ま、どこまでいってもアイマスの小説だと思う   作:オタクになりたい

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よくある最初の物語

転生してから17年間は本当に大したことがなかった。少なくとも二次創作の主人公が送るような生活ではないはすだ。

最初の5年間は幼稚園児なのだ。本当にすることがない。何かをしようとすると、やれ神童だ、やれ天才だと言われてしまう可能性があるなかで何か行動を起こす勇気は俺にはない。

次の10年は、結構充実していた。ウォークマン内の曲をひたすら聞いて覚えたり、学校である程度の自由を獲るために先生と交渉して学年1位を取り続けることで授業の出席義務を無くすようにしたりと前世では出来なかったことをするのはとても楽しかったさ。

残りの2年は、ダンスにつぎ込んだ。授業の出席義務はないので正真正銘ダンスしかしていない。テストは、別だがな。

今の俺は18歳。

この世界の両親には、何をしているのかずっと聞かれていたが神が仕組んだであろう『アイドルとして生きていくタイミング』までは、口を割らなかった。

しかし!それも一昨日まで。何故ならば

「次の方ー」

「はーい」

アイドルになるためのオーディションを受けているのだ。

 

 

 

 

 

 

 

きっかけは単純。

テレビのCMだった。

 

「あー、働きたくねえなぁ」

「そんなこといいながらも、ダンスの練習へ行ってるだろ。説得力が皆無なんだよ、ばか息子」

「バカは死んでも治らないから、貴女の息子は深刻だな」

「私に息子はないぞ?」

「死ねばいいのに」

ピンポンパンポーン。ここでお知らせがあります。

テレビからそんな音が流れ、妙に気になった。それは親も一緒のようだ。

『貴方もアイドルになってみませんか?それだけできっと見える景色が違う筈ですから』

「なぁ、ばか息子」

「それ以上先を言うな。働かなくてはならなくなる」

「アイドルになれ!」

「もはや、命令かよ…」

俺の家庭内ヒエラルキーは、最下位なのだ。よって、アイドルになれという命令は絶対に守らなければいけない。そうしないと、お外に放り出されて同人誌みたいなことされちゃうぅぅぅ!

つーか、これ神の仕業だろ。

 

 

 

 

 

ま、こういう訳なのだ。

「次の方ー」

次は…俺か。さて、話もちょうど終わっているのだから少し気合い入れていくか。

 

審査員SIDE

「さっきの子は、なかなか良かったですね」

他の審査員が、前の子を評価しているなか、俺は次のやつのプロフィールを見ていた。

齋藤 淳(さいとう じゅん)。18歳。

身長178㎝。体重50㎏。容姿は、まぁかっこいい方である。

特技は、歌。

ここから下は別に読まなくてもいいだろう。

審査には全く関係ない。

第一印象で決めろというなら俺は、確実にこいつを選ぶ。理由は、分からんがな。

「次の方ー」

おっと、もう入ってくるようだ。

SideOut

これは…圧迫面接!審査員の前には肩書きが書いており、いかにも偉いくらいが書いてある。うわ、社長もいるじゃん。

「貴方が齋藤淳さんですか?」

「はい」

しかし!無駄無駄無駄ァ!前世の面接で圧迫面接には慣れているのだよ。

審査員の中のいかにも偉そうで、ダンディーな人が手をあげてから声を発する。

「まどろっこしいことは嫌いなんだ。特技を見せてくれ」

おぉ、なんかかっこいい!審査員としてなら言いたい言葉ランキング3位ぐらいだね。

おっと、早く返事しないと。緊張していると思われたら癪だしね。

「じゃあ、オリジナルの曲。『女々しくて』を歌います」

話は変わるが、前にオマケのメリットを話したと思う。このオマケで最上位のメリットは、大ヒットするであろう曲を自分が作ったと言える。これはとても大きなメリットである。歌だけでなく作詞作曲もできるとアピールできるのだから。

「ありがとうございました」

審査員側も驚いていたのが、こちらにもわかってしまうほどに驚いていた。それもそうだろう。いきなり大ヒットしそうな曲を歌われたのだから。

「ひ、一つ教えてくれ」

「はい?」

「その曲は、自分のものか?」

「勿論」

そうして、俺はさっさと部屋から出ていった。

これが、後々伝説になるとは微塵も思っていなかったが。

 

その伝説はこう呼ばれている。

『王の戴冠式』と。

オーディションに受かったのは言うまでもない。




フンフフーン。
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