのか?」
その質問にロランは思い浮かべる、共に戦った戦友と呼べる同じロトの血を引く仲間や変わらず接してくれた人達を
「……居ます」
「お前はそれ以上を望むのか?富や名声を求めて戦ったのではあるまい?」
「そうです……」
「例え世界から迫害されようと信じれる友や仲間が居る……余はそれで充分だと思うのだ」
「……」
「妹紅も何度も苦難に見舞われた……だが友や仲間が居たから乗り越え、今も笑って生きている、それは余も同じだ」
「貴方も……?」
「先程も言ったがあやつ等が居たから生きていられる、素晴らしいものだ……友とは」
「……」
ロランは考え込んでいる
いや、バーンの言った事を改めて自分の想いと照らし合わせ確認している
「ロランよ……世界は平凡か?未来は退屈か?現実は適当か?」
そこにバーンは言う
「確かにそうかもしれんな、その世の頂に立つ非凡なお前からすれば世界は平凡であり未来は悩ましいまでに退屈、そして現実は酷く適当だろう……」
確かな瞳を持って言う
「安心しろ……」
肩に手が置かれ
「それでも生きることは劇的だ」
照らし始めた陽を受けながら清々しく微笑んだ
「未来は無限の可能性に満ちている、生きていれば何かはある、忌避の目も無くなる事も充分有り得るだろう……」
唖然としているロランにバーンは続ける
「考えてもみろ……かつて地上を消し去ろうとした大魔王が、友や仲間を作り、のうのうと今こうして生きているのだぞ?生きていれば何が起きるかわからんものだとは思わんか?」
するとロランは顔を下げた
「……ハッ……ハハッ……」
漏れる声と共に顔が上がる
「そうですね……ハハッ……」
それはまるで憑き物が落ちた様に……
「確かに……そうですね……!」
その顔は笑っていた
「バーンさん……」
「バーンでよい」
「じゃあ……バーン、お願いがあるんだけどいいかな……?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
紅魔館
「大丈夫だよ……!」
今だ泣き続ける赤ん坊を抱き締める大妖精
「代わるよ……」
「妹紅さん……」
帰って来ていた妹紅に気付く
「終わったんですか?」
「ああ……終わったよ」
「良かったです……じゃあ……お願いしますね」
赤ん坊を手渡す
「お前のお母さんな……もう戻ってこないんだ……だけどお前は生きていかなきゃいけない……お母さんの分まで強く生きなきゃならない……それがお前を私に預けた……お前のお母さんの願いだろうから……」
ぎゅっと抱き締める
「だから……もう泣くな……」
その想いがわかったのか赤ん坊は泣き止み、頷く様な仕草を見せる
「今はゆっくり寝ろ……今だけは……ゆっくりな……」
とても不器用で……
寝かしつけるには下手な子守唄だったが……
「おやすみ……」
赤ん坊は安心して眠りについた
幻想郷が奏でた鎮魂歌と友が奏でる交響曲が終わり、残った優しき不死鳥の歌った子守唄が歌い終わると同時に哀しき事件は幕を降ろした
__世界は廻る ̄ ̄
「ようやく里も復興の目処がついたな」
あれから一月、滅茶苦茶だった里は幻想郷の全ての支援で形を取り戻していた
「お前が手伝ってくれたお陰だ妹紅、空き家が多いのが残念ではあるがな」
「慧音……大丈夫だ、同じじゃないけど……そのうちまた戻るよ」
「そうだな……」
高い場所から二人は里を見下ろしていた
「そうだ、レミリアが今日、紅魔館で復興パーティー開くってさ、奮発するってよ」
「良いのか?」
「私も聞いたらさ、「死んでいった者達は忘れてはならない、けど立ち止まるのは違う、これは未来へ進む為の区切りよ」ってさ、お前が言うなよってな!バーンが死んだ時に一番止まってた癖にさ!」
「気を使わせてばかりだな……ありがとう」
「気にするなって……私もいつまでも辛気臭いのは嫌だしさ、騒いで明日からも頑張ろうぜ慧音!」
「ああ!……それより、その赤ん坊はどうする事に決めたんだ?」
「ん、それはな……」
時は流れていく……
「食らえ霊夢さん!守矢神社アタック!!」
「ちょっと早苗、狭……くはないけど暴れるんじゃないわよ」
「守矢神社の重みを知れー!あっ避けられた!?背中痛ー!!?」
「言わんこっちゃない」
「マズイ!?今の衝撃で紅魔館が崩れそうですよ!?」
「崩れるか……靈夢、相手してやって」
「はーい!早苗さん!耳よりな情報があるんですよ!最近、青いツナギを来た男の人が目撃されてるんです!絶対○部さんですよ!」
「なんですと!?阿○さんが!?行きますよ靈夢ちゃん!いざ男の世界へー!!本当に居たら霖之助さんを食わせましょう!!」
「イッケーロビン!文に滅びのバーストストリームだー!!」
「あやややや!?やめてください死んでしまいま……ぐわあああああああっ!!?」
「粉砕!玉砕!大喝采ー!!ワハハー!強いぞー!カッコいいぞー!」
「キョウジン!ムテキ!サイキョウ!」
「映姫さん達は来てないんですね」
「地獄を大改造するので忙しいみたいですよ」
「大改造?」
「ええ、夢現異変の失態を反省しての事らしいです、何せ理の世界の事なので10年以上掛かるかもらしいです、二人しか居ませんしサボるし大変そうですね」
「何やろうとしてるのかしらねぇ」
「ミストー!私酔っちゃいましたー!」
「飲み過ぎだ美鈴……明日に障るぞ」
「なのでおんぶしてくださーい!役得ですよー?なんせ幻想郷で五指……いや!三指に入る巨乳をおぶれるんですからねー!夜眠れませんね!やったー!」
「……命令する、死ね」
「なんでですか!?」
「お前には一片の存在価値もない、バーン様とレミリア様の住む紅魔の館を汚す淫売だ……降伏すら許さん……死ね!」
「……」
「……」
「……言いたかっただけー、ですよね?」
「……」
「……」
「もう武術教えませんよ?」
「……悪かった」
確かな
「かー!負けた!兄さん強いね!まさかヒョロそうな兄さんにあたしが負けるとは思わなかったよ!」
「腕っぷしには少し自信があるんですよ、でもギリギリでした」
勇儀とロランが腕相撲をしていた
「情けないねぇ勇儀!力の異名の名折れだよ!恥を知りな!」
「いやいや萃香……本当に強いよこいつ」
「なら次は私が相手だ坊……」
萃香が向かおうとすると緑の閃光が走った
「次は私とお相手してください!」
妖夢が前に立っていた
「いいよ、やろうか」
ロランが受けて腕を出す
「いえ!剣の方です!」
凛とした顔で楼観剣を構えた
「聞けばロランさんは生粋の剣士だとか!是非!是非お相手を!」
どちらが強いのか確かめたい!
つまり剣士の血が騒いだのだ
「参ったな……」
ロランが困っているとロンも現れる
「俺も興味がある……もっとも俺はお前の持つその剣にだが」
「このロトの剣を?」
「ああ、見た時からその剣から凄まじいオーラを感じていた……真魔剛竜剣に勝るとも劣らぬオーラ……それは誰が作った?」
「……僕の世界の人間の鍛冶屋と聞いていますが」
「人間だとぉぉぉぉ!!?人間がこれ程の武器を作り上げただとぉぉぉぉ!?何者だそれを打った奴は!?」
「……ジパングから流れた鍛冶屋と聞いています」
「ジパング……聞いた事がある、技術を磨き続ける事に喜びを覚える変わった奴等ばかりの変態国家……まさか神の武器に匹敵する武器を打てる国だったとは……な……」
ロンは少し自信を無くした
「先にあたしがやる!」
フランが手をあげてそこに居た
「退いてなフラン!私が潰す!」
「私が先ですよ萃香さん!」
「あたしが先にやるのー!」
喧嘩する3人を微笑ましく見ているロラン
「……私が相手してやるよ」
そこに妹紅がテーブルに腕を置いた
「お願いするよ……」
開始と同時に互いが力を入れるもまだお互い本気ではない
「避けられてるんだと思ってたよ、アレから一度も話してないから……」
「別に避けてたつもりはないよ、話す事が無かっただけだ……復興を手伝ってくれたのは感謝する、それと前は怒鳴って悪かったな」
「気にしないでくれ、責任の一端は僕にもあった……だから手伝いたくてバーンにここにしばらく滞在する事を頼んだんだ……」
ロランがバーンに頼んだ事は幻想郷への滞在だった
荒らされた里の復興が主な理由だったが他にもある、少しだけ休みたかったのだ、アレフガルドに帰ったら受けるあの辛い瞳を見たくなくて
「それに……」
それとバーンにも言ってないもう1つの理由があった、復興が済んだ今、これが一番の理由になっている
「なんだよ?」
妹紅を見つめる
「いや……何でもない、それよりそれで本気かい?」
「……腕力だけなら最強のフラン相手は可哀想だから私が相手してやってるのに……舐めんなよロラン!見せてやるよ、私の本気を!!」
同時に妹紅が力を込め、呼応する様にロランも力を入れる
「うらあああああ!!」
「せああああああ!!」
拮抗した力が逃げ場を求めテーブルを揺らし、ミシミシと音を立てる
「ガンバレ妹紅ー!」
「そんな甘ちゃん潰してやりなぁロラン!」
声援を受けて更に力が入る
「妹紅ってあんなに力強かったっけ?」
「いや?腕力は普通くらいだぜ?私等の中では中堅ぐらいだ、勇儀より弱いよ」
「……勇儀に勝ったロランと張り合ってるけど?」
「負けたくないんだろ、あいつら似てるから」
「それに……でしょ?」
「おっ!パチュリ―もわかってたか!」
「わかるわよ、復興の時にあんなにチラチラ見てたらね」
「多分、本人はなんで気になるかわかってないんだろうけどな」
「そうね、鈍いからね妹紅は……」
「何にしても面白くなりそうだぜ!」
その時
バキャア!
音が響くとテーブルが粉々になっていた
「引き分け……だな」
「だね……」
息を切らしながら妹紅とロランはニヤリと微笑んだ
「やるじゃないか妹紅!」
「キャー!妹紅ステキー!抱いてー!」
応援していた者達が妹紅を囲んで称える
「……」
その様子を見たロランは微笑みながらその場から去って行った
「あ……おい……」
気付いた妹紅が追いかけようとするが囲む者達(主に発情した青娥)に遮られ言葉は届かなかった
「妹紅……」
そこにバーンが現れ妹紅を呼んだ
「これを渡しておく」
「あれ?これって確か……」
渡された物を妹紅は見覚えがあった
「霖之助の許可は得ている、それの名を覚えておるか?それはあやつが持つべき物だ、お前が渡してやれ」
「……なんで私なんだよ?」
「お前が適任だからだ……早く行け」
「なんだよ適任って……いいけどさ」
渋々と妹紅はロランの後を追っていった
紅魔館・門前
「ロラン!」
妹紅が呼び掛ける
「妹紅……」
荷物を背負ったロランが振り向いた
「……帰るのか?」
「復興が済んだからね、仲間が心配してるしこれ以上居るわけにはいかないさ」
「そっか……」
妹紅はバーンから渡された物を手渡す
「これは!?まさかロトの紋章!?」
「お前の先祖の物なんだろ?」
妹紅が渡したのはロトの紋章
ロランの先祖である勇者ロトが所持していた伝説の道具
「なんでこれを君が!?」
「それは香霖堂にあった物なんだよ、昔に霖之助が拾ったらしい」
「……確かにロトの紋章はロトの死後に現れた魔神にどこかへ飛ばされたと聞いていたけど……まさか幻想郷に来てたなんて……」
「見つかってよかったな!」
「そうだね……ありがとう」
ロランが見ていたロトの紋章から目を上げる
「あ……」
「ッ……」
二人の視線が重なった
「「……あのさ!」」
言葉も重なる
「先に言えよ……」
「わかった……聞かないまま帰ろうと思ったけど聞くよ、あの子を……どうするんだい?」
あの子とは赤ん坊の事
「あの子は遠縁だけど僕の親戚にあたる……良ければ僕が引き取ろうか?」
「そうだったのか……」
意外な事実に少し驚いた妹紅だったがすぐに返した
「いや、いいよ」
「やっぱりね……そう言うと思ったよ」
予想通りとロランは微笑んだ
「君の方は?」
「あー……私の方は……あー……うん……」
何故か妹紅は恥ずかしそうに言い淀み、黙った
この時、初めて二人は互いを深く見つめた
「……」
「……」
言葉も無く見つめ合う二人
「目と目が合う~瞬間好~きだと気づ~いた~♪」
その時、何処からともなく6人の友が現れた
「お前等!?」
見られて恥ずかしいのか顔を真っ赤にしている
「どうしたんだぜ妹紅!見つめ合うと素直にお喋り出来ないのか!」
「津波の様な侘しさはねぇよ!」
次々と友が声を掛ける
「張り裂けそうな胸の奥で悲しみに耐えるのは何故?」
「知るかバカ!」
「は?あたいに言ってんの?」
「言ってねぇよバカ!」
「言っちゃってるよ妹紅~!」
「あっ!?……ていうかなんだお前等!」
「困ったちゃんがしっかりと出来てるか見に来たのよ、カリスマの成せる気遣いね」
「しっかりとってなんだよ……つかカリスマ関係ねぇよ」
「見て見て~!妹紅さんが乙女になっちゃってますよ~!可愛いね~!」
「なんでそいつも連れてきてんだ大妖精……私はいつも花も恥じらう乙女だっての……」
「ぶはっ!?中身はうん百歳だかうん千歳のババァが何言ってやがんだ!私を笑い殺す気かよ!」
「なんだと魔理沙コノヤロウ!」
いつの間にかいつもの会話になっていた
「ハハッ……ハハハ!」
ロランは笑った
「素敵だよ君達は……本当に……」
とても楽しそうな笑顔を見せる
「ありがとう……君達に会えてよかった」
そして踵を返して歩いていく
「達じゃねぇだろうがよ……妹紅に……だろ」
しょうがねぇ奴だなと魔理沙は妹紅の背を叩いた
「ほら!」
押されて前に出た妹紅は覚悟を決めたのかロランに向かって叫んだ
「ロラン!!」
大きな声が届く
「辛くなったら!そっちに居たくなくなったらいつでも来ていいからな!」
それにロランの足が止まる
「……いいのかい?」
「当たり前だろ!だから頑張れよ!」
「わかった、その時は……またここに来るよ」
「またな!」
「君も元気で……!じゃあ……また……!」
惹かれていた人にサムズアップで応え、ロランは帰っていった
「赤飯を炊くわよ!」
「よしきた!」
「なんでだよ!」
「知らないの?お祝いには赤飯を炊くのよ?」
「だからなんの祝いだよ!」
「貴方に想い人が出来たお祝い」
「はぁ?バッ!?違っ!?そんなんじゃ……!?」
「行くぜみんなー!」
「「「おー!」」」
「待てお前等ぁぁぁぁぁぁぁ!!」
遥かな未来へ向かって……
次の日、7人は妹紅に呼び出された
紅魔館・バルコニー
「なんだ話って?」
魔理沙は問う
「先に皆に言っとこうと思ってさ」
赤ん坊を抱きながら妹紅は言う
「こいつさ……私が面倒見るよ」
妹紅はこの復興までの一月の間考えていた
赤ん坊をどうするかを
そして、触れ合う内に心が自然と決めたのだ
「そう……いいんじゃない?その子も貴方に一番なついてるし」
誰も反対はしなかった
「じゃあ名前決めないとね」
「妹紅がお母さんになるんだから妹紅が決めなさいよ!」
「大丈夫ですよ妹紅さん……きっとローラさんも許してくれますから」
「……皆で決めようと思ったけど……わかったよ」
赤ん坊を見つめる
「……私はさ」
妹紅は呟く
「理想ばっかり言うバカな奴でさ……出来もしないのに綺麗事言ってるだけの救えないバカヤローだ」
視線がバーンへ向く
「皆を守るなんて私には無理だ……今回よくわかった……だからさ!」
その目には新たな覚悟があった
「決めたんだ……!こいつだけは……絶対に守るって!」
赤ん坊を空に向かって掲げる
誰しもが先の見えない未来へ進む
辛い事も悲しい事も必ず有る
だがそれに負けない楽しみと喜びが有る
だから進むのだ、物語が終わるその時まで……
「何処までも行けよう……」
王は太陽を見上げる
「そう……お前達とならば……何処までも……」
未来は無限の可能性に満ちているのだから……
--お前の名前は……!--
新たな音が幻想郷に鳴り響く
それは遥か久遠の彼方へ向かう者達へ向けた……
無限への
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
冒険の書に記録しますか?
→はい
いいえ
バーン様活躍出来て良かった……
カンダタに関してはⅡとⅢの小説と知られざる伝説を合わせた設定にしてあります。
つまりこの長編はⅢのロトの末裔であるⅡのロランとカンダタの末裔とⅠのローラ姫の末裔が幻想郷に来た血のお話でもあります。
ではこれにて番外編は終わりになります、そして続編の件ですが……希望が多かった、と言うか希望しかなかったので書きたいと思います、本当はこの続きそうな感じがする終わり方で聞いてみようと思ってたのですが……とにかく感謝です!
それでその続編ですが少しお休みを頂き、大まかに決めてあるプロットを煮詰めてから執筆しようと思っています。
期待してくれる方はお待ちください。
お付き合いしてくださりありがとうございました!
ではまたそのうちに……