ポケットモンスター パクス・ポケ   作:アリス・リリス

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第九話~おつきみやま・隕石を守れ!~後編 ②

「タケシ!」

「タケシさん!」

 

 

二人は、腕を押さえながらうずくまるタケシの元へ向かった。

 

「すごい出血…。セシリア、包帯とか持ってたりしない?」

 

「確か…あったはず」

 

セシリアは、バッグの中を探った。

 

「あった!はい、カスミさん」

 

セシリアは、カスミに包帯と消毒液を手渡した。

 

「タケシ、じっとしててよ~」

 

カスミは、素早い手つきで手当てをした。

 

「さ、これで終わりよ。セシリア、先を急ぎましょう!」

 

 

おつきみやまの洞窟を頂上目指して、駆け抜けた。

 

 

???「フンフフフ、ここまで来てしまいましたか…」

 

 

頂上に着くと、長身の女性が立っていた。

 

「私の名は、サキ(SAQUE)。GRAMP団のカントー・ジョウト将軍・サカキ様の忠実なる三銃士にして、シンオウ将軍・アカギ様の配下です」

 

 

「サキ…。お前、なぜここに!R団(ロケット団)G団(ギンガ団)も壊滅したはずだ!」

 

タケシが叫んだ。

 

「フフフ、確かにあの時()、壊滅しました。しかし、サカキ様とアカギ様が出会い、GR団が出来ました。その後、アオギリ様、マツブサ様、そして、ゲーチス様を筆頭とした七賢人が合流し、GRAMP団となったのです。我らの目的は…おっと、これ以上は話せませんね。さて…」

 

サキは、モンスターボールを投げた。

 

「邪魔をするなら、容赦はしません。ゆけっ、ペルシアン」

 

 

「ニャーゴロ!」

 

「ここは、私が!」

セシリアは、ゼニガメを出した。

 

 

「ペルシアン、したでなめる」

「よけて、ひっかく!」

 

ペルシアンは、動かなかった。

 

ギリギリまで近づいたとき、

 

「したでなめる!」

「なっ…」

 

 

「ゼッゼニ…」

「ゼニガメ!」

 

「麻痺になったのですよ。都合がいい、ペルシアン、連続攻撃!」

 

ゼニガメは、身動きできずにただダメージを蓄積するだけだった。

 

 

「ゼニガメ!頑張って!」

「ゼニ…」

「もう虫の息!ペルシアン、とどめをさしなさい!」

 

ペルシアンは、かみくだこうとした。

 

「ゼニガメ~!」

セシリアは、力強く叫んだ。

 

呼応するかのように、胸元のペンダントがトクン…と瞬いた。

 

 

さっきまで傷ついていたゼニガメがその光を浴び、たちまち傷が癒えた。

 

「ゼニッ!」

「さあ、反撃開始よ!ゼニガメ、こうそくスピン!」

「無駄です、よけなさい」

 

サキの命令通り、ペルシアンはよけた。

 

しかし、

 

「甘いわよ!」

「なっ…」

 

ゼニガメは、みずでっぽうで進路を変えてきた。

 

ペルシアンにクリンヒット!

 

「立つのです、ペルシアン!」

「ゼニガメ!さっきの仕返しよ!」

「ゼーニーガー!」

 

立ちかかっていたペルシアンの上にのし掛かり、連続でひっかいた。

 

次第にゼニガメの体が白く輝きだした。

 

 

「セシリア!進化が始まったわ!」

カスミが叫んだ。

 

「進化の時が一番隙を狙われる!一回待避させろ!」

 

 

「わかったわ、こっちへ来て!」

「ゼニッ」

 

ゼニガメがセシリアの元に戻ろうとした。

 

「今です、ペルシアン!シャドークロー!」

 

「危ない!」

 

セシリアは、ゼニガメをかばった。

 

「キャア!」

「「セシリア!」」

セシリアは、シャドークローを食らってしまった。

 

それと同時にゼニガメがカメールに進化した。

「も…一回こうそくスピン…」

 

 

そのまま傷口を押さえながら地面に倒れた。

 

「「セシリア!?」」

 

カメールは、もう一回こうそくスピンでペルシアンに迫った。

 

 

二人は、駆け寄った。

 

セシリアは、顔を歪めていた。

その額には大粒の汗が浮かんでいた。

 

「まずいぞ、このままだとセシリアの命が危ない…」

 

「…ウァッ…アアー…タ…シ……ス…」

 

セシリアは、うわ言を繰り返した。

 

「アロマセラピーを使えるポケモンがいれば…」

 

???「いるわよ!オニドリル、カメールに加勢して!」

 

 

「ドー!」

オニドリルは、ペルシアンめがけてドリルくちばし!

 

 

「ニビシティのジュンサーさん!早く!」

 

ジュンサーは、駆け寄った。

「これはひどい…。何があったの?」

 

「シャドークローを浴びてしまったんです…」

 

「ロゼリア、アロマセラピーよ!」

「ロゼッ!」

 

少しずつ傷口が癒えてきた。

それと同時にセシリアの顔色も良くなった。

 

 

「チッ、ペルシアン戻れ」

 

サキは、ペルシアンを戻した。

 

「あなたたちを逮捕します!」

 

サキは、薄笑いをして、言った。

 

 

「仕方ない、計画を中断してカントー本部へ戻ります!」

 

 

サキが言い終わったと同時に煙が!

 

「ケホッ、待ちなさい!」

 

煙がはれると、サキの姿はなかった。

 

「セシリアさん、あと少し我慢して」

 

ジュンサーは、傷口に薬草を当てて、その上を包帯を巻いた。

 

「さ、これで終わりよ。しばらく、安静にした方がいいわ」

 

 

「でも、GRAMP団を止めないと…」

 

セシリアは、立ち上がろうとした。

 

「ウッ!」

 

セシリアは、傷口を押さえた。

 

 

「ダメよ、セシリア。足元だってふらふらじゃない。どうにかして、ニビかハナダに行きたいけれど…」

 

「私のオニドリルを使っていいわ」

 

 

カスミとタケシは、セシリアをかかえて、オニドリルに乗せた。

 

セシリアは、次第にまぶたを閉ざし、深い眠りについた。

 

「オニドリル、できるだけ揺らさないようにね」

「ドー!」

 

 

山を降りようとしたとき、

 

「ピッピピピ、ピッピッピ…」

 

どこからか、ピッピが石を持って現れた。

 

「ピー!」

 

セシリアに石を差し出した。

 

 

「セシリアに渡したいのね?」

 

「ピッピ~」

 

ピッピは、うなずいた。

 

「今は、そっとしてあげて。あとで、ちゃんと渡しておくね」

 

カスミは、ピッピから石をもらった。

 

すると、すぐにピッピはどこかへ帰っていった。

 

「カスミ、よく見せて」

 

タケシは、カスミの手の中にある石を見た。

 

「これ…月の石だよ!」

「きっと、セシリアさんにお礼をしたかったのね」

 

ジュンサーが笑いながら言った。

 

「じゃあ、私はニビに戻らなきゃ。オニドリル、あとは頼んだわ」

 

「「「さようなら!」」」

 

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