ま、どこまでいってもアイマスの小説だと思う 作:オタクになりたい
20日までは基本的には投稿しません。
自分勝手ですいません…
律子SIDE
目の前にいるのは、一体誰だろう?
私はそう思わざるを得ない。オーディション前のおちゃらけた態度。本当に鬱陶しかった態度。でも、今はその両方の態度の事を微塵も感じない。
これが、『齋藤 淳』の本当の姿なのだろうか。
『魔王エンジェル』がさっきまで歌っていたのに、もう雰囲気はアイツの色だけになっている。
敵わない。そう思った。
だって、ステージの上にいるのは
まさしくアイドルの『王』だから
SIDE OUT
はい、どーもこんにちは
艦隊のアイドル、淳ちゃーんだよー!
うん、ごめん。
今は、『魔王エンジェル』のライブ中。
正直
凄いとは思えない。絶対に前世の関ジャニ∞とかの方が凄い。
なんというか結束がないのだ。
ファンは「凄ーい!」とは思っていても精々そこ止まり。
本当のアイドルというのはファンが、「凄い!私もあんな風になれたらな…」と思わせるのだ。
ま、努力を踏みにじるような奴らの偽物のライブだ。
そんなものだろうし、俺の想定の範疇だった。
これが、アイドルの最高峰だと思うと正直何も楽しくない。俺が働きたくないだなんだいいながらも、アイドル活動をするのは面白そうだから。たった、これだけ。アイドル活動が面白くないなら、別に家でニートしてたらいい。
「あーぁ、つまんね」
こんなライブは、最早偶像(アイドル)のものではなく
虚像(一般人)のものだ。それを楽しんでいるのだから、この世界はよほどつまんないのだろう。
前に、アイドルは自分に嘘をどれだけ重ねる事が出来るかとかなんとか言ったが、あくまでも自分を失ってはいけない。それはもう世界の鉄則である。
ファンからの受けをよくするために偽ろうと、辛いことがあったから自分を偽ろうと、信じたくないから偽ろうと、
偽物(たてまえ)に飲み込まれたら真実(ゆめ)は終わる。
そんなことにもまだ気づいてないアイツらに見せてやろう。人生の先輩として教えてやろう。
本当のファンが望む偶像(ゆめ)の姿を
「齋藤さーん!お願いします!」
「今、行きます」
俺の全力で。
SIDE東豪寺麗華
私は今までにないほどに苛立っていた。
アイツは言ったのだ。
『アイドルは自分に嘘をどれだけ重ねる事が出来るかだよ』と。
それを聞いたときは心が踊った。
今までに会ってきたアイドルはどの奴らも『本当の自分を見せるべきだ、だって私はアイドルなのだから』
そんなことを思っている奴らばっかりだった。
正直反吐がでる。
現実(アイドル)は、そんなにも甘くはない。
だから私は、アイドル(げんじつ)を終わらせる。
「麗華、どうかした?」
「…別に」
「嘘。どうせ幸福だった時のことでも思い出してるんでしょ」
りんとともみがそれぞれ心配している。
幸福だった時。それは文字通り私達が『幸福エンジェル』であり、幸福だった時である。
そんなものは、『雪月花』に会った時から手に入れれるとは思ってもいない。
だって私達は、『魔王』として『偶像』(アイドル)を潰す道を選んだのだから。
「では、『魔王エンジェル』とダークホース『齋藤 淳』とのライブバトルが始まります!では、最初は魔王エンジェルからです!どうぞ!』
そうわかっていたとしてもやっぱり嫌だ。『幸福』だった頃に戻りたい。りんとともみも一緒のはずだ。
あの頃は、アイドルが楽しかった。
願っていたとしても敵わない。
分かってるから私は自分に嘘を重ねる。
もう自分が分からないほどに。
誰にもばれないように。
『助けて』なんて言葉を塗りつぶすように。
SIDE OUT
御前崎SIDE
「魔王エンジェル達のライブは終わったか」
魔王エンジェル。2年前に結成して、今やトップアイドル。しかし、黒い噂は絶えない存在である。
対立するプロダクションに対しては、東豪寺財閥の力を使って潰しにかかる、曲は外野アイドルのパクり等々。
本来は敵にしてはいけない相手である。それでもアイツに許可を出したのは、うちのアイドルが負けるはずがないからである。
「おい、いいのか。御前崎」
「はて?何がでしょう?坂巻さん」
「お前のところのアイドル辞めるかもしれないぞ」
「ないですね」
きっぱりと断言してやる。その事に坂巻さんは、驚いたようで
「その自信どこから来るのやら」
と言う。
正直、アイツのオーディションの場にいたやつらなら同じ事をすると思う。
アイツの本気は底知れないのだ。最もそれがうちのプロダクション内で『王』と呼ばれている所以のひとつでもある。
崩れない余裕、自信、カリスマ性。挙げ句のはてにアイドルとして頂点に立てそうなオーラ。
その姿はまさしく『王』
「さぁ、お次は皆さんお待ちかね!齋藤淳さんです!どうぞ!」
「おい始まるぞ」
「知ってます」
「どうも、初めまして。齋藤淳です。これから歌う歌は俺が作詞作曲しました。どうぞ聞いてください。
『我楽多イノセンス』」
今まで魔王エンジェル一色だった会場が一瞬にして塗り替えられる。隣の坂巻さんも絶句している。
当たり前だ。これぐらいはしてもらわないと困る。
「さぁ、王の凱旋だ」
感じろ、本当のアイドルを。その頂点を。
SIDE OUT
結果など言うまでもない。
『王』は『魔王』を倒し、優勝した。
圧倒的なまでに差をつけて。
このテレビ番組の視聴率は85%。
さらに、この番組がきっかけで『魔王』は幸福を手にした。
『王』は『偶像』(アイドル)の頂点にたった。
律子は、その後もアイドルを続けているが、事務員も担当している。
そして、一番大きな変化は
世界でアイドルブームが吹き荒れることになったこと
『王』の活躍する舞台は整った。
こうして、変化した原作が動き出す。どうなるかは誰にも分からない。
それでも『王』は世界を回し続ける。
いつか現れる『本物』の為に。
ごめんなさい。
なんかスランプ気味かも。