夕暮れの公園を二人で歩く。ふと、手と手の甲が触れ合ってどぎまぎしてしまう。
今日という日を、俺は忘れないだろう。今までに無いくらいあちこちに気を回して、でもそんな気疲れがぶっ飛ぶくらい楽しかった。
……俺の、初めての彼女。
……デート! デートだぜ、この俺が! 思いがけない告白からこっち、いちいち浮足立って自分でも怖いくらいだった。なんかこう、流れ? ビンビン来てるのを感じるよなぁ……!
そんな流れの後押しもあって、勇気を出して、彼女の手を……
「……あっ……」
……………ぃやったぁぁぁ!! 握った! ちらりと横目で見た夕麻ちゃんも、ちょっと照れた感じで俯いてるのが実にグッドだ! かわいいなぁ~、おっぱいもデカイし。……やっぱ、もう俺の彼女なんだから、こう、おっぱいだって---
「ねぇ、イッセー君」
「え?」
ちょっと妄想が盛り上がってる隙に、気がつけば夕麻ちゃんは噴水を背に、後手を組んで俺を見ていた。
「私達の、初デートの記念に……一つだけお願い、聞いてくれる?」
上目遣いでにじり寄ってくる夕麻ちゃん。こ、これって、やっぱり……あれ、だよな?その、恋人だし、そりゃ、うん。やっぱ当然のことっていうか、うおお、なんか、デートとは違う実感が湧いてくるっ……いや、ここで取り乱しちゃ駄目だ、男を見せろ
「なっ、何かな、お願いって……」
「…………死んでくれないかな?」
「―――え?」
どうして―――
「……どうしてこうなった」
意識を失う間際の彼の心と同じようなニュアンスの言葉をぼやく。
漠然とした虫の知らせ(もっともこれにも種も仕掛けも在るPSIの一つなのだが)にせっつかれるように家を出て、特に用のないコンビニに寄った帰り道。俺は通っている学校と同じ制服を来た少年の、刺殺体に遭遇する。
いや、まだかろうじて息は在るようだが……見るからにもう手遅れだった。
瀕死の後輩の
……いや、向こうからすれば唐突どころか、最初からそのつもりで近づいてきたらしい。自分
いや、イッセー君。お前死ぬ間際までおっぱいがどうのって。ある意味とんでもない胆力だな。ちゃんと聞いとけよ、セイなんだよ。でも確かに良いおっぱいではあった。
「…………しかしなぁ……俺だけが特別なんだ、なんて思ってたわけじゃないけれど。少なくともあの痴女さんは団体様で、こっちのイッセー君もなんかやばそうなのを持ってると……いや、抱え落ちしそうだけど」
光の槍だけなら、PSIでも似たようなことはできる。しかし……あの翼といい、どうにも俺とは違った逸脱ぶりだった気がしてならない。
何よりこのイッセー君だ。セイなんとかが気になって彼の心により深く潜行してみたのだが……何かが、居る。それも下手につつくと、潜り込ませている俺の端末を介して此方にまで影響を及ぼしてきそうな……力の塊のような何かが。
「……済まんね、イッセー君。俺はキュアが不得手なんだ。練習するわけにも行かなかったし……ん?」
自分の気持ちだけを軽くする薄っぺらい謝罪に自嘲の笑みを浮かべた時……背後が、紅く煌めく。
振り向けばそこには……
「……リアス、グレモリー?」
同学年にして学園の有名人が、見るからに“魔法陣”っぽいものから文字通り