魔法少女リリカルなのはViVid~死神との協奏曲~   作:凸凹凹凸

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※注意※
・作者の妄想が暴走して爆走しています。生暖かいで読んでいってください。
・BLEACHのキャラ達は既になのはの世界に居る設定です。歴史・技・事件なども滲むように組み込まれたような設定です。
・シリアスにしないように努力します。
・でもBLEACHキャラ絡ませたらシリアスになるかも(焦)
・キャラ崩壊してるかも(汗)
・なのはの設定など、おかしな点など出てくるかも、作者はなのはの知識は紙切れ一枚くらい少ない。
・基本更新遅い。
・心配性で前書き時点でスゲェ書いちゃう。
・なんかごめんなさい。
・感想とか欲しい。
・あと、あと、あとなんだろ? スゲェ心配。
・はい、すみません。注意はまだ出てくるかもしれませんが、ハイ、これで終わります。



『ミッドチルダ』

《ミッドチルダ》

 

 

 

 

 

 次元の海の中心世界。

 時空管理局の運営が大きな影響を持ち、魔法文化が最も発達している世界であり、ミッドチルダ式魔法の発祥の地でもある。

 しかし、この次元世界に住まう者すべてが総じて強い魔力を持っているというわけではなく、魔力が無い者もいるし、魔力ではない『異能力(チカラ)』を保持している(もっている)者もいる。

 大きな魔力の動きや自然災害の把握のために土地開発や建造物建築の際には一定区画ごとへのセンサー配置が義務付けられているなど安全面も徹底されている。

「ミッド」という略称がよく使われ、別次元でそういう風に言われていて、中央区画と、その周囲の東西南北の5地域に大別されている。

 

 そもそも『次元世界』はと聞かれれば、それは世界を含む最も上位の構造とされ、ミッドチルダなど、各々世界と世界の間は次元空間と呼ばれ、色んな世界が存在している…………らしい。

 

 そう授業で習ったのだ。

 

「なぁなぁ、ユズさん」

 

「なんだい、カリンちゃん」

 

「嫌がる女の子に余りに無理強いはよくないよ」

 

 その授業を習い終え、今まさに帰路についていたであろうミッドチルダに数多ある『魔法学校』に通う中等部の女の子二人が、魔法によって電子絵図を光科学で様々な色彩を放っているその通りを、歩きながら話していた。

 一人は少しだけ伸びた髪を小さなポニーテールにして、スラリと出している綺麗な脚から全体的に見ても、中学生にしてはスタイル抜群を誇る黒髪の少女と、もう一人は茶髪を耳下両方2つに髪を結んで下ろし、ニッコリと笑ったその顔は見てる側も暖かくなる陽の光のような笑顔が似合う少女。

 二人はミッドチルダでも有数の名門校《ザンクト・ヒルデ魔法学院》。名前の略称は『St.ヒルデ』。ミッド郊外に位置し、首都から快速レールウェイで北へ一時間ほどの距離にある。

 聖王教会系列のミッションスクールで、有名な教会騎士たちもここを母校とする者が多い。

 初等教育を行う初等部が5年制、中等教育を行う中等部が3年制で設置されており、更に上位の教育も2年おきに進学が可能。最終的には学士資格まで取得可能な大型学院なのである。

 そんな有名校に通っている二人は、魔導学や義務教育を受けているのだが、この黒髪の少女的にはかなりハイレベルは授業だと感じていたりする。

 

 そんな二人は魔法を日頃学んでいる学生だというのに、なぜ、とある同級生(クラスメイト)の少女を尾行をしているのかというと、それは尾行を(仕方なく)している黒髪の少女もよく分からないでいた。

 

「カリンちゃんはそれでいいの!? アインハルトさん一人でこんなところまで来てるんだよ!?」

 

「いや、空走(エア)バスでも移動できるお手軽な近場だけど?」

 

「あんな可愛い娘が一人でだよ!?」

 

「それを言うならユズも結構上位に入る美少女だよ。可愛い系かな? そんな感じ」

 

「もう、そんなお世辞いいからはやく行くよー!」

 

「世辞になるかー、これ?」

 

 カリンと呼ばれた黒髪ポニーテールの少女は、『仕方ないなぁ』と言いながらも双子の姉であるユズの後を追っていった。

 そして、その追っている(くだん)の同級生である〝アインハルト〟さんは、授業が終わった後すぐに学院から出て、一人で何処かに行ってしまったらしい。

 それを心配したユズは、後を追うように着いて行ったいいものの、運動があまり得意ではなかったユズは早くも〝アインハルト〟さんを見失い、双子の妹であるカリンに連絡して来てもらったのだ。

 ユズも『こんなところ』までなんて言ってはいたが、ここはミッドチルダの首都に近くの豪華絢爛な高層ビルなど立ち並ぶ街中なのだ。首都に近付くにつれて治安が比較的安全であるこの場所であったなら、何もそこまで心配して後を追うことも無いんじゃないのか? そんなことを思い始めてきたカリンだったが、

 

「うー……せっかくお話ができるチャンスだったのに、(のが)しちゃったよ~……。先生からアインハルトさんに渡すプリントがあったのに渡せなかったよ~」

 

 ぶつぶつと呟きながら、ユズが力なくその細い肩と同時に気を落としていると、カリンは少し溜め息を吐くと、今まで鍛えてきた『能力(チカラ)』を使ってみることにした。

 

(……浦原さんも人探しくらいなら使ってもかまわないよね)

 

 カリンは瞳を閉じ、神経を尖らせて周囲の《霊圧(プレッシャー)》を探索していく。

 

(『魔力』にも微量ながら『霊力』が宿っている。人間から発したモノだからとか、『霊魂(たましい)』が籠っていたりと理由はさまざまだけど、実際に何回かやって……成功した。それにアインハルトとか言うヤツの『霊気(けはい)』も覚えている)

 

 黙したまま、カリンは不動の姿勢で探索網を広範囲に広げた。

 ユズも『だから私はね、アインハルトさんとね……もっとこぅ、お話を……ってあれ? なにしてるの?』とカリンが瞳を閉じて広範囲に探している中、ユズの為に頑張っていることは本人まだ知らない。

 

(…………見つけた!)

 

 そして見つける。

 ここから少し歩いた所にいた。

 どういって行けばいいのか、辿る道筋さえ分かってしまう。

 白い線が引いたように、道案内の如くご丁寧な能力だ。

 

「ユズ、こっちだよ」

 

「えっ、えっ? どうして分かるの? あ、また霊感を頼ったのー!? 〝お兄ちゃん〟から余り使うなって朝言われたじゃん」

 

一兄(いちにい)も分かってくれるさー」

 

「それなら目を合わせなさーい!」

 

 ぎゃーぎゃー騒ぐユズの口を押さえ込みながら、《霊圧》を辿りながら進んでいく。

 

 

 

 

◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 

 

 

 街並みを眺めながら、いつもと変わらぬ風景に安心感を覚えつつ、カリンはユズを引きながら歩いていく。

 そんな中に、様々な施設やお店が立ち並ぶ。中でもカリンが目についたのが、街に置かれてスポーツを主とした『闘技場』の一つだった。

 

「あ、そういえば今日は練習(トレーニング)はいいの? ソイフォンさんは待ってないの?」

 

「ソイフォンさんは元々の基礎ぐらいしか教えてもらえなかったよ。『私の扱う体術は〝正当派〟ではないからな』って言われて。でも、その後に基礎だけならってことで教えてもらってる」

 

「ソイフォンさん強くて綺麗だもんね! それに優しいし!」

 

 この世界、ミッドチルダではない別次元に存在すると他の『世界』には少なからず《権力》というものも存在している。

 そして数ある世界には必ず〝王様〟が住んでいる。そして、カリンが言ったであろうソイフォンと呼ばれた者は、その〝王様〟と〝宮廷〟を護る守護隊が存在し、その守護隊の『隊長』を務めているのがそのソイフォンと呼ばれた女性であった。

 カリンに体術の基礎など教えた人物であり、多忙の中、教えてくれてるソイフォンにカリンは感謝が絶えないでいたが、今じゃ別の人に教えてもらっていたりする。

 そんなことを話しているうちに霊圧を感知しながら歩いていたカリンだったが、

 

(うん? 移動してるのか)

 

 先ほど感じた霊圧が徐々に最初に指定いた場所から離れていっているのが分かった。

 

(なんか、してたのか?)

 

 肝心のアインハルトは恐らく本当に帰宅しようとしているのだろう。

 迷いなく、まっすぐと決まった道なりで進んでいっているのが分かった。

 そして同時に、もうユズを自宅に帰らせないと我ら黒崎(くろさき)家の晩ごはんが食せなくなる危機に見舞われる。

 

「……ねぇ、ユズ」

 

「もぅ、分かってるよ。そろそろ帰らないとご飯出来上がらないよね。……これをカリンちゃんに託すよ? カリンちゃんが話せるようになれば私も会話しやすくなるかもだしね」

 

 残念そうにだが、双子の妹であるカリンを信じ、にっこりと笑って渡された学院のプリントをお願いする。

 カリンも微笑み返し『分かったよ』とプリントを受け取った。

 それに満足してなのか、ユズは何故かパンパン! と掌を打ち付けて神社のお願い事をするかのように祈りだしたら、全力疾走で家にへと向かっていた。

 それを微笑みながら見送った後、カリンの表情はガラリと変わる。

 

(さっき、アインハルトとかいう奴の通った場所を辿ってきたが、何故か街頭試合(ストリートファイト)で怪我してた人が居た。それもかなりの腕前の格闘技有段者……)

 そこから繋ぎ合わせることなんて普通は考えられないのに、何故かカリンにとってはザワザワと肌につくものだった。

 まるで何かを警戒するような、だがそれほど恐怖を覚えるものではなく、自分の想像を越えたものに対しての、いきなりの展開に対しての警戒。

 そんな予感と、もう暗くなってきた街を徘徊させてはいけないという手前もありユズだけでも帰らせたのだが、アインハルトの霊圧を辿ると、帰っていこうしているのに、やはりまた何処かに寄ろうとしている。

 

 

(コインロッカー?)

 

 そしてようやく追い付いたカリンだったが、荷物をコインロッカーに入れたアインハルトはすぐにまた何処かにへと向かっていった。

 人のことを言えた義理ではないが、もう外は暗くなってきている。街灯など十分に明るい場所などもあるが、夜と昼間とは違う。店などがまだやっている時間帯だし、別にコインロッカーに荷物を入れておいても何の問題もないのだが、

 

(…………明らかに怪しいぞ)

 

 それでもまだ〝子供〟なのだ。

 もう家に着いていてもおかしくはない。

 ストーカー気分で嫌がってたカリンだったが、ここまで関わってしまったのだから最後まで見ておくか、そういうことでカリンはアインハルトの後をついて行く。

 

 少し歩いた先に着いたのは、海が見える通路だった。海の近くだというのにビルなど見え、いまだ人の活動をしている時間帯を表しているかのように電光がキラキラと輝いて、夜の海を照らすことで絶妙にマッチし、とても見入ってしまうくらい綺麗だった。

 

(あれ、なんだか《霊圧》の揺れが凄くブレてる?)

 

 揺れた霊圧に、カリンは訝しげに思いながら通路を歩こうとしたが、対向からも人が通ってくる人影が見えてきた。

 一瞬どうするか迷ったが、その人が通ってから探索するかと思い、これは遅くなるかもと思い携帯通信端末から自宅にある通信端末へと連絡(メール)をしておこうか、と考えていれば、

 

「ストライクアーツ有段者、ノーヴェ・ナカジマさんとお見受けします。貴方にいくつか伺いたい事と、確めさせて頂きたい事が」

 

 最悪な真似をし始めた学友に、カリンは通信端末と向かい合ったまま顔を前に項垂れてしまっていた。

 

(今の声聞いたことあるぞ! まさか本当にアインハルト・ストラトスなのか!?)

 

 授業を共にしているアインハルトという少女を思いだし、カリンは声がした方向に顔を向けるとそこに居たのは、きっと成長していけばあんな風に育ったのだろな、と安易にすぐ想像できた大人のような体型に変身していたアインハルトがそこに居た。

 

「……………………………………あぁ、と」

 

 とにかくユズには黙っていた方がいいかもしれない。

 友達になりたがっていたユズに『実はアインハルトさんは大人モードに変身できて、街頭試合をしている人なんだよ♪』なんて説明できない。ていうか悪意あるかこの説明?

 よし、とカリンも自分が少し混乱していることを今さらながら気付きつつ、恐らく街頭試合をしていた犯人がアインハルトで、声をかけた赤い髪をボーイッシュに切り揃えた綺麗な女の人がノーヴェだと、通路を挟む木々の影から覗いて確めるカリン。

 

(まさか喧嘩を始める気じゃないよな……)

 

 カリンがそんなことを心配をしていると、カサカサ、と背後から雑草を踏んだ音が聞こえた。

 条件反射ばりの速度で振り返り、すぐに拳が前に出た。

 

(悪いけど、顔面パンチだ)

 

 静かに迫った相手が、振り返ると同時に顔面に拳が迫ってこれれば、僅かばかり怯むことをしっているカリンは、躊躇わない一撃を放つ。

 だが、いきなりだったというのに綺麗に腰を入ったパンチを繰り出した筈のカリンの拳は、打つ音を立てずに静かに受け止め握りられてしまった。

 

(あっ……すごい強い……)

 

 一瞬にして自身の実力と相手の実力を推測してみたが、かなりの腕前だと分かった。

 瞬時に防御の体勢に入ろうとしたが、反撃がない。というより、敵意やら何やらも感じたりしない。

 

「……いきなり背後から回った俺が悪いんだと思うんだけどよ、危ねぇなおい」

 

一兄(いちにい)っ!?」

 

 思わず声を上げてしまったカリンは直ぐに口を閉ざした。

 カリンの一撃を受け止めたのは黒崎家長男である兄・イチゴだった。兄はカナ表示が嫌いで、漢字表示での名『一護(イチゴ)』として読んでほしいと友人や知り合いに話していたことを思い出す。オレンジ色の髪がとても目立ち、同時に眉間の皺も寄せているのも特徴的だ。

 見た目が素行の悪い不良(ヤンキー)に見えてしまっている一護だったが、カリンやユズといった妹たちは、兄がどんな人物なのか深く理解していた。

 親から貰ったその名の通り、何か一つのものを護り通せるように、一つでも多くを護り通せるように、常に兄は家族や友人を助けてきてくれた。

 性格もあって、お人好しが元凶で沢山トラブルに巻き込まれているそんな兄の一護に、カリンは黙るようにジェスチャーを送るが、

 

「どうしモガムグゴッ!?」

 

 大して大声じゃなかったにも関わらず兄の口元を力強く押さえ込む。

 だが、それと同時に通路側で既に〝喧嘩〟が始まってしまった。

 

「しまった」

 

「あん?」

 

 激しい肉薄する打撃や蹴り合いが繰り広がっている。

 ただ『喧嘩』といっても、確かに街頭とはいえ〝試合〟のように、しっかりとした打ち合い。

 息つかぬ絶え間ない激しいパンチやキックの喧嘩ではない、一撃一撃にかける力がとても重そうに見えた。拳一つに何かをつたえるかのように、互いを打ち付け合って、吹き飛ばし合っている。

 カリンは単純にそれ(・ ・)にまたも見入ってしまい、真剣に動きの一つ一つを細やかに見ていると、兄・一護は渋面となって、

 

「なんで女同士で喧嘩し合ってるんだ? 早く止めねえと……」

 

「いや、無理しないでよ。もうあのノーヴェって人もイングヴァルトって人も、あれ武装してるよ。それをいくら一兄(いちにい)でもそれは……」

 

 何故か言葉を無くしそうになる。

 この兄は生身でも割って入れそうなのだ。

 だから、ここは妹の力を使って止めておく。

 

「一兄、取りあえず喧嘩終わるまでは待ってようよ。ここで入って行ったら余計面倒になるよ? 話を私は聞いてたけど、これ一応《街頭試合》ってやつだから、形式を(のっと)ったやつだよ。だったら命取るとこまではいかないでしょ」

 

「街頭試合なんて、警察沙汰じゃねぇのか?」

 

「ニュースにもなってないところを見ると、まだ被害が少ないとか、特定の相手にしか街頭試合してないんじゃないの? もし大事なら警察だって動くよ」

 

「ニュースって……あのな、これからそれが起こる(・ ・ ・)かもしれねぇんだぞ? そんな悠長なこと……」

 

「そしたら割って入れば良い。兄貴の〝歩法(ステップ)〟なら直ぐに行けるし、簡単でしょ」

 

「そういう……」

 

「問題じゃないのも分かってるよ」

 

 封殺されていく感覚を覚えた一護は、溜め息をつきながら木に隠れてくれた。カリンはサンキューのサインを送って、またも闘っている二人に視線を向けた時には、既に勝負は終わる局面だった。

 

「列強な王達を(たお)し、ベルカの天地に覇を成すこと。それが私の成すべき事なのです」

 

「寝惚けた事抜かしてんじゃねェよッ! 昔の王様なんざみんな死んでる! 生き残りや末裔達だってみんな普通に生きてんだ!!」

 

 ノーヴェの叫びが理由を知らないカリンの心まで震えてきた。

 何を言っているのか分からない。それでも、彼女は全力でアインハルトの言葉や意思を正面から否定して、その意味も込めた拳を覇王の少女に叩き込んだ。

 魔法の武装で強化しているからか、人間同士の肌だというのに、拳を打ち合うだけで痛烈な打撃音が周囲を響かせていた。

 

 だが、アインハルトも曲がらなかった。

 ノーヴェの拳を受けながら、その真っ直ぐな言葉と拳を受けながら、アインハルトは曲がらず見据える。

 

「弱い王なら……」

 

 その声が、

 

(なんだよ……)

 

 アインハルトのその声が、魂がこもったその声が、

 

「……生きている意味がありますか…………」

 

 何故か深く、突き刺さった。

 

 

 

 





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