ソードアート・ストライン-鋭意製作中-   作:seresu

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原作ではキリトさんはだんまりでしたがこちらでは・・・

あと、一部のイベントが前後しています。


エピソード10裏 第一層フロアボス攻略会議

 

会議の話をした後、トールバーナまで細剣使い(フェンサー)を送った。その後本来の目的である小規模の討伐クエスト“迷宮区のリザードマン20体の討伐”の為(半分しかクリアしてなかった)、迷宮区へと戻った。

 

4時間ほど狩りをしてから町に戻り、クエストクリアの報告を済ませたところ、報酬の経験値でちょうどLv.20になった。もうひとつの報酬はアイテムだったのだが今のところ用途が分からない。後でアルゴにでも相談してみよう。

 

そうこうしているうちに会議の時間が近づいてきたので会場である噴水広場に向かうことにした。

 

 

 

44人。それが噴水広場に集った会議の参加者の数である。

SAO(この世界)の攻略において必要なのが連結(レイド)パーティだ。1レイドは8パーティになる。

1パーティの上限が6人。つまり、1レイドの上限は48人。その48人揃った状態をフルレイドという。

フロアボス戦に関しては、そのフルレイドが2つできるのが望ましい。のだが44人では少ない、と判断せざるを得ない。

ため息が出かけたところで パン パン と乾いた音がし状況が動いた。

 

「はーい、5分遅れたけどそろそろ始めさせてもらいます。皆、もうちょっと前に集まろうか。」

 

そう集まった者達に声をかけながらひらりと噴水の縁に飛び上がった声の主は、そこそこの金属防具を身に纏った片手剣使いの男性で、現在ではまだ手に入れにくい髪染めアイテムを入手したのか鮮やかな青に染められた長髪(男性にしては長いレベル)をしている。

 

「今日はオレの呼びかけに応じて集まってくれてありがとう。知っている人もいると思うけど改めて自己紹介しておきます。オレはディアベル、職業は気持ち的に“ナイト”やってます。」

 

そんな出だしで場の空気をを和ませた彼はさらに言葉を紡いでいく。

 

「さて、こうして最前線で活動している言わばトッププレイヤーの皆に集まってもらったのは今日、オレ達のパーティーがフロアボスの部屋を発見したからだ。」

 

ディアベルの報告に一気にどよめきが広がっていく。

 

「一ヶ月、ここまで一ヶ月もかかったけどオレ達は示さなきゃならない。ボスを倒し、いつかこのゲームをクリアすることができるのだと。そのことをはじまりの街で待っている人達に伝えなければならない。それこそがトッププレイヤーたるオレ達の義務なんだ!そうだろう、皆。」

 

ディアベルの演説は非の打ち所がなく、言っていることも間違ってはいない。

それ故に場はどんどん盛り上がっていく。だが、その盛り上がりが最高潮に達しようかというタイミングでダミ声が水を差した。

 

「ちょう待ってんか、ナイトはん。」

 

その声の主は、まるでモーニング・スターの様なトゲトゲ頭をしておりやや大型の片手剣を背負った小柄ながらがっちりした体躯の男だった。

 

「そん前にこいつだけは言わしてもらわんと仲間ごっこはでけへんな。」

「フム、意見は大歓迎さ。ただし、自己紹介はしてもらうよ。」

「フン…、ワイはキバオウってもんや。こん中に5人か10人ワビ入れなあかん奴らがおるはずや!」

 

そう怒鳴りながら周りを睨みつける。それを受けてディアベルが続きを促す。

 

「侘び?誰にだい?」

「はっ、決まっとるやろ。今までに死んでった500人にや。奴らが何もかんも独り占めしよったから、一ヶ月で500人も死んでしもたんやろが!」

「……。キバオウさん。君の言う“奴ら”とはつまり、“元ベータテスター”の人達のことかな?」

「決まっとるやろが!」

 

そこから続いたキバオウの言葉に俺は呆れを通り越して怒りを覚えた。というか、ブチギレた。

 

『ちょっと待ってくれ!』

「誰や!」

『俺はキリト。あんたの言うベータテスターだ。』

「何やと!そんなら早速ワビを…」

『だから、待ってくれ…と言っている。先に確認しておく。あんたは、死んだ500人の大半はビギナーだ、と考えているのか?』

「せや、だからワビ入れぇ言うとる。」

 

これを言うのは気が引けるが仕方ない。

 

『残念というのは違っているが、その認識は間違ってるぞ。』

「どういう意味や!」

『死んだ500人の内300人近くはテスターだ。』

「そんなわけあるかい!!」

『キバオウ、確かにテスターはシステムにはビギナーより慣れてるし、持っている情報も多い。だが、だからこそそれが落とし穴になるんだ。』

「……」

 

キバオウがそこで押し黙る。そこに今まで黙っていたディアベルが言葉を挟んできた。

 

「えっと、キリトさん。どういうことですか?」

『ここは既にベータじゃない。当然修正が入っている。その修正されたものが、クエストの報酬や内容の変更、モンスターを倒した時の取得経験値・入手コルの増減であれば問題はないが、モンスターのpop率や各種ステータスの異常な上昇並びにアルゴリズムの変化だったりするとベータ知識はむしろ邪魔になる。そこにシステムなどへの慣れから来る油断が重なることで足元をすくわれることになる。そして実際に足元をすくわれたテスターがかなりいる…ということだ。』

 

今度は周りの全てが押し黙ってしまった。そこに心地いいバリトンが響いた。

 

「俺も発言いいか?」

 

その言葉に我に返ったディアベルが許可を出した。

 

「俺は、エギル。キリトの言葉の真偽は一先ず置いておくとして、キバオウさん、あんたはテスターが何もかも独り占めした、と言っていたがそれは違う。少なくとも情報はあった。」

 

そう言って、エギルが指摘したのは鼠のマークが入ったエリア別攻略本のことだった。

 

この攻略本は最初からアルゴが発行予定だったもので、ベータ時代の情報を元にクエストの起点・内容・報酬ならびにMobのステータス・行動・取得経験値・入手コルなどありとあらゆる情報が網羅されている。そこにセレスの発案による調査で早期に追加情報が載ったバージョンも発行されることになった。当然、そこには死んでいったテスターからもたらされた情報も網羅されている。

 

エギルのおかげで場は落ち着きを取り戻し、全員が元いた位置に戻っていった。

 

その後、ディアベルがボス情報の本が発行されていたことを話し、6人パーティを作るよういわれたのだが、俺と細剣使いさんは見事にあぶれてしまい、そのまま2人で組むことになった。そのため、ディアベルに取り巻きつぶしを頼まれることとなり、その際に自分のパーティに2人加わる予定であることも伝えた。

 

 

そして、ボス戦は翌12月3日午後1時に開始する予定となった。

 

 

 

 

エピソード10裏 End Next エピソード11

 




抑えられた死者の数に対しテスターの死亡者数はほとんど変わっていません。

そして、テスターの死者数の異常さを演出するため、死亡総数を減らしました。
これに伴い過去話の数値も変更しました。変更漏れを発見したらご連絡ください。


あと謎なアイテムのフラグを立てました。ですが、まだ何も考えてません。
なんのアイテムにしよう……。


諸々のセリフが原作からのコピーだらけになってしまうのを回避するため、一部キリトさんによるナレーション描写で省略しました。



同日19:00頃 一部誤表記を発見 修正するとともに、ほかの部分も修正。
一部追記、ディアベルは原作同様キリトのことを覚えています。それゆえに“さん”付けです。
キバオウもさん付けですが、さんに込められている意味が違います。

2022/11/06 0:25 一部修正
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