しかし、ほっとしたのもつかの間セシリアは倒れてしまう!
セシリアは、ポケモンセンターに隣接する病院の一室に運ばれた。
「異常はありませんね。多分体力の急激な消耗によるものだと。時間がたてば、意識が戻ると思いますよ」
「そうですか…」
セシリアは、ベッドに横たわり眠っていた。
シゲルは、セシリアがかけているペンダントを見た。
「これは…」
「どうした?シゲル?」
タケシが尋ねた。
「セシリアのペンダント、伝説のトレーナーの物なんだ…。君も『パクス・ポケ』のことは知っているだろう?」
「ああ、確か一人のトレーナーが各地方で暗躍する組織を壊滅させたって…」
「俺は、そのトレーナーの古い友人なんだ…」
「もしかして、伝説のトレーナーと共に組織を壊滅させた仲間…?」
シゲルは、頷いた。
「そうだ。あいつは今どこにいるかわからない…。セシリアが生まれてすぐ行方不明になったからな…。ただペンダントだけは受け継いでいたんだな…」
「このペンダントってどんな力があるんですか?」
沈黙のあと、シゲルが口を開いた。
「これは、…自分の体力と引き換えに手持ちの力を高めるものだ」
「!」
タケシは、言葉にならない衝撃を受けた。
「もちろん、消耗した体力は消耗した分だけ休めば回復する。ただ、長時間ペンダントの力を解放すると…わかると思うが、かなりの体力を消耗することになる…。休むことがなければ、使用者が弱っていってしまう…」
タケシが恐る恐る言った。
「それって…まさか…」
セシリアを見つめて言った。
「ああ…命を失うかもしれない…。あいつも何度も死にかけたんだ…。マグマ団とアクア団を同時に壊滅させたあとなんか、三ヶ月も昏睡状態になったんだ…。あの時のことよく覚えてるよ…」
「…ここは…?」
セシリアが目を覚ました。
「ニビシティ病院だよ。急に倒れたから、運んだんだ。」
タケシが言った。
「プテラをよく手なずけたな」
シゲルがボールを見せた。
「…止めるのに…夢中だったから…」
タケシがバッチを出した。
「ジム戦は流れてしまったけど、十分力を見せてもらったよ。これがニビジムのバッチ・だ」
「いいんですか…?」
「ああ…受け取ってくれ」
「次のジムは…」
セシリアが尋ねた。
「ハナダシティだ。おつきみやまを越えた先だよ」
シゲルが答えた。
「セシリア、GRAMP団を追うのか?」
「そのつもりよ…」
「じゃあ、俺もつれていってくれ」
「ジムは、いいんですか?」
セシリアは、タケシの突然の宣言に驚きつつ聞いた。
「俺の弟たちに任せるから、大丈夫」
―次の日―
「セシリア、次も頑張るんだよ」
「シゲルさん、色々とありがとう。GRAMP団のことで何かわかったら連絡してください」
「もちろんだ」
「セシリア、そろそろ行くよ~」
タケシが呼んだ。
「じゃあ、さよなら!」
シゲルは、二人を見送りながら、かつての自分たちを重ね合わせた。
(セシリア、あの時のようになるなよ…)