<急いで頼みたいことがある。直接話したい、どこに行けばいい?>
すぐさま、俺は今借りている部屋をメールした。
部屋に到着
『さ、どうぞ。風呂はそっちな。…あ、2つ程注意点がある。
一点目、VR環境の水の再現度はあまり高くないから過度な期待はしない事。
二点目、造りの関係上風呂場に鍵がないという事。このあと人が来ることになっているから一応注意してくれ。』
「水に関してはお湯と感じられるものがたくさんあればそれ以上は望まないわ。鍵の件は覚えておく。」
『では、ごゆっくり。』
細剣使いがお風呂に入ってしばらく、アルゴのボス攻略本と俺の記憶のすり合わせを行っていた。
するとそこに、再びアルゴからメッセージが来た。
<開けて!>
たった4文字のメッセージ。普段のアルゴらしくないな、と感じながらもメッセージのとおりドアを開ける。その途端、アルゴが文字通り飛び込んで来た。
あまりの慌てっぷりにこのままじゃマズイと思い、とりあえず俺はミルクをコップに注いで渡した。ミルクを一気にあおったアルゴはそれで一応落ち着いたのか礼を言ってきた。
「ありがとう、ごちそうサマ。」
とはいえ、アルゴの様子が普段とかけ離れていることに変わりはない。これは早々に本題を聞くべきだろう。
『アルゴ、あんたがあそこまで切羽詰ってここに来た、という事は何かあったのか?』
「そうなんだヨ。オイラが見つけたクエストの中にフロアボスの情報を開示させられるクエストがあるンダ。」
『な…何だって!!』
「お使い系の連続クエストだったんだけど、最初のを受けた段階で派生数がとんでもなく膨大なのがわかったから、セレっちとペル坊に応援頼んでこなしてたんだ。そうしたら終盤になってクエストボスの存在が分かってね。今日、ボスのいるクエストの受注も可能になるんだ。」
アルゴの話に嫌な予感がした。
「で、いまはセレっちとペル坊が残ってるお使い部分を続行しててね……ってもうボスクエ受注されてる!」
『それを先に確認しておけ!』
思わず怒鳴ってしまった。
とその時、細剣使いが風呂から出てきた。
「何事?」
「……」
登場した細剣使いにアルゴが固まった。
「あら、来客ってアルゴさんだったの?」
『ああ。…て、アルゴ、急がないとヤバいんじゃないのか?』
「ああ、そうだった。オイラキー坊に応援要請に来たんダッタ。」
『フェンサーさん、あんたも手伝ってくれ!事情は道すがら話すから。で、アルゴ場所は?』
「チョットまって…西の森の外れにある遺跡だネ。」
こうして俺達は急いでセレス達の援護に向かうことになった。
事情説明の最中、アルゴからディアベルに先に会っており、すでに攻略の延期と明日16:00にもう一度会議を開く事が決まっていると聞かされた。
タイムリミットが伸びたことにホッとした。
道中、細剣使いにパーティ戦闘のいろはを教えつつ、当初予定していたMobとエンカウント出来た為、細剣使い用の新しい細剣“ウィンドフルーレ”のドロップに成功した。
その後、最低限のMobだけ蹴散らして、遺跡にたどり着いた。
あらかじめ、アルゴがパーティ編成の権限を持っていたこともあり、ここに来る途中で俺と細剣使いもアルゴのパーティに参入されており、クエストの情報の確認は出来るようになっている。
その情報によると、対象のボスモンスターは遺跡の最深部にいるようなので一気に突っ切ることにする。
先行していると思われるセレスとコペルが蹴散らしてくれているからか、殆ど戦闘をすることなく最下層への階段にたどり着いた。
その時、視界左上にあるコペルのHPゲージが一気に半減した。
あまりの事態に俺は速度を上げた。アルゴもゲージに気付いたようだ。アルゴも速度を上げている。細剣使いはよくわからないまま、速度を上げた俺達に付いてくる。
あっという間に最深部が目視できる状態になった。その頃にはコペルのHPは回復していた。
が、その代わり、コペルが回復する時間を稼ぐためタゲを取っているのだろうセレスのHPがレッド手前になっていた。
そして、俺の目に映ったのは、ボスの攻撃にバランスを大きく崩したセレスの姿だった。
それを目にした瞬間、頭の中の何かがハジけ飛んだのか、気づいた時にはボスの追撃がセレスに届くより早く、俺のソードスキル“ソニックリープ”がボスの背中にクリーンヒットしていた。
エピソード12裏 End Next エピソード13
表と裏の終了位置がこれで同じ時間になりました。
思ったより早くかけた(うてた)ので少し早めの投稿です。
エピソード13で戦闘が終わり13には裏はありません。
そして、再びネタの充電期間に入ることになるかもしれません。
14以降の進みがとにかく遅いのです。
投稿日21:10頃追記
・アルゴの名前がおかしなとこになってるとこを発見修正しました。
・一部のセリフを修正