デスゲーム宣言の日(はじまりの街)後半戦です。
多忙なため、打てるうちに前倒しで投稿しちゃいます。
『そっちがキリト、あんたがクラインで合ってるか?』
私は十中八九間違っては居ないだろうと確信しつつも、黒い髪のヒョロいのをそっち、バンダナをあんたと称して聞いてみた。
「「誰っ…?」」
うん、普通そうなるわね。
『……、王道の返しをありがとう。まぁ分からなくて当然だな。……はぁ、まさかこんな事態になるとはなぁ…完全に想定外だ。』
「その口調…まさか…セレス…?」
『おお、さすがキリト。大正解。』
そう答えながら私はサムズアップをする。
「「えええええ———!!」」
「おめえ…女だったんか…。」
「き…気付かなかった…。」
『すまんな。せっかくだから…と男を演じてみたんだ。まさか強制的に現実の姿にされるとは思わなかった。…………さすがにパニックが凄まじいな。』
私の本来の性別に驚いているキリトとクライン。そんな二人ほひとまず放置して現状に対しての感想を述べていると周囲のパニックの凄まじさに気付いた。
しばらく呆然として周囲を見回していると、キリトがハッとした様に
「2人共ちょっと来い。」
と言って人の少ない通りに向かった。私もクラインも付いて行く。
そういや、なんか茅場の話まだ続いてたみたいだが、あのパニックじゃ誰も聞いてないだろうなぁ。かくいう私もほとんど聞いてないし…。ってか周りのザワつきが酷くて聞こえないし…。
中央広場からはなれ、周りに人の喧騒がなくなったのを確認した頃、ようやくキリトが私達を連れ出した理由を話しだした。
「俺はすぐにこの街をでて、次の村に向かう。お前達も一緒に来い。」
キリトの台詞にびっくりしているクラインに対し、キリトは続けて話す。
「
『キリトのいう通りだな。私達は、たとえLv.1の今でも十分安全に次の村までたどり着けるルートを知っている。』
私もキリトの言わんとしている事が分かったから追随する。
クラインもその重要性は分かっているのだろう。だが、彼は首を縦に振ることはしなかった。
「でも…よ。前にも言ったダチと一緒に徹夜で並んでこのソフトを買ったんだ。置いて行けねえ…。」
クラインの答えにキリトの顔が歪んだ。初心者が増える事のリスクを考えたのだろう。私はそんなキリトから目線を外し、クラインを見据えた。
『クライン…、この世界での戦い方の基礎はキリトからしっかり教わったよな?』
「あ、ああ。」
『メンバーにちゃんと教えられそうか?』
「おう。なんとかしてみせらぁ。」
このクラインの回答を聞いてキリトも道を違える覚悟を決めたようだ。
「…クライン…、分かった。なら、一旦ここで分かれよう。何かあったらメッセージをくれ。」
「ああ、分かった。」
『じゃあ、行くとしま……っと、その前にクライン、頼みたい事がある。』
「何をだ。」
『本来なら私達がするべきなのかもしれないんだが、他の初心者・特に身動きのとれなくなっているプレイヤーを見てくれないか?』
「どういうこった?」
『さっきの動揺ぶりから察するに、パニックや絶望から自滅するプレイヤーが出かねない。全部を助ける事は叶わないだろうが、出来うる限り助けたい。だけど…私もキリトも、ベーター時代からずっと最前線に潜って戦う事しかして来なかったから、そういう部分での補佐は出来そうにない。だからこそ、私は誰よりも前に進もうと思う。だから、クラインには後続の育成と保護を頼みたいんだ。』
「セレス…。」
「セレス…、おめえ……。」
私は、デスゲームの宣言を聞いた時は“面倒くさい事になった”としか思ってなかったのだが、直後に目にした周りのパニックを見ているうちに、考えを変えたのだ。
そんな私の言葉にクラインは頷いてくれた。
「分かった。はじまりの街にいる連中の事は出来る限りなんとかしてやる。」
『ああ、頼むな。私は前に進む者として道を作る。』
私の言葉を聞いてキリトも思う所があったのか、決意のこもった眼差しで頷いている。
「じゃあ、またな。そのうちぜってー追いつくからよ。」
『「待ってる。」』
クラインと別れ、私とキリトはホルンカの村へと向かった。
エピソード4 End Next エピソード5
下書きと大まかな話は変わってないのだが、一部の台詞が変わっていたり、地の文を追加したり、以外と文字数増えたな。
という事でホルンカに向かって出発した所でパートを切りました。下書きだと着くとこで切ってたんだけどね…。
こっちの方がしっくり来る事に気付きました。
そして…エピソード0がエプソード0になってたのでこっそり修正…。
もし誤字脱字見つけたらご教授願います。
2016/2/12 23:51 こちらも改稿…
・キリトのクラインをおいていった…という後悔フラグをへし折った。